【特別企画】
アーケードゲーム「ファンタジーゾーン」が稼働40周年!
見た目は可愛いのに超ハードな、往年の名作シューティングを振り返る
2026年3月28日 00:00
- 【アーケード版「ファンタジーゾーン」】
- 1986年3月 稼働開始
1986年3月にセガが発売したアーケードゲーム「ファンタジーゾーン」が、今月で稼働40周年を迎えた。
本作は、自機にあたる主人公オパオパを8方向レバーとショット、ボムの2ボタンで操作し、敵を倒していく任意横スクロール方式のシューティングゲーム。1周全8ステージで、各ステージ内に10機ずつ出現する基地をすべて倒すとボスキャラクターが出現し、ボスを倒すとステージクリアとなる(※ステージ8はボス戦だけをプレイする)。
以下、本稿では、筆者が当時ゲームセンターや駄菓子屋で遊んでいた当時の体験を元に、本作独特の面白さと魅力を改めて振り返ってみた。
カラフルで可愛らしいビジュアルとサウンドに衝撃
筆者が本作の存在を知ったきっかけは、友人から「メチャクチャ面白い!」と学校で聞かされたことだった。当時からシューティングゲームは大好きだったので、本作のことがそれ以来ずっと気になっていた。
その後、ゲーム雑誌の「Beep」だったかマイコン雑誌の「マイコンBASICマガジン」だったか、偶然手に取った雑誌で本作の紹介記事を見つけた。パステル調の明るい色で描かれた背景はSFアニメを彷彿とさせる美しさで、自機と敵キャラの可愛らしいビジュアルも、今まで見たことがない斬新なものばかり。特にステージ2のボス、ボランダは可愛らしくもあり強そうにも見える、その独特の風貌と迫力にはびっくりさせられた。
後日、友人たちと遠征先のゲーセンで現物を初めて見たところ、画面の美しさとともに、まるで本物の楽器を鳴らしているかのような、軽快なメロディを奏でるBGMにも衝撃を受けた。とりわけ、ベースやパーカッションがハイテンポで鳴り響くボス戦のBGMは強烈なインパクトで、ただ聞いているだけなのに心臓がドキドキするほど恐怖感がハンパなかった。
敵を倒すとドロップするコインを取るとゴールド(お金)が増え、パーツショップに行くと買い物ができるシステムにも驚かされた。当時の筆者は、PCや家庭用ゲーム機で「ウィザードリィ」などのRPGを遊んだ経験がまったくなく、装備品をお金で買うルールは前代未聞だったこともあり、本作をますます気に入った。
ショップでは、オパオパの移動スピードをアップさせるエンジン類のほか、ショットとボムの強化装備に加え、1UPまでもが用意されている。特にショットのパワーアップは、一定時間が過ぎると効果が消滅するが、ワイドビーム、レーザービーム、7ウェイショットのどれを取ってもとにかく派手だったので大いに驚き、それぞれ異なる発射音を横でただ聞いているだけでも、すごく心地よかったことを今でもよく覚えている。
ただ筆者は当時、同じくセガが発売した「スペースハリアー」を夢中になってやり込んでいたので、本作も並行してやり込むのは小遣いも時間も足りないだろうと判断した。なので、当初はゲーセンに着いたら「スペースハリアー」を真っ先に遊び、終わったら冷たいジュースで一服しながら、テーブル筐体を挟んで2人プレイに興じる友人たちの様子を傍から眺め、本作のビジュアルとサウンドを楽しむのが定番のルーチンとなった。
同年の夏休みに入る少し前の時期だっただろうか。筆者は「スペースハリアー」の攻略がある程度進んだところで、いよいよ「ファンタジーゾーン」デビューを果たした。
基本的な遊び方は、友人たちのプレイを何度も見てもうわかっていたので、初回プレイではステージ1のボス、スタンパロンはそれほど苦しまずに倒し、ステージ2のボランダまで進んだ。その後もボランダが上空にバラまく弾が避けにくくてものすごく怖かったが、3、4プレイ目でステージ3のボス、コバビーチまで進んだように記憶している。
ほかの仲間たちは、誰もがボタンを押したままで戦えるレーザーを選択するステージでも、筆者はゴールドに余裕があるときは7ウェイショットを優先して購入していた。
友人たちの真似をしつつも、自分の小遣いを注ぎ込んで遊ぶ以上、好きなように遊びたいと思ったことと、みんなに負けない自信があった連射スピードをわざとひけらかすために(最低野郎……)と、パーツを購入後は毎回これ見よがしに連射しまくった。加えて7ウェイショットの効果持続中は、発射するたびに「シャン、シャン……」と聞こえる発射音も相まって最高に快感だった。
みんなで編み出した攻略パターンと、駄菓子屋で謎の「怪事件」が起きた思い出
本作を筆者よりも先にやり込んでいた友人たちは、すでに自分たちで、あるいはたまたま見かけた上手なお兄ちゃんのプレイを真似したうえで、いくつもの優れた攻略パターンを身に付けていた。
例えば前述のコバビーチは、筆者はずっとショットをメインに使っていたが、友人たちからレバーを右に入力しながらボムを勢いよく飛ばすと楽に倒せることを教わったときは、まさに目から鱗が落ちた。
今でもよく覚えているのはステージ4のボス、クラブンガーは、ショップでスマートボムを3発買っておくと簡単に倒せるパターンだ。クラブンガーとまともに戦うと、2本の巨大な触手と敵弾を狭いスペースで避けつつ、弱点である触手の全パーツを狙い撃つのがとても難しく、慣れないうちはここで何度もミスをしていたので、スマートボムを使って倒す方法を教えてくれたのは本当に助かった。
ステージ5のボス、ポッポーズは、途中でわざと粘っていると敵が一切弾を撃たなくなることも、友人たちのプレイを見て自然と覚えた。ポッポーズは、開始直後に出現する小型の敵が放つ弾のサイズがとても小さく、よく見落としてミスをしていたこともあり、粘って倒すパターンの存在も実にありがたかった。
やがて本作が地元の駄菓子屋に入荷されると、プレイヤー仲間の数がさらに増え、みんなで独自に編み出した攻略パターンを見せ合いながら楽しむようになったことでも、本作は実に思い出深い。
特に、ボム各種を上手に使って敵を効率よく倒すパターンは、7ウェイショットを撃ちまくるのが信条だった筆者は、まったく気づかず「そんなやり方があるとは!」と何度も唸らされ、同時にいくつも盗ませてもらった。
ラスボスの最終段階に出現する、高速でオパオパを追いかける敵は、ショットと通常のボム、またはツインボムの装備だけではまったく倒せなかったので、一度ミスした後にヘビーボムを買ってから倒すのがずっと定番のパターンだった。ヘビーボムを当てれば一撃で簡単に倒せるので、筆者も毎回このパターンを使っていたが、しばらく後になって友人のひとりがツインボムだけで倒すパターンをマスターし、「やるな!」と、またも唸らされたこともよく覚えている。
ある日のこと。学校で友人から「ウインクロンの目玉と竜巻の間に入った奴がいる」と聞かされた。
だが、それ以上にびっくりしたのは「その後から、ゲームが最初からムチャクチャ難しくなった」との情報だった。しかも、途中から「敵弾が赤色から茶色、白色に変わり、すごいスピードだった」という。
筆者は遠征先のゲーセンで、1周目の後半から敵弾が青色からひと回り大きい青白い弾に変わり、2周目の途中から高速で飛ぶ赤色の弾に変わることはすでに知っていたが、敵弾がさらに変化するとの証言は、はたして本当なのだろうか?
後日、いつもの駄菓子屋に出かけたら、ステージ1からザコ敵が赤色の弾を大量に撃ってきたので、あまりの激変ぶりに絶句。普段はさほど苦労せずに1周クリアできるのに、ステージ3か4あたりであっさりゲームオーバーになってしまった。
その後、筆者よりも先に「高難易度版」をやり込んでいた友人のプレイを見せてもらったら、途中から敵弾が茶色、白色へと本当に変化し、超高速で画面内を飛びかうところを目の当たりにした。まさか、赤色の弾よりも凶悪な敵弾が本当にあったとは……。
ただ実際のところは、急に難しくなったのはウインクロンで粘った友人が原因ではなく、駄菓子屋に筐体をリースしたディストリビューターが基板の難易度設定を変更しただけなのかもしれない。だが、難易度がある日を境に突如急変し、みんながびっくりする事件があったのはまぎれもない事実であり、筆者にとっては今なお忘れられない思い出となった。
本作は、2020年にセガトイズが発売した復刻ゲーム機「アストロシティミニ」に収録されているほか、セガが2019年に配信したNintendo Switch版「SEGA AGES ファンタジーゾーン」を購入すれば今でも気軽にプレイできる。どちらもショット、ボムのオート連射ボタンと、いつでも好きなタイミングでプレイデータをセーブ・ロードできる便利機能を搭載しているのが実に嬉しい。また「龍が如く0」や「龍が如く7」、「ジャッジアイズ」シリーズ内に登場するゲームセンターでも本作がプレイ可能だ。
加えて「SEGA AGES」版には、プレイ中にゴールドをたくさん集めると、ショットの制限時間を増やしたり、敵が落とすコインの金額をアップさせたりできる「コインストック」システムをはじめ、一部のボスが変化する「エクストラボス」のほか、オパオパの弟、ウパウパが主人公となり、「コインストック」で集めたゴールドを使っていつでも好きなだけパーツが買える「ウパウパモード」や「タイムアタック」など、数々の便利機能やオリジナルモードが多数搭載されているのも嬉しい。
カラフルでコミカルでハードな、本作ならではの面白さは、今遊んでもまったく色あせていない。本作を未プレイの人は、この機会にぜひ遊んでいただきたい。
(C)SEGA






















































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