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「CoD:Vanguard」デモプレイレポート。真夜中に敵の勢力下のど真ん中に降下する、「トンガ作戦」を追体験!

【CoD:Vanguard】

11月5日発売予定

価格:未定

 開発者によるデモンストレーションが行なわれた「Call of Duty: Vanguard(コール オブ デューティ ヴァンガード)」(以下「CoD: Vanguard」)。本稿では最初に行なわれたデモプレイの展開を詳しくレポートしていきたい。

 デモプレイは「トンガ作戦(OPERETION TONGA)」での戦いが描かれた。トンガ作戦は「ノルマンディ上陸作戦」の最初の作戦であり、イギリスとアメリカの空挺部隊がノルマンディー海岸を狙えるメルヴィル陣地の砲台破壊、ペガサス橋、ホルサ橋の確保を目指す作戦だった。作戦は6月5日深夜に決行された。史実としてこの作戦は成功するのだが、デモプレイはその過酷な戦いを見ることができるものになっていた。展開した場面を紹介していきたい。

 映像はまず落下傘での降下のシーンから始まる。プレーヤーキャラクターであるイギリス空挺部隊の“キング"ことARTUR KINGSLEYは地上ではなく川の中に落下してしまう。水中でナイフを取り出し、必死で装備を切り離し地上に這い上がるが、武器を失ってしまう。

デモプレイの主人公はイギリス空挺部隊の“キング"ことARTUR KINGSLEY。キャンペーンでは4人の主人公が登場、第二次大戦の様々な戦場が描かれる

 ドイツ軍の迎撃は迅速で、降下兵を運ぶ輸送機は落とされ、あたりには敵を探すドイツ兵がこちらを探している。キングは草むらに隠れて進む。闇の中立ったままの仲間を見つけ、合い言葉を語りかける。仲間はこちらを向き、応答をしたもののなぜか棒立ちのままだ。彼は探索に来たドイツ兵に見つかり、抵抗もできぬまま撃ち殺されてしまう。

 仲間が撃たれたのを見た瞬間、キングは闇の中からドイツ兵に突進、ナイフを突き立てドイツ兵が持っていた銃を奪う。続けてきたドイツ兵も銃で撃ち倒す。撃たれた仲間に近づくものの、すでに絶命していた。彼は落下傘が木に引っかかったまま身動きができなかったのだ。仲間の死体から視点を外し、弾が少ないライフルを手に、キングは闇の中を進む。目指すは大きな風車だ。

 キングは風車に向かってじりじりと進んでいく。ドイツ兵のトラックの下に潜り込み警戒している敵をかいくぐり待機していた敵を急襲。ランプを撃つと炎が燃え広がり、その光で布の後ろに隠れた敵の影がはっきり見える。影に向かって引き金を引くキング。ランプの破壊、油が燃え広がり、一帯を明るく照らし、布の向こうにいる敵兵を浮かび上がらせる様子など、「CoD:Vanguard」のグラフィックス表現、演出のすごさがはっきりとわかるシーンだ。

 キングは納屋に入り込む。息を殺し、こちらを捜索している敵兵をやり過ごそうとするが見つかり、銃で敵を撃ち倒す。残り少ない弾薬はさらに少なくなる。放棄されている人家の中を進み、敵を倒しながらさらに進む。銃弾で壁が傷つき、椅子やテーブルが吹き飛び、ガラスが割れる。これらのオブジェクトの表現も目を惹かれる。

 人家を出て闇の中を進むが、敵の照明弾で一瞬周りが明るく照らされる。敵兵が周りにいる中、見つかったら死だ。キングは照明弾の光を避けながらさらに進む。目指すは戦いの炎で燃えさかる風車だ。

 炎の中でキングは激しくもみ合う2つの影を見る。どうやらドイツ兵を倒した味方のようだ。キングは炎を背に仁王立ちしている男に合い言葉で呼びかける。しかしそいつはこちらを見るが合い言葉を返さない。……まさか敵なのか? その結論は出ないまま、唐突にデモプレイは終わる。

デモプレイでは闇の中の目標となる炎の風車。炎と闇の表現も美しい

 デモプレイで印象に残るのは「あまりに無謀な作戦」だ。「トンガ作戦」は映画やゲームで度々取り上げられる、「オマハ・ビーチ」の戦いが展開する半日前の戦いだが、真夜中とはいえ敵の勢力圏内に空挺部隊が降下し、敵陣地を占領しようというその強引さ、一兵士としてその戦いに参加しなくてはいけない恐怖がまざまざと描かれる。

 降下兵は降りている時は無防備で、敵は待ち構えている。しかもパラシュート降下では思ったところに降りられない。最初の仲間のように何もできずに撃ち殺される兵士も多かっただろう。キングのようにうまく降りたとしても、仲間との合流もままならない。史実では降下兵達は作戦を遂行でき、ノルマンディーの戦いの勝利に貢献するのだが、その過酷な戦場を恐怖たっぷりで表現するこのデモプレイはとても印象的だった。「CoD:Vanguard」への興味がグッと盛り上がるデモプレイだった。