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「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」、謎の都パイティティが明らかに!

驚異と美しさに満ち世界、凝った戦闘要素がプレーヤーをのめり込ませる

発売日・価格未定

 9月の発売に向けて盛り上がっているのが「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」だ。
E3の会場では多数の試遊台が設置され、大きな人気だった。試遊台ではゲームの序盤がプレイできた。リブートしてから3作目である本作は序盤といえどもゲーム要素が詰まっており、様々な凝った仕掛けを突破していく。プレーヤー達は様々な工夫をしながらそれらを突破していった。

 一方、メディア向けには本作のゲーム要素をピックアップしたプレイデモが行なわれ、気になる部分を質問することができた。ゲームプレイと質問に答えてくれたのは、Narrative DirectorのJason Dozois氏と、Senior ProducerのMario Chabtini氏。「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」は、2013年よりリブートを行なったシリーズの集大成となる。その進化を紹介していきたい。

Narrative DirectorのJason Dozois氏と、Senior ProducerのMario Chabtini氏

 今回、「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」のプレイデモは3つのパートに分かれていた。1つが拠点となる「パイティティ」の紹介。ゲーム中にはララが装備を調える拠点が存在するが、パイティティはこれまでで最大の拠点となる。アマゾンで隠された最大の都でアリ、伝説としてその名が残っている。ゲームでは「その伝説が本当だったら」という想定で作られているという。

 ここでは住民達が平和に暮らしている。しかし実はこの街は秘密宗教集団「ククルカン」の拠点でもあり、ララは正体がばれると狙われてしまう。彼女は正体を隠す青い服に身を包み、この地を移動していく。ララはこの地で戦う“反乱軍”に身を寄せており、パイティティを訪れたのも反乱軍との関係のためだ。

最大の拠点となる「パイティティ」。住む人の生活描写など、非常に探索が楽しい
パイティティは大きく、そして高いところまである

 人々の生活を垣間見ることもできる。漁をしている人、仕事をしている人、遊び回る子供達……これらは取材によって得られた知識が活かされている。パイティティそのものも、もちろん実在はしないが、「あるとすればこういう構造だろう」ということを考え、建築様式なども取り入れている。また市場ではララが使う素材や装備も買える。「金のかけら」を集めて、通貨のように取引することが可能だ。

 ここには隠された遺跡である「チャレンジトゥーム」がある。デモプレイでは思わせぶりに「ここによるとククルカンと遭遇してしまいます」、「ここは危険ですね」などなど様々な場所も提示していった。パイティティの紹介からそのまま本作の大きな要素である「探索:の紹介に移っていく。この拠点は様々な道に繋がっており、拠点としてララはここからいくつもの冒険に旅立つことになりそうである。住人達からサブクエストを依頼されることもある。

 パイティティはかなり高い場所がある。宗教儀式を行なっているところもあり、“秘密”を感じさせる。高いところからは、下の川まで一気に飛び込めるポイントがある。飛び込んだ湖のところに、遺跡への扉がある。これが「チャレンジトゥーム」だ。本作は水中も冒険の舞台となる。しかしピラニアなどの危険な生物もいる。

 前作「ライズ オブ トゥームレイダー」は明るい場所を目指してチャレンジトゥームを探していたが、今回は暗く、深い闇の中にチャレンジトゥームが眠っている。これを活かすため、フックからロープを垂らして下に下がる「ラベル」という要素が追加されたという。

 チャレンジトゥームは仕掛けをいかに説いていくかが鍵となる。古代に作られた謎の仕掛けを作動させ、宝物に近づく楽しさ、シリーズに共通する「宝探し」の醍醐味は本作でも健在だ。

探索要素こそ本作の醍醐味だ

 そしてもう1つが、「コンバット」である。今作のララはさらなる力を持っている。的を混乱させる“毒”を持っており、敵に打ち込むことで同士討ちをさせることも可能だ。紹介されたステージはゲームの中盤と言うことで、敵が多く難易度が高い。

 しかも敵は耐久力の高いプロテクターを持っている。正面から戦っても集中砲火を浴びてしまう、このためステルスの戦いが重要となる。開発者が操るララはすさまじい。闇に潜み、木の上で身をかがめ、警戒する敵すら確実に仕留めていく。敵にロープ付きの矢を打ち込み木の上につり下げるという必殺仕事人のようなワザも持っている。

 照明を打ち抜いて消したり、ものを投げて注意を引いたり、インスティンクトで敵の位置を把握、回り込んで背後から仕留めたり、開発者の操るララは実にカッコイイ。実はこの後同じ場面を筆者もプレイしたのだが、もう難しい。敵に見つかればあっという間に蜂の巣になるし、逃げた先で敵と鉢合わせしたり散々だった。少しずつ敵を減らす方法を把握していったのだが、強引に突破することで難を逃れる形になった。製品版で是非リベンジしたいところだ。

身体に泥を塗り、身を隠して敵を狙う

 デモプレイの後、さらなるゲーム要素をDozois氏と、Chabtini氏に聞いてみた。本作の大きな魅力は「トゥームレイダーとなるララ」である。弱々しかったララが、極限の状況に置かれその才能を目覚めさせ、いくつもの冒険を越えて冒険家となる。それはシリーズ初期のスーパーマンのようなララとも違う、新しいララ像を表現できたのではないか、とDozois氏は語った。

 先日公開された映画「トゥームレイダー」も色々なことを考えさせられたとDozois氏はコメントした。映画では若く、かわいらしいイメージのある女優アリシア・ビカンダーさんが、過酷な映画の撮影に応えるためにトレーニングを積んでいく、その姿は本作のララそのものだったとのことだ。

 ララの服装に関しては新しい要素だ。装備によってステルス能力がアップしたり、今回の服のように身分を隠すような効果もある。また身体に泥を塗ることでステルス能力を高めることができ、こうすることで隠れる場所が増えたり、アクションも増加するとのことだ。

 前作「ライズ オブ トゥームレイダー」では強敵として“クマ”がいた、これは開発者が冒険の土地であるロシアをイメージして入れた要素であるが、今作では“ヒョウ”がジャングルを象徴する印象的な敵として出てくる。しかし、Chabtini氏は“まだ強い敵はいます”とのこと。ヒョウを越える強敵がどのような存在か期待したい。

ヒョウはジャングルを象徴する動物だ
取材中偶然配信番組に出演中のララ役、ジョナ役の声優さんに遭遇

 ユーザーへのメッセージとしてDozois氏は、「日本のみなさに早く楽しんで欲しいです、今回のララのストーリーはとてもエモーショナルなものになっています。ぜひご期待下さい」と語った。

 Chabtini氏は「ゲームの中の光と闇を楽しんで欲しいです。ララが感じる光と闇を一緒に感じて欲しいです」とユーザーに語りかけた。

 「ライズ オブ トゥームレイダー」はこれまでの方向性を受け継ぎ、そして進化指定作品と感じた。「トゥームレイダー」シリーズはやはり探検と戦闘に魅力がある、もっともっと探検したい、戦いたい。発売を期待したい。