コーエーテクモ、3DS「DEAD OR ALIVE Dimensions」
公開ロケーションテストを実施 ~日米ユーザーがエキシビジョン対決~
市ヶ谷オフィス特設会場に集う日米ユーザー。いずれも熱心なファンの方々ばかりで、有意義かつ充実したイベントとなった |
株式会社コーエーテクモゲームスは、3月24日に発売予定のニンテンドー3DS用対戦格闘「DEAD OR ALIVE Dimensions(デッド オア アライブ ディメンションズ)」の公開ロケーションテストを2月5日に市ヶ谷オフィス特設会場にて実施した。
「DEAD OR ALIVE Dimensions(デッド オア アライブ ディメンションズ)」は、前作から5年ぶりとなる3D対戦格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE」シリーズ最新作。据え置き機と遜色のないハイクオリティのグラフィックス表現を実現。初代から前作までのストーリーをなぞりながら、未公開エピソードを交えつつチュートリアルをプレイするクロニクルモード、プレーヤー同士が協力してボス級の敵と連続で戦うタッグチャレンジモード、下画面に常時表示されるインストラクション画面をタッチすると必殺技やコンボがワンアクションで繰り出せるデジタルインスト、3DS本体機能をいかした3D演出、オンライン対戦やすれ違い/いつの間に通信対応など、注目の新モードや新機能を搭載する。
本イベントは、同社ホームページにて事前に募集された国内ユーザー10名と、同社が招待した北米のユーザーが参加。会場にはロケーションテスト専用の特別バージョンROMと3DS本体が用意され、ぞれぞれユーザーに貸し出された。今回は日米ユーザーの対戦イベントが予定されており、参加者は腕鳴らしを兼ねつつシリーズ最新作を堪能。終了時間ギリギリまで熱心にプレイし続けていた。
招待された北米ユーザーは“DOA Champions”と名づけられた「DEAD OR ALIVE」世界大会で優勝経験のある凄腕揃い。天候不順で1名来日できなかったが、日本大会で優勝経験のある国内ユーザー1名を加えた計5名でチームを再編し、国内ユーザーとエキシビジョンマッチを実施。イベントの時間が若干押してしまったため、当初予定の5人ずつ全員ではなく、10名を「RED」、「BLUE」の2チームにわけて予選を行ない、勝ったチームがDOA Championsと対戦する形式が採用された。
参加者は「DEAD OR ALIVE」シリーズの熱心なファンばかりで、国内大会優勝者が含まれるなど予選からハイレベルの展開。整理されたホールドボタンの上中下など、仕様変更も事前の体験プレイでバッチリ習得。主要な技の割り込みタイミングなども既に把握していたようで、それを踏まえた凄まじい駆け引きが続出し、会場は大盛り上がり。DOA Championsとの対戦権を獲得した国内ユーザーチームの力量は傍目にも相当なものだったが、僅差で食い下がりつつも最終スコアは0-5と完敗。世界チャンピオンのMASTER氏はハヤブサで豪快な魅せ技を決めるなど、文字どおり“貫禄の勝利”で参加者を魅了した。
当初「コンシューマ作品で、しかもクローズドなのに“ロケーションテスト”ってどういうことだろう?」と訝しがっていた筆者だが、取材に訪れて疑問が氷解。感想や意見を記入するノートと筆記具が参加者全員に配られており、イベント終了後もディレクターなど開発者と直接意見交換できる場が設けられるなど、単なる体験会ではなく、トップレベルのユーザーから直接意見がきける貴重な場となっていたわけだ。これらの意見はきちんと開発の参考にされるといい、3月24日の発売に向けてさらなるブラッシュアップがな行われる。
イベントの最後に、早矢仕氏は「今日は『DEAD OR ALIVE Dimensions』公開ロケテストにご参加いただき、ありがとうございました。今日が『DEAD OR ALIVE』再始動の1日目なのかな、と思います。皆さんのご意見を、全部ぶつけてください。それを可能な限りゲームに反映させていきたいと思います。また、今日はアメリカからも来ていただいて。『DEAD OR ALIVE』を愛してくださっている方が、これだけおられることを実感できて、開発一同うれしく思います」とコメント。さらに、本日ロケーションテストに参加された人のハンドルネームをスタッフロールに掲載したい旨が伝えられると、会場から大歓声が沸き起こる。今回のロケーションテストは、参加者と開発者の双方にとって、有意義かつ思い出深い一日になったといえそうだ。
■ ミニインタビューその1 ~DOA世界チャンピオン:MASTER氏~
MASTER氏 |
GAME Watch編集部: 日本にこられたのは、今回が初めてですか?
MASTER氏: 初めてです。凄く楽しみにしていて、凄いなぁ! という印象です。
編: 「DEAD OR ALIVE」はいつからプレイされているんですか?
MASTER氏: 10年以上……もうじき15年になります。アーケード版から初めて、サターン版などシリーズ作品を熱心にプレイし続けています。
編: 「DEAD OR ALIVE Dimensions」をプレイされた印象は?
MASTER氏: 本当に凄いなぁ! と思っています。正直、期待を超えたくらいの体験。最初、ちょっと心配してたんです。今後「DEAD OR ALIVE」シリーズが何処へ向かうのかって。そういう悩みを心のなかに抱えていたんですけど、今日実際に触れてプレイして「本当に凄いなぁ!」と思いました。
編: 今日は日本のユーザーと対戦されましたが、オンラインプレイなどでまた世界中のユーザーと対戦したいですか。?
MASTER氏: 対戦は大好きで、刺激を受けます。「DEAD OR ALIVE」シリーズのテクニカルな要素は常に研究したり、楽しんでいます。「DEAD OR ALIVE」シリーズの新作が出るたび、いつも「勝ちたい!」という強い欲求が出てきますから。先ほども日本のユーザーの素晴らしいプレイを見せていただきました。今日のロケーションテストをキッカケに、日本のプレーヤーが腕を鍛えて、また来日できたらもう1度対戦したいと思います。
編: では、オンラインでも目指すのは世界チャンピオンですね?
MASTER氏: 今の世界チャンピオンは私ですよ(笑)。
編: 失礼しました。では防衛戦になりますね!
MASTER氏: ずーっとというか、最初から防衛戦(笑)。腕を磨く、とてもいい刺激です。
編: さすが、地元で「DOA SUPER HERO」と呼ばれているだけありますね! 本日はありがとうございました。
■ ミニインタビューその2 ~プロデューサー:早矢仕洋介氏~
早矢仕洋介氏 |
GAME Watch編集部: 本日は長丁場となりましたが、ロケーションテストを終えての感想は?
早矢仕洋介氏(以下:早矢仕氏): 格闘ゲームというか、「DEAD OR ALIVE」シリーズをこんなに好きで、やってくださっている方々がいるんだなぁと実感できる1日でした。
編: 最初“ロケーションテスト”という言葉を用いられていることに驚いたんですが、実際にイベントを体験して納得しました。本当に好きな方々ばかりでした。
早矢仕氏: 「DEAD OR ALIVE」自体がアーケードから皆さんとコミュニケーションをとって作ってきたゲーム。今回はニンテンドー3DSのコンソールソフトですけど「何か、完成前に触っていただく機会が作れないか」と話をしていたので、実現して凄く良かったです。
編: 本来であれば、もっと大勢の人に触れていただくのが一番なんですけど……なかなか難しいですよね。
早矢仕氏: そうですね。今回は限られた場所、時間しかなかったので、これだけの人数でしたけど。それでも、みなさんから……今もずっとノートに色々と書いていただいたりして。それは凄く参考にさせていただきたいと思います。
編: 後からノートを見るのが怖かったりしませんか?
早矢仕氏: (笑)。最終的にはプレーヤーのみなさんに遊んでいただくゲームなので、それが良くなるのであれば、それからは(逃げません)。厳しいご意見があっても……そういうふうに思っております。
編: ここで聞かれた、書かれた意見は、どれくらい吸い上げられるんでしょうか? 現時点での完成度は?
早矢仕氏: 公開ロケーションテストという言い方もしておりますので、使えるご意見は、3月24日に出るゲームに反映させていただきたいと思います。
編: エキシビジョンの結果については? 国内ユーザーさんも相当な凄腕でしたが……。
早矢仕氏: 何名か有名なプレーヤーさんにも来ていただいてますし、「DEAD OR ALIVE」が好きで熱心にブログを書かれている方にも来ていただきましたが、いやぁ、やはり世界は広いな、と。上手い方は本当に上手い。
編: ある意味、まだ発売前のゲームなのにメチャクチャ上手かったですよね。
早矢仕氏: みなさんそれだけ遊んでいただいているんだなぁ、って思いました。
編: 前回、任天堂さんのイベントでおうかがいしたとき、システムにも手を加えているというお話がありました。それを踏まえてプレイされても、慣れている人はスッと入れるんですね。
早矢仕氏: そこらへんはすぐ対応していただけてるんだなぁ、と感じました。今日いただいたご意見で1番多かったのが「携帯ゲーム機ということで、しっかり遊べるのか」というところ。それが、触ってみて「しっかり遊べるね」という意見がいただけたので、それは凄く嬉しいです。
編: 海外ユーザーの方々も同意見?
早矢仕氏: そうですね。海外の方々にも「しっかり遊べるね」と言っていただけたのは、嬉しいです。
編: 出てくる意見で、お国柄といいますか、「これは日本のユーザーからは、なかなか出てこないな」といったものはありましたか?
早矢仕氏: ここにいらっしゃった方々は、自分の“持ちキャラ”がいますので、そのキャラクターが強くなる調整は、物凄く喜んでいただけます。逆に他のキャラクターが強くなる調整だと、それに対して「えっ!」というご意見がいただけることが多いなぁとは感じました。あと「自分の持ちキャラで、こういうコスチュームが欲しい」というお話も、結構ありますね。いただいた意見は、可能な限り反映しようと思っていまして。そこらへんは実際に今後も仕掛けがありますので、続報をご期待いただければと思います。
編: 個人的にも非常に楽しみにしております。本日はお忙しいところを、本当にありがとうございました。
【スクリーンショット】 | ||
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(C)TECMO KOEI GAMES CO., LTD. Team NINJA All rights reserved.
□コーエーテクモゲームスのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□「DEAD OR ALIVE Dimensions」のページ
http://www.gamecity.ne.jp/doad/
(2011年 2月 7日)