【特別企画】

ファミコン版「忍者じゃじゃ丸くん」が40周年。手裏剣とアイテム、忍法ガマパックンで妖怪退治!

じゃじゃ丸くんの新作グッズも併せてご紹介!

【「忍者じゃじゃ丸くん」(ファミリーコンピュータ版)】
1985年11月15日 発売

 ジャレコのファミコン用ソフト「忍者じゃじゃ丸くん」が、本日でちょうど発売40周年を迎えた。

 本作は、主人公のじゃじゃ丸くんを十字キーとジャンプ、手裏剣ボタンで操作して、敵の妖怪を倒していくアクションゲーム。同年5月に発売された「忍者くん」の続編にあたり、じゃじゃ丸くんは前作の主人公である忍者くんの弟という設定だ。

 屋敷の中にいる、全8体の敵の妖怪を倒すとステージクリアとなり、次のステージへと進む。敵の攻撃や爆弾、炎に触れるとミスとなり、じゃじゃ丸くんのストックがゼロになるとゲームオーバーとなる。

 以下、本稿では、筆者が本作を発売直後に遊んでいたときの体験をもとに、本作ならではの面白さを改めてまとめてみた。

【『忍者じゃじゃ丸くん』(ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online)】
※写真はNintendo Switch Online版(以下同)

新アイテムの存在と、忍法「ガマパックン」の迫力に大興奮

 筆者が「忍者くんのパート2が発売される」との情報を最初に得たのは、確かマンガ雑誌「コミックボンボン」か「コロコロコミック」のファミコンコーナーに載っていた記事だったと記憶している。

 誌面には、雪女の「おゆき」をはじめ、カラス天狗と思しき「クロベエ」、唐笠オバケの「カラカッサ」、ガイコツの「ヘドボン」、一つ目小僧の「ピン坊」、ぬりかべを彷彿とさせる「カクタン」の全6種類の敵が紹介され、敵も背景のビジュアルも、前作とはまったく異なることがすぐにわかった。しかも、じゃじゃ丸くんの武器は手裏剣だけでなく、いろいろなパワーアップアイテムが登場するのだとか。

 以前から元祖アーケード版「忍者くん」が大好きだったこともあり、記事を一読しただけで「面白そう!」と率直に思った筆者は、本作を発売直後に購入した友人宅に早速出掛けて遊ばせてもらった。

 まず驚かされたのが、ステージ1が始まるジングルが鳴った後に、画面が一瞬暗転して「おゆき登場」と、わざわざ敵の名前を表示する演出だった。「このシーン、どこかで見たような……」と最初は思い出せなかったが、後にテレビで「ウルトラマンタロウ」の再放送を見た際、オープニング曲が終わったタイミングで「○○怪獣登場」などと字幕が表示されたのを見て、「これだったのか!」と思わず膝を打ったことを今でもよく覚えている。

 ゲーム画面に切り替わると、画面の最上部にいる敵の親玉、なまず太夫が手を振り回しながら、号令を発していると思しき「ズチャズチャ……」と聞こえる音とともに、妖怪たちがピューンと一斉に降下してくるオープニングのシーンも、筆者が過去に遊んだどのゲームでも見たことがない新鮮な体験だった。

新たな敵が出現するステージに進むと「○○登場」と表示され……
敵の親玉、なまず太夫が号令を掛けると、8体の妖怪が現れる一連の演出は本作の名物だ

 基本操作は前作と同じで、敵に直接触れてもミスにはならず、敵にジャンプまたは飛び降りながら体当たりすると、一時的に気絶させることができるルールも同じだったので、すぐに慣れることができた。敵に体当たりされると、逆にじゃじゃ丸くんが気絶するのも前作と同様で、単に武器を投げ合うだけではない「忍者くん」ならではの面白さが、本作にもバッチリ引き継がれていた。

手裏剣を投げて敵を倒し、体当たりした敵が気絶する面白さは、元祖「忍者くん」とまったく同じだ

 本作は、どのステージにも上下4つのラインがあり、じゃじゃ丸くんは最下段のラインからスタートする。じゃじゃ丸くんが上のラインに移動するためには、天井をジャンプで体当たりして壊すことが必要だ。天井に体当たりすると、「ドカン!」という音とともに崩れるだけでも気持ち良かったが、破壊した際にランダムでさまざまなアイテムが出現するのも実に面白かった。

 最も出やすいのは、得点アイテムの金・銀の小判だが、一時的にじゃじゃ丸くんがパワーアップする赤玉(移動速度アップ)、薬ビン(敵の攻撃を受けても死なない)、小丸くん(1UP)、手裏剣(射程が伸びる)、トロッコ(敵に触れただけで倒せる)の各アイテムが出現することもある。特に、じゃじゃ丸くんが無敵状態になる薬ビンとトロッコ、1UPする小丸くんを引いたときは「今日はツイてるな!」とモチベーションが爆上がりしたものだ。

 ただし、たまに出現する爆弾は唯一のハズレクジで、取ると即死してしまう。取ったらミスになるとはわかっていても、敵の攻撃に追われて慌てると、なぜかついつい取ってしまう。敵と戦ったうえでの討ち死にではなく、自爆によってじゃじゃ丸くんを失ったときはたまらなく悔しかった。

天井を破壊するとランダムでアイテムが出現する。写真は取るとボーナス得点が入る小判が出たところ
薬ビンを取ると、じゃじゃ丸くんが数秒間だけ無敵状態になる
敵に触れるだけで倒すことが可能となるトロッコも強力なアイテムだ

 パワーアップアイテムを3種類集めるか、またはじゃじゃ丸くんのストックを4人に増やすと自動で発動する最強の忍法、その名もガマパックンも特大のインパクトがあった。

 忍法ガマパックンが発動すると、じゃじゃ丸くんはまるで自来也のごとく、巨大なガマガエルの背中に乗る。ガマパックンの発動中はBGMが変化するだけでなく、すべての敵が金縛り状態となり、ガマガエルの口で敵を呑み込むことが可能となる。

 敵をひと口で「ゴクン!」と呑み込むのが実に快感で、しかも忍法には制限時間がなく無敵状態になるため、タイムオーバーにならない限りステージクリアが確定するのも最高に嬉しかった。

忍法ガマパックンの発動条件を満たした瞬間、画面が暗転し……
じゃじゃ丸くんがガマガエルに乗って登場!
どんな敵でも、ひと呑みでやっつけてしまう

あっと驚く、数々の裏技にも大興奮

 前作「忍者くん」と同様に、数々の高得点を獲得できるテクニックや裏技があったことでも、本作は思い出深い。

 本作は、手裏剣でおゆきを倒すと100点が加算され、以下クロベエが200点、カラカッサが300点、ヘドボンが400点、ピン坊が500点、カクタンを倒せば600点が獲得できる。これらの敵は、倒すと画面下部に落下して消えるが、落下中の敵に再度手裏剣を当てると、前作と同じく1000点のボーナスがもらえる裏技が用意されている。

 まったくの偶然であったが、筆者が初めて裏技に成功したときには「『じゃじゃ丸くん』にもあったのか!」と思わず嬉しくなった。特に、手裏剣を当てただけでは倒せない強敵、ピン坊とカクタン(※倒すためには気絶中に手裏剣を当てることが必要)に対して1000点ボーナスに成功すると、たとえまぐれであっても快感だった。

 各ステージで、手裏剣を8発だけでクリア、つまり8体の敵に対して命中率100パーセントでクリアすると、1万点の高得点ボーナスが入るのも前作と同じだ。しかも本作では、トロッコや忍法ガマパックンを利用して敵を倒し、8発以下でクリアしたときにも1万点がもらえるため、前作に比べて格段に得点が稼ぎやすくなったことでも、筆者にとっては楽しい思い出となった。

ピン坊とカクタン(画面中央付近にいる敵)を手裏剣で倒す場合は、気絶中に手裏剣を当てることが必要だ
さらに敵の死体に手裏剣を当てると、前作と同様に1000点のボーナス得点が入る
手裏剣をムダ撃ちしないでクリアすると、1万点がもらえるのも嬉しかった

 数ある裏技の中でも筆者が特に驚かされたのは、発売からしばらく後のタイミングで公開された、ステージ7に隠された25万7000点の超高得点ボーナスだった。

 筆者がその存在を最初に知ったのは、ファミコン専門誌「ファミマガ」こと「ファミコンマガジン」の裏技コーナーか、ファミコンソフトの裏技をまとめた単行本だったと記憶しているが、当初は「こんなの、どうせウソでしょ」と筆者は思った。なぜなら「ファミマガ」では、裏技コーナーに1つだけ、毎号デッチ上げの裏技を読者に当てさせる「ウソ技クイズ」を掲載していたので、本作の裏技が「ウソ技」ではないかと思ったからだ。

 ところが、いざ自分で試してみたら、本当にボーナス得点が獲得できたので、腰を抜かさんばかりに驚いたことも今なお忘れられない。

ステージ7で敵の親玉、なまず太夫に捕らわれたさくら姫に向かってジャンプすると……
超高得点ボーナスが入る衝撃の裏技が用意されている

 本作はNintendo Switch Onlineで配信中で、シティコネクションから発売されているNintendo Switch/プレイステーション 4ソフト「忍者じゃじゃ丸コレクション」にも収録されているので、今でも気軽に遊べるのが嬉しい。

 加えてNintendo Switch Online版では、全6種類の敵が総登場するステージ19から遊べるスペシャルバージョン、その名の「百鬼夜行」も配信されている。しかも「百鬼夜行」バージョンはアイテムをあと1種類、またはストックを1人増やせば、即ガマパックンが発動するリーチ状態になっているので実に便利。かつて、ピン坊やカクタンが倒せなかった人は、この機会にリベンジしてはいかがだろうか。

「百鬼夜行」バージョンでゲームを始めたところ。いきなり6種類の敵といっぺんに戦える

 またシティコネクションは、同社の「20周年感謝祭」を、12月13日に東京の浅草橋ヒューリックスカンファレンスにて開催予定だ。会場には20周年にちなんだ展示コーナーやトークイベントの実施に加え、「忍者じゃじゃ丸くん」のぬいぐるみなどのグッズも販売されるとのこと。本イベントの詳細は、下記の特設サイトでぜひチェックしていただきたい。

□「シティコネクション 20周年記念」特設Webサイト
□「忍者じゃじゃ丸くん」公式Xアカウント

「忍者じゃじゃ丸くん」40周年記念のロゴ
20周年感謝祭で販売予定のぬいぐるみ