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セガとディライトワークスの新プロジェクトは「サクラ大戦」の流れを汲む「サクラ革命」だった!
岡村プロデューサー「『サクラ大戦』のスピリッツを大切にしたい!」
2020年9月3日 00:00
セガとディライトワークスはそれぞれ発表していた開発プロジェクト「B.L.A.C.K.」と「新作RPG“日本、奪還。”プロジェクト」の発表会を行なうと同時に、実はその2作が同一タイトル「サクラ革命~華咲く乙女たち~」として開発中であることを発表した。
まずは、発表会冒頭から実に20分以上にわたりCloverWorks制作のオープニングアニメで視聴者をがっちりつかむ展開に驚かされた。
アニメは、「大帝國華撃団 B.L.A.C.K.」のメンバーによるライブから始まり、統星プラナによる大石義孝(隊長さん?)への襲撃。そこから大石義孝が脱出し青ヶ島に漂着。そこでヒロインの1人“咲良しの”と出会う……。
戦闘での、戦いに挑む咲良の決心までの流れから、それを見た大石の決意、そして今後のキャラクター同士の強い繋がりを感じさせる展開にグッとくる。もちろんラストに流れるのは田中公平氏の新曲「SAKURA HIKARU Revolution」で、これまた熱い!
今回の発表会には、セガの木原 卓プロデューサーとディライトワークスの岡村 光プロデューサー、そして咲良しの役の岸本萌佳さんと青島ふうか役の松浦愛弓さんが登場。「サクラ革命」について語った。
「サクラ革命」は「サクラ大戦」シリーズにつながるストーリーが展開するスマートフォン用新作RPG。「サクラ大戦」シリーズの背景を受け継ぐ「太正100年」を舞台に、完璧な国民的アイドル「大帝國華撃団 B.L.A.C.K.」、そして対峙する「帝国華撃団」の“日本、奪還”が描かれる。木原氏によればこの「日本、奪還」がストーリーの重要な意味を持つキーワードとなるという。
ちなみに「太正100年」とは西暦で言えば2011年にあたり、岡村氏によれば「見たことのある世界とみたことの世界を作っていきたい」としており、我々が見たことのある風景や田舎が登場する可能性もあるという。
登場キャラクターの1人、“咲良しの”についてCVを担当した岸本萌佳さんは「元気でコロコロと表情の変わる娘で、スイッチが入ると凜々しい表情も見せる。一方で抜けているところもあって、そのギャップが演じていて楽しい」と紹介。岡村氏は「素朴さの奥に芯があり、岸本さんの声はまさに『これが“しの”の声だ』と感じた」と太鼓判を押した。
ただ、岸本さんは「サクラ大戦」シリーズの作品ということで、プレッシャーも感じていたという。しかしそれを超え「どうしても演じたいキャラクター」であり、それだけに、のびのびと演じることができたのだとか。
もう1人の登場キャラクター、咲良と行動を共にするメカ好きな女の子“青島ふうか”だが、演じた松浦愛弓さんは「これまでかわいらしいキャラクターを演じてきたので、男の子っぽい“ふうか”を演じるのが難しかったようだ。メカ好きでさばさばした性格を出すためにいつもより低い声で演じるように工夫したのだとか。
岡村氏も“ふうか”は振り幅のあるキャラクターで難しいと考えていたようだが、「『ひゃー』とか『ひひひ』と笑うシーンなど、声にならないところを演じている声を聞いて、『これだ!』と感じた」と選出理由を語った。
今回の発表会で紹介されたのはこの2人だが、もう1人の女の子のキャラクター神子浜あせびを含めた3人が「青ヶ島3人娘」として「帝國華撃団」を名乗り、物語を引っ張っていくようだ。そして、これまで「サクラ大戦」では霊子甲冑で戦っていたが、「サクラ革命」ではこれに代わってもう少し身軽な雰囲気の霊子ドレスを身にまとって戦闘を繰り広げる(しかしアニメでは相当の攻撃力を持っていた)。
相対する完璧なアイドル「大帝國華撃団 B.L.A.C.K.」については、統星プラナを演じるLynnさんがビデオレターで語った。統星プラナは圧倒的存在感で咲良たちの前に立ちはだかり、「自信に満ち溢れていて、踊りも戦闘も完璧。『大帝國華撃団 B.L.A.C.K.』のメンバーはコードネームに宝石名を持っているのですが、統星プラナは“ダイヤモンド”で最強のライバル」だという。最後に「『大帝國華撃団 B.L.A.C.K.』と咲良しのがどう対峙していくのか、期待していて欲しい」と語り、今後の展開に期待感を感じさせた。
ここで歌曲を担当した田中公平氏が登場。「サクラ革命」については「『新サクラ大戦』から始まり、アニメ、舞台、そしてモバイルと聞いていて、やっとここまで来た」とかなり長くかかったようだ。
「Wonderful Future」については「主題歌の対になる楽曲が欲しい。“悪”ではなく“強い”曲にして欲しい」というオファーだったという。ハードな楽曲にして欲しいという要望に対して、それ以上で応えてできあがってきたのが「Wonderful Future」だ。歌ったLynnさんは「作曲家の方にディレクションしてもらったことが初めてで、収録にはいつもより気合いが入った」という。田中氏は曲の最後のシャウトする歌詞のところで「歌い終わったら倒れてもいいから!」と厳しい注文を出すも、Lynnさんもそれにきっちり応え、田中氏曰く「渾身の1曲」に仕上がったという。
一方「SAKURA HIKARU Revolution」は、作詞を担当した畑 亜貴氏のイメージと語る田中氏。ただ長く「サクラ大戦」に関わってきた田中氏にして「いろんなことをわかってる。『サクラ大戦』を研究されている」と唸らせるほどで、膨大な資料を読み込んで完璧な作品が完成した。田中氏は「この曲は日本を奪還することを応援する曲だが、帝國華撃団の彼女たちだけでなく、みんなを応援する曲」だとし、三三七拍子も織り込まれているのだとか。コロナ禍が落ち着いてイベントなどができるようになったときには、みんなで手を叩いて欲しいと田中氏。
ちなみに「SAKURA HIKARU Revolution」を歌った岸本萌佳さんと松浦愛弓さんも田中氏のディレクションを受けたと言い、田中氏の「もっともっと!」という要求にも練習で乗り越えていったという。
「Wonderful Future」についてはPVがすでに公開されているが、「SAKURA HIKARU Revolution」については、「どこかのタイミングで配信したい」(木原氏)と今後の展開について明らかにした。
ちなみに木原氏は「今回発表した楽曲以外にもバリエーション豊かな楽曲がたくさんあります」と語ると田中氏も「すでに録音も終わっている」と答えた。田中氏は「『サクラ大戦』の楽曲を書けるのが嬉しかった。『サクラ大戦』のファンなんですよ。ですから、曲を書けることに感謝しています。だから、もっと『サクラ』の曲を書くことができるように、皆さん応援よろしくお願いします」と語った。
岡村氏は締めくくりの挨拶として「『スマートフォンタイトルと言うことでどんなタイトルになるの?』と思われるかもしれませんが、『サクラ大戦』の持つ“楽しさ”や“うれしさ”、“ドキドキ感”をスマートフォンで伝えたいという想いが詰まっている」とし、「『サクラ大戦』のスピリッツを大切にしたい」と締めくくった。
ちなみにゲームシステムなどについては明かされなかったが、ラストのラストにゲームのプレイ動画が流された。戦闘シーンはカットインが入るなどかなりど派手なものとなっている。また、複数のキャラクターで攻撃するなどのスキルのようなものも見られ、キャラクター間の絆を深めることでより強力な攻撃を繰り出せる……のだろうか? など正式発表が楽しみなところだ。
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