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【WF2018冬】アメコミならではの“動き”に挑戦! 海洋堂ブース

千値練はシャープでカッコイイ龍王丸を出展

2月18日開催



入場料:2,500円(税込)

 今年も幕張メッセでフィギュアの祭典「ワンダーフェスティバル2018[冬]」が開催された。弊誌では企業ブースの新製品を中心に取り上げていきたい。本稿では海洋堂とそのグループである千値練と、UNIONをピックアップする。

 海洋堂は他のメーカーに比べ、そのモチーフやアプローチに大きな特徴のあるメーカーである。今回海洋堂の新製品で特に目を惹いたのが「Batman」。アメコミヒーローを球体関節を使って表現する「Amazing Yamaguchi」シリーズの最新作である。これまでは「スパイダーマン」やその宿敵「カーネイジ」などマーベルコミックスのヒーローを中心に取り上げていたのだが、ついにD.Cコミックスのヒーローも登場となった。D.Cコミックスの場合は海外販売の版権も取得し、今後は海外市場にもアプローチしていくとのことだ。

「Batman」。その思い切ったマントの解釈がとても面白い

 「Amazing Yamaguchi」は他のメーカーのように映画のヒーローではなく、コミックスのヒーローを再現しているところがセールスポイント。このため通常の人間に不可能にも見える、体を極限までひねったり、関節域を超えた手足の表現でのポージングを可能とする。この関節設計により、アメコミの1シーンの様なド派手で思い切ったポージングが可能なのだ。スパイダーマンの柔軟な動きはもちろん、マッシブなキャプテンアメリカの重厚な動きなどそのアプローチは他のアクションフィギュアとははっきり異なる。

 そして「Batman」である。この商品の最大の特徴はやはりそのマントの表現だ。三角形のパーツをつなぎ止めたような形で、まるで空間を切り裂くかのようなシャープなシルエットを作り出している。これを動かすことで凄まじいスピード感を演出するのだ。この斬新な表現は今後のフィギュア表現に影響を与えるだろう。非常に楽しい表現だ。

 ロボットフィギュア中心の千値練で注目を集めていたのが「METAMOR FORCE龍王丸」。「魔神英雄伝ワタル」の主人公ロボの商品化だが、これまでは全高12cmほどの比較的小さなサイズの商品が多かった。「METAMOR FORCE龍王丸」は15cm近く全高があり、その分横幅も大きい。手足には大きくアレンジが加えられ線が増えており、原作以上にマッシブなイメージがある。

「METAMOR FORCE龍王丸」線の多い独特のアレンジで立体化される

 「METAMOR FORCE」の特徴は合金パーツを多用し、ギミックを盛り込むというもので、パーツ構成から見ると変形もできそうである。リッチな龍王丸フィギュアとして期待が高まる商品である。他にも「機動戦艦ナデシコ」に登場する機体をモチーフとした「METAMOR FORCEブラックサレナ」も注目したい。高機動ユニットも発売されかなり力の入ったラインナップだ。

 UNIONでは芸術家の岡本太郎氏をプッシュ。太陽の塔の電飾を施した豪華な立像に加え、地下にあったという幻の顔「地底の太陽」を商品化、椅子のような形なのに座ることができない異様な作品「座ることを拒否する椅子」をソフビで商品化している。岡本太郎氏の作品の商品化は熱心なファンに人気が高いとのことで、今後も注目していきたいところだ。

岡本太郎氏の作品を商品化。その迫力は商品となっても変わらず、強いインパクトをもたらす

マントの可動でスピード感と勢いが凄まじい
「Amazing Yamaguchi」はアメコミヒーローの表現にさらに踏み込んでいるシリーズと言える
好評な「フィギュアみやげ」はさらにラインナップを拡充
主人公ワタルも商品化される
盛りだくさんの展開をしていくブラックサレナ
ゲッターやグラヴィオンなど独特なモチーフを追求
太陽の塔やグレンダイザーなど、UNIONの展開もユニークだ