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PS4「コール オブ デューティ ワールドウォーII」プロ対抗戦が終結!!

4か月に渡る熱闘のすえ、グランドファイナル出場の2チームが決定!!

8月24日開催

 4月から月1回のペースで開催されてきた「コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」。その最終戦となる第5回の試合が8月24日に東京・品川のソニーシティ2階、大会議場を会場に開催された。今回も第9節、第10節の6試合が行なわれたわけだが、第10節はいつものように動画配信されると同時に、抽選で選ばれた一般招待客300人が来場。大観衆の声援を受けながらの試合となった。

 はたして東京ゲームショウ2018の会場で行なわれるグランドファイナル出場チームはどこに決定したのか? その模様をお届けする。

上位3チームにグランドファイナル出場の可能性アリ!

 以下に掲げたのが、第4回終了時点での順位表だ。

第4回 順位/ポイント

チーム名順位ポイント備考
DetonatioN Gaming123
Libalent Vertex219同率2位
Rush Gaming219同率2位
SCARZ412
CYCLOPS athlete gaming510
SunSister65

 今大会では第3回ではそれまで無敗を誇っていたRush Gamingが2連敗で首位を明け渡し、同時に新たな戦力を加えてLibalent Vertexが躍進するなど、長期に渡って開催されるリーグ戦ならではの熱い順位争いが繰り広げられてきた。

配信される第10節の3試合に一般の観客300人が招待された。ラストを飾るに相応しい大きなイベントとなった

 残りは2試合。どちらも勝てば6ポイントが加算されることを考えると、1位と2位に入れる可能性があるのは、DetonatioN Gaming、Libalent Vertex、Rush Gamingの3チームのみ。

 しかし逆に、首位を独走するDetonatioN Gamingもまだ3位に転落してしまう可能性も残している。これまでの試合を考えるにDetonatioN Gamingが2試合を連敗するとは考えにくいが、長期リーグ戦だからこその波乱を今まで何回も見て来た以上、何も断言することはできない。

試合開始前にはちょっとしたファンミーティングのような光景も。Rush Gamingの人気のほどがうかがえる。

 ちなみに同じ勝ち点19でありながらRush GamingよりもLibalent Vertexのほうが上にランクされているのは、両者の直接対決において、Libalent Vertexのほうが獲得ゲーム数が多いため。つまり、今回の2試合でLibalent Vertexが負けるなどして勝ち点を落とすことがなければ、Rush Gamingは順位を上げることができないのだ。

 そして今回の組み合わせは、以下の通り。

第5回 第9節(ライブ配信なし)
第1試合Rush Gaming vs SCARZ
第2試合DetonatioN Gaming vs Libalent Vertex
第3試合CYCLOPS athlete gaming vs SunSister
第5回 第10節(ライブ配信あり)
第1試合Libalent Vertex vs SunSister
第2試合CYCLOPS athlete gaming vs SCARZ
第3試合DetonatioN Gaming vs Rush Gaming

 第9節においてRush Gamingはなかなか順位を上げられずにいる古豪SCARZと、そしてLibalent Vertexは首位DetonatioN Gamingとの直接対決が組まれている。Rush Gamingとしてはここでしっかり勝ち点3を得ておきたいところ。

 一方、Libalent Vertexとしても、DetonatioN Gamingを破ることができれば、グランドファイナル出場どころか、首位へ躍り出る可能性も見えてくる。

 配信外試合とはいえ、第9節は非常に重みのある好カードとなったわけだ。

今回もMCを務めたのは岸 大河氏
そして実況はk4sen(カセン)氏、解説は鈴木ノリアキ氏。非常にわかりやすくゲームの見どころを実況、解説する2人の手腕は流石の一言

早くもDetonatioN Gamingの首位が決定! SunSisterも待望の初勝利

 会場をソニー・インタラクティブエンターテインメント本社内の特設会場からソニーシティ2階にある大会議場へと移して行なわれたこの日の大会だが、配信外試合はこれまでと同様に第1試合と第2試合の同時開催となった。

【第9節第1試合:Rush Gaming 対 SCARZ】

Rush GamingSCARZ
ゲーム1HARDPOINT220250
ゲーム2SEARCH & DESTROY36
ゲーム3CAPTURE THEFLAG41
ゲーム4HARDPOINT191250
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT13

【第9節第2試合:DetonatioN Gaming 対 Libalent Vertex】

DetonatioN GamingLibalent Vertex
ゲーム1HARDPOINT250174
ゲーム2SEARCH & DESTROY64
ゲーム3CAPTURE THEFLAG45
ゲーム4HARDPOINT250184
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT31

【第9節第3試合:CYCLOPS athlete gaming 対 SunSister】

CYCLOPS athlete gamingSunSister
ゲーム1HARDPOINT160250
ゲーム2SEARCH & DESTROY46
ゲーム3CAPTURE THEFLAG63
ゲーム4HARDPOINT206250
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT13

 これら3試合を終えた時点で、それぞれの勝ち点は以下のようになった。

【第5回第9節終了時の順位/ポイント】

チーム名順位ポイント
DetonatioN Gaming126
Libalent Vertex220
Rush Gaming220
SCARZ415
CYCLOPS athlete gaming511
SunSister68

 首位のDetonatioN Gamingは勝ち点3を得る一方、Rush GamingとLibalent Vertexが共に敗れ、勝ち点1ずつを重ねるに止まった。これで首位と2位との差は6に広がり、この時点でDetonatioN Gamingのグランドファイナル出場が決定! さらにRush GamingとしてはLibalent Vertexが負けない限り2位浮上は不可能という状況へ追い詰められてしまったことになる。

 そして第3試合ではついにSunSisterが念願の初勝利を得たことも記しておきたい。回を重ねるほどにチームとしての練度が目に見えて上がってはいたものの、なかなか勝利に結びつかなかったが、ここに来てCYCLOPS athlete gamingに見事、勝利。配信外で一般の観客こそいなかったとはいえ、観戦していた関係者たちを大いに沸かせる試合となった。

今回はソニーシティの大会議場に会場を移し、これだけの観客を前に3試合が行なわれた。その熱気と盛り上がりは日本でもeスポーツが着実に根付きつつあることを感じさせるものだった。

第10節第1試合:Libalent Vertex vs SunSister/Libalent Vertexのグランドファイナル出場決定!!

 現時点でRush Gamingと同じ勝ち点20で2位につけているLibalent Vertexは、ここで勝てば2位確定となり、グランドファイナル出場が決定する。しかし、逆に敗れた場合、自力での2位獲得が消滅してしまう。まさに負けられない一戦と言える。対するは初勝利を挙げたばかりで気合い、勢いともに十分のSunSisterだ。

 第1ゲームはマップ「SAINTE MARIE DU MONT」でのHardpoint戦。第3回大会から参戦し、Libalent Vertex躍進の原動力となっているsitimentyooo選手が連続で7キルを決めるなどチームを牽引し、有利なゲームを展開していく。個々の撃ち合いではchip選手を中心に悪くないキル数を稼ぐSunSisterだが、要所要所でLibalent Vertex側のマルチキルが決まり、なかなか拠点を確保できない。一時は約20ポイント差まで肉薄するものの、最終的には250-153というスコアでLibalent Vertexが第1ゲームを制した。

グランドファイナル出場を賭けて戦うLibalent Vertex。左から順にE3NCOUNT(エンカウント)選手、sitimentyooo(シチメンチョウ)選手、Inaba-UR(イナバユーアール)選手、Nicochaaaaaaaann(ニコチャン)選手。

 なお、終了時でのsitimentyooo選手のキル/デス数はなんと40/19。両チームあわせてもぶっちぎりのキル数を稼ぐ、まさに鬼神のような活躍だった。

 マップ「USS TEXAS」を舞台にして戦われた第2ゲームのSearch & Destroy戦。実在の戦艦をモデルにした細長いこのマップは、長距離を見通せるポイントが多く、リスポーンができないこのルールではスナイパーライフルでの狙撃をうまく決めたチームが優勢となる。その定石通り、Inaba_UR選手のスナイパーライフルを中心に序盤数ラウンドに連続でファーストブラッドを決めたLibalent Vertexが始終ゲームを優勢に進め、6-2でこのゲームを制した。

 2ゲームを連取して2位獲得、つまりはグランドファイナル出場へあと1ゲームと迫ったLibalent Vertex。第3ゲームはマップ「LONDON DOCKS」でのCapture the Flag戦だ。開始早々約40秒でsitimentyooo選手が旗を持ち帰り、このままLibalent Vertexが押し切るかと思いきや、徐々に形勢は変わっていく。序盤こそ堅い守りを崩せずにいたが、3方向から同時に旗を攻める見事な連係から4人をダウンさせ、まず1本。そして続けざまに滑空爆弾によるダブルキルを含む8連続キルというbigfoot選手の活躍で2-1と逆転! ここで前半を終えた。

前節で待望の初勝利を挙げたSunSister。左からChip(チップ)選手、bigfoot(ビッグフット)選手、Kitty(キティー)選手、Gorou(ゴロウ)選手。

 後半もまたLibalent Vertexの速攻が決まり、スコアを2-2のイーブンに戻す。しかしここからまたSunSisterの連係が冴えはじめ、優勢にゲームを進めるが、旗の奪取まではなかなか到らずに時間切れ。勝負は延長ラウンドへともつれ込んだ。

 延長ラウンドはどちらかがスコアを獲得した時点で前半が終了となり、これにかかったのと同タイム分だけ後半を戦うことになる。Libalent Vertexはこれまでのラウンドのように速攻こそ決められなかったものの、4人同時でのアタックが決まり、約1分50秒で得点。続く後半でもNicochaaaaaaaann選手が旗を持ち帰り、トータル4-2でこのゲームを制し、グランドファイナル出場を確定させた。

 結果として勝ち点0に抑え込まれたSunSisterだったが、特にCapture the Flag戦での連係は見事。配信外試合での初勝利を含め、健闘の光る1日となった。

【第10節第1試合:Libalent Vertex vs SunSister】

Libalent VertexSunSister
ゲーム1HARDPOINT250153
ゲーム2SEARCH & DESTROY62
ゲーム3CAPTURE THEFLAG42
ゲーム4HARDPOINT
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT30

第10節第2試合:CYCLOPS athlete gaming vs SCARZ/両者一歩も譲らぬ激闘をSCARZが制す!!

 第2試合は第4回大会で4位SCARZ、5位CYCLOPS athlete gamingと順位を入れ替えた2チームによる直接対決となった。SCARZは前回の2試合においてどちらも敗れはしたものの、Libalent Vertexを相手にフルセットに持ち込み2ポイント、首位DetonatioN Gamingからも1ポイントを奪う健闘を見せていた。今回も第9節第1試合においてRush Gamingに勝利し、完全に勢いに乗っていると言ってもいいだろう。

 はたして300人の観客の前でもその好調を維持した好プレーが見られるのか、それともCYCLOPS athlete gamingが意地を見せ、有終の美を飾るのかに注目が集まった。

実力の高さはうかがえるものの、なかなか安定した成績を残せずにいるCYCLOPS athlete gaming。左からTimGUCHI(チムグチ)選手、HqBRa(ハブラ)選手、x123da(エックスイチニーサンダー)選手、Alicization(アリシゼーション)選手。

 注目すべきはその使用マップ。なんと第3ゲームまで、すべて「LONDON DOCKS」で戦うことになるという今大会初の展開となった。第1ゲームはHardpoint戦。序盤は拠点の奪い合いが続き、一進一退の攻防が続く。しかし両者のスコアが100を超えた頃から徐々に均衡は崩れ、SCARZが優勢になっていく。キル/デス数でいえばCYCLOPS athlete gamingも負けていないどころか上回るくらいだったのだが、それがスコアに結びつかないのだ。結果的にそのままSCARZが押し切り、164-250で第1ゲームを制した。

 続く第2ゲームはSearch & Destroy戦。ラウンド1をTimGUCHI選手の4連続キルでCYCLOPS athlete gamingが取れば、ラウンド2はPonty選手がトリプルキルで取り返す、と、序盤から熱い攻防が繰り広げられた。

 圧巻だったのは5-4とCYCLOPS athlete gamingの1ポイント優勢で迎えたラウンド10、そして勝負を決したラウンド11における、Hunt選手の活躍だ。ラウンド10では両者が出方をうかがう慎重な展開から、SCARZが滑空爆弾を使用! しかしここからCYCLOPS athlete gamingが盛り返すも、最後はHunt選手がx123da選手とHqBRa選手を連続で倒し、5-5のイーブンに。そして迎えたファイナルラウンドでは、Hunt選手の戦闘機乗りが決まってダブルキルを稼ぎ、5-6と接戦を制した。

 前述のように、第3ゲームのCapture the Flag戦のマップも、「LONDON DOCKS」。SCARZといえば米国・アナハイムで開催された「Call of Duty World League」に出場した際にCapture the Flag戦で無類の強さを誇ったチーム。このまま3ゲーム連続で試合を決めるのかと思われたのだが……。

配信外だった第9節の試合でRush Gamingに勝利したSCARZ。左からLeisia(レイシア)選手、Ponty(ポンティ)選手、Panther(パンサー)選手、Hunt(ハント)選手、

 後がないCYCLOPS athlete gamingは開始早々に速攻を決めて約40秒でまず旗の奪還に成功! その後も強気の攻めでフィールドを支配し、3-0と一方的な展開で前半を折り返した。後半も最初に得点したのはCYCLOPS athlete gaming。堅い守りの隙をうかがってSCARZも2点を返すが、反撃もそこまで。4-2でCYCLOPS athlete gamingがCapture the Flag戦をものにした。

 第4ゲームのHardpoint戦、マップは「ARDENNES FOREST」。苦戦した第2ゲームのSearch & Destroy戦を考えると、SCARZとしてはここで勝利を決めておきたいところ。序盤こそ両者とも各拠点を取って取られての展開だったが、徐々にCYCLOPS athlete gamingの連係が決まりだし、SCARZに拠点を踏ませない。拠点が切り替わる際にも先手先手の戦略が決まり、250-85という圧倒的大差でCYCLOPS athlete gamingが2-2へとスコアをイーブンに押し戻した。

 そして第5ゲームのSearch & Destroy戦のマップは、「SAINTE MARIE DU MONT」。TimGUCHI選手とx123da選手の活躍で2ゲームをCYCLOPS athlete gamingが先制すると、1人で敵の4人を倒すエースをLeisia選手が決めるなどして、SCARZが2-2へと押し返す。すでに勝敗は順位に影響しないにも関わらず両者一歩も譲らない展開。第2ゲーム同様、5-5でフルラウンドへともつれ込んだ末、第5ゲームを5-6、トータルスコア2-3でこの激闘はSCARZが勝利を収めた。

【第10節第2試合:CYCLOPS athlete gaming vs SCARZ】

CYCLOPS athlete gamingSCARZ
ゲーム1HARDPOINT164250
ゲーム2SEARCH & DESTROY56
ゲーム3CAPTURE THEFLAG42
ゲーム4HARDPOINT25085
ゲーム5SEARCH & DESTROY56
RESULT23

第10節第3試合:DetonatioN Gaming 対 Rush Gaming/宿命の対決はRush Gamingが勝利!

 ここまで首位で来てるDetonatioN Gamingだが、唯一敗北を喫した相手がRush Gaming。第1回大会の第1節で2-3で敗れているのだ。すでに首位でのグランドファイナル出場を決めているDetonatioN Gamingだが、ここはきっちりと雪辱を果たしておきたいところだろう。

 実は第4回大会の終了後、Rush GamingからはNami選手、Ngt選手が脱退。新たにLuke選手と元SCARZのGP選手を迎えることになった。新体制となった1試合目はSCARZに敗れてしまったものの、チームとしての経験の浅さはあまり感じられなかった。残念ながらグランドファイナル出場を逃しはしたものの、新生Rush Gamingとして有終の美を飾っておきたいとの思いは強いはずだ。

首位を確定させて最後の試合に臨むDetonatioN Gaming。左からxAxSy(アクシー)選手、AIiceWonderIand(アリス)選手、GenGar AX(ゲンガーエーエックス)選手、GaIiard(ガリアード)選手。

 今大会のリーグ戦としても最終戦となるこの試合は、マップ「LONDON DOCKS」でのHardpoint戦で幕を開けた。AliceWonderland選手の6連続キルが決まるなど激しい撃ち合いが展開し、お互いに拠点を長く制圧し続けることができない。先にペースを掴んだのはDetonatioN Gaming。一時はRush Gamingに90ポイント以上の差をつけることに成功する。

 ところがスコアが200に届こうかという辺りからRush Gamingの連係、戦略がハマりだし、先に200の大台に乗せるという大逆転劇が展開! そのまま一気にゲームを押し切り、219-250で第1ゲームを制した。

 第2ゲームのSearch & Destroy戦で使われたマップは「VALKYRIE」。この大会ではあまり選ばれることのなかったマップだ。どちらも一歩も譲らぬまま、一進一退の攻防が続き、このゲームもまた5-5で11ラウンドに突入! 攻撃側のRush Gamingは残り1分を切った時点でGreedZz選手が爆弾を設置。この時点でRush Gamingは4人全員が無事であるのに対し、DetonatioN Gamingは半数が倒れ、残り2人だった。Rush Gamingの勝利か!? と思われたのもつかの間、なんとGaIiard選手が3連続キルを決めて、DetonatioN Gamingが第2ゲームの勝者となった。

 1-1で迎えた第3ゲームは、マップ「FLAK TOWER」でのCapture the Flag戦だ。激しい撃ち合いが続き、お互いが有利な状況をなかなか作れずにいるなか、先制したのはDetonatioN Gamingだった。しかしチームとしてフラッグキャリアーのフォローなどチームワークの冴えを見せたRush Gamingがその後2本を連続して取り、2-1で前半を折り返した。

第4回大会までの試合でDetonatioN Gamingに土をつけた唯一のチーム、Rush Gaming。左からLuke(ルーク)選手、GP(グッピー)選手、WinRed(ウィンレッド)選手、GreedZz(グリード)選手。

 後半に入り人数をかけて旗の奪取を目論むRush Gamingだったが、GaIiard選手のトリプルキルでそれを阻む。そこからDetonatioN Gamingは体勢を立て直し、GaIiard選手とともに敵陣へ攻め込んだGenGar AXが旗を奪取し、2-2へと押し戻した。しかしRush Gamingはここからが見事。敵陣深くに攻め込んでいたGP選手がすぐさま旗を持ち帰り、3-2とすると、今度はLuke選手がDetonatioN Gamingの攻撃をことことく阻む好プレーを見せてそのまま2-3で第3ゲームに勝利した。

 第4ゲームのHardpoint戦のマップは「VALKYRIE」。1-2と追い込まれたDetonatioN Gamingだが、拠点確保によるスコアで常に先行し、やや優勢にゲームを進めていく。一時は50ポイントにも点差を広げることに成功したが、100の大台に先に乗せたのはRush Gaming。ここから抜きつ抜かれつのシーソーゲームがはじまる。その均衡を破ったのはDetonatioN Gaming。Rush Gamingの拠点制圧を阻み、210-140まで点差を広げることに成功した。

 しかしこのままでは終わらないのが新生Rush Gaming。DetonatioN Gamingが試合を決めきれないうちに234-207まで点差を縮め、さらにはそこから確実にスコアを重ねていき、236-250と大逆転に成功した。ある意味、現王者と新王者の戦いとも言えるこの一戦、トータルスコアは1-3でRush Gamingの勝利となった。

DetonatioN GamingRush Gaming
ゲーム1HARDPOINT219250
ゲーム2SEARCH & DESTROY65
ゲーム3CAPTURE THEFLAG23
ゲーム4HARDPOINT236250
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT13

最終日に相応しい好ゲーム連発でリーグ戦閉幕

 全5回10節のリーグ戦を終えた最終的な成績は以下の通り。

【第5回 順位/ポイント】

チーム名順位ポイント備考
DetonatioN Gaming127
Libalent Vertex223過去の戦績により2位
Rush Gaming323過去の戦績により3位
SCARZ418
CYCLOPS athlete gaming513
SunSister68

 初めて一般の観客を前に行なわれた第5回大会だったが、観戦するに相応しい白熱の好ゲーム連発となった。全5回のリーグ戦を通し、選手個々のスキルが突出したDetonatioN Gamingの安定した強さが目立っていたが、対戦成績としては、8勝2敗。その2敗の相手がどちらもRush Gamingというところに、勝負の機微を感じる。

 人気チームだけに客席にはRush Gamingのファンが目立ち、声援も一際大きかった。そんな観客を前に、グランドファイナル出場こそ逃したものの、Rush Gamingは現王者としての意地を見せたわけだ。

 2位を決めたLibalent Vertexは、sitimentyooo選手の加入を機に、一気に実力をアップさせた。「コール オブ デューティ ワールドウォーII」はチーム戦で争われる故、強い選手が入ったからといってそれが強さに直結するような単純さはない。試合直前に選手2人が入れ替わったRush Gamingにしてもそうだが、新体制となってもすぐに高いレベルでの連携を実現し、チームとして機能させた見事さは、さすがプロである。

 5か月間という長期に渡って戦ってきたプロ対抗戦だが、通して観戦してきた者として、短期決戦にはないおもしろさが感じられたのは個人的に大きな収穫で、eスポーツのさらなる可能性と奥の深さを知ることができた。次の大会がどんなものになるかはまったくわからないが、開催されるのであれば、続けて追いかけていきたい、そう思える充実した大会だったと思う。

 さて、リーグ戦を首位で終えたDetonatioN Gamingと2位のLibalent Vertexは、東京ゲームショウ2018でのグランドファイナルに出場し、総額1,000万円の賞金を賭けて戦うことになった。はたして800万円の賞金とトロフィー、金メダルを手にするのはどちらのチームなのか? 今からその勝敗の行方が楽しみで仕方がない。決して凡戦になることはないであろうその一戦を刮目して待ちたい。

全試合を終えてフォトセッションに臨んだ首位のDetonatioN Gamingと、2位のLibalent Vertex。はたしてグランドファイナルで勝利を掴むのはどちらのチームだろうか?