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「新生FFXIV」開発スタッフだけが知ってるネタが披露された「皆川裕史のここが言いたい!」
著名クリエイターのHUDを大公開! エオルゼアの虹、同時に鳴らすと曲になる楽器、ヒルディ誕生秘話など
(2014/4/26 00:00)
スクウェア・エニックスは幕張メッセで開催中の「ニコニコ超会議3」にブースを出展し、2日間に渡って「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生FFXIV)」のイベントを開催している。
このレポートでは、1日目の昼12時から開催されたステージイベント「皆川裕史のここが言いたい!」の様子をお届けする。イベントでは「新生FFXIV」のリードUIアーティストの皆川裕史氏が開発スタッフから集めてきたゲーム内の裏ネタを披露。また、吉田氏や松野泰己氏、レベルファイブの日野晃博氏などゲーム開発者が実際に使っているコントロールパッドのユーザーインターフェイス(UI)を紹介した。
スタッフが精魂込めて仕込んだ裏ネタがいっぱい!
イベントは当初、皆川氏がUIについての裏話などをいろいろと紹介するという予定だったそうだが、「1人で語るのはしんどい」ということで皆川氏自ら開発スタッフを回り、たくさんの裏話を集めてきた。すでにメジャーなものから、会場にもほとんど知る人がいないレアなネタまで、様々な裏話を一挙に紹介する。
・ベントブランチ牧場への裏道がある
グリダニアからベントブランチ牧場に行くには、普通の道以外に岩を登る裏道がある。もともとはただの崖に修正される予定だったが、開発内にこの道を愛用している人がいて、「ここがなくなると困る」と頼みにいって残ったといういわく付きのルートだ。
・エオルゼアの空には虹がかかることがある
出る条件は教えてもらえなかったが、パブリックフィールドに出現する。もし見つけたらフリーカンパニーの仲間やシャウトで知らせてみんなで見て欲しい。
・リテイナーベンチャーの掘り出し物について
リテイナーが拾ってくるものがすごいと話題になっている。もともとはすごくしょぼいものを持ってきていた。吉田さんが最初にチェックした時に、これは掘り出しものじゃないと言われました。自動販売機の下から10円玉を拾うようなせこさがあったので、もっといいものを拾ってくるようにしました。そうしたら今度はレア属性が付いているもの以外ほとんどのものを拾ってくるようになり、いまの何でもありのすごいリテイナーになりました。次元刀の家具や、モーグリ武器、IL70のPvP装備なども拾ってきます。
・聖コイナク財団の調査地のレポート
聖コイナク財団の調査地にいるラムブルースさんに話しかけると、エオルゼアの世界設定をレポートしてくれます。世界設定を作っているスタッフから、こういうレポートを書いてますよというネタなので、世界設定が好きな皆さんはクリスタルタワーの解放後に話かけて読んでみてください。
・古アムダプールのモンスターについて
古アムダプールにはグレムリンというモンスターがいます。こいつの攻撃を食らうと、「悲観」というしょんぼりした感じのデバフが付きます。これはエモートの「なぐさめる」や「はげます」を使うと直すことができます。グレムリンは「FF」ではメジャーなモンスターなのですが、「FFVII」のグレムリンが「ののしる」という技を使ってくるのです。「新生FFXIV」ではセリフの吹き出しが出るので、あの口の悪さは、担当者が悪のりをしてプレーヤーの間で流行っている会話を使って遊んでいるのでしょう。
・ミニオン同盟
開発部の中にセクションを横断して暗躍する謎の組織。主な活動は、例えばウルフとクァールのミニオンが近づくと戦うエモートをするとか、ブルーバードやオポオポのミニオンが肩に止まるような可愛いエモートを勝手に仕込むことです。どうやったら可愛くなるのか女性スタッフが考えているならいいのですが、いい年のおっさんがタバコ部屋で談義して生まれています。これからも彼らの活動は続くと思うので、追加されるミニオンにどんなネタが仕込まれるかは僕らにも分かりません。
・「紳士の舞」誕生の瞬間
エオルゼアのどこでもかしこでも踊られている踊りですが、もともとはモーション班が種族ごとに踊りを作っていて、紳士の舞はララフェルの踊りでした。これをハイランダーが踊ったところあまりにも強烈だということで、その場で「紳士の舞」として、ヒルディブランドのクエストの中で重要な踊りとして一気に格上げされました。
・モーグリ人形が怖い
ハウジングの家具の1つであるモーグリ人形の縫い目が怖いという意見が多いため、2.3で少しさっぱり可愛い改良版としてマイナーバージョンアップされます。ただ古い方のバージョンも捨てがたいという方は、意見を頂ければ何かが変わるかもしれません。
・複数同時に鳴らすと曲になる家具
ハウケタでドロップする音が鳴る家具を複数同時に鳴らすと、ハウケタのBGMになる。
・リムサロミンサのハウジングエリアで…
海岸に立っている女性は、横にあるベンチに座ると大きな葉っぱであおいでくれる。
・ゲロルト命名の由来
レリック強化クエストに関わるキャラクター、ゲロルトはかなりクズな性格をしている。これは、「旧FFXIV」のころレリッククエストが非常に大変だったので、憎まれ役としてああいう性格になりました。名前はゲロみたいにひどい性格というそのままの由来です。
・エッダの未来について
サスタシャ侵食洞のメインクエストに出てくるエッダちゃん。印象の深いキャラクターじゃないですか。彼女はその後、砂の家に現われるという話が予定されていました。しかし結構人気が出たので、こんなベタな展開はつまらないよねということになりました。彼女はもっと運命の渦に巻き込まれる素敵な展開を考えています。
2.3のとあるハードダンジョン。もとはタムタラの墓所という名前だったんじゃなかったかな。エッダちゃんは首を持っていたけど、タムタラは墓所だねといろいろ想像してみてください。(吉田氏の補足)
・ヒルディイイイイ!
実はヒルディは最初ララフェルでした。もともと「旧FFXIV」の宿屋を開放するためのキャラクターとして登場しました。最初はララフェルでしたが、口調がララフェルにはあわないということで、ハイランダーに変更されました。助手のナシュには、実は熱心なおっかけがいます。しかし、あまりにも気づかれないので担当がいじけてしまって新しい方のストーリーには入っていません。こうして皆さんが知るところになれば、またあのストーカー君があきらめずに戻ってくるかも。
・コンテンツファインダーのシャキーン
コンテンツファインダーのシャキーン音がなぜあの音になったのか。もともとはリミットブレイクのゲージがたまったときのSEでした。しかしクローズドβでコンテンツファインダーが実装された時に、締め切りが迫っていて仮当てしたのがあの音でした。その後に別のSEを当てようとしたのですが、あの音があまりにも合っていたのでそのまま採用されました。
・トレジャーハンターの宝の地図のリソースは?
トレジャーハンターの宝の地図に使われている紙のテクスチャーは、20年くらい前に「タクティクスオウガ」を作った時に、ワールドマップを作るために使ったテクスチャーをそのまま使っています。もともとは、当時吉田明彦さんの机に、コーヒーのシミがついたいい感じのコピー用紙がぐちゃっとなっていて、それを取り込んでテクスチャーにしたのが最初です。うちのUI担当者がいつの間にか使っていました。
・PC版でブラウジングをしながらゲームで遊ぶために
初期ではブラウジングしながら動くようになっていません。システムコンフィグでまずアプリケーションが非アクティブでもサウンドを再生するオプションにチェックを入れると、ネットを見ている時でもシャキッた音が聞こえます。マウスドラッグで解像度変更を有効にするというチェックを外すと、間違ってウインドウサイズを変える心配がなくなります。ゲームパッドの接続を有効にすると、ゲームが非アクティブの状態でもコントローラーで操作できるようになります。もう一つ、たくさん並んでいるアイコンをクリックするような時には、右クリックでまとめてオンオフすることができます。
・解像度変更の小ネタ
PC版で解像度を変えることができます。縦長にすると、キャラメイクの時に全身を大きく表示することができます。横長にすると、画角といって、見える範囲が広がるので、極リヴァイアサンなどでどこで水柱が上がるか見えやすくなるかなと思います。
松野氏、日野氏ら有名ゲームデザイナーのHUDはいかに?
「みんなのHUDを見せて」のコーナーでは、吉田氏ら「新生FFXIV」開発スタッフや、「新生FFXIV」プレーヤーを公言している松野泰己氏、レベルファイブの日野氏らがどんな画面構成(HUD)でゲームを遊んでいるのかが、実際に遊んでいる画面のスクリーンショットで紹介された。
吉田氏のHUDは会社でのチェック用で、なるべく基本からいじらず、マクロも使わないという初心者プレーヤーに近い環境。この環境でもきっちりとクリアできるかどうかをテストするために使っているのだそうだ。家で私的に使っているUIは「もっとグチャグチャで見せられない」ものなのだとか。
熱心な「新生FFXIV」ユーザーとして知られるゲームデザイナーの松野泰己氏のHUDは、アイコンがきっちりと整理されて見やすく画面の端に配置されている。几帳面な性格が反映された、見るだけでも美しい画面だ。
同じくコアな「新生FFXIV」ユーザーとして知られるレベルファイブの日野晃博氏のUIは、コアユーザーっぷりを反映したカスタマイズ性あふれるもの。クラフターには別のHUDを用意してあり、こちらも大量のマクロが並ぶかなり凝ったものとなっている。
それ以外にも、アシスタントディレクターの高井浩氏、バトルディレクターの権代光俊氏、そして皆川氏のUIも紹介された。皆川氏のHUDは中央にホイール状に配したアイコンで、追加効果やリキャストタイムのチェックを行ない、操作は下のアイコンを使うというもの。本当はもっとごちゃごちゃしているのだが、他の人たちのHUDがあまりにも奇麗なので整理したのだそうだ。
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