【特別企画】
「チョコボレーシング」が帰ってきた! Switch「チョコボGP」先行プレイレポート
ドリフトテクニックが勝敗を分かつ新仕様に!
2021年9月30日 10:00
- 【チョコボGP】
- 2022年 発売予定
- 価格:未定
9月24日に配信された「Nintendo Direct」にて、Nintendo Switch用レースゲーム「チョコボGP(グランプリ)」が突如発表された。
本作は、「ファイナルファンタジー」シリーズに登場する「チョコボ」を主人公としたスピンオフシリーズのレースゲームだ。主人公となるチョコボは、「FF」シリーズのナンバリングタイトルに登場するスタイリッシュでキリッとしたデザインではなく、等身は低くて体は丸っこく、目がクリッとした、「チョコボ」シリーズでおなじみの可愛らしいデザインのもの。チョコボは自らの足で走るのではなく、ローラースケート状のマシンに乗ってコースを駆け抜ける。また、「チョコボ」シリーズのキャラクターたちも登場し、チョコボとともにレース大会に参加することになる。「FF」の世界観らしく、魔石を使ってライバルを攻撃したり、キャラクター固有のアビリティで一発逆転を狙ったりと、バラエティに富んだレースゲームとなっている。
本稿では、そんな「チョコボGP」の先行プレイレポートをお届けする。今回の先行プレイでは、「シドのテストコース(ショート)」と「ゾゾの街(ハイスピード)」、「ゴールドソーサー(ショート)」の3コースを体験できた。新しくもあり、懐かしさも感じられる本作の魅力をお伝えしていきたい。
「このレースに勝利すれば望みをなんでもひとつかなえてやろう」
優勝者へのご褒美にひかれ、レース大会へ参加するため旅を始めたチョコボたち。
道中、色々な場所で様々なキャラクターと出会い、レースの経験を積みながら目的地に向かって行く。
その旅の果てにチョコボたちを待ち受けていたものとは……?
「チョコボレーシング」の精神的続編! 変化はあるが懐かしさを感じる仕様に
「チョコボ」シリーズのレースゲームといえば、1999年に発売されたプレイステーション用レースゲーム「チョコボレーシング ~幻界へのロード~」を思い出す方もいるはず。「チョコボレーシング」も本作同様に、チョコボやモーグリ、白魔道士のシロマなどのキャラクターたちでレースを楽しめる作品だ。
今作「チョコボGP」は、「チョコボレーシング」直接の続編というわけではないが、“精神的”続編となっている。プラットフォームがプレイステーションからNintendo Switchへと変わりグラフィックスが進化しているのはもちろんのこと、操作感をはじめ、ドリフトからそのままブーストできるようになっていたり、スタートブーストなどの仕様が変化していたり、ジャンプボタンが用意されていたりと、全く新しいゲームになったことを実感する。
しかしながら、アビリティや魔石を用いてのレースであったり、同じ魔石を集めることで効果が強力になるといった仕様が残されていたりと、「チョコボレーシング」を遊んだプレーヤーにとっては懐かしさを感じられるところもある。直接の続編ではないとしても、「チョコボレーシング」が帰ってきた! と思えるはずだ。
チョコボたちがかわいすぎ! お手軽でありながらテクニックを求められるレースゲーム
本作は、キャラクター固有の必殺技「アビリティ」や、コース中に配置されているマジカルエッグから入手できる「魔石」を使ってライバルたちを攻撃しながら1位を目指す、いわばアクションレースゲームだ。キャラクターは非常に可愛らしく、コースはバラエティに富み、ライバルたちを邪魔する遊び心のあるレースゲームとなっているので、非常にお手軽に、かつ盛り上がるレースを楽しめる。
実際、筆者もプレイして初めてのレースで1位を獲ることができた。1度でも同ジャンルのゲームをプレイしたことがあれば、操作感はすぐに手に馴染むはずだ。ではゲームの底が浅いのか、というとそうではない。アビリティや魔石の使用タイミングはもちろん、コースに散りばめられたクリスタルの確保、“ドリフト”によるブースト、高所からのジャンプなどにテクニックが求められる。ただ走るのは簡単だが、より速さを求めるようになると、これらのテクニックが勝負を左右するようになる。
まず、本作の一番の特徴であるアビリティを説明する。アビリティは、それぞれのキャラクターに固有で用意された必殺技だ。チョコボであれば、ブースト状態で走行しながら、接触するとブースト状態になるリングを後方に出すことができ、シロマであれば、魔石攻撃したキャラクターにカウンター攻撃をするバリアが発生するなど、キャラクターの特徴を捉えたアビリティを使える。
アビリティは、徐々に上昇していくアビリティゲージが最大まで溜まると、それを全て消費して使うことができる。1回のレースでアビリティを使えるのは大体2回ほど。使用頻度は少ないが、効果が強力なため一発逆転も狙える。どのタイミングでアビリティを発動するかで状況が大きく変化する非常に重要なシステムだ。
次に魔石だが、魔石は他の作品でいうアイテムに位置するものだ。コースに設置されたマジカルエッグに触れることで魔石をゲットでき、最大3つまで保有できる。魔石には「FF」シリーズでおなじみの「ファイア」や「ウォータ」、「エアロ」などがあり、それぞれ違った効果になっている。例えば「ファイア」であれば、自身の前方か後方に真っ直ぐ飛ぶ火の玉を放てる。「ウォータ」であればコース上に水の障害物を設置できるといった具合だ。
この魔石だが、面白いのは同じ魔石を集めることで効果が強力になっていくというシステムにある。ゲットした魔石を2つ3つと集めてから使ってライバルを大きく邪魔するか、それとも1つだけで使って細かく邪魔するか。自分の順位、ライバルとの距離、使用タイミングなどを見極めて使う必要がでてくるのだ。
このアビリティと魔石を駆使しながらも、操作面では「ドリフト」システムが重要となる。
ドリフトとは、スピードを維持しながらカーブを曲がるテクニック。しかし本作では、ドリフトすることでカーブが曲がりやすくなるだけでなく、ドリフト走行を一定時間維持して通常走行に戻ることで、短めのブーストを発生させられるのだ。また、ドリフト走行後のブーストは、そのときのドリフトの長さに応じて3段階まで上昇するようになっている。短いドリフトでは短めのブースト、2段階目では少し長めのブースト、3段階目では長めのブーストが発生する。
ドリフトするかしないか、かつどれだけ長くできるかで、ゴールまでのタイムが大きく変わってくる。このテクニックこそが真にレースの勝敗を分かつことになる。
そのほかにも、高所から飛び降りるときにタイミングよくジャンプボタンを押すと着地後にブーストが発生したり、コースに散りばめられたクリスタルを10個集めると速度が変化したりと細かなテクニックが用意されている。これらの要素が全て組み合わさり、お手軽に、だが奥が深いレースを楽しめるようになっている。
筆者にとって「チョコボレーシング」は非常に思い出深い作品だ。隠しキャラクターを全て出現させるまでやり込んだし、ストーリーモードは何十周もクリアした。本作でもストーリーモードは健在で、カスタムレースやトーナメント方式のサバイバルレースなども用意されているようだ。発売日は2022年とまだ先ではあるが、今から発売が楽しみな1本である。
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