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「ファイナルファンタジーXIV ファンフェスティバル2018 in Las Vegas」現地レポート
熱気に包まれた2日間のイベントを完全紹介。THE PRIMALSライブでは吉田氏が着流しで熱唱!
2018年11月18日 20:58
スクウェア・エニックスは、11月16日と17日に米・ラスベガスで「ファイナルファンタジーXIV」のオフラインイベント「ファンフェスティバル2018 in Las Vegas」を開催した。即完したプラチナチケットを手に入れた幸運な約5,800人の参加者が会場を訪れ、「FFXIV」尽くしの2日間のお祭りを楽しんだ。
ステージイベントでは最新の拡張パック「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」の発表や、パッチ4.5の詳細発表など「FFXIV」の最新情報が次々に公開された。他にも恒例のコスプレコンテストやThe FEASTの北米リージョンの勝者を決める「The FEAST リージョンチャンピオンシップ2018 North America ファイナル」、開発者によるトークセッションや、ライブコンサートが開催された。
このレポートでは、ステージイベントや会場のアクティビティなど、ラスベガスファンフェスの雰囲気をお届けしたい。
ゲームの雰囲気を再現したアクティビティが勢ぞろい
「ファンフェスティバル2018 in Las Vegas」が開催されたRio All-Suite Hotel & Casinoは約2,500室の客室とカジノ、カンファレンスホール、ショー用の劇場に多数のレストランなどを完備した巨大ホテル。1階にはカジノがあり、朝から晩までスロットマシンやブラックジャックに興じる人たちでにぎわっている。
ファンフェスの会場であるカンファレンスホールは左右にレストランやスターバックスが並ぶ通りを奥に進み、受付でプラスチック製の参加証とお土産のGOODY BAGをもらった後、荷物検査を受けた先にある。乱射事件がまだ記憶に新しいだけに荷物検査はかなり厳密に行なわれていた。だがものものしい雰囲気はここまで。会場に入ると、ステージと賑やかなアクティビティが参加者を出迎えてくれる。
ステージでは最新情報を伝える基調講演やプロデューサーレターLIVEのほか、「The FEAST リージョンチャンピオンシップ2018 North America ファイナル」やデベロッパーパネル、ライブが開催された。
会場奥の3分の1ほどは休憩所を兼ねたアクティビティコーナーになっている。一番奥にはゴールドソーサーを再現した賑やかなアーケードコーナーが作られ、クリスタルタワーストライカー、チョコボレーシング、モンスタートスなどゴールドソーサーでおなじみのミニゲームを遊ぶことができた。
ゴールドソーサーの向い側にはクガネの茶屋を模した休憩所があり、LEDで輝く桜を眺めながら情緒たっぷりに休憩することができた。休憩所の外には、クガネの建物に上る「Kugane Tower Climb」があり、多くの人が必死で登っていた。
他にも次元の狭間オメガの前線基地を背景に360度回転する動画の記念撮影ができるフォトブース、記念撮影用のエーテライト、メッセージやサインを書き込めるシグニチャーボード、ファンアートコンテスト入賞作品の展示コーナー、開発者とのふれあいコーナーなど多数のアクティビティが用意されていた。
大人気の「ヨウジンボウ」戦は見ていて楽しい派手バトル
メイン会場隣のGamingコーナーではこのイベント用に調整されたヨウジンボウと戦う「Yojimbo Special Battle」や、おなじみの蛮神ルーレット、アケコンで1対1のデュエルを行なう「The Dueling Circle」、8人パーティを4体4に分けて「禁断の地エウレカ:パゴス編」の奥地到達を競う「Eureka Survival Challenge」などゲーム内で遊べる複数のアクティビティをプレイすることができた。
ビデオゲームコーナーの奥では、パズルゲームのように服の正しいコーディネートを考える「Fashion Leader Live」のコーナーがあり、装備品スロット風のマスに服の描かれたコマを当てはめていた。
「Yojimbo Special Battle」は20パーティ分160台のPCがずらりと並ぶ巨大ブースにも関わらず1時間以上待たなければ遊べない大人気コーナー。初体験の敵に慣れないPCで挑むためクリア率は低めのようで、特に範囲攻撃で一気に崩れているパーティを多く見かけた。
筆者も1時間並んで参加してみた。タンクをやりたい人が多いグループだったため、どうしてもタンクしかできない人がタンクをやることになり、筆者は忍者で参加した。戦闘開始時は通常攻撃と足元への円形範囲攻撃程度だが、5%ほど削るといきなり地面の中へ消えていき、ギルガメッシュが現われる。
その後はおなじみの格子状範囲攻撃から足元範囲攻撃、地面に残る円形範囲攻撃といういやらしい4弾攻撃で、逃げ場を失った人を落としていく。他にも巨大化したギルガメッシュによる剣攻撃やパワーアップした大捕物、ミニマムに龍頭と派手な攻撃を次々に繰り出してきた。ギルガメッシュらしい派手派手な攻撃は戦っていて楽しかった。筆者が参加したパーティはどうやら強い人が多かったようで、一度も全滅することなく倒すことができた。
本物かとみまがう力作ぞろいだったコスプレコンテスト
ファンフェスには多くのコスプレイヤーが参加している。本格的に作りこんでいる人から、自分なりのアレンジを加えている人、吟遊詩人のAF1のタイツだけを履いていたり、コートのすそ部分がさりげなく白魔道士のAF1になっていたり、ツクヨミの耳型のカチューシャを付けていたりというカジュアルなもの、とにかく耳や角だけ付けてミコッテやアウラになっている人などそれぞれに工夫を凝らしたいでたちで参戦していた。
初日のステージイベントとして開催されたコスプレコンテストには、そういったコスプレの中でも特にすごい猛者が集結した。どのコスプレも数か月から1年かけて制作したという力作ばかりで、審査員として参加した吉田氏、松田氏、室内氏も決めかねているようだった。
最終的に、室内氏がツクヨミ、松田氏が赤いエスティニアン、吉田氏がロストアラガン装備の暗黒騎士をそれぞれのチョイス賞として選んだ。総合的な順位は3位が弓の作りこみに職人技を感じた吟遊詩人、2位があの笑いまで披露してくれたピエロ姿のケフカ、そして1位には作りこみから演技まで完璧だったマグナイが選ばれた。
「The FEAST」の北米リージョン優勝者が決定
「The FEAST リージョンチャンピオンシップ2018 North America ファイナル」では4つのチームがセミファイナルを戦い、最終的に残った2チーム「AMP」と「Synergy」がファイナリストを決める戦いに臨んだ。ステージは「クリスタルタワー演習場」。
初戦をAMP、2戦目をSynergy、3戦目は最初にAMPの赤魔道士と白魔道士が落とされ、中盤まではSynergyが有利に戦いを運んだが、メダルを上限いっぱい持っていたSynergyの白魔道士が落とされ、直後にやはりメダルを上限抱えていた戦士も落ちてしまいAMPが逆転勝利した。第4戦はSynergyが安定した強さで危なげなく勝利し、優勝の行方は最終戦に持ち越された。
最終戦では開幕にまたしてもAMPの白魔道士と赤魔道士が落とされてしまう。その後も狙われた1人を守り切れず侍や赤魔道士が落とされて、Synergyが優勝した。
吉田氏が登場するたびに声援が沸いたステージコーナー
ステージイベントでは吉田氏が一日中様々なイベントに顔を出してファンとのコミュニケーションに勤めていた。初のファンフェス参加となったリードバトルシステムデザイナーの横澤剛志氏による開発パネルでは、慣れていない横澤氏を吉田氏がリードする形でイベントが進行した。
ライブQ&A「We Will Positively Look Into It!」では吉田氏と祖堅氏が参加者からの質問に答えた。質問をしたい人は、椅子の間の通路に並んだが、ざっと見た感じでも100人以上が並んでおり、その中から質問ができたラッキーな20人ほどのファンからの質問に答えた。
世界設定を解説する「世界設定パネル」はマイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏とマット・ヒルトン氏が北米で先行発売され、日本では11月27日に発売される世界設定本「Encyclopaedia Eorzea ~The World of FINAL FANTASY XIV~」の制作秘話や、世界設定についての裏話を披露した。
ラクシュミの曲では魅入られた祖堅氏が乱入
初日の最後には、これまでも何度かファンフェスに登場しているピアニストのKeikoさんによるピアノコンサートが開催された。クガネのフィールドソングで幕を開けたコンサートだが、3曲目には歌手のスーザン・キャロウェイさんが登場して「DRAGONSONG」を披露した。4曲目には、趣向を変えて「美の謀略 ~蛮神ラクシュミ討滅戦~」をこちらもスーザンさんのボーカルで演奏した。サビのところでは祖堅氏とマット氏が魅了されたときのダンスを踊りつつ登場。その後もサビになるたびにソデから現れてはたっぷり魅了されていた。
ここで全員が退場して一息ついた後、今度は祖堅氏が明和電気のオタマトーンを片手に登場し、ヤンサのフィールドBGM「父の誇り」を演奏した。微妙に音が外れた演奏に観客は大うけで爆笑しながら声援を送っていた。その後は再びKeikoさんが登場して、ガラリと雰囲気を変えて迫力満点の「龍の尾~神龍討滅戦~」と、紅玉海の夜を飾るしっとりとしたピアノ曲「宵の海」を連続で演奏した。最後は再びスーザンさんが登場し、「紅蓮のリベレーター」のテーマソング「Revolutions」を歌い上げた。アンコールはKeikoさんと祖堅氏が「万世の言葉 ~禁書回収 グブラ幻想図書館~」をJAZZアレンジで連弾した。
吉田氏が着流しでボーカルとして登場
ファンフェスの最後を飾ったのはTHE PRIMALSのロックライブ。こちらも初日のピアノライブに負けず劣らず趣向を凝らした内容になっていた。オープニングは「機工城アレキサンダー:起動編」から「ローカス」と「ライズ」を連続で演奏した。3曲目は「白虎征魂戦」の後半BGM「天つ風“Amatsu Kaze”」。ここでまさかの吉田氏がボーカルとして登場した。京都の着物屋に注文したという特注の白虎柄の着流し姿で熱唱した。
「コミックバンドはここで終わるからロックバンドに戻って」と言い残して吉田氏が立ち去った後は「アレキサンダー:起動編」4層のBGM「メタル」、「次元の狭間オメガ:アルファ編」3層「eScape」とレイド曲を連続で演奏。まだまだ攻略中の人もいる「eScape」では曲の雰囲気が変わるタイミングでジャンプからウェーブへと観客のリアクションが変わったりと、会場が一体になって盛り上がった。
その後はすっかり定番となった「過重圧殺!~蛮神タイタン討滅戦~」で会場と一緒に怒鳴り合ったあと、スーザンさんの歌う「忘却の彼方~蛮神シヴァ討滅戦~」がトリを飾った。アンコール曲は祖堅氏がトランペットを担当する「メタル:ブルートジャスティスモード」。戦隊風の異色BGMだがトランペットのきりりとした生音がイベントの最後を景気よく盛り上げ、大盛況のうちに終了した。
筆者は北米のファンフェスは今回が初参加だったが、これまで参加したヨーロッパや日本のファンフェスと比べても、ノリの良さと熱気の凄さに気圧された。「FFXIV」が好きだという気持ちには各国のファンに違いはないだろうが、北米のファンはそれを全身で表現することに躊躇がないという印象を受けた。
お揃いのFCカードやキャラ名とFC名が書かれたお揃いのTシャツなど、集団で自分たちの所属をアピールしている人たちが多いのも印象的だった。また、参加者の年齢層の幅が他のリージョンに比べて広い気がした。もしかすると70代ではと思われるような男性が蛮神ルーレットでプレイに熱中していたり、若い人から高齢者まで誰もがゲームを自由な気持ちで楽しんでいる風情はうらやましい気持ちがした。
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