ニュース

グランゼーラ、「R-TYPE FINAL 2の集い」にて「R-TYPE FINAL 2」の発売日延期を発表

「今後は小刻みに情報発信を行なっていく」

2021年春 発売予定

 グランゼーラは9月25日、東京ゲームショウ2020 オンラインに合わせたタイミングで、「R-TYPE FINAL 2」の進捗状況を生配信イベント「R-TYPE FINAL 2の集い」にて発表した。配信では「R-TYPE FINAL 2」の発売日が当初予定の2020年から2021年春予定になったことが明かされ、あわせていくつかの報告が行なわれた。

【R-TYPE FINAL 2 の集い 2020年9月】

発表されたのは発売日ではなく、延期のお知らせだったが……

 人事部の洞庭佳江さんが司会進行を務め、「R-TYPE FINAL 2」製作責任者の九条一馬氏が同席する形で始まった「R-TYPE FINAL 2の集い」は、九条氏の「今日の放送は人事部案件なんです?」という発言から始まったことや、出演者が映るワイプ映像が非常に小さかったりもしたため、通常の生配信とは違う雰囲気に。そんななか、司会の洞庭さんより「今日は、反省会を行なっていきたいと思います」との告知の元、本日の進行スライドが映し出された。

スライドを見て九条氏が「お詫びの後の質問コーナーは荒れそうですね」というと、洞庭さんが「そういう言葉もきちんと受け止めてください」と突っ込む場面も

 最初に掲示されたスライドは、“そもそもR-TYPEとは?”ということで、「R-TYPE」の説明からスタート。「R-TYPE」は1987年にアイレムから発売された横スクロールシューティングで、1989年には「R-TYPE 2」が登場し、その後もシリーズ作品を重ねていく。2003年に「R-TYPE FINAL」をリリースし、シューティングゲームとしては最終作としたつもりだったが、昨年2019年4月1日に「R-TYPE FINAL 2」を発表。2回に渡るクラウドファンディングにて1万人を超える人が支援してくれたことで、開発が続けられていることが解説された。

「R-TYPE FINAL 2」のPVも上映された

 ここで、“お詫び・ご報告・お願い”と題したスライドが表示され、その流れで発表されたのが発売日の延期についてだった。九条氏が「当初は2020年12月にお渡ししたいと考えていましたが、2021年春に延期になってしまい、申し訳ございません」と平謝り。続けて体験版配信も、PC版を2020年夏と予定していたものの、各プラットフォーム版共に2021年前半になったことが明かされた。これに関しては、「PC版を作っていましたが、処理負荷が大きいためPCのスペックに大きく依存してしまいまして……さらに、複数のプラットフォームで平行して作っていますが、プラットフォームによる差違が大きいほか、体験版の製作を現在の開発工程に挟むことが難しいんです」と九条氏。苦渋の選択として「大変申し訳ないですが、来年までお待ちいただきたい。今は、それが最善の方法と思っています」と語った。

 もうひとつのお詫びとして、これらの発表が遅かったことを上げた。今後は小刻みに情報発信を行なっていくとのことなので、発売を楽しみにしているユーザーにとっては朗報とも言えるだろう。

発売と体験版配信延期について、申し訳なさそうに語っていた九条氏だが、コメント欄では応援する声が多かったことは付け加えておきたい。また今後の情報発信は、テキストベースでも積極的に行うとの発表もあった

以降は明るい話題になり、視聴者からの答えづらい質問にも積極的に回答

 ここまでの重苦しい雰囲気を断ち切るかのように、以降は明るい話題が続いた。ひとつは、北米・欧州パッケージの販売が決定したこと。このことを一番に伝えたいのが海外の方ということで、このスライドだけは英語の字幕が表示された。また、マイクロソフトのXBOX ONEだけでなく次世代ハードのXbox Series X版も発売されることもアナウンス。スマートデリバリーに対応しているので、片方で買えばもう片方でも遊べるとのことだ。

この2つは、良いニュースだろう。「PS5への対応は?」という質問もあったが、これについては「9月25日現在では、PS5にガッツリと対応するかどうかは言えないが、何か進展があればすぐにでもお伝えします」と九条氏が回答した
現在マイクロソフトのサイトで公開されているものよりも、更に新しい最新トレーラーも披露。ゲーム画面を取り込んでいるが、シューティング部分に関してはまだまだ調整中だそうだ。また、ロード時間をカスタマイズする機能をつけたものの、ロード時間が短いため見てる暇が無いというコメントも九条氏からあった
クラウドファンディングで支援した方の中で、支援者専用サイトに登録していない人がまだまだ多いとのことで、登録してほしいということも告知された

 最後に設けられた質問コーナーでは、確認が追いつかないほど多数の質問が寄せられた。その中から、いくつか気になったQ&Aをピックアップして紹介しよう。

 「PS4版のダウンロード販売はされるのか」という件については「出ます」という明確な回答が提示された。また、「2人以上のプレイは可能か?」という問い合わせに対しては「今のところは、必ず入れますとは言えません。仕様が詰め切れていない状態なのですが、何らかの競い合う要素は入れたいと思っています」という答えが出された。

 続けて「地形ダメージはありますか?」という質問には「あったほうが良いですか?」と、九条氏が逆に聞く場面も。コメント欄では賛否両論となったが、「『R-TYPE Δ』の時に地形ダメージを無くしましたが、そのときもすごく迷いました。『R-TYPE FINAL 2』は今のところ、当たってもダメージありません」とまとめた。

 また、「カーテンコールは出ますか?」には「ラストダンサー、カーテンコール、グランドフィナーレは使えます」という回答を寄せたり、「『R-TYPE FINAL 3』を出す気はありますか?」という気の早い問いかけには「出さないですが、『R-TYPE FINAL 2』は長く遊べるように作っています。最終的には100を越える機体を出したいと思っていますので、ネットワーク環境がある状態で遊んでいただければ、継続して機体やステージを提供していきます」と返信。さらに、新機体は登場するのでおいおい情報を公開していくことや、AI対戦モードは現時点では搭載されないことなど、気になる情報がいくつも飛び出した。

巨大戦艦ステージはありますか?という質問に「あります」と答えたほか、「ゴーゴーカレーとチャンピオンカレーのどちらが好きですか?」という困った質問も寄せられ、焦るシーンも。その他で気になったのは、「バルムンクは入れようと思っているものの、正直仕様で揉めています」という九条氏のコメント。仕様の見直しを進めているとのことで、あの破壊力は大人しめになりそうだ。また、他社とのコラボレーションについて聞かれると「ぜひコラボはやりたいですよね」と、前向きな回答を寄せた

全プラットフォーム、全世界の人が1つのランキングボードで競い合えるのがウリのひとつ

 九条氏から最後に語られたのが、「R-TYPE FINAL 2」のウリ。「2020年に新作の『R-TYPE』シリーズを作ることが最大の押しポイントです。『R-TYPE』は1987年に生まれた作品ですが、それを今、普通に作るだけで新鮮だと思っています。また、これまで自分が関わった作品は、新しいものを産み出そうとして凄く気負って作っていました。しかし、今回は自然体で作ろうと頑張っています。もうひとつのウリが、世界ランキングです。これが本作の柱だと思っていまして、どのプラットフォームも、どの国の人も1つのランキングボード上で競い、自分が一番世界でシューティングゲームが上手い!というのを戦えたら良いなと考えています」と九条氏。

 最後には「制作は、地道に進めています。これからは報告遅れがないようにしますので、楽しみに待っていただければと思います。こちらも、プレイしてもらえることを楽しみにして制作しています」と意気込みを語り、約1時間に及ぶ「R-TYPE FINAL 2の集い」は幕を閉じた。