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【ワンフェス2017夏】撮影中のウルトラマンと円谷氏のフィギュアなど、海洋堂ならではの商品
「見返り美人」、「仏像」、「カニ」など、一線を画すモチーフの多彩さ!
2017年7月31日 11:00
ワンフェスに出展するメーカーの多くは美少女フィギュアが中心で、いくつかのメーカーがロボットトイを出している、という感じだが、その中で海洋堂のラインナップはユニークだ。特に近年の「地方みやげ」として、地方に根ざしたカプセルフィギュアはそのモチーフが面白い。
今回の新作の中で特に興味を惹かれたのが「日本切手立体図録」。「鳥獣戯画」や「見返り美人」、「赤富士」など切手のモチーフとなった日本画を立体で再現しているのだ。仏像の立体や、海の生物など渋いモチーフが多いが、スウェーデンの陶芸家リサ・ラーソンの作品のミニチュア化や、模型企画「SF3D」の立体物など本当にモチーフが多彩で、そして独特で楽しい。
個人的にグッと来たのは「キャラクタークラッシックス」。「ウルトラマン」をはじめとしたキャラクターを30cmほどで立体化した大きなフィギュアで、コールドキャストならではのシャープな造形がセールスポイント。スーツを着た役者を目の前にしているような迫力があるのだ。「ウルトラマン」、「ウルトラマンエース」といった“ウルトラ兄弟”だけでなく、「ミラーマン」さらには「ウルトラマンティガ」といったモチーフも扱っており、今後の展開も楽しみだ。
今回会場で話が聞けたのはこちらも「ウルトラマン」関連なのだが、ケンエレファントが製作したフィギュア「1/12スケール 円谷英二とウルトラマン」。このフィギュアは円谷英二氏が手がけた特撮番組「ウルトラマン」の撮影中の写真を立体化したもの。ウルトラマンを演じたスーツアクター・古谷敏氏に向かって円谷氏が指導をしている写真で、円谷氏の話を聞くウルトラマンは、番組とは全く違う“役者”の生な雰囲気がある。
フィギュアは実は1年以上前から試作品を展示していたが、作り手がこだわりにこだわり、リテイクを重ねたもので、今回出展したのは今までのものとは大きく違うものだという。写真はモノクロの1枚。カラーの作品や今のスーツを参考にし、そして造形そのものは番組が始まったばかりの造形的には未成熟なタイプ。写真だけではわかりにくい古谷氏と円谷氏の身長差など、立体化には様々な苦労があったという。まだ発売日は決まっていないが、他のウルトラマンにはない、とてもユニークな商品となりそうである。面白いモチーフだ。