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世界中が注目するポケモン完全新作の魅力に迫る!「ポケットモンスター ソード・シールド」 国内最速メディアプレビュー会レポート

11月15日 発売予定

価格:各5,980円(税別)~

 ポケモンは「ポケットモンスター」シリーズの完全新作「ポケットモンスター ソード・シールド」の国内最速メディアプレビューを10月17日に開催した。「ポケットモンスター」と言えば世界中で老若男女問わず大人気のシリーズであり、その存在を知らない人は居ないと言っても過言では無いほどのビッグタイトルだ。読者の皆様も子供の頃に1度はプレイしたことがあるかと思われる。

 今回はそんな世界中が注目する「ポケットモンスター」シリーズの完全新作、「ポケットモンスター ソード・シールド」の日本では最速となる体験会に参加してきたので、その中で垣間見えた本作の魅力や注目点などをお伝えしていきたいと思う。

先行体験会の会場では新キャラクターや新ポケモンのパネルが出迎えてくれた

新たなる舞台「ガラル地方」で未知の冒険がプレーヤーを待ち受ける!

 本作は"完全新作"という名目通り、既存作品のリメイクではなく新要素や新ポケモンが詰め込まれた全く新しいタイトルとなっている。プレーヤーは広大な自然風景と近代的な都市が入り混じり様々な表情を持つ「ガラル地方」を舞台にポケモンと共に冒険を繰り広げる。その中で多くのライバルやジムリーダー達とポケモンバトルで競い合い、最強のポケモントレーナーである「チャンピオン」を目指すこととなる。

【新地方を舞台に魅力的なキャラクター達との出会いが待ち受ける】
本作の主人公。プレーヤーの分身となりガラル地方を冒険する事となる
冒険の中で出会うライバル達。順にホップ、マリィ、ビートだ
主人公の前に立ちふさがるジムリーダー達。順にヤロー、サイトウ、オニオンだ
プレーヤーは広大なガラル地方をポケモンと共に冒険する

 新たな舞台となる「ガラル地方」には数多くの新ポケモンが生息しており、中には今まで登場していたポケモンでもガラル地方独自の姿になっているポケモンも登場する。既存作品からも多くのポケモンがゲームには登場するため、多種多様なポケモン達から自分のお気に入りのポケモンをゲットして冒険を楽しむことができるのだ。

プレーヤーが最初に選べるポケモン達。左から順にサルノリ、ヒバニー、メッソン
ガラル地方にて登場する新ポケモン達。順にアーマーガア、ジュラルドン、カジリガメ、マホイップ
ジグザグマ(ガラルのすがた)、マタドガス(ガラルのすがた)など、ガラル地方の環境に適応した姿のポケモン達もいる

 このように様々な新ポケモンや魅力的なキャラクター達との出会いが完全新作の醍醐味と言っても過言では無いだろう。当然上記で取り上げた以外にも新キャラクターと新ポケモンが数多く存在するため、どのような出会いがプレーヤーを待ち受けているのか今から非常に楽しみである。

広大なフィールドに待ち受ける強大な影!新要素「ワイルドエリア」と「ダイマックス」とは?

 次に本作から追加された新要素について取り上げていこう。まずは以前公開されたPVで度肝を抜かされた「ワイルドエリア」についてだ。本作の舞台となる「ガラル地方」には見渡す限りの自然が広がる広大なエリアが存在し、プレーヤーは冒険の中でその広大なフィールドを自由に冒険する事ができる。そこには数多くの種類のポケモンが存在し、場所や天気によって様々なポケモンと出会えるとのことだ。

 平たく言うとRPGに見受けられる街と街を繋ぐワールドマップのような存在なのだが、実は「ポケットモンスター」シリーズでここまで自由に動き回れる広大なエリアが作られたのは今作が初めてだ。長年のプレーヤーであればあるほどこの変化は衝撃的だと言えるだろう。

 この「ワイルドエリア」では広大なフィールドをカメラ操作を交えて様々な視点で冒険をする事ができるため、従来のシリーズとは一味違った強い冒険感を味わう事ができる。実際にゲームをプレイして感じたことだが、上空を見れば鳥では無くポケモンが飛んでいて、水辺も見ても魚では無くポケモンが泳いでいる……というこの世界では当たり前の事を描写されるだけでも、「ポケモン」世界への没入感は段違いだ。

ワイルドエリアには数多くのポケモンがシンボルで登場し冒険を盛り上げる
場所によって様々な表情を見せるのがガラル地方。砂嵐が吹き荒れるエリアを進む事もあるだろう

 続いて本作のメインとなる新要素「ダイマックス」について。「ダイマックス」はガラル地方の特定の場所でのみポケモンが巨大化できる現象であり、ゲーム的な面で言うと「ダイマックス」したポケモンは一部の能力が上昇するというシステムである。さらには同じ種類でも特定のポケモンのみに発生する「キョダイマックス」という現象があり、こちらは巨大化すると同時に、より個性が際立った姿に変化して専用の「キョダイマックスわざ」を使用できるのだ。

 近年の「ポケットモンスター」シリーズではバトル中に行なえる新要素を毎作取り入れている傾向があり、「ポケットモンスター X・Y」にて登場した「メガシンカ」や「ポケットモンスター サン・ムーン」にて登場した「Zワザ」に連なるバトルでの新要素がこの「ダイマックス」と言えるだろう。非常にド迫力ながらもシステムは丁度「メガシンカ」と「Zワザ」の両方の側面を受け継いでいるように感じ取れるため、バトルや冒険にどれだけの変化が起こるのか非常に楽しみな要素である。

「ダイマックス」したピカチュウ。圧巻の大きさに変化して一部の能力が大幅にアップする
こちらは「キョダイマックス」したカジリガメ。通常時とは姿が異なり、「キョダイマックスわざ」を使う事ができる

 そして本作では「ダイマックス」した野生ポケモンに他プレーヤーと協力して挑む「マックスレイドバトル」という新要素も存在する。各プレーヤーがそれぞれ自分のポケモンを繰り出し、1対4でのポケモンバトルを行なうのだ。一見4人で攻撃できるプレーヤー側が有利なように見受けられるが、プレイした感覚で言うとダイマックスポケモンが想像以上に高い能力を持っているため、そう簡単に倒す事はできなさそうだ。さながらターン式RPGのボス戦に近い感覚だろう。

 相手の弱点を突くことは勿論だが、お互いに補助わざを掛け合わないとダメージが通らなかったり、逆に相手にデバフを掛けないと1発で倒されたりと、プレーヤーが協力して挑まないと勝つ事は厳しくなっている。なお、プレーヤー側も4人のうち1人が1回だけポケモンを「ダイマックス」させる事ができ、誰のどのポケモンを「ダイマックス」させるかも勝敗を大きく分ける要因となる。非常に派手ながらも戦略と協力がカギを握る「マックスレイドバトル」はプレーヤーの心を掴むことに違いない。

「ダイマックス」した野生のギャラドス。「マックスレイドバトル」で他プレーヤーと協力して野生ポケモンに挑む
プレーヤー側も4人のうち1人が1回だけ「ダイマックス」をする事ができる。「ダイマックス」したポケモン同士の対面は圧巻だ
野生のダイマックスポケモンを倒すと参加したプレーヤー全員にゲットのチャンスが!さらに「マックスレイドバトル」でダイマックスポケモンを倒すと特別な道具がもらえる模様だ

バトル以外の要素も充実!ポケモン達との触れ合いやオシャレも楽しめるぞ!

 「ポケモン」の魅力はバトルだけではなく、自分が捕まえた愛しいポケモン達と触れ合えるのも大事な要素と言えるだろう。本作では「ポケモンキャンプ」と呼ばれるシステムでポケモン達との触れ合いや、普段は見られない可愛らしい姿を見る事ができる。広大なフィールドを冒険するという本作の雰囲気と良くマッチしているシステムであり、ガラル地方のどこでも「ポケモンキャンプ」を楽しめるので、冒険の合間に安らぎのひと時を過ごすのもいいだろう。

「ポケモンキャンプ」ではポケモン達と触れ合ったり、遊んでいる様子を見る事ができる
ガラル地方で流行っている「カレーライス」を作ってポケモンたちと一緒に食べる事も!

 また、今作でもプレーヤー自身の外見もアレンジする事が可能だ。冒険中に訪れる街のブティックやヘアサロンで自分好みの服装や髪型に変更し、自分らしい姿で冒険できる。他プレーヤーとの通信プレイの際にはキャラクターの外見がそのまま反映される為、オリジナリティに溢れる見た目にするのも楽しい。

豊富なカスタマイズ機能でお気に入りの姿で冒険や通信プレイを楽しめる

ストーリー感が強く新ポケモンも充実!

 体験会で印象的だったのは、まずゲームの没入感への誘導が素晴らしかった点だ。本作ではポケモンがシンボルエンカウントになったという事もあり、街やフィールドのどこを見てもポケモンが存在している。このシンボルエンカウントは「ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ」と「ポケットモンスター Let's Go! イーブイ」にて既に行なわれていたことなのだが、今回はそれに加えて「ワイルドエリア」という広大なフィールドが出来た事で、"広大な世界にポケモンが暮らしている"という感覚を強く感じさせる。街の中でもトレーナーとポケモンが共に過ごしているという描写が数多く存在しているため、世界観の描写が上手くゲームに強い没入感を生んでいるように感じた。

街中やフィールドでポケモン達が普通に暮らしているように感じ取れ、ゲームの世界に強く没入できる

 システム面においても格段の進化が見られる。画質や音質などの基本的な部分は当然高水準ながら、UIや演出なども格段に良くなっているのだ。特にバトル中の演出が良く、会話が発生したりする場合はしっかりカットインが入ったり、特定のバトル中では様々な箇所で演出が変わったりと非常に凝っている事がわかる。

バトル画面はより鮮明に、そしてスタイリッシュに進化している

 さらに実際に序盤をプレイして感じたのが新ポケモンが最初から非常に多く出現するという点だ。既存のシリーズに比べて最序盤の草むらから出るポケモンの種類やタイプがかなり豊富に感じられ、そのどれもが新ポケモンであったと記憶している。加えてプレーヤーの外見を変更できるブティックも最序盤に訪れる事が可能なため、今作はかなり早い段階からオリジナリティの高い手持ちのパーティーと外見を作る事ができると思われる。自分らしいパーティーと見た目を揃えるだけでもゲームのモチベーションはかなり上がるので、この作りは非常に良い。

 最後に、余談にはなるが本作は良い意味で「ポケットモンスター」の近代化を示す部分があり、面白いと感じてしまった。最初に貰うおこづかいの金額や本作のポケモン図鑑などを見て、オジサントレーナーの筆者は思わず「おぉ……これが現代……!」と時代の進みに感心してしまった。システム面においてもオートセーブ機能が追加されたりと多くの箇所が進化していると実感でき、多くの要素が進化を遂げている本作は、昔遊んだことのある大人プレーヤーにも是非遊んで欲しいと感じる作品だ。

「目指したのは“最強のポケットモンスター”」ディレクター大森滋氏とプロデューサー増田順一氏が語る本作の魅力とは

 体験会では本作のプロデューサーを担当したゲームフリークの増田順一氏とディレクターを務める大森 滋氏が登壇し、本作の魅力について語ってくれた。大森氏は「本作は“最強の『ポケットモンスター』”というのを開発のテーマにし、『ポケモン』らしさを追求して新たな冒険の世界を開くことが出来たと思っている」と語り、増田氏も「歴代の『ポケットモンスター』シリーズに共通する楽しみを追求し、より“最強の『ポケットモンスター』”になっているので、是非楽しんで貰えたらと思っております」とコメントした。両氏共にこれまでの面白さを追求した“最強のポケットモンスター”という部分を強く語っている。

 また大森氏は登壇の中で「まだまだ本作に詰め込んだ新要素が数多く存在するのですが、最初のパートナーポケモンとの出会いや、草むらから知らないポケモンが出てくる感動、そしてチャンピオンを目指す旅の中で出会うキャラクター達との出会いなど、ポケットモンスターの普遍的な面白さがどのように進化しているのかと言う部分にも注目して欲しい」と語り、増田氏も「本作の情報公開はかなり特殊な方法が多く、加えて新ポケモンの情報が例年より少ないのは何か意図があるのか?」という質問に対して「漠然とただネットに情報を出すだけでは恐らくユーザーの印象に残らずに記憶から流れてしまう。大事なのはそのポケモンとどのような形でユーザーが出会ったのか、そこで生まれるドラマが面白い。今回の情報公開方法もそんな印象的な出会いに貢献できていればと考えている」と語った。

 この両氏の発言からわかるのはポケモンとユーザーの出会い方やドラマも「ポケットモンスター」シリーズの普遍的な面白さの1つであり、“最強のポケットモンスター”を開発のテーマとした本作にとって非常に重要な要素となっているという点だろう。本作の情報公開方法や、あえて新ポケモンの情報を抑えている現状も、実際にゲームをプレイした時の感動を何倍にもしてくれることに違いない。筆者もなまじ少し触れてしまった為早く続きをプレイしたくて仕方がない気持ちになってしまった。あらゆる方面で最強に進化している本作、どのような出会いとドラマが待ち受けているのか今から非常に楽しみである。

ゲームフリークの大森 滋氏(左)と増田順一氏(右)