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拡張パック「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」発表

基調講演で発表された詳細を最新スクリーンショットで紹介

11月16日 発表(現地時間)

 スクウェア・エニックスは、米・ラスベガスで11月16日・17日に開催する「ファイナルファンタジーXIV」のオフラインイベント「ファンフェスティバル2018 in Las Vegas」の基調講演で、新拡張パック「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(英語名:SHADOWBRINGERS、以下、漆黒のヴィランズ)」の情報を公開した。発売は2019年初夏。

 すでに速報でもお知らせしているが、こちらのレポートでは、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏による発表内容や、会場の雰囲気や新素材などを合わせてより詳細に紹介したい。

満員で最高潮に盛り上ったメイン会場
プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏
【天野喜孝氏によるイラスト】

ティザートレーラー発表で会場は大興奮

 「漆黒のヴィランズ」のトレーラーでは、「新生エオルゼア」から「紅蓮のリベレーター」までの戦いをなぞりつつ、追い詰められていく光の戦士が描かれている。

 音楽の雰囲気も今までのトレーラーとはかなり趣を異にしており、祖堅氏も「怖い怖い」と言っていたと吉田氏。トレーラーの上映中には、光の戦士がジョブを変えるたびに会場から大きな歓声が沸き、最後に闇の戦士の鎧をまとったシーンでは映像の音をかき消すほどの歓声に包まれた。

 トレーラーの中には、暗黒騎士の新たなジョブ専用装備もチラリと登場する。日本語版のトレーラーも公開されたので、ぜひご覧になって欲しい。

【FINAL FANTASY XIV: SHADOWBRINGERS Teaser Trailer】
【ティザートレーラー】
【暗黒騎士ジョブ専用装備】
トレーラーで最後に光の戦士が身に着けている装備は暗黒の新ジョブ専用装備
【グレムリン】
トレーラーには、グレムリンを始め古アムダプール市街のボスであるウイングドライオンやクリプが登場する

「漆黒のヴィランズ」では物語の根幹部分の謎が解ける?

 「漆黒のヴィランズ」では、いよいよガレマール帝国との直接対決が描かれる。「4.4」から始まった暁メンバーの謎の意識消失や、なぜ光の戦士が闇の戦士になるのかといった謎は「4.5」で明かされていくようだ。

 今後のパッチや、拡張パックでは「4.4」で実はアシエンだったことが判明した前ガレマール帝国皇帝のソル・ゾス・ガルヴァスと、現在ゼノスの体を動かしている、アシエン・エリディブスの2人に注目して欲しいと吉田氏。この拡張のストーリーで、アシエンとは何か、ハイデリンやゾディアークとは何なのかという「FFXIV」の根幹に係る謎が明らかになっていくようだ。

【2人のアシエン】

複数の新ジョブと、「FFXIV」ではおそらく最後の新種族を追加

 具体的なジョブ名は明らかにならなかったが、今回のパッチでも複数のジョブが追加される。トレーラーをよく見るとヒントがあるかもしれない。

 また、新種族も追加される。吉田氏によれば、この種族追加がおそらく「FFXIV」としては最後になるとのこと。どんな種族が追加されるのか具体的な言及はなかったが、吉田氏がウサギのTシャツを着ていたことと、「4.5」で実装される「リターン・トゥ・イヴァリース」に関係があるらしいことから、「FFXII」のヴィエラではないかと予想される。

【新種族を追加】
具体的な発表はなかったが、吉田氏の着ていたウサギのTシャツがヒントに

レベルキャップは80に引上げ

 レベルキャップは現行の70から80に引き上げられる。同時に新アクションが追加される。また新アクションの追加に合わせて、ロールアクションを含めたすべてのアクションの再整理が行なわれる。

 また、これまでTPとMPの2種類が存在したが、これがMPに一本化されることになる。ヒーラーでは、バリアヒールのヒール量がUIで表示されるようになるといった変更も入る。

新エリア「ラケティカ大森林」と「アム・レーン」を紹介

 今回の拡張でも「RPG1本分の体験」相当のボリュームが実装される。レベル上げの間には9つの新ダンジョンが登場する予定だ。

 今回は多数追加される新エリアのうち、「ラケティカ大森林」と「アム・レーン」の2つがスクリーンショット付きで紹介された。「ラケティカ大森林」は樹上に村がある深い森。これまでとは違う文明様式のダンジョンも存在している。

 「アム・レーン」は「FFXIV」開発が目指すファンタジーを強く意識したエリア。津波のような水晶に押されて斜めにかしいだ街が登場する。

【新フィールドのアートワーク】
【ラケティカ大森林】
【ラケティカ大森林スクリーンショット】
【アム・レーン】
【アム・レーンスクリーンショット】

新たな蛮族として「FFXII」の「ン・モゥ族」が登場

 また新たな蛮族として「ン・モゥ族」が紹介された。元は「FFXII」や「FFTA」に登場する種族で、長い耳を垂らした犬のような姿をしている。他にもピクシーやドワーフなどが登場するらしい。

【ン・モゥ族】

ギャザラー&クラフター用のエンドコンテンツが登場

イシュガルド復興

 ギャザラーとクラフター用の新しいエンドコンテンツ「イシュガルド復興」が登場する。詳しい内容は不明だが、ドラゴンとの戦いでいまだ疲弊したまま復興の途上にあるイシュガルドを助けるようなコンテンツになるようだ。

 また、漁師にも専用のコンテンツが計画されているほか、農場のようなコンテンツでより「FFXIV」の世界に住むというコンセプトを推し進めていきたいということだ。

 もちろんギャザラーとクラフター用の新装備も登場する。

【ギャザクラ用新装備】

「FFXI」のフェイスが「FFXIV」にも登場

 「FFXI」でNPCとパーティを組める「フェイス」システムが「FFXIV」にも登場する。全く同じシステムになるわけではないが、「5.0」のメインシナリオに登場するレベル上げ用のダンジョンは、全てフェイスを連れてソロで攻略することができる。どのキャラクターがフェイスとして登場するかは、今後の発表を待ちたい。

【フェイスシステムが登場】

新システム「強くてニューゲーム」

 現在の強さを維持したまま、「新生エオルゼア」、「蒼天のイシュガルド」、「紅蓮のリベレーター」のメインクエストやジョブクエストをもう1度プレイすることができるシステム「強くてニューゲーム」が実装される。

 メインシナリオはいくつかに区切ってあり、任意の場所から遊ぶことができるようだ。

ワールド間テレポが可能に

 大きなシステム変更によって、リムサ・ロミンサ、グリダニア、ウルダハのエーテライトからデータセンター内にある他のワールドへ遊びに行くことができるようになる。

 これまではインスタンス内でしかパーティを組むことができなかったが、今後はトレジャーハントやモブハントなどのフィールドコンテンツもワールドをまたいだパーティで遊べるようになる。

 このシステムはテストの為に「5.0」実装前にライブサーバーに導入される予定だ。

【ワールド間テレポ】

32bit版Windows OSのサポートを終了

 「5.0」実装に合わせて、32bit版のWindows OSのサポートが終了する。「ゲームを進化させるためにはどうしても必要な決断だった」と吉田氏。まだ32bit版を使っている人は、このタイミングで64bit版OSに切り替えて欲しいということだ。

 また、日本のプレーヤーには直接の影響がないが、北米と欧州でデータセンターの増設が行なわれる。現在は北米に2つ、欧州に1つのデータセンターがあるが、プレーヤーの増加による負荷が限界に来ているということで、増設されることとなった。

 増設に合わせて、現在あるワールドのリグループが行なわれる。無料のワールド移転サービスも用意される。

松田氏が「青魔道士」をサプライズ発表

 主要な発表が終了した後、「ワンモア」と盛り上がる会場に応えて、スクウェア・エニックスの代表取締役社長の松田洋祐氏が青いマント姿で登場し、「青魔道士」をサプライズ発表した。パッチ「4.5」で実装される。

青いマントの魔法使い姿で登場した代表取締役社長の松田洋祐氏

 「青魔道士」は敵の技をラーニングして使う特殊なジョブで、「FFXIV」では初のリミテッドジョブとして実装される。派生クラスはなく、「マスクカーニバル」という専用コンテンツが存在している。

 実装初期にはレベル50からスタートし、今後のアップデートでキャップが解放される。明日のプロデューサーレターLIVEでさらなる詳細が発表される予定なので、青魔道士については明日詳しく紹介したい。

【FINAL FANTASY XIV Blue Mage Reveal】
【アートワーク】
【CGモデル】
【スクリーンショット】