【特別企画】

「メガドラタワーミニZERO」開封レポート。「メガドライブミニ」に取り付けて、8ビット時代にタイムトリップ!

ゲームは遊べないけどこだわりの造形に注目

【メガドラタワーミニZERO】

10月21日発売

価格:4,950円(税込)

 セガは発売中の「メガドライブミニ」の本体に取り付け可能なアクセサリーキット「メガドラタワーミニZERO」を10月21日に発売する。

 この「メガドラタワーミニZERO」は、メガドライブ専用の周辺機器「メガアダプタ」とマスターシステム用カートリッジの数々をミニチュア化したもの。2019年9月に発売された「メガドライブミニ」の2周年を記念するアイテムで、本体と同時発売された「メガドラタワーミニ」と同様、あくまで見た目を楽しむためのディスプレイ向けアクセサリーであり、実物の機能にあった「セガ・マークIII」(以下、マークIII)や「マスターシステム」のゲームをプレイする機能は備わっていない。

 それでも、8ビット~16ビット時代のセガハードのファンにとっては実にワクワクさせられるアイテムだ。付属のカートリッジは9月に発売された「LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶」のミニゲームとして収録(一部はDLCに収録)されているセガ・マークIII/マスターシステムの12タイトルの「マスターシステムカートリッジミニ」と「マイカードマークIIIミニ」で統一されており、コレクション心をそそられる。

 今回、この「メガドラタワーミニZERO」の製品版を入手したので、その開封レポートをお届けする。「メガドライブミニ」や「メガドラタワーミニ」と同様に、こだわりのディテールにも注目だ。

セガ・マークIII対応ソフトをメガドライブを遊べる「メガアダプタ」を、「メガドライブミニ」と同スケールで立体化

 セットに付属する「メガアダプタミニ」のモチーフとなったメガアダプタは、1989年1月に発売されたメガドライブ用の周辺機器で、メガドライブ本体に装着することにより、直前の世代の機種であったセガ・マークIIIやマスターシステム用のソフト(マークIII/マスターシステム用ゴールドカートリッジ及びマークIII用マイカード)をプレイすることができた。サウンドのFM音源には非対応であり、一部のソフトが動かない、「SG-1000」や「SC-3000」シリーズでも動作するいわゆる「全機種用ソフト」にも非対応といった制約はあったものの、メガドライブを使って過去ハードのソフトをプレイすることができたのである。

 外箱は「メガドライブミニW」や「メガドラタワーミニ」と同様の方眼が入ったデザインの白いパッケージで、中身の一部が見えるウィンドウボックス仕様。中のブリスターには本体とソフト12本(カートリッジ11個、マイカード1枚)が入っている。

本体カラーとは対照的なホワイトのパッケージ。「メガドラタワーミニ」と同様のデザインだ
ブリスターに入った内パッケージ。下段のソフトは2本ずつ重ねて入っている

 メガアダプタミニ本体はざらっとした手触りのマットなブラックで、青いポーズボタン、メガドライブミニの電源が入っていることがわかるLEDの窓が開いている。そして本体下側はワインレッドの成形で、メガドライブミニにセットすると接続部分にこの色のラインが見えるデザインだ。

メガアダプタ。サイズは横が約95mm、縦が約105mm。手のひらサイズだ
マークIIIと同様、ポーズボタンは本体側にある仕様。こちらは非可動となる。またマイカードスロットは光沢処理がしてある
本体上面から横にかけて切ってあるスリットは、実物と同様に4本だ
背面にはメガドライブ本体に固定するために開けられたネジ穴も。これはダミーだ
カートリッジスロットのカバーを開けた状態。付属のカートリッジの端子部分が収まるようにスリットがある
下面にはメガドライブミニに挿入するための突起が。こちらには端子のディテールはない

 下側には接続するための突起があり、これをメガドライブミニの本体にセットすることで、「タワー」の形状となる仕組みだ。見た目を楽しむアイテムだけに、セットしたときの形状はバッチリで、メガドライブミニ本体のカートリッジスロット周囲のサークルにもピッタリと収まっている。なおこの突起は国内及び欧州の「メガドライブ」向けのカートリッジの形状なので、北米の「GENESIS」とは形が異なっている。このメガアダプタミニも実物に則った形なので、北米版「Genesis Mini」には使用できないというこだわりの仕様だ。ちなみに北米版のメガアダプタは当時「Power Base Converter」という名称で別途販売されていたが、今のところミニチュアとしての発売予定はないそうである。

いよいよメガドライブミニ本体に装着。本体下面の突起をカートリッジスロットに差し込む
メガドライブミニに装着した状態。マスターシステムのような平面で構成されたフォルムでイメージが変わる
北米版のGenesis Miniはスロットの形状が異なるため挿入できない。「Power Base Converter Mini」の発売を待とう!?

形やラベルも正確に再現したゲームソフトのミニチュアが12本付属。成形色にもこだわりが!?

 付属の「マスターシステムカートリッジミニ」は11本で、「アレックスキッドのミラクルワールド」、「ファンタジーゾーン」、「阿修羅」、「ダブルターゲット シンシアの眠り」、「エンデューロレーサー」、「どきどきペンギンランド 宇宙大冒険」、「メイズウォーカー」、「ファンタジーゾーンII オパオパの涙」、「エイリアンシンドローム」、「SDI」、そして国内では発売されていないマークIII/マスターシステム用「ダライアスII」(冒頭で触れた「LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶」のDLCに新規収録)となる。一方「マイカードマークIIIミニ」は1枚のみで「ウッディポップ 新人類のブロックくずし」となっている。

 東京ゲームショウ2021オンラインの配信番組でのセガ奥成洋輔氏の解説によると、カートリッジの成形色の再現にはかなりこだわったそうで、真っ白ではなくクリーム色に近いのがポイントだ。そして「メイズウォーカー」と「ダライアスII」が、マスターシステム発売前後のブラック成形となっている。カートリッジはミニチュアながら、端子の形状も再現。本体から外しているときも楽しめる仕組みだ。

付属のカートリッジとマイカード。これだけでも満足感はかなり高い
ラベルも綺麗に印刷されていて完璧な完成度。サイドの滑り止めのモールドも実物と同じ10本ある
ちょっと見にくいが、裏側にはセガロゴの刻印が。端子はもちろん、カートリッジをまっすぐに挿すための2枚の支えもある
筆者秘蔵の新品同様のゴールドカートリッジ(左)との比較。色味はかなり近い
こちらは今回特別に作られた「ダライアス」の黒いゴールドカートリッジ。未発売なので、「ファンタシースター」と並べてみた
マイカード。端子の接点も実物と同じ数がある
裏にサインを入れられることで知られるマイカード。もちろんそれも再現している
実物のマイカードとの比較。端子の下側左のみが長方形なのがわかるだろうか
全部をわちゃっと雑に並べてみると、あの頃の自宅で遊んでいた思い出が蘇る

 メガアダプタの上面には、マークIII用のカートリッジスロットとマイカードのスロットを装備。前者にはカバーが取り付けられていて、実物と同様に可動してカートリッジを差し込める。付属のカートリッジを挿入すれば、第2のメガドラタワーの完成だ。

カートリッジを挿入した状態。ゴールドカートリッジは高さがあるので、「タワー」的なサイズとなる
黒いカートリッジは、メガドラタワーに特別よく似合う
マイカードの挿入時はこんな感じ。タワー的な雰囲気はなくなる
専用の穴により、メガドライブミニのLEDもバッチリ見える

ミニチュアとしての造形や質感も高い完成度で、セガハードに胸をときめかせたあの頃の思い出が蘇る

 かなりのこだわりをもって作られたこの「メガドラタワーミニZERO」。質感も実物そっくりで、ミニチュアとして手にしたときの満足感も非常に高い仕上がりだ。メガアダプタは当時の発売数が少なく、結構レアなハードなので、実物と比較する機会は少ないかもしれないが、持っている人はぜひ比べてみることをオススメしたい。こだわりのポイントがわかるはず。

「メガドラタワーミニ」のメガCDのパーツを流用すれば、さらに高層のタワーに!

 またこれまでメガドライブミニをメガドラタワーとして飾っていた人にとっては、この「メガドラタワーミニZERO」の発売により、新たな見た目のスタイルを楽しむことができるようになった。付属のカートリッジも12タイトル分あるので、月替わりで交換して楽しむなんていう手もあるだろう。クラシックなセガハードのファンにも嬉しいアイテムであり、ぜひこの機会に入手して、ゲームソフトは「LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶」でプレイして、8ビット~16ビット時代の雰囲気を味わってみてほしい。

マークIII/マスターシステムのゲームが遊べる「LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶」と。当時の気分を楽しもう