【特別企画】
バトルあり、おでかけあり。「BLUE REFLECTION SUN/燦」体験レポート
ついに事前登録開始。スマホでプレイする「BLUE REFLECTION」シリーズ最新作
2023年1月6日 18:30
- 【BLUE REFLECTION SUN/燦】
- 今冬配信予定
- 価格:基本無料(アイテム課金制)
コーエーテクモゲームスとDMM GAMESは、スマートフォン/PC向けヒロイックRPG「BLUE REFLECTION SUN/燦」を今冬リリースする。
2017年にプレイステーション 4/PlayStation Vitaでシリーズ1作目の「BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣」がリリースされ、その後続編となるPS4/Nintendo Swtich/Steam「BLUE REFLECTION TIE/帝」、TVアニメ「BLUE REFLECTION RAY/澪」と幅広い展開を見せ、今回待望のアプリゲームとして登場する。
まだまだ不明な点も多い本作だが、1月6日より事前登録が開始となり、いよいよ配信が近づいてきた感がある。そこで本稿では、昨年の12月に行われたクローズドβテスト(以下、CBT)を体験して見えてきた、プレイ感やゲームの魅力などをお届けしていきたい。
人類の存亡を賭けた異灰との戦い
美しくもどこか儚げな世界観が特徴的な「BLUE REFLECTION」シリーズ。その作風は本作でも健在。物語は、突如として降り注いだ「灰」から生まれた怪物「異灰(テスタ)」によって人類が滅亡の危機に瀕している世界が舞台となっている。
脅威は怪物だけではなく、灰に侵された者は「灰病」を発症する。治療法は確立されておらず、やがて死に至るという恐ろしい奇病であり、その灰病が蔓延しているというシリーズ屈指の重い内容だ。
重度の灰病患者の中には特殊な能力目覚めるケースもあり、その存在こそが異灰に唯一対抗できる「イローデッド」である。本作は8人のイローデッドの少女とリーダーの少年からなる“史上最弱の特殊部隊”が、異灰に侵食された世界を奪還する壮絶な戦いを描いた作品である。
死が身近にある“学園もの”ストーリーに引き込まれる
本作のシステムは、スタミナ形式を採用したオーソドックスなアプリゲームのスタイル。一定量のスタミナを消費してメインクエストに挑み、立ちはだかる異灰との戦いに勝利してストーリーを進めていく。
本作では特に遊び易さについて工夫されており、メインクエストはイベントや会話シーンの合間に戦闘が差し込まれる従来の形式ではなく、「バトル」と「エピソード」という2つのパートにきっかりと分かれている。
アプリゲームをプレイしていると、“ゲームは遊びたいけどストーリーを読み進める気分じゃない”という場合もあるかと思う。そういったときにはクエストのバトルパートだけを一気に進めて、ストーリーは後からまとめて楽しむという遊び方もできる。ちょっとした隙間に少しだけ遊ぶという、アプリゲームの強みを最大限に活かした設計と言える。
そして印象的なのは、「バトル」と「エピソード」のどちらもクオリティが高いこと。“ストーリーとバトル両方がメインコンテンツ”と言われても納得できる。
また、コンシューマゲームに肩を並べる美麗グラフィックスは目を見張るものがある。ストーリーではそんな美しく魅力的なキャラクターたちの3Dモデルがしっかり動き、演出なども相まってプレーヤーを物語にグイグイ引き込んでくる。
一応学園ものではあるものの、世界観が世界観なだけあって想像以上にハードなストーリー展開も注目のポイント。
印象的だったのは、ゲーム序盤で同じ特殊部隊の女の子が「伊勢校への転校」したことがメンバーに通達されるシーン。突然の事に仲間たちは言葉を失ってしまうのだが、そのリアクションがあまりに重いものなので、プレーヤーとしては少し違和感を覚える。
同じ隊の仲間が急に自分達の元を去ってしまったのだから無理もないのかな、とも捉えられるのだが、ストーリーを進めると「伊勢校への転校」は「殉職」を意味しているのだとわかる。本作での死は、表向きは転校という形で処理されてしまうのだ。
「転校」という言葉の持つ青春の甘酸っぱさから比べるとかなり辛辣で、しかも会話の中では軽いジャブ程度の感覚でさらっと登場する。ブラックな要素がいきなりぶっ込まれる感覚があり、この先どんな展開が待っているのか楽しみである。
これまでの作品にはいなかった「男主人公」の存在も大きく、人間ドラマに深みを出している。
主人公は能力を買われて特殊部隊のリーダーとして別の学校から派遣されるも、隊の女の子たちからは「元リーダーの嫉妬」や「男嫌い」など、様々な理由からリーダーと認められず悪戦苦闘する。
最初は拒絶された関係からスタートするが、苦悩しながら一癖も二癖もある女の子たちとときに衝突し、困難を乗り切って互いを認め合う展開は、王道ながらプレーヤーの心に刺さるものがある。主人公と共に成長していく女の子たちの姿もストーリーの見所である。
力押しだけでは勝てない、戦略性の高いバトルシステム
ゲームの核となる戦闘部分も見ていこう。バトルパートは1つの戦闘が複数のウェーブで構成されており、全ウェーブの異灰を撃破すればクエストクリアとなる。
パーティはキャラクター4人+サポートのフレンド1人という編成で戦闘はターン制のコマンドバトル。敵にはHPとは別に「ブレイクゲージ」というものが設定されており、攻撃を与えて0にすることでブレイク状態となって敵の行動ターンを遅らせることができる。
敵味方共に4つの属性が存在し、弱点属性の攻撃を与えることでダメージ増加に加えてブレイクゲージも大幅に削れる。効率的にブレイクを狙っていけば“ずっとこっちのターン状態”を維持して戦えるという非常に爽快なバトルシステムとなっている。
メインクエストのクライマックスには異灰のボスである「クイーン」が待ち構えている。クイーンは巨大な見た目も圧巻ながら、HPや攻撃力、ブレイクゲージの量は通常の異灰とは比べ物にならないほどの高さで、プレイしていてこのクイーン戦が何度も壁になった。
クイーン戦を攻略するにはパーティのレベルはもちろん、様々なスキルを使用できるようになる装備「フラグカード」やパーティキャラの属性を対クイーン用の編成にするのが重要。全員で弱点を突き続けてブレイクを狙い、可能な限りクイーンの行動数を減らすことが勝利の鍵になる。
力押しだけでは勝てない、攻略するために試行錯誤する必要があるゲームバランスは、やりごたえと達成感を強く味わうことができる。
「おでかけ」による特別イベントなど、簡単には遊び尽くせない圧倒的ボリューム感
元がコンシューマ作品だけあり、本作はアプリゲームとは思えないほど遊び込める要素が詰め込まれている。
メインクエストだけでもかなりのボリュームがあるのだが、ほかにも成長アイテムや武器素材などが手に入る「強化クエスト」や、全300層からなるチャレンジクエストの「タワー」、他プレーヤーと非同期で対戦する「ランク戦」など多彩なモードが用意されている。「遊び尽くしちゃってやることがない」ということにはそうそうならなそうだ。
多彩なゲームモードもさることながら、本作はキャラクターの育成もかなりのやり応えがある。キャラクターや装備のフラグカードは基本ガチャやクエストクリアで手に入れることができる。どちらもレベルの概念があり、成長アイテムを使用するか、キャラクターについては戦闘で経験値を得るかして強化ができるのだ。
ちなみに成長関連の要素はキャラとカードだけではなく、RPGらしく武器の要素も存在する。先にも少し触れたが武器素材を集めれば「武器作成」や「武器強化」を行うことも可能。お気に入りの女の子を思う存分強くすることができるのも本作の魅力である。
「BLUE REFLECTION」シリーズのファンにとって、やはり女の子との「交流」は欠かせない要素だろう。キャラクター成長要素寄りのシステムである「レッスン」、「ココログラム」に加えて、女の子との触れ合いを目的とした「おでかけ」というご褒美が用意されているのだ。
おでかけはその名の通り、女の子を誘って一緒に出かけることができる。初めは遊びに行けるおでかけスポットは少ないが、おでかけを重ねてスポットランクを上げることで新しいおでかけスポットの解放、さらには女の子との特別なイベントが発生。本筋のストーリーでは明かされない女の子の特別な一面が見られるのだ。
本作は男主人公ということもあって紳士なプレーヤーならば感情移入度は過去作よりも高く、可愛い女の子と存分に関係性が深められるのはたまらない。どのくらいの種類の「おでかけ」と特別イベントが用意されているかは定かではないが、本作ならではの要素として大きく広がっていくことを期待したい。
人気シリーズ作品というとプレイのハードルの高さを懸念する人もいるかもしれないが、過去作とは世界観を共有しているもののストーリー自体は独立したものとなっている。なので、過去作をプレイしていなくても本作だけで問題なくプレイすることができる。
しかし、シリーズファンへのサービスも忘れておらず、初代「BLUE REFLECTION」のシーンやBGMが使われていたり、さらに「司城来夢」がナビゲーター役として登場する。他にも「BLUE REFLECTION TIE/帝」に登場した「春日詩帆」や「久野きらら」が本作ではメインキャラクターとして活躍したりと、過去作をプレイしていれば本作をより深く楽しめる作りにもなっているのだ。
ファン待望の「BLUE REFLECTION SUN/燦」は、アプリゲームながらグラフィックス、ゲーム性共にコンシューマ作品に引けを取らない“本格的なRPG作品”となっている。遊び応えも十分なので、時間と場所を選ばずRPGを楽しみたいゲーマーには打ってつけのタイトルである。
サービス開始は今冬を予定しているので、本作を気になった人は公式Twitterなどをチェックしていただきたい。
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