【特別企画】

「遊戯王 マスターデュエル」で第2回デュエリストカップがついに開幕! 烙印・ふわん・神碑など注目のデッキをズラァァァァァっと紹介!!

注目テーマ3:交通事故系デッキ

 言い方があまり良くないかも知れないが、大きく括るのであればこの表現が恐らく当てはまるであろうデッキタイプを紹介していく。主な特徴としてはデッキ次第で“通ったらほぼ負けなカードorモンスターがいる”といったイメージだ。そんな事を言ったらほぼ全ての展開デッキがそうだろと言われかねないが、その中でも寄りすぐりなデッキタイプを選んできたので参考にしてほしい。ちなみにディメンション・アトラクターを使える「ふわんだりぃず」等もある種ここに該当するが、既に上記で取り上げたので割愛する。

その1:@イグニスター

 1つ目は「@イグニスター」だ。言わずとしれたサイバース族の鬼展開デッキで、単体初動の多さと展開サポートの豊富さでクリティカルな妨害を当てられないと結構な確率で妨害を貫通する事が多いテーマとなっている。そしてその長き展開の果てに待っているのが平均4~6体の素材を使用した「ジ・アライバル・サイバース@イグニスター」だ。一切のカード効果を受けないため打点で突破するのが基本となるのだが、素材にしたモンスターの数×1000が攻撃力となる効果を持つため、6体素材で降臨すると攻撃力6000となり一生どかせない巨大な壁が完成するのである。

 対処方法としては「壊獣」や「閉ザサレシ世界ノ冥神」などの処理で除去するのが1番ベターだが、これらは全てのデッキに入っているカードでもない。そのためデッキによっては「アライバルを作られる=死」になる事も多々存在するのだ。そして「@イグニスター」はガチガチの環境において超頻繁に出くわすという訳ではないが、一定数必ず使用している人がいるという立ち位置のデッキなので、想像よりは当たる可能性が高いデッキタイプなのである。もしデッキ構築の際にエクストラデッキに余裕がある場合は「閉ザサレシ世界ノ冥神」を1枚採用しておくと万が一出くわした時に気持ちが楽になるからオススメだぞ!

TVアニメにてラスボスを務めたカードだけあり最強の耐性とパワーを持っている。忘れたころに対面すると対策カードが無かったりするのでデッキの枠に余裕がある場合は意識を向けてみよう

その2:「隣の芝刈り」を採用したデッキ

 2つ目は「隣の芝刈り」を活用した60枚構築のデッキだ。墓地効果を持つテーマと合わせて「隣の芝刈り」によって墓地に大量のカードを送る。それにより暴力的な墓地アドバンテージを稼ぐデッキタイプとなっている。この構築自体は昔から存在しており特定のテーマでは常套手段として「隣の芝刈り」は活用されていたのだが、最近やけにこの構築に出会うと感じたので今回取り上げさせて貰った。組み合わせ先として多く見かけるのが「アダマシア」、「サンダードラゴン」、「シャドール」といったゴリゴリに墓地アドバンテージを稼ぐテーマで、そこに合わせる形で「P.U.N.K.」や「烙印」などのカードが差し込まれている事が多い印象だ。

 正直取り上げたどのテーマも「隣の芝刈り」が通ったら1枚1枚丁寧にアドを稼ぐデッキではアドバンテージ差で勝つことはかなり難しい。また、安定感が無くなりがちな60枚構築も現代ではサーチカードの豊富さと、デッキ内の全てのカードが強い事によって比較的安定して戦う事ができてしまうのも、60枚構築が増え始めている要因なのかもしれない。「隣の芝刈り」というある意味で一撃KOなカードを使いつつも、ある程度安定した戦いが可能なら60枚構築に踏み切るのも選択肢の1つとなるのだろう。ただし当然手札誘発など特定のカードを極力使いたい場合には、40枚構築より引きづらくなるためそこだけは注意だ。

圧倒的な墓地アドバンテージを稼げる芝刈りは通ってしまったらほぼゲームエンドなカードだ
汎用札である「灰流うらら」で止める事が可能なので、相手のデッキ枚数を確認して温存するか否かを判断をするのが重要となる。ちなみに芝刈りで一気にカードが落ちる時の音は気持ち良いぞ
画像は「60軸烙印シャドールデスピア」との試合風景。最近の芝刈りデッキはカード単体のパワーが高いため芝刈りできなくても普通に戦えるパターンも多く、カード枚数と種類が多い事で対応力も高いのはこのデッキの強みかもしれない

注目テーマ4:新パック「ミステリアス・ラビリンス」にて参戦する者達

 最後に開催と同時にリリースされる新セレクションパック「ミステリアス・ラビリンス」の注目テーマについて取り上げたいと思う。前回のパックに続き今回のパックも強力かつ動きが独特なテーマが多く、対峙した際に挙動を知っていないと初見殺しされる可能性は非常に高いという事をまずお伝えしておこう。

【新パック:「ミステリアス・ラビリンス」のお知らせ】

その1:ラビュリンス

 まず1つ目のテーマはパックの名前にも冠されている「ラビュリンス」だ。このテーマはエースモンスターである「白銀の城のラビュリンス」を中心に、テーマ専用カードも含めた多くの罠カードを駆使して戦う罠型のデッキとなっている。「白銀の城のラビュリンス」や専用フィールド魔法による罠カードを使った際の追加の除去やチェーン妨害等、どのカードで何が起こるかを全て把握しておかないと対応しづらい効果を数多く持っているのが特徴的である。

 さらにこのデッキはテーマ内で完結する動きとして“後攻0ターン目から罠カードによる妨害”を可能としている。簡単に説明すると、手札から相手ターンに発動できる「ラビュリンス」モンスター達を駆使する事によって、今までの遊戯王では考えられない挙動を起こすのだ。同じ罠テーマである「エルドリッチ」がガッシリ構えて戦うイメージなら、「ラビュリンス」は動き回りながら罠をドンドン仕掛けていくというイメージだと筆者は考えている。既存の強力な罠カードもバリバリ投入可能なので、罠デッキ好きで今までに無い動きを楽しみたいというプレーヤーに強くおすすめできるデッキなのだ。デッキパワーもしっかりあり、何より完璧に理解して対応するのが難しいテーマなため、デュエリストカップでも活躍が期待できるだろう。

【【#遊戯王】意味不明テキスト続出!これは本当に遊戯王なのか!?『ラビュリンス』vs『ヴァリアンツ』】

 当時のカードプールでの動きはコチラ! あまりに遊戯王離れした動きなので実際の対戦動画もチェックしてほしい。

その2:神碑(ルーン)

 2つ目のテーマは「神碑」デッキだ。こちらも「ラビュリンス」に負けず劣らずの遊戯王離れしたテーマとなっているため、事前に動きを知っておくことを推奨したい。まず概要としてこのテーマはメインデッキに入るモンスターが存在せず、基本的に魔法カードのみで相手と渡り合う事を前提としたテーマとなっている。そしてその勝ち手段は“ひたすら相手の妨害をしてデッキ切れを起こす”という遊戯王では珍しいデッキ破壊を主軸とした凶悪テーマなのだ。

 その実態はというと「神碑」の速効魔法カードは基本的に相手の妨害or盤面破壊の能力を持ちつつ共通効果として「相手のデッキをX枚(カード毎に異なる)裏側で除外する」という能力を持っている。従って相手への妨害とデッキ破壊を並行して行なう事ができるようになっている。そして妨害効果だけでなくもう1つの効果の選択肢としてEXデッキから「神碑」融合モンスターをEXモンスターゾーンに呼び出すという共通効果も持っているため、盤面に適していない「神碑」魔法でも腐る事がほぼ無いのである。そして呼び出される「神碑」の使い魔達はそれぞれ対応する「神碑」魔法へアクセスする能力を持っているため、簡単に必要札をデッキから集める事ができるようになっている。

 そして何よりヤバいのが専用フィールド魔法の「神碑の泉」だ。このフィールド魔法を維持できるかできないかが「神碑」デッキの大きなポイントとなると言って良いほど重要なカードである。このフィールドが存在する間、まず「神碑」速攻魔法が相手ターン中に手札から発動できるようになり、さらに「神碑」速攻魔法を使った際にターン1で墓地の「神碑」速攻魔法を3枚までデッキに戻し、その数だけドローするという効果を持っている。つまり「神碑」側は一生デッキが尽きる事も無ければ手札も往復でアドを増やし放題で、増やした手札から「神碑」魔法を発射して相手の盤面とデッキをズタボロにしていくのがこのデッキの戦い方なのである。自らが魔法使いとなって手札から様々な呪文を唱えていくイメージで、魔法で使い魔を召喚したりなど、とてもフレーバー感が素晴らしいテーマなのだが、やってる事自体はかなりえげつないのだ。

 デッキ破壊による除外で使用したいコンボパーツが飛ばされて動きが崩壊したりなど二次的被害が発生する事もあれば「召喚獣」と合わせて「召喚獣カリギュラ」を出されたり「No.41 泥睡魔獣バグースカ」を出されたりすると突破の難易度が格段にあがるなど非常に強力なテーマとなっている。その代わり妨害できるカードや効果には絶対数が決まっているため、覚えればある程度対応が可能となるので、使う側も使われる側もカード知識が非常に重要となるのだ。まさに知識ある者のみが勝ち残る試合となるため心得ておきたい。

【【#遊戯王】オッサンたちがルーンでキャッキャする対戦『神碑』vs『戦華』【#爆アド】】

 こちらも展開があまりにも異次元なためぜひ動画で実際の動きをチェックして欲しい。まず「神碑」のカードたちに書かれた呪文の効果を全て覚えてからがスタートだな……!

その3:捕食植物(プレデター・プランツ)

 最後の注目テーマは「捕食植物」だ。アニメでも大活躍したこのテーマは「遊戯王OCG」にて今回と同じ強化が来た際に実際のトーナメントシーンでも見かけるほどのパワーカードを多く貰っており、ペンデュラムカードでありながらPゾーンからの融合やサポートが可能な「捕食植物ブフォリキュラ」や「捕食植物トリアンティス」の登場、サーチャーかつ自己蘇生が可能な「捕食植物ビブリスプ」の登場で安定感に加えて展開の幅が大きく広がったのである。P効果で融合効果を発動しつつ、手札がダブっている時はP召喚もしながら、最後にはPゾーンから融合素材になって消えていく挙動は今までに無い姿すぎて感動したのを覚えている。

 そして何より1番デカいのは「捕食植物アンブロメリドゥス」の存在だ。「捕食植物」関連のカードをサーチできる事に加えて、自分か捕食カウンターの置かれた相手のモンスターをリリースしてデッキから「捕食植物」をリクールトする展開効果まで持っている。勿論相手のモンスターをリリースできたら美味しすぎるが、そんな事しなくてもメインデッキのサーチャーである「捕食植物ビブリスプ」に繋げればさらにカードが増えるし、最悪自身をリリースしてもリクルートが可能なので自己完結している能力となっているのだ。

 さらにこのカードは普通に融合召喚しても十分強いのに「簡易融合」でも出す事ができてしまう。初動で「簡易融合」からの展開が始まったら世界の終わりレベルでアドバンテージを稼がれ、少なくとも新規エースである「スターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴン」や「捕食植物ドラゴスタペリア」達による妨害を覚悟しなければならないだろう。捕食カウンターを置いて相手をリリースというこのテーマ独自の貫通力もしっかり伸びているため、ある程度の耐性であれば突破できるのもこのテーマの魅力となっている。

 さらには現在の「マスターデュエル」だと「烙印」関連のカードがフルパワーで使えるため「烙印捕食植物」なる最強融合デッキを爆誕させる事も可能だ。もっと言うと本来は彼らの武器である「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」も「遊戯王OCG」とは異なり使用可能なため、全てのサポートを受けられるフルパワー状態の「捕食植物」で遊ぶことができちゃうのだ。

【【#遊戯王】次元を超えし毒牙の猛攻!!!『エンタメイト』vs『捕食植物』【#爆アド】】

 さてズラっと一通りの注目デッキを紹介してきたが、これでもまだ触れられていないタイプのデッキが存在する位には今は群雄割拠している環境だと筆者は考えている。どんなデッキにでも可能性のある良環境になっているので、自分のお気に入りデッキで挑むも良し、環境を考察しつくしてデッキ構築をするも良し、新パックのカードで初見殺しをしまくるのも良しと、今回のデュエリストカップは非常に幅広い遊び方ができそうだ。

 個人的なワンポイントとしては、最近の環境は「烙印デスピア」の使用率が他より少し抜きんでている印象なので、動きの核を止められつつ「墓穴の指名者」もケアできる「屋敷わらし」を少し多めに採用しようかと考えている。加えて最近では流行りのデッキに刺さる「暗闇を吸い込むマジック・ミラー」を投入しているデッキも数多く見受けられるため、バックを割れるカードを多く採用するか逆に闇属性テーマ以外を使うというのも選択肢の1つだろう。

どちらも「烙印デスピア」を強くメタれるカードなため、自分が採用するかはともかく、コレらが飛んでくる可能性が高い環境だという事は意識した方が良いかもしれない

 前回よりもカードプールが増え、禁止制限もガラッと変わった今回のデュエリストカップでどのようなデッキがランキング上位に入るのか非常に楽しみである。筆者も遊びつくすつもりなのでネットの海で出会った場合は是非対戦をよろしくお願いしたい。それではグッッッ爆アド!!!