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ぶった斬り、ぶっ放し、ぶっ走れ。「スティール ラッツ」爆走インプレッション

バイクで戦うって、”オトコノコ”だよな。そんな横スクロールホイールアクション

11月29日 発売予定

価格:
3,980円(税別、パッケージ版)
2,980円(税別、ダウンロード版)

 Deep Blue Studioが開発し、日本では3gooが販売するプレイステーション 4用ホイールアクション「スティール ラッツ」。ゴリゴリのバイクに跨がり、ガジェットや前輪のホイールソーを駆使して遮るもの悉くを破壊して爆走するアクションゲームだ。

 ゲーム性はシンプルで、2レーン(ときどき+1レーン)のコースを走り敵を轢いたり銃やガジェットを使って倒し、ゴールを目指すというもの。今回プレイできた範囲では3名の異なる能力を持った仲間を切り替えつつ、スタイリッシュかつスピーディにコースを駆けた。

 本作の主人公となるのは、沿岸都市「コースタルシティ」のバイカー集団「スティール ラッツ」。行方不明のメンバーを探すため、若き天才「トシ」や厳格なオッサンリーダー「ジェームス」、モヒカン王子「ランディー」といったバイカーたちが地下アジトから「ジャンクボット」どもに襲撃され、荒廃した街へ飛び出す。

走って斬ってブイブイ言わせろ

 ゲーム性もシンプルなら操作もシンプル。R2でアクセル、○で方向転換やスピン、×でホイールソーを展開する。だいたいこれだけ覚えていればコースの走破はできてしまうが、このほかには□で固有のアビリティを使いR1でチャージ、L1で銃を放ち△でジャンプする。うまくアビリティやチャージを使ってコースを走れるとかっこいいので覚えておこう。

 本作でなにより面白いのは、だいたいのオブジェクトをホイールソーで破壊して走れる点。邪魔なものは敵だろうと乗用車だろうとホイールソーでゴリゴリすれば両断できる。もちろん地面を走るパイプや転がった丸太もそうだ(ただしトラック以上の大型な車両は壊せない)。プライマリアビリティはキャラクター固有で、トシは随伴するボット(ジャンクペット)、ジェームスは衝撃波(ハンマー)、ランディーは敵に突き刺さるハープーンを使う。これも上手く使えるとかっこいい。

 「かっこいい」といえば、○とスティックを組み合わせるUターンに加え、○の2度押しで繰り出せるスピンは敵の遠距離攻撃を無効化できる。スイスイ方向転換ができると面白いし、バイクがスピンするさまは見ていて飽きない。それに加えて敵の攻撃をクールに弾ければまた面白い。

 さらに走行中スティックを左に大きく倒したり、空中で左右に倒したりスピンさせるとトリックを決められる。楽しい。さらに言うとコースで設定されたミッションにこういったトリックを決めるものもある。

奥行きと高低差のあるコース構成。スピードの出し過ぎには注意

 さて、先ほどコースは2レーン(+1レーン)と述べた。これは通常使うレーンが2レーン、加えてスティックを倒し続けて進入するレーンが1つの意。また高低差も大きく、高所からは不用意に落ちるとダメージを受ける。

 ホイールソーは特定の壁に引っかけ、壁を走ることも可能。壁走り中に天井へ向かうこともあるが、このときは操作が反転するため難易度が高まるというのもある。だがしかし、それなりの高さであれば着地に失敗したりバランスを取るのに失敗してひっくり返ったとしてもダメージはないので多少安心して走り回ることはできる。

 また、おおよそのシーンでカメラが近めなため、スピードを出しすぎるとオブジェクトにぶつかる。それなりに反射神経が必要だ。これがなかなかにもどかしく、焦ればミスをしてしまいやすい。ランキングに載るためには安全運転かつスピーディな敵の処理、邪魔をかわす反射神経が必要そうだ。

 総じて本作は、バイクを乗り回し邪魔なものを破壊して突き進む爽快感を重視して制作されているタイトルだと感じた。敵を轢くだけではないホイールソーという武器もワイルドで扱いやすいし、アビリティによってキャラクターづけがされており気に入った立ち回りを探せる。またバイクとバイカーはスキンを変えたり、獲得したジャンクを消費して新たな能力を獲得できる。ゲームに慣れていない序盤のもどかしさはストーリーの進行やカスタマイズの充実、プレーヤー自身のスキル向上で簡単に――高くないハードルのもと乗り越えられる障害でもある。バイクスタントゲームをより触りやすく、それでいて高めのアクション性とストーリーを兼ね備えたゲームとして、本作は新たな地平線を見せてくれるかもしれない。

カスタマイズ要素はスコアを多く獲得することでアンロックされる。色々試してみよう