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ソニービルにて「新生FFXIV」サウンドトラック発売記念イベントが開催
サウンドディレクター祖堅正慶氏トークイベントではポロリ話が連発!
(2014/3/26 16:40)
スクウェア・エニックスは3月26日、「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」のサウンドトラック「A REALM REBORN: FINAL FANTASY XIV」の発売を記念したイベントを東京銀座のソニービルにて実施した。イベントにはゲストとして「新生FFXIV」サウンドディレクターの祖堅正慶氏が出演し、冗談を交えた楽しいトークイベントが繰り広げられた。
「A REALM REBORN: FINAL FANTASY XIV」は、「新生」後の「FFXIV」の楽曲を集めたサウンドトラック。CDでは収録しきれないため、Blu-rayディスクを採用し、全119曲を96KHz/24bitの高音質データで収録。楽曲制作は、祖堅正慶氏のほか、植松伸夫氏、関戸剛氏、水田直志氏ら、お馴染みの強力な作曲陣が曲を提供している。価格は5,000円(税別)
イベント会場として使われたのは、3月20日よりソニービルにて展開されている「新生FFXIV」サウンドトラック視聴イベントコーナー。ブルーレイレコーダー、ハイレゾ対応アンプ、そしてスピーカーというリッチな環境で高音質なサウンドを楽しめるほか、ソニーが誇るハイレゾ対応のウォークマンとヘッドフォンも用意されており、こちらもハイレゾクオリティのサウンドを楽しむことができる。
イベント会場は、20人ほどが入れば一杯というそんなに広くないエリアだが、平日のお昼というタイミングにも関わらず「新生FFXIV」ユーザーを中心に50人近くが来場し、すし詰めの人気ぶりだった。
司会に呼ばれて姿を現わした祖堅氏は、「あれ、みなさん、こんな所来て、“哲学”とか大丈夫ですか?」と軽口を叩いて笑わせながら、今の心境を聞かれて「いつも何かの作業に追われているので、よくわからない。やっとお届けできた」と率直な感想を述べた。
今回、サウンドトラックにBlu-rayディスクを採用した理由については「そもそもCDには入らないってことと、作品性を高めるため」とし、全119曲をCDの44.1KHz/16bitを大幅に上回る96KHz/24bitの高音質で収録し、さらに持ち出しやすいように、あらかじめリマスターされたMP3データも同梱したことを明かした。また、祖堅氏は「ここだけの内緒話だが」と前置きしてシークレット楽曲についても言及。パスワードのヒントには「橋の上に出てくるあのキャラの名前を半角アルファベット、すべて小文字で……」とあり、パッチ2.2で実装される“あの橋の上の剣豪”のテーマが収録されていることを明かした。ただし、これはMP3版限定で、高音質版には収録されていない。
また、本日よりmoraとe-onkyo musicを通じてハイレゾ音源の配信を開始。こちらはFLACもしくはWAVデータの形式で、全119曲で4,000円。moraについては1曲ずつの販売も行ない、1曲150円。
祖堅氏は今回の特異な収録スタイルについて、「本来サントラディスクに2つのマスターが入ることはない。家のコンポで聴いていただきたいのは山々だが、皆さんがお忙しいことは重々承知している。ただ、作ってる側からするとリッピングして持ち運ぶのは音質劣化の面で残念な話で、だから今回はマスタリングしなおしたMP3データを収録した。ライフスタイルの変化に合わせた僕らからの提案」と、ユーザーニーズに合わせた収録スタイルを採用したことをアピールした。
ちなみにマスタリング作業については、通常のサウンドトラックが1日程度で終わるものを、基本作業だけで1カ月以上掛かり、そこから追加でパッチ2.1の曲データを入れ、さらに曲に合わせた動画の収録も含めてかなりの時間を掛けたという。
続けて祖堅氏はBlu-ray版とMP3版では収録時間が違うことについて言及し、「最初はフル尺で入れようとしたけど無理だった。収録時間が9時間弱もあって、(Blu-rayに)『入るわけ無いだろ』と怒られたが、縮めるのは心苦しいのでTwitterを通じて意見を募ったところ、フル尺を維持すべきかどうかで意見が真っ二つに割れて決まらなかった」と語って笑わせ、「ただ、音楽を聴くスタイルはポータブルが圧倒的に多いことを知って、MP3版にフル尺を入れることにした」と語った。結果Blu-ray版が6時間48分、MP3版が8時間9分のデータがそれぞれ収録されている。
概要の紹介が終わると、実際の視聴に移った。来場者から希望曲を募り、それを掛けながらBlu-rayサントラならではの工夫を語るという流れで、最初の希望曲は、「タイタン戦」。祖堅氏は「“真核後”で良いですよね?」と応じ、「新生FFXIV」屈指の名曲「過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~」が再生された。
視聴してみて驚いたのは、曲に合わせて歌詞が出るだけでなく、実際にタイタンとのバトルシーンが流され、あたかもプレイしている感覚でサントラが楽しめるところだ。祖堅氏は収録されているバトルシーンの映像を見ながら、「重み避けてませんね」と軽口を叩きながら、リモコンのカラーボタンを押すことで、利用できる機能を紹介。青はシークバーの表示、緑はネットワークに接続して公式Twitterを表示、そして黄色は祖堅氏のその曲に対するコメントが読めることを明かした。このコメント欄には愚痴も含めた創作秘話が書かれており、正月休み返上で書いたと紹介。
このタイタン戦については、この曲だけ発注書が真っ白で好きにやっていいと言われたので自由に作ったと創作秘話を明かし、「動画編集担当が深夜残業に舌打ちしながら付けたという歌詞をみながら、(ニコニコ動画の)『うたってみた』をやってみてください(笑)」と挑戦状を突きつけた。
その後、アルテマウェポン戦や、クリスタルタワーのティターン戦などの希望に応じながら、収録動画を通じてアートが大画面で見れることや、曲内のギターやピアノは祖堅氏自身の生演奏であること、チャプターリストに、各リージョンのほか、バトルや蛮神といったカテゴリも追加したことなどが明かされた。
今回の聴き所について「ゲーム中は忙しかったり、ダンジョンだと置いて行かれるという恐怖に駆られてあまりまともに聞いていないと思うが、(このBlu-rayなら)ゲームをプレイしているかのように視聴できるのでゆったり聴いて欲しい」サントラならではの良さをアピール
このサウンドトラック視聴イベントについては、視聴ゾーンのスピーカーをしきりに褒め、「これぐらい音域のレンジの広い曲は、結構バリバリいったり、圧縮されて聞こえたりするがまったくそんなことはない。ぜひメンテの時にでも聴きに来て欲しい」とアピール。サウンドトラック視聴イベントは4月13日まで開かれている。
最後に祖堅氏はユーザーへのメッセージとして「パッチ2.2お楽しみに」と応じ、最後まで笑わせてくれた。祖堅氏は、この後、メディア取材に応じ、その後もショールームに留まり、来場者と会話したり、サントラへのサインに応じていた。また本日の夜、21時半より、ニコニコ生放送でのライブ放送が決定した。チャンネルはこちらから。内容については明らかにしていないが、祖堅氏の生演奏が予定されているという。
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