先行レビュー

「原神」氷の国・スネージナヤを先行プレイ。冒険が大きく変りそうな“デススト”風の新要素に期待大

プレーヤー同士が知らずにつながる仕組みと「原神」らしいTPSを体験

【「原神」Ver.7.0「神に愛されぬ雪国」】
8月12日 配信予定

 HoYoverseは、オープンワールドRPG「原神」の最新アップデートにあたるVer.7.0「神に愛されぬ雪国」を8月12日に配信する。

 「空月の歌」からスタートした「ナド・クライ」を中心とする冒険は、バージョンLuna I~Luna VIIIの計8回にわたる大型アップデートを経て幕引きを迎えた。そして、今年“6周年”の節目を迎える「原神」では、テイワット大陸を構成する7カ国目の国「スネージナヤ」が待望の実装となる。Ver.7.0は、そんなスネージナヤでの冒険が始まる序章だ。

 スネージナヤは、プレーヤーと度々衝突してきた組織「ファデュイ」を立ち上げた“氷の女皇”が統治する氷の国だ。これまで張り巡らされてきた数々の伏線と、七神のみが所有する「神の心」を集め続けるその目的が、本バージョン以降ついに明らかになろうとしている。

 今回は、HoYoverseの提供を受け創作体験サーバーで、ひと足早くスネージナヤを巡ってきた。物語のネタバレなどを考慮して、スネージナヤから登場するシステムとエリアの数々、祈願(ガチャ)に登場する新キャラクター2名の所感をお届けしていきたい。

【【原神】Ver.7.0公式PV「神に愛されぬ雪国」】

他のプレーヤーと緩やかにつながれる「真氷創造物」に可能性を感じた!

 今回登場する真氷創造物は、フィールド上に氷のオブジェクトを生成し、進行を阻むギミックを処理するほか、フィールドの探索そのものを快適にしてくれるシステムだ。その最大の特徴は、設置したオブジェクトが他のプレーヤーのスネージナヤにも出現し、それを誰かが利用できるということ。探索をラクにする目的で生成したオブジェクトが、いつの間にか誰かの世界に出現し、それが利用されて役立っているのである。

 「原神」では新たな国・地域が実装されるたび、現地の冒険には欠かせない固有のメカニズムが登場してきた。それは今回のスネージナヤにおいても同じことが言える。しかしながら真氷創造物は、もっと奥深く、今まで以上に野心的だと思う。

 何故なら、フィールドとプレーヤーの探索がただ相互作用するだけではなく、見知らぬ誰かの手助けにもなり得るからだ。「プレーヤー」と「フィールド」の双方向のインタラクション先には、「どこかの誰か」が加わった。新要素の真氷創造物は、「原神」従来のオープンワールド探索において、新しい風を吹き込むきっかけになるだろう。

フィールドで「真氷」を溶かしたり凝固させたりする新たな要素
「真氷創造物」の種類は多岐にわたる
スネージナヤの探索を便利なものにしてくれるものが多め

 関連した要素として、他のプレーヤーは生成物に対して賞賛(評価)ができる。有益なものを設置すれば、“賞賛”してもらえるかもしれない。逆に、自分自身が誰かの生成物を賞賛することだってあり得る。生成できるオブジェクトには、探索用途以外にもアイコンや標識、定型式のメッセージといったコミュニケーションツールが備わる。コジマプロダクションのアクション「DEATH STRANDING」や、フロム・ソフトウェアの「DARK SOULS」シリーズにも同じようなシステムがあり、これらの合わせ技のようになっている。誰かに向けた攻略用のヒントになるし、NPCや特徴的な建物に対する大喜利的な遊びにだって転用できそうだ。

 これら真氷創造物は、生成する際に「真氷」をリソースとして消費する。いつでも無限に生成できるわけでもなく、設置場所には決められたスペースの確保も必要だ。制約はあるものの、テイワット大陸が地続きになっている中で、遊びのコンセプトが根っこから変わる仕組みを導入したのは驚いた。

賞賛して他のプレーヤーにも信憑性の高いヒントだということを示せる
メッセージは言葉を組み合わせて使う
目立つところや貴重なアイテムが隠されているところに設置したい

 また、スネージナヤは予告番組でも紹介されていた通り、雪山「ドラゴンスパイン」のような凍寒ゲージの概念が久しぶりに登場する。スネージナヤ到着後、「グライアイの眼」を入手した旅人は、専用リソース「クルースニクエネルギー(熱源)」を消費しながら体温を維持し続けられるようになる。このエネルギーが底をつくまでは凍寒ゲージが上昇せずに行動できる。だが、一部のエリアでは何かしらの対策を講じないと、エネルギーがあっても瞬時に体力が尽きてしまう危険地帯も登場する。

 クルースニクエネルギーは、フィールドの各地に設置された熱源の設備に近づくか、露出しているクルースニク晶鉱を破壊することで、エネルギーを回復する。さらに、真氷創造物で「簡易熱源」を凝固(生成)すれば、より安全に凍土地帯を行動できることだろう。一応補足しておくと、グライアイの眼は現状スネージナヤ内だけで機能するものとなっている。

「簡易熱源」はキャラクターの体温を維持するだけではなく、真氷も溶かせる
今後も種類が増えていくのだろうか

もはやミニゲームではない。スネージナヤの「闇域」は本格TPSだった

 今回のバージョンには特筆すべき新要素がもう一つ存在する。それが「闇域」と呼ばれる特殊な異空間に突入した際の遊びだ。スネージナヤのマップを広げてみると、闇域のあるエリアが淀んだ色で各所に表示されている。その該当箇所にてプレーヤーが闇域に触れると、使用キャラクターは装備を刷新した旅人(主人公)に固定され、我々の知るオープンワールドRPGは「TPS(サードパーソン・シューティング)」へと変貌を遂げる。

 闇域は「天理」から観測されにくい領域とされており、既成概念やテイワットの理から外れた「ルールの外」とされる異空間だ。そのため、闇域に出現する敵に対して有効な武器(専用の銃)で戦う必要があり、これがスネージナヤでTPSゲームが始まる動機となっている。

「闇域」に触れることでシューティングが始まる
体験は一般的なTPSがベース。ゲームパッドでも十分遊べる
遮蔽物に身を隠すカバーアクションも

 しかも“ちょっとしたミニゲーム”ではない。銃のカスタマイズ、遮蔽物のカバーアクション、ワイヤーを使った3次元の機動と、ほとんど別のゲームを遊んでいるかのような体験に近い。元素スキルや元素爆発を主体とする、今までの近接攻撃がメインのバトルではなく、正真正銘のシューティングゲームである。ただし、シューティングゲームとはいっても「原神」らしい“味付け”が施されている。そこは既存のTPS作品と明確に差別化を図っている点だろう。

 たとえば、「原神」のバトルと言えば、異なる属性同士が引き起こす元素反応が主体。これが根幹にあるのは、サービス開始からおよそ6年が経過しても変わらないルールだ。水元素の敵に水元素の攻撃はほぼ効果が見込めず、炎元素、雷元素、氷元素、あるいは草元素など、元素反応が発生する属性攻撃が有効打となる。

 そして、このシューティングゲームパートにおいても、元素反応による攻撃は頼れるダメージソースだ。中には元素の障壁を纏う敵もいて、弾丸のダメージがほとんど通らない場合もある。そんなとき、どうにかして元素反応を引き起こせれば、厄介な障壁を即座に剥がすことができる。攻略の糸口であり、バトルに「原神」ならではの爽快感を作り出している。

主要な拠点になる列車の中で銃はカスタマイズできる
色々とカスタマイズできそう
元素反応はここでも重要に

 旅人は銃の使い分けから残弾管理、身を隠せる遮蔽物の把握、元素反応を考慮した効果的な戦術など、戦況を総合的に見極めながら立ち回らなければならない。弾が無ければ戦えないし、多数の敵を一度に相手取ると、集中砲火されるというリスクもある。しかし、凍りついた池に誘い込んだ敵を一網打尽にしたり、火薬樽の爆発で遮蔽物越しの敵を倒したりと、今までにはない地形を使った新しい戦術も楽しめる。

 闇域はテイワットにとって「ルールの外」と言うが、「原神」の従来のバトルシステムからも外れた、かなりチャレンジングな試みだ。今回の試遊環境では、PC+コントローラーによるゲームプレイとなったが、シューティングゲームの特性を踏まえると、スマートフォンのタッチ操作、あるいはPCのキーボード+マウス操作がより遊びやすいと思われる。本バージョン以降、この遊びをどう拡張していくのかにも期待したいところだ。

高火力なグレネードランチャーも存在する
ワイヤーを使って高所に避難する戦い方も可能だ

「星電導」「星拡散」を支える新戦力。オデット&アリョーシャの性能をチェック

 Ver.7.0の旅立ちを飾るのは、氷元素の★5キャラクター「オデット」と、雷元素の★4キャラクター「アリョーシャ」の2名。それぞれ簡単に紹介していこう。

 オデットはスネージナヤで活躍する著名なバレリーナでありながら、ファデュイの構成員という裏の顔を持つ人物だ。この二面性を備えたキャラクターが旅人との交流の中で、何を感じ取りどういった立場から自分の役割を果たしていくのか。また、ファデュイの執行官「シニョーラ」のお気に入りでもあったようで、今は亡き淑女への想いを旅人を前にして、どう吐露するのか気になるプレーヤーも多いはず。

 オデットは、Luna VIIIで実装された「星電導反応」と、Ver.7.0から登場する「星拡散反応」に関係する能力を持つ。具体的には、オデットをチームに編成したうえで、超電導(氷+雷)/氷元素拡散(氷+風)反応を引き起こすと、星電導/星拡散にそれぞれ自動変換される。今後登場する星反応を起点とするキャラクターには打ってつけのサポーターキャラとなっている。

オデットを加えるだけで「星電導」「星拡散」に変換されるため編成の自由度が高い
元素爆発のカットイン
待機モーションでは元素爆発ボタンをタイミング良く押下するちょっとした遊びも

 もう一方のアリョーシャは、通常攻撃最終段、もしくは元素スキルを敵に当てることで「狩猟の印」を付与する。この印が付いた敵に再び印を付与すると、チーム全体に攻撃力を上昇させるバフ効果が付与される。さらに、星電導反応の効果「極星フィールド」が発生していて、フィールド内にアリョーシャがいる場合は、チームメンバーが引き起こす星電導ダメージが追加で上昇する。

 アリョーシャも同様にサポート枠のキャラクターではあるが、こちらは魔神任務「第7章1幕」をクリアすると無料で仲間にできるのが大きい。旅人はスネージナヤ到着後、七天神像にアクセスして氷元素と共鳴できる。氷元素と共鳴した旅人は星反応を起こせるので、アリョーシャの恩恵も比較的受けやすいことだろう。

 また、アリョーシャは元素爆発時に猟犬「トゥガリン」を召喚する。トゥガリンの攻撃が敵に当たると、アリョーシャの攻撃力の120%に相当するHP回復効果が発動する。トゥガリンは印の付いた敵を優先的に攻撃し、その印を発動させることができるので、回復+攻撃バフの恩恵を同時に受けられる。なかなか汎用性の高いサポート性能だ。

元素スキルを起点にするバッファーの役割を持つアリョーシャ
無料で仲間にできるので、ぜひ育てておきたい

白銀の大地に都市、港町、鉄道が広がる。スネージナヤの絶景を写真で巡る

 最後にスネージナヤの見どころとなるエリアをフォトレポート形式でお届けしていきたい。七神が治めるテイワットの国々の中では、最後の国となるスネージナヤ。ここからどのようにして地形が広がりを見せていき、やがて“ひとつのテイワット”へ結実していくのか、個人的な楽しみが尽きない。

都市「スネージナヤ・グラード」
街の広場から“氷の女皇”がいる「スネージナヤ・パレス」に直結している
スネージナヤ・パレスの裏側にはPV「冬夜の戯劇」で登場した墓所もある
「古獣の氷原」からの大地の眺め
多くの旅人が最初に訪れるであろう「スレトモロスク」
小さな集落「ザーリャ駅」
海に面した港町「モレペソク」は海産資源に恵まれていそうだ
巨大なイカらしきものが見える
「スヴェトロレドフカ」は渓谷に作られた集落。見たところ鉱業エリアだろうか
スネージナヤ・グラードから東に向かうと「巡礼の峡谷」がある
巡礼の峡谷を抜けた先には「ペールクラウンパレス」
「ヘスペリデスの館」は険しい山々と吹雪を抜けた先。古代の秘密があるとかないとか……?
「オクーロフの村」も謎が多そうだ

 スネージナヤは、8月という日本の夏に清涼感をもたらす美しい雪景色が広がる白銀の世界だ。冬の到来というにはまだまだ早過ぎるが、夏真っ盛りのこの時期に、納涼気分を味わわせてくれることだろう。しばらく「原神」に触れられていない人も、これを機会にスネージナヤの雪景色を堪能してみてはいかがだろうか。