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【年末特別企画】プレイせずには年が越せないぜ! オススメ洋ゲー10選
プレイせずにゲームは語れない。話題を集めた秋の大作2本
(2013/12/28 00:00)
プレイせずにゲームは語れない。話題を集めた秋の大作2本
やっぱりトレバー最高! ハチャメチャな男の生き様にのめり込む「GTAV」
「グランド・セフト・オートV」
メーカー:Rockstar Games
プラットフォーム:PS3/Xbox 360
10月10日発売
価格:7,770円
CEROレーティング:Z(18歳以上のみ対象)
レビューなどで何度も書いたが、「グランド・セフト・オートV(GTAV)」の魅力はトレバーにある。キテレツな人物が多い「GTA」シリーズだが、トレバーは主人公でありながら最凶、プレーヤーキャラクターであるにもかかわらず制御不能という、最も破天荒で愛すべきキャラクターとなっている。
正直、現実にこんな人がいたら半径100mでもお近づきになりたくないが、ゲームならば別。ついついトレバーの言動に突き動かされプレイも過激になってしまう。他のキャラクターからトレバーに切り替えると、いきなりストリートミュージシャンに殴りかかったり、ネグリジェを着て山頂に寝ていたりと、とんでもない状況に立たされることも多い。そしてこのトレバーが冷静にツッコミを入れてしまうようなさらにイカれたキャラクターが出るところも「GTAV」の面白さだ。
加えてキャラクターの面白さだけのゲームでないところが「GTA」シリーズの人気の秘密なのだ。男の友情って何だろう。家族同士の絆って何だろう? 殺伐とした犯罪行為に彩られたストーリーの根幹は泥臭く熱い人間ドラマ、そして人間讃歌だ。愛すべきクソッタレ野郎の中に息づく“漢の魂”。この輝きがあるからこそ、「GTA」シリーズは世界中で多くのファンを獲得しているのだと思う。
そして、「GTAV」のオンラインモード「GTAオンライン」ではハチャメチャなノリがそのままオンラインプレーヤーに活かされているのが面白い。空を見上げると戦闘ヘリと警察のヘリがチェイスしていたり、バイクに2人乗りでところかまわず喧嘩をふっかけている人がいたりする。車を奪うミッションで先に奪ったら、その後ひたすらこちらを狙われたりもしたが、「そういうプレイもありかな」と許してしまえる。今後のアップデート、DLCの登場にも大きく期待したい。
“何か”と繋がる運命を受け入れながら生きていく女性の半生「BEYOND: Two Souls」
「BEYOND: Two Souls」
メーカー:ソニー・コンピュータエンタテインメント
プラットフォーム:PS3
10月17日発売
価格:5,980円
CEROレーティング:D(17歳以上)
他の人と違った能力を持つために不幸な人生を歩む少女ジョディ。「BEYOND: Two Souls」は謎めいた霊体エイデンと生まれたときから繋がっている少女の物語だ。プレーヤーは断片的に、そして時系列的にばらばらに与えられるジョディの半生の記憶を元に、彼女とエイデンがどんな生き方をしてきたか知っていく。ゲームの詳細はレビューを参照して欲しい。
映画女優のエレン・ペイジが演じるジョディははかなげで、かわいらしい。彼女は愛情に飢えており、自分を受け入れてくれる人を探し続けているが、エイデンとの繋がりが人を遠ざける。そしてエイデンとの力を利用しようとする者達との“戦い”にまでエスカレートしてしまう。彼女の運命は過酷であり、プレイしていて彼女を助けたいと強く思わせる。
筆者にとってはジョディに加え、“超常現象”そのままのエイデンの力の描写もストライクだった。手も触れていないのにものが動き、暴れ出す。ポルターガイスト現象のようにも、ジョディの“念動力”にも見えるエイデンの力はその演出が素晴らしい。エイデンを通じて壁の向こうを探るときのジョディの表情や、長時間能力を使うと疲弊する描写など、“超常の力”をここまで正面に描く作品は少ないのではないか。
ヘビメタにはまったり、セクシーなドレスを身にまとったりと、時系列でジョディが別な顔を見せてくれるのも楽しい。過酷な人生だが、その中でもジョディは懸命に幸せを求め生きている。その絶望しない生き方こそが、プレーヤーの思い入れを生むのだ。