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闇の中疾走するバイク「STEEL RATS」、超「魔界村」リスペクトの「BATTLE PRINCESS MADELYN」。3gooのユニークなパブリッシングタイトル

9月20日~23日 開催

会場:幕張メッセ

 TGSのインディーコーナーは賑やかだ。様々なメーカーが印象的なタイトルを出展している。インディーコーナーで痛感するのは“ちゃんと遊べること”がやはりユーザーにとって一番楽しいということだ。以前のゲームショーの海外パビリオンでは延々とムービーだけを流し、ビジネスデイが終わったら撤収してしまうメーカーが今でも多い。それは海外視察のおまけなのかもしれないが、それで飛びつくような日本のバイヤーはいないのではないか。

 ゲームは触れてこそその面白さがわかる。そしてユーザーがどのように楽しく遊ぶか、それこそが重要であり、ゲームの魅力を伝わるところだろう。ゲームの開発者、パブリッシャーが集い、自分達のゲームを触らせ、ユーザーの反応を見る。一般日こそ、ゲーム関係者が学ぶべきものが詰まっていると思う。

 インディーゲームはライバルが非常に多い。そういう中でゲームを触るユーザーを積極的にサポートするという姿勢も大事だ。ゲームを楽しく遊べる、その姿が他のユーザーを呼ぶ。コーナーでは多くのタイトルが人気を集めていた。そういう中で筆者の目を惹いたタイトルを紹介していきたい。

 本稿では3goo(サングー)というパブリッシングメーカーの2つのゲームを紹介したい。1つ目は「STEEL RATS」。戦闘用バイクで荒れ果てた町を疾走していくアクションゲームだ。11月29日にPS4とNintendo Switchで発売予定。

闇の中を戦闘バイクで疾走するアクションゲーム

 強く印象に残るのはその暗い世界観だ。廃墟となった町を戦闘用のバイクが疾走していく、物語の始まりを予感するゲーム画面。バイクは前輪が灼熱した刃に覆われており、その回転力で道をふさぐ鉄柱も切断していく。アクセルを吹かし、スティックでバランスを取りながらスピードを保って疾走していく。

 「STEEL RATS」は障害物や敵の攻撃をかわし、バイクで進み前輪でぶった切っていく。スピードに乗ればバイクは垂直の壁も駆け上がる。敵は地域一帯を支配している謎のロボット軍団。加速とジャンプ、方向転換で敵を倒しつつ進む。巨大ロボットに追いかけられたり、長い距離の垂直の壁を駆け上ったり、演出も楽しいアクションゲームだ。

【スティール ラッツ:コースタルシティ トレーラー】

【STEEL RATS】

 もう1つ「BATTLE PRINCESS MADELYN」は、もう本当にカプコンの「魔界村」そのままの雰囲気なのだ。鎧をまとった主人公が、武器を連射し敵を倒していく。ドット絵の2Dグラフィックス、ゲームのリズム、全てが「魔界村」リスペクトだ。本作は12月20日に、PS4とNintendo Switchで発売予定。

ぱっと見で「魔界村」への強い愛が伝わる「BATTLE PRINCESS MADELYN」

 しかし実際に触ってみれば凝ったグラフィックスと、画面から伝わる世界観とストーリー性、巨大なボスなど「魔界村」のコピーとは全く違う、独立した魅力的なゲームなのがわかる。本作は「魔界村」強いリスペクトを持ちその手法を取り入れながらも、全く別のキャラクター像、世界観、ゲームシステムを持っている。開発者の自分なりのファンタジーアクションゲームを作ろうという強いこだわりと思い入れが感じられる。「楽しくていいゲームだな」と素直に実感させられる作品だ。

 本作には制作エピソードもあって、MADELYN(マデリーン)というのは開発者の娘さんであり、彼女が「私がゲームに出たい」という望みを実現するためにキックスターターで出資を募り、見事に制作が実現したという。ゲームの中のまでリーンは強くカッコイイ。娘への愛も感じさせられるゲームだ。

【バトルプリンセス マデリーン:ゲームプレイトレイラー】

【BATTLE PRINCESS MADELYN】