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文具をひたすら無駄にしたり、3つのゲームを同時に遊ぶ変わりダネ!「#ラボ作品コンテスト」の優秀賞作品をプレイ

【Nintendo Live 2019】

10月13日・14日

 8月に行なわれた、「Nintendo Labo」で制作した自作ゲームのコンテスト「#ラボ作品コンテスト プログラミング大会」において優秀作品に選ばれた3作品がNintendo Live 2019の会場に出展されていた。

 3作品の内プレイアブルで出展されていたのはMidreecoさんの「文房具無駄遣い選手権」と谷6Fab Yuhki Takahshiさんの「マルチタスキングゲーム」で、手の込んだオリジナルToy-Conと動画の展示が行なわれたのはmasakiさんの「ぱくぱくゲーム」だ。

ブースでは「文房具無駄遣い選手権」と「マルチタスキングゲーム」の2作品がプレイアブル、「ぱくぱくゲーム」は気合の入ったオリジナルToy-Conと動画が出展されていた
「鳥になって虫を食べる」ためのToy-Conとセットで遊ぶ「ぱくぱくゲーム」。是非プレイしてみたかったのだが、Toy-Conが1点モノのためか今回は展示のみ。残念である

 プレイアブル2作品のうちのひとつ「文房具無駄遣い選手権」は、3種の文房具を10秒の間にひたすら無駄遣いするというタイトルで、無駄にすればするだけスコアが上がる。実際にやったら誰かに怒られてしまいそうなものだが、本作の中では無駄にすることこそが正義なのである。

 面白いのは操作方法が文具の使い方とピタリと一致しているところで、シャープペンは"カチカチカチカチ……"とノックする要領でRボタンを連打し、消しゴムは"ゴシゴシ"というか"ガスガスガスガス!"というイメージでJoy-Conを左右に振り、ホチキスはXボタンとZRボタンを同時に連打する。コンテストの結果発表ページで審査員がコメントしているように、Joy-Conを文具に"見立てて"、かついかに無駄にしたかをスコア化する、という発想でゲームにするのは極めて面白いアイデアだと感じた。

3種の文具を全力で無駄にしていく! 一瞬で理解できる操作方法と、それを"無駄遣いする"というアイデアでゲーム性を付加しているのが面白い

 一方の「マルチタスキングゲーム」は、クルマを操作してコースを周回するゲーム(画面左)と、ヒトが画面奥から迫りくるブロックに押しつぶされないよう避けるゲーム(画面中央)、そして同じく画面奥から現われるUFOを砲台で撃ち落としていくゲーム(画面右)が画面上に3つ横並びで表示されており、その名の通り全てのゲームをマルチタスクで進行していくというタイトルだ。

3つの異なるゲームを瞬時に切り替えて操作する「マルチタスキングゲーム」

 本作ではJoy-Conを左・水平・右に傾けることで各ゲームを切り替え、それぞれのゲームをアナログスティックで操作する。こちらも操作そのものは極めてシンプルだが、中央のゲームのみ「箱に潰されてしまうとゲームオーバー」という制限が課せられているので、主に画面中央を注視しつつ左右のゲームでスコアを稼いでいくことになる。しかしやはり複数ゲームの同時進行となると混乱してしまってなかなかに難しい。しかも中央のゲームは時間経過につれて箱が流れてくる速度が上昇するので、難易度はさらに上昇していく。

 本作のキモは「それぞれやること自体は簡単」というところで、これを効率よくプレイしていくというプレーヤーの能力(脳力)が問われるあたりにゲームとしての面白さを感じた。

特に子供のプレーヤーはプレイする度にグングン上手になっていく。やはり頭の柔らかさがキモ……?
ブースには製作者の谷6Fab Yuhki Takahshiさんが訪れていたので話を聞いてみたところ、本作ではまず3キャラクターが浮かび、このキャラクターすべてを使えるシステムを練り上げていったとのこと。システムではなくキャラクターが先に生まれていた、というのは少し意外だった。ちなみに手に持っているのは以前のコンテストの賞品「ダンボール風 Nintendo Switch」!

 プレイアブル2作品に共通するのは「操作とゲームそのものはあくまでシンプル」なところ。そこに"文房具の無駄遣い"や"マルチタスク"といった新たなゲーム性や独自のセンスを付与しているのが素晴らしい。また、プレイこそできなかったものの「ぱくぱくゲーム」のアイデアと、Toy-Conの作り込み具合も本当に素敵だった。「Nintendo Labo」はNintendo Switchの持つ可能性と、ユーザーの発想を刺激するプロダクトだと改めて思い知らされた形だ。