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「FFXIV」、「第42回FFXIVプロデューサーレターLIVE」まとめ

「禁断の地 エウレカ」の報酬は「FFXI」のスコハネ!? オーケストラコンサートはついに世界へ

2月10日 放送

左から、プロデューサ兼ディレクターの吉田直樹氏、サウンドディレクターの祖堅正慶氏、コミュニティチームの室内俊夫氏

 スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(以下、FFXIV)」のオフラインイベント「FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event in SAPPORO」を札幌市で開催し、その会場から「第42回FFXIVプロデューサーレターLIVE」を放送した。

 今回はパッチ4.25で実装予定の「禁断の地 エウレカ:アネモス編」の最新情報が発表されたほか、1月30日に実装されたパッチ4.2についてフォーラムに寄せられた質問にプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が回答した。

 後半は、サウンドディレクターの祖堅正慶氏がゲストに加わり、ファンからの質問に答えた。このレポートでは、発表された最新情報を中心に紹介したい。

「FFXI」ライクな遊びが詰まった「禁断の地 エウレカ」

クガネのNPCのロドニーから進入する

 「禁断の地 エウレカ:アネモス編」は、属性の力が乱れた特殊なフィールドを攻略・探索するバトルコンテンツ。専用のクエストをこなしたうえで、クガネにいるNPCのロドニーに話しかけることで進入できる。通常のコンテンツと同様にコンテンツファインダー(CF)を使って中に入るが、中はフィールドになっており、中でパーティ募集をしたり、パーティを組んだり、抜けたりすることができる。エウレカ内専用のプレーヤー検索機能で、パーティを希望している同レベルの人を探すこともできる。

 「エウレカ」では属性が重要な意味を持っている。プレーヤーは「マギアメルダー」に触れると表示される「マギアボード」という円盤状のものに、「魔晶石」という石をはめることで属性を強化して戦う。マギアボードは回転させることで、強化する属性を変更できる。魔晶石は取り外すことができるので、パーティプレイやソロなど状況に合わせて、一極振りやバランス振りなど振り方を変えることができる。

 属性が意味を持つ「エウレカ」内ではモンスターもそれぞれ属性を持っている。例えば水属性の攻撃をしてくるモンスターに対して水属性で挑むと防御力が上がり、雷属性だと攻撃力があがる。モンスターの属性に合わせてマギアボードを回転させて戦う。ただし、属性を変えると「マギアエレメンタル」を1消費する。拠点周辺は同じ属性のモンスターが固まっているが、奥地にいくと属性が違うモンスターが混在しているので、考えつつ戦う必要がある。マギアエレメンタルは時間で回復するほか、拠点のマギアメルダーに触れることで全回復する。ただし、一度奥地に入ってしまうと簡単には戻ってこられないようだ。

 「エウレカ」内では、独自の「エレメンタルレベル」が存在しており、最初は全員がレベル1からのスタートになる。今回のレベルキャップは20で、今後新しい「〇〇編」が追加されるときにレベルキャップが開放される。レベルは保存され、次に入った時には前回の状態からのスタートとなる。

 「エレメンタルレベル」は「エレメンタル経験値」を貯めることで上がっていく。「エレメンタル経験値」はパーティで分配されるので、人数が多いと減るがチェーンで狩ることでボーナスを得る事もできる。エレメンタルレベルが6以上になると、死亡して制限時間がなくなりデジョンすると、一定の経験値が減るデスペナルティが存在している。エレメンタルレベルが11以上になって、そのレベルでの下限経験値を下回るとレベルがダウンする。

 「エウレカ」では、探索とは別にサイドストーリーのようなものとして、「エウレカウエポン」という武器や装備を強化するという要素がある。「アネモス編」では、モンスターからのレアドロップ「乱属性クリスタル」を拠点にいるゲロルトに渡すことで少しずつ強化してくれる。最終的な強化には、レアポップのノートリアスモンスターからドロップするアイテムが必要。今回は第一弾の強化で、今後の新章では遊び方は変えていく予定だということだ。

 ここで吉田氏が注意事項として力説していたのが、モンスターの挙動だ。「エウレカ」内のモンスターは一度リンクさせると、かなり遠くまで追いかけてくるため、外のフィールドのように振り切りながら駆け抜けることは難しい。開発内部でのテスト中、ノートリアスモンスターが出現したときに、100人以上のプレーヤーが焦って向かおうとしたため、大量のモンスターをトレインしてしまい、大惨事になったという。

 「アネモス編」の報酬は、4.0で追加されたジョブ専用装備の染色対応バージョンと、エフェクト付きのジョブ専用武器。それ以外に、ロックピッカーというNPCが開けてくれる宝箱から、「FFXI」のスコピオハーネスや、ジョブ縛りのないおしゃれ装備なども手に入るようだ。「エウレカ」は今後もメジャーパッチの間に追加することで、パッチ後半に遊ぶコンテンツとして実装していきたいということだ。

拠点には修理やアイテム販売など様々なNPCが揃っている
武器強化のために、当然ゲロルトの姿も
クルルもいる
ソロで遊ぶためにエウレカポーションという通常よりも効果が高いポーションが販売されている
マップはかなり広い。モンスターがふり切れないので、奥に行くのは大変だ
モンスターは一度リンクするとかなりしつこく追いかけてくる
今回は報酬として、染色対応のジョブ専用装備と、エフェクト付きの武器が手に入る
「FFXI」のスコピオハーネスも報酬として登場
ノートリアスモンスターの1つ。大勢で協力して戦う必要がある大規模F.A.T.E.として出現する

「暁光の刻」についての質問に吉田氏が解答

冒頭に実装直後の緊急メンテナンスを謝罪してからの質疑応答となった

――今回は、3つのタンクジョブすべてに調整が入ったが、いまだにナイトの有用性が高いように感じます。戦士や暗黒騎士のパーティ支援能力を強化する予定はありますか?

吉田氏: パーティ支援バフに関しては、それぞれのジョブの特徴を生かすために分配しているので、まったく同じ防御バフを使えるようになると3ジョブある意味がないため、ジョブの固有差として残す方向で考えています。

――暗黒騎士の調整で「ブラックナイト」がかなり使いやすくなったが、「ダークパッセンジャー」や「シャドウウォール」は、消費MPやリキャストタイムに比べて、効果が低く感じます。調整の予定はありますか?

吉田氏: 戦士に調整が入ったことで、暗黒騎士にももっと強化をという声が多いことは開発チームでも認識しています。使用率を見ると、今はすごくバランスが取れてきているので、今慎重に、では暗黒騎士に何をするのが最もいいのかを協議しているところです。

 単純なリキャストタイムの短縮はたぶんないと思っています。防御バフは回ってくるタイミングが重要で、コンテンツもそれに合わせて作っているので、暗黒騎士だけリキャストタイムが短くなったり、中途半端なところで使ってしまうと、他のタンクとの兼ね合わせができなくなってしまうので。リキャストを短くすることが強化になるとは限らないので、もう少し慎重に見させてください。ただ、何もしないというわけではなく、今、一番慎重に見ているのは暗黒騎士です。

――タンクのアクセサリーはトークン装備や零式報酬よりも、ダイレクトヒットを積んだ新式の方が使いやすい感じがします。今後タンクのアクセサリーの性能を調整する予定はありますか?

吉田氏: これは開発チームでは割り切っているところで、どうしても早期攻略でDPSを伸ばしたいのであれば、早期攻略時にDPS寄りにするのは好みの問題ではないかと思っています。零式の報酬アクセサリーが取れる頃にはアイテムレベルが上がっているので、そこまで必要なのかどうかは選択の問題だと思っている。

 ただ今日の会場でも、タンクにはダイレクトヒットがのらないようにしてもいいのではないかという意見も出ています。4.0が始まったばかりなので、今協議をしているところです。意見が割れると思います。何が正しいかはまだ議論しているところです。

――侍や赤魔道士など4.2で調整が入らなかったジョブは、今後パーティ支援能力の向上などのアッパー調整を行なう予定がありますか?

吉田氏: 赤魔道士については調整の予定はありません。これ以上ユーティリティが高い状態でDPSを上げてしまうとバランスが崩れてしまうので。侍については、モンクが上方修正されたので、侍にもということはありますが、純粋に火力を伸ばしていく方向になります。そういうコンセプトのジョブなので。

――今回の調整で黒魔道士がより楽しく使いやすくなりました。後はパーティ支援能力があれば完璧だと思いますが、調整の予定はありますか?

吉田氏: 皆さんは、自分のメインジョブが完璧になって欲しいと思っているでしょうが、どのジョブも同じになってしまうとゲームではなくなってしまうので。ジョブに一長一短あってこそ愛着がわくものだと思うので、そこを崩す気はありません。システムから変える必要があるので、4.Xシリーズの間に黒魔道士の支援能力強化は絶対にありません。それにもし支援能力を付けることになった場合には、火力をかなり下げることになります。でも黒魔道士はそういうジョブではないので。侍や黒魔道士がいるとクリアできないという風潮がありますが、どのジョブでもちゃんとクリアできます。これらのジョブは火力が高いことこそが、パーティ支援能力だと思っています。

――ドレッサーに収納した装備を、幻影から直接投影できる仕組みを入れる予定はありますか?

吉田氏:幻影化した装備は通常の装備としては使えなくなります。ただ、現在スクウェア・エニックスのインフォメーションセンターに「FFXIV」案件としてお問い合わせをいただく中で、ぶっちぎりに多いのが「間違って幻影化してしまった」というものです。現在は荷物を軽くするために、幻影化した装備は使えなくしてあるが、それが怖くて使えないということなら仕様を変更することもできます。ただその場合は荷物は減りません。自分でアイテムを捨てるのは心情的に難しいから、システム的に回収された方が荷物は減ると思うので悩んでいます。質問については、現在ドレッサーの中に入っているアイテムを、自分の装備に1つずつ直接武具投影できるようにしようという話をしているので、もう少しお待ちください。

――ドレッサーの収納数やプレートの枚数を増やす予定はありますか?

吉田氏: サーバー負荷が高いことをやっているので、増やすとサーバーが落ちやすくなる可能性があります。データを集めて、どこが増やせるかを議論してからになります。プレートの枚数と、転写できる場所はどちらかを制限しなければならないが、たぶんプレートを増やしたほうがいいのかなと思っています。転写できる場所を全く増やさないというわけではないので、兼ね合いをみながらじわじわやっていきたいです。

――イダやアイメリク装備など、オプション装備を愛藏品キャビネットに入れるか、遺失物管理人から入手できるようになりませんか?

吉田氏: 遺失物対応はアチーブメントをチェックして再購入できるようにしているが、オプション装備はアチーブメントがないので対応は絶対に不可能です。少しずつになりますが、愛憎品キャビネットで対応するしかないと思っています。

――愛藏品キャビネットに収納すると染色がリセットされてしまうため、レアな染料を使っているものが入れにくいです。

吉田氏: 愛藏品キャビネットに入れられるものを増やすために、データを節約しています。バイトではなく、今時ビットを削る努力をしているんです。染色情報を持つということは、なんて贅沢なビットの使い方をしているんだ! という事になります。サーバーを安定的に動かすために節約しているので、すいませんが、そこだけは我慢してください。

――「外郭攻略カストルム・メリディアヌム」と「魔導城プラエトリウム」でカットシーンがスキップできなくなりましたが、他のコンテンツでも対応する予定はありますか?

吉田氏: 24人レイドは何かしらやらないといけないと思っています。最近のコンテンツは途中にカットシーンがガンガン挟まるという対応をやめているのであまりその必要がないかも。メインクエストのコンテンツルーレットについては、現在の報酬では釣り合っていないので、もう少し強化しようと思っています。

――「極白虎征魂戦」で、タンクのLBで2回目の「雷轟」を飛ばす戦法がありますが、これは開発内部で想定していたものですか?

吉田氏: いいえ。よく思いつくなと思っています。「大迷宮バハムート侵攻編」の4層のマラソンと同じで、プレーヤーの皆さんが思いついた戦法で、開発チームは想定していませんでした。我々の想像を超える戦法でクリアできるなら、その方がゲームらしいと思います。ただ、使うならちゃんと打ち合わせした方がいいと思います。ターゲットがばらけて安定しないなら、使わないほうがいいので。

 「次元の狭間オメガ零式:シグマ編」の魔列車で、SSDを搭載した戦士がという話になっているが、SSDは関係ないです。(注:魔列車の「魔界の噴煙」フェーズで、戦士1人が客車の幽霊を速攻で倒すことで、フェーズをスキップするという戦法において、SSDを搭載しているとローディングが早くて有利という噂がある)ローディング時間は全ジョブ一律になるように調整されているので、タイミングだけの問題です。あれも想定していない戦法ですが、安定しないのでお勧めはしないです。SSDは都市伝説です。

――零式の攻略進行度や参加人数は当初の想定としてどうですか?

吉田氏: 想定通り、もしくは想定以上に遊んでいただいていると思います。今は3層がメインかな。火力が足りなくて、時間切れは見たけど押しきれないというくらいだと思います。これから3周目に突入してILが上がっていきますので、クリア率が上がっていくと思います。まだ2周目ですから、焦らずにゆっくりやってください。レイドは焦るとミスを誘発するので、落ち着いてコツコツ毎日やるのがいいかと思います。

――アナンタ族の報酬マウントのマーリドですが、より飛んでいる感をだすためにフェンリルのように足元にエフェクトを追加して欲しいです。

吉田氏: 僕も見た時「え、素で飛ぶの? ひねりもなく?」と。「飛びますよね」と言われて納得してしまったんです。全マウントにエフェクトを付けると提供できるマウントが減ってしまうのですが、象はデカイので、何かしたほうがいいよねということをフィードバックしておきます。耳をパタパタするのはだめです。「FFXIV」が消されてしまいます。

――アナンタ族の蛮族クエストはキャラの個性が際立っていて楽しかったです。次回の蛮族クエストでは、人狼族やナマズオは登場しますか?

吉田氏: 次の蛮族デイリーはギャザクラ用です。いろいろ人気のあるキャラも関わってきていたので、盛り上がると思います。メインストーリーで知り合ったキャラも関わってくるかもしれないので、楽しみにしてほしい。

――トリプルトライアドに関して、高レアのカードを集めても、コスト制限があるので使いづらいです。コスト制限の緩和を検討してもらえますか?

吉田氏: 担当者の方からも、緩和をしないとレアなカードの組み合わせが使いづらくてしかたないという話は出ています。どう緩めるかということを検討してもらっている最中です。実装時期は未定ですが、調整したいという話はでています。

――ミニオンの数が増えてきたので、呼び出したいものを探すのが大変になってきました。タブで分けるなどして、目的のミニオンを見つけやすくしてほしいです。

吉田氏: エモートとミニオンとマウントは、増えてきて訳が分からない感じになってきているので、UIチームに何とかならないかという話はしています。何かしら入ると思います。こんな風にタブ分けしてほしいというアイデアを、ぜひフォーラムを通じてフィードバックをしてほしいです。

――ファッションチェックはレベル15から参加できますが、低レベル帯の装備だけでも高得点は狙えますか?

吉田氏: そうとは限らないです。あれはおしゃれを始めるきっかけになって欲しい。皆さんもMGPがたくさんもらえる80点以外はやっても意味がないと思っているかもしれませんが、あの周りで着替えをしているのを見て、例えば新規で始めた方に「このゲームをやっているといろんな装備が着られたり、おしゃれができるんだな」と思って欲しくてやっています。内容は毎週変わっていくので、答えをネット上で意見交換しつつ試して欲しいです。初週は100点が3人だけいました。

――オーディンなどの大規模F.A.T.E.は以前よりも参加人数が減っているのでなかなかクリアできません。報酬を追加したり、強さの調整をする予定はありますか?

吉田氏: 報酬だとまた同じことの繰り返しになってしまうので、強さを調整していこうと思っています。

――極スサノオ、極ラクシュミのマウントはいつ頃トークン99個と交換できるようになりますか?

吉田氏: 4.25で対応します。

――漁師の新たな副道具はいつ実装されますか? ほかのギャザラーに比べて副道具ぶんステータスが低くなってしまうので、強い副道具の実装を心待ちにしています。

吉田氏: 漁師だけ副道具をバランスのパラメーターに入れていません。ですから副道具ぶんのパラメーターが載らなくてもバランスがとれるように設計されています。ではなぜGPのステータスが付いているのかというと、釣りをしていても耐久度が減るので修理コストがかかります。その分の差引でGPを付けるということでバランスをとっています。ステータスに影響がないようにしているので、あまり気にしなくても大丈夫です。

――4人や8人など、より多人数で乗れるマウントを実装する予定はありますか?

吉田氏: あまり言えないので。いつかは入るかもしれないな。

――バディチョコボの能力を拡張する予定はありますか? アルファ君のようにマイチョコボももっと活躍させてあげたいです。

吉田氏: かねてから、バディを呼び出すとCFの参加申請が取り消されるなど、様々な遺恨があったバディチョコボですが、非常に複雑なスパゲティ構造になっていまして、なんとかしてあげたいが時間がかかっています。シンプルで可愛いのですが、なかみが恐ろしく複雑な生き物になっています。なんとかしてあげたいが、少しずつやらせてください。

――新しく修得したエモートを一覧から探すのが地味にたいへんなので、「New」のアイコンを付けるなど、分かりやすくして欲しいです。

吉田氏: これも「いい加減整理してよ」と言ってあります。マウントにせよ、エモートにせよ、それぞれの都合はあるようですが、いい加減数が増えたので整理しようと。

――スマートフォンアプリの進捗について教えてください。

吉田氏: 4.2と4.3の間で何とかリリースしたいと思っています。このくらいの月ですと言うと、パッチリリース日もばれそうなので。次回か、その次くらいのPLLで、実機でお伝えできればいいな~とアプリ開発チームに言っています。どんなことができて、どうやって使うのかをPLLでやれたらなと思っています。かなり大規模なサーバーを使った、ゲームと連動したものになっているので、いま慎重に最終テストを行なっています。もう少しお待ちください。

――タコが不足していて、タコ焼きがなかなか作れません。

吉田氏: タコは釣れなさすぎなので、漁獲量を調整してちゃんと釣れるようにします。

――マネキンのような家具は創れませんか?

吉田氏: もう少しでマネキンの実装が始まります。装備を飾るだけならすぐできるが、できればそれを使ってウインドウショッピングをしたいとサーバーチームと話をしています。コーディネートをみて、上から下まで一式購入というようなことをしたいので、それを調整している最中です。

――アルファのリアルグッズを作る予定はありますか?

吉田氏: たぶん、あるのではないかと。そもそもなぜあんなに可愛いチョコボが「FFXIV」に登場したかというと、とあるグッズ担当の方が、「FFXIVのチョコボは可愛くないのでグッズ化しづらい。可愛いチョコボを出せませんか?」と。可愛いチョコボといえば板鼻さんのチョコボ。ちょうど20周年だし、というところから「オメガ」のシナリオが作られています。

――グループポーズで、今までコンテンツで使った場所で撮影できるようになりませんか?

吉田氏: コンテンツに行って撮ってください。イベントマップなど2度といけない場所には入れるようにしていきたいと思っています。

――私は「FFXIV」が初めての「FF」なので、オマージュについていろいろ調べています。今は「FF6」をやってみて仕方がないです。昔のゲームをモグステで購入するなどして、トイボックスで遊べるようにできませんか?

吉田氏: やれなくはないです。ちょっと話をしてみようかな。「「リターン・トゥ・イヴァリース」をやっていて思ったのですが、「FFT」はPS4などの現役機では遊べないので、せっかく色々な作品をオマージュして、過去作に興味を持ってくださっている方のために、何とかしたいと個人的に思っています。

祖堅氏が率いるバンド「THE PRIMALS」の全国ツアーが決定

 PLL後半には、サウンドディレクターの祖堅氏が登場し、BGM関連の質問に答えた。さらに祖堅氏が率いる「THE PRIMALS」のCD発売と、全国Zeppツアー開催のお知らせや、ドイツとアメリカでのオーケストラコンサート開催、「FFXIV」のピアノスコア再販などサウンド関連のイベントやグッズの告知が相次いだ。

――いつ寝ているのですか?

祖堅氏: 昨日ホテルで寝ました。24時間以内に寝るかなんて、それぞれが決めればいいですよね!

――以前の放送で「コスタ・デル・ソル」のBGMはカップヌードルの容器にフリスクを入れて録音したということですが、他に面白いエピソードがあれば教えてください。

祖堅氏: アジムステップに馬頭琴を引いているNPCがいるのですが、音源ではどうしても弾いている感じが難しくて。7年前に没った某プロジェクトで買った胡弓が手元にあったので、それを7年ぶりに出してみたらボロボロの弦が出てきたのですね。それで弾きまくったら、アジムステップで弾いているみたいな音がするじゃないですか。それで現在アジムステップではその音が鳴っています。

――「白虎征魂戦」の後半に流れるBGMの歌詞が知りたいです。

祖堅氏: 今回は僕とコージと、アニー先輩も軽く参加しています。ということは、僕やアニー先輩は英語が喋れないので、今回は日本語歌詞が入っています。日本語の歌詞は織田さんが作り、英語の部分はコージが書き、コージが歌っています。

【「白虎征魂戦」後半の歌詞】

――シグマ編では「FF6」アレンジとてもよかったです。こだわったところや大変だったところを教えてください。

祖堅氏: アレンジは実は新曲作るよりも難しいです。工夫したところは、バトル時間に対して、どのくらいアレンジ曲を用意すればいいのかを気にしました。それと、いかに原曲っぽく、かつこの時代にあったアレンジになるかというのを気にしながら作りました。

――アナンタ族の蛮族クエストの曲が好きです。どういうイメージで作曲されたのですか?

祖堅氏: あれは、僕の後輩が作ったのでわかりません。

――「シグマ編」1層の魔列車の汽笛は本物の列車の音をサンプリングしているのですか?

祖堅氏: 「FFXIV」には数々の効果音が実装されていますが、いくつかの音は本物を録音したものを使っています。ただし、僕らが録音したわけではなく、録音の専門会社が録音したものもあります。魔列車は本物の列車の汽笛を数種類重ねて編集しています。効果音は、基本的に録音したものをそのままではゲームにあわないので、99%はゲームに会うよう加工して編集しています。ただし、魔列車の音は僕が作ったわけではなく、後輩に素晴らしいサウンドエンジニアがいるので、彼が作りました。

――「紅蓮のリベレーター」のサウンドトラック発売はまだですか?

祖堅氏: 作業は着々と続けています。おそらく今年の夏くらいには何とかなるのではないかと頑張って作っています。まだ色々と不安要素があって、今現在でもうディスクに入らないんです。値段を高くしたくないので、なるべく1枚に収まるように策を練っています。いつ発売するかは、分かり次第お知らせします。

@@em|s|――ピアノスコアを出す予定はありますか?

祖堅氏: 「FFXIV」では過去に2冊のピアノスコアを出しているのですが、ほぼ完売の状態でした。この度演奏機能が入って要望が多くなったので、再販が決まりました。
 バイエルからソナタくらいの、初心者から中級車の間くらいの譜面にしてくださいと願いして作っているので、エオルゼアに実装されている楽器でも十分演奏可能な譜面になっています。

――「機工城アレキサンダー」の「メタル」が好きです。今後の蛮神やレイドでこういったハードロック調のBGMが流れる予定はありますか?

祖堅氏: ゲーム次第です。そういうのがあればそうなります。ラクシュミのような美女が踊りなさいと言ってるのに、ハードロックにはならないですから。

――祖堅さんの音楽のルーツは何ですか? 好きなミュージシャンを教えてください。

祖堅氏: 両親が音楽をやっていた人たちなので、たぶんルーツはそこじゃないでしょうか。好きなアーティストはRage Against the Machineです。Cymbalsも好きです。雑食でロックもクラシックも好きです。大学までは化学を専攻していて、将来はペイント会社で塗料を作りたかったんですよ。

――アルテ・ロイテの騎乗BGM変更ありがとうございます。今後他のマウントBGMの変更が予定されていたら教えてください。汎用BGMを増やす予定はありますか?

祖堅氏: 今日お会いした方でも、「ゴリラの曲が汎用はないだろう。ライバルウィングズに変えてくれ」と。おっしゃる通りで。ただ、皆さんの意見を全員イーブンに聞くのが難しいものについては汎用にせざるを得ないです。アルテ・ロイテは単純に忘れていただけです。そういうのは結構あるので、指摘してもらった方がいいです。その時に変えられるものは変えたいです。でもミラージュドレッサーの問題と同じように、マウントBGMに割り当てられるビットがなくなってきているので最近は慎重です。そこを拡張するとなるとサウンドドライバーをちゃぶ台返ししなければならなくなるのでどうしようかなと。

――オーケストラコンサート感動しました。THE PRIMALSでもライブの予定はありますか?

祖堅氏: 毎回聞かれるんですが、ゲームを作るので精一杯と言っていたんですが、ところが、CDデビューします。このCD用に新しく曲を追加するために、来週レコーディングしてきます。「RISE」も入ります。

 そして、このファーストアルバムをひっさげて、なんと、Zeppツアー2018を開催します。今日この会場で、オケコンを札幌でもやって欲しいと言われたのですが、その前にもっとふてくされている人たちがいるんです。アメリカ、ヨーロッパのお客さんたち。「日本ばっかり!」ということで、ロサンゼルス、ドルトムントでオーケストラコンサート開催が決定しました。

【「THE PRIMALS」情報】

【オケコン海外公演情報】

【その他のお知らせ】