先行体験
スマホで“やるかポケカ”! デジタルならではが存分に発揮されたコレクション&バトルが堪らない「ポケポケ」を先行体験してきたぞ
2024年9月19日 22:00
- 【Pokémon Trading Card Game Pocket】
- 10月30日 配信予定
- 利用料金:基本プレイ無料(一部アイテム課金あり)
ポケモンは、TCG「ポケモンカードゲーム(以下:ポケカ)」をスマートフォンで楽しむ事ができる「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケモントレーディングカードゲーム ポケット)」(以下:ポケポケ)を10月30日にリリース予定だ。利用料金は基本プレイ無料(一部アイテム課金あり)。
本作は「ポケカ」をより身近に楽しめるアプリであり、デジタルならではのコレクション要素とスマホ向けに新たにチューニングされたルールで熱い対人戦が行なえることで、多くの「ポケモン」ファンから注目を集めている作品だ。ポケカプレーヤーなら誰もが夢見たスマホで手軽にポケカを遊べる時代がもうすぐそこに来ようとしているのである。
今回はそんな「ポケポケ」の先行体験会に参加する事ができ、その全貌の一部が明らかになったので早速レビューしていこう。
毎日無料で2パック開封! 他プレーヤーの開封がカギとなる「ゲットチャレンジ」など独自のカード収集に驚愕
本作は「スマホでポケカを楽しめるアプリ」という名目に相応しく、他DCGではあまり目にしない様々な“こだわり”が随所に見受けられる。
まずカードゲームにおいて何より重要なカードの収集についてだが、本作では「ポケモンカードゲーム」とは異なるオリジナルのカードパックをゲーム内で開封する事でカードをゲットできるようになっている。ここまでは一般のDCGと大きな違いはないように思われるが、まず最初のこだわりとしてパックを選択した際の開封演出にメチャメチャ力が入っているのだ。
選択したパックがただ自動的にカードに変換されるのではなく、数多のパックの中から開封するパックを自分で選び、フリック操作で実際にパックの封を切るアクションを行なう感覚はさながら現実のパック開封に近い興奮を味わえる仕様になっている。
開封後も一気にカードが展開されるのではなく、パックに封入された5枚のカードを1枚ずつフリックで捲っていくのだが、このドキドキ感もパック開封の醍醐味であり、現実のパック開封に感覚を寄せていると見受けられた。
さらに本作では毎日無料で2パック開封できるのだから驚きだ。他ゲームの感覚だと何かのキャンペーンやイベントで無料ガチャが開催されるのが一般的だが、常設で毎日2パック無料開封できるのは中々に太っ腹である。
気になる人はとりあえず始めてみて、毎日パックを剥く楽しさだけでも味わえてしまうのが「ポケポケ」の魅力の1つなのだ。
正直これだけでも十分カード収集は捗りそうだが、本作ではさらに「ゲットチャレンジ」と呼ばれる他プレーヤーと連動してカードを入手できる仕組みまで備わっている。
「ゲットチャレンジ」は、他プレーヤーが開封した拡張パックの開封結果を見る事ができ、その中から1枚をランダムにゲットできるというシステムだ。他プレーヤーの開封結果から欲しかったカードを入手できる可能性があるという今までにないシステムとなっている。自分の開封結果を他者と共有するといった楽しみ方もできるので、非常に現代人のニーズに沿ったシステムなのだ。
この「ゲットチャレンジ」の面白い所は他にも存在し、このシステムで海外言語で遊んでいるプレーヤーを選択した場合はなんと異なる言語のカードをゲットする事ができるのだ。
同じポケモンのカードでも言語が違えば雰囲気はガラッと変わるので、非常にコレクター欲を掻き立てられるシステムとなっている。
「ポケカ」ならではのコレクション要素! デジタルならではのレアリティ&アート表現でカードが美しく進化……!
本作はカードゲームにおける“コレクション”要素にも注力している点が独自の強みとなっている。
「ポケモンカード」と言えば美しいカードイラストと、ポケモンの世界観が大きな魅力となっており、観賞用にカードをコレクションするプレーヤーが大勢存在する。デジタルでもそんなコレクション性を楽しめるのはファンとしてありがたい限りだろう。
まず注目したいのが「ポケポケ」ならではのレアリティ表現だ。各カードは[♦]の数によってそれぞれのレアリティが表されており、例えば「ポケモンex」などの強力なカードは最高レアリティである[♦♦♦♦]となっていた。
また中には通常とは異なるイラストとなる[★]のレアリティを持つカードも存在し、中でも[★★★]の最上位レアリティである「イマーシブカード」は特殊なアニメーション演出を見る事ができるデジタルならではのレアリティとなっているので必見のカードだ。
そんな多種多様なポケモンとレアリティを持つカード達を、本作では現実さながらなオシャレに着飾れる多様なコレクション機能が大きな魅力となっている。
「コレクションボード」では1枚のカードをボード上に飾り様々なエフェクトで彩る事ができ、「コレクションファイル」ではお気に入りカードを複数枚同時にファイル形式で仕立てる事が可能だ。それぞれ「コレクションボード」なら「イマーシブカード」やお気に入りのハイレアリティカードなどの1枚で映えるカードを、「コレクションファイル」ならタイプ統一やイーブイ統一など何かしらのテーマを決めて仕立てると簡単にオシャレ表現ができそうなイメージだ。
このように本作ではカードゲームが持つ楽しみの1つ“カードをコレクションする”という部分に相当力の入っている作品なのが大きな特徴なのだ。
どれだけのカードを収集できたかを視覚的に確認できる「トロフィー」が存在するので、レアリティの異なるカードにも独自の価値が生まれ、コンプリートに向けて収集する楽しみを生み出している。また「コレクションボード」や「コレクションファイル」は他プレーヤーと見せ合えるので、オシャレに着飾ったカード達を自慢し合うことも可能だ。
パック開封のドキドキ感、美しいイラストのカード達との出会い、ゲットチャレンジやコレクションによる他プレーヤーとの交流といった“トレーディングカード”本来の味わいを本作ではデジタルならではの表現で楽しめるのが本作一番の見所となっていた。
ポケカと言ったらやっぱりバトル! デジタル版に調整された独自のルールに注目
これまでコレクション要素を紹介してきたが、カードゲーマーたるもの、やはり重要になるのがカードを用いて行なう対人戦だ。本作でももちろん収集したカードで「ポケカ」の対戦を楽しめる。
「ポケポケ」でのバトルは「ポケモンカードゲーム」で採用されているルールをベースにデジタル版に合わせた独自のルールが新たに作られている。簡単にTCG版と異なる部分を列挙すると「デッキが20枚」、「ベンチに置けるポケモンが3匹まで」、「エネルギーゾーンの登場(同時にエネルギーカードの撤廃)」、「3ポイント先取で勝利(サイドカードの撤廃)」と言った点だ。
全体的にデジタル化にあたってカードでゲームレンジを縮小したイメージとなり、勝利条件のサイドカードとエネルギーカードの撤廃でゲーム性も大きく変化させているような印象だ。
気になるルールの詳細を見ていくと、「エネルギーゾーン」は各ターンに1度デッキに入っているポケモンのタイプと同じエネルギーが1つ生まれるゾーンとなり、プレーヤーはここから生まれるエネルギーをワザを使うためにポケモンにつけていく。
「ポケモンカードゲーム」と違い、手札に「エネルギーカード」が来ないという事態がなくなる。一方で、複数タイプのポケモンが入ったデッキの場合は、狙ったタイプのエネルギーを獲得できるかがランダムになる。そのため思ったようにポケモンを育てられるかどうかが大きな分岐点になりそうだ。
また「エネルギーをポケモンに追加できる」効果を持ったトレーナーズも、現状公開されている中だと「エネルギーゾーンから1個出し」という形に置き換わっている。トラッシュや手札から追加でエネルギーを出すという行為ができない分、他にエネルギーゾーンからエネルギーを出す方法があるのかにも注目したい。
もう1つ気になるルールとしては、勝利条件が「3ポイント先取」になったという部分が大きい。
本作では「サイドカード」がなくなった事でポケモンを1匹きぜつさせると1ポイント、「ポケモンex」をきぜつさせると2ポイントと言った形でポイントを獲得できる上で「3ポイント先取」のルールに変化している。
この変化によって大きな違いとしてはサイドカードを手札に獲得することができない分、手札を補充しづらくなることだが、現状プレイした印象だと、盤面の縮小および「エネルギーカード」がなくなったことで、普通にプレイしていて手札切れはあまり発生しないようになっている。
手札補充が通常のドロー以外ほとんど発生しないのにまるで問題がなく、ルールとカードプールの調整で全く新しい「ポケカ」ができる……そのような感覚が本作のバトルを体験して実感できた新しい発見だった。
初心者への手厚いサポートも豊富!
この上で本作はここから「ポケカ」を始めた人でもしっかり遊べるようなサポート機能が豊富な点も注目したい。
バトル中に次の手に困った際には「オートバトル」機能でAIに自動でバトルを進めてもらうことができ、デッキ構築の際には組みたいデッキの方向性を決めて「おまかせ編成」をするとオススメの形にデッキをエディットしてくれる。
また回数は限られるが、特定のカードをゲットすると構築済みのレンタルデッキを使用できたり、チュートリアルや1人用のバトルモードもあるので実戦的な練習が可能なのも嬉しいところ。
基本的なルールを理解するまではこれらの機能を駆使してゲームを遊び、慣れてきたら自分なりの戦い方や構築を試すといったステップアップすることができるのは、初心者にとってありがたい要素となっている。
総じてコレクション・対戦ともにデジタル化した本作独自の面白さを追求しつつも、ポケカらしい楽しみ方は変わらない方針だったのが素晴らしかった。
カード収集に関しても同じパックを剥き続ければポイントが貯まってそれを消費すればカードを入手できたり、一部の汎用カードはショップで直接交換できる形にしてあるなど、非常にプレイアブルな仕様が数多く見受けられたので安心して遊ぶことができそうだ。
ただ筆者がカードゲーマー故に気になる点もあった。それはレート戦や俗に言うランクマのような要素はリリース時点ではないという点だ。1日の試合回数制限のようなモノはなく、何度でも自由に対戦できるのは嬉しい限りなのだが、トップランクを目指してプレイする、のような目標は立てづらい。
一応、対戦することでパック開封に必要なアイテムを入手できる「ミッション」が進むので意味はあるのだが、カードゲーマーとしてはより高みを目指せるようなモードを望むプレーヤーも一定数居るだろう。
とは言え体験会では「みなさまのニーズにお応えできるよう開発を進めてまいりますので、今後の発表をお待ちください。」との発言もあったので、全プレーヤーが楽しめるような見事な落としどころに発展していくことを期待したい。
随所に新しさを感じさせながらもクラシックな“トレーディングカード”としての面白さも追及した今回の「ポケポケ」。多くのポケモンファンを楽しませるような圧倒的完成度の片鱗を今回覗くことができたので、今後の続報にも期待したい。
最後に今回の先行体験会より情報解禁される4枚のカードを紹介して記事を締めたいと思う。
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