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植松伸夫が焚火を囲んで後輩たちと語る! 配信番組「植松伸夫の『山男はモテると聞いて・・・』」レポート

【植松伸夫の「山男はモテると聞いて...」】

10月2日14時15分 配信開始

 スクウェア・エニックスは、配信番組「植松伸夫の『山男はモテると聞いて...』」を10月2日14時15より配信開始した。

 本番組は、長年スクウェアで「ファイナルファンタジー」シリーズの音楽を手掛けており、2004年に独立してからはスクウェア・エニックスの作品のほかにもバンド活動やオーケストラなどで活躍している植松伸夫氏がキャンプを楽しみながら、スクウェア・エニックスのミュージックディレクター・河盛慶次氏、サウンドディレクター・伊勢誠氏とのトークなどが行なわれた。

植松伸夫氏

 番組は、遊びに来る友達のために、植松氏が焚火用のまき割りをし、コーヒー豆を生豆から煎り、準備を整えるところから始まった。

 この生豆から煎るコーヒーは植松氏がキャンプなどでよく入れるそうだが、植松氏曰く「何回やってもまずい」そうだ。そんなコーヒーを振る舞われる友達が気になってしまう。ただ、どんなにまずくても植松氏は、この緑色の生豆が茶色いコーヒーになって出てくる工程がおもしろくて好きとのことだ。

 植松氏のもとを訪れたのはスクウェア・エニックスのサウンドディレクター伊勢誠氏とミュージックディレクター河盛慶次氏だ。昔から植松氏と親交のあった2人は、この場所にネット接続に来て以来18年ぶりに訪れたという。

スクウェア・エニックスのサウンドディレクター伊勢誠氏とミュージックディレクター河盛慶次氏

 まずはコーヒーの話題で盛り上がるが、植松氏たちが和気あいあいとしている姿はほのぼのしていてとても和む。

 コーヒーが入る間、伊勢氏が植松氏に怒られたエピソードを話すと、植松氏はその時が人生で初めてキレた瞬間だったというさらに驚きのエピソードが飛び出した。

 そして出来上がったコーヒーの味は伊勢氏が「香ばしさの中に澄んだ感じ……」とコメントすると植松氏が爆笑し、「なんて言っていいかわからないんだよね。まずいのかと言われればまずいわけではないし、美味しいかと言われればこれ美味いっすねってものでもない。こんなの飲んだことのない感じ」と不思議なコーヒーとなったようだ。

 そして、夕方になり、植松氏が割っていた薪を使った焚火を3人で囲みながら、3人それぞれの出会いから、これから先についてのトークが始まった。

 河盛氏が植松氏と初めて会ったのは、面接の時だったそうだ。河盛氏はその際に「ゲームって音楽の容量少ないけど大丈夫か?」と質問されたのを覚えているそうで、「CD-ROMでやってるから普通に音楽が鳴っているかなと思ったが、実際は内蔵音源で全然音楽の出し方が違った」と当時の驚きを振り返った。それに対して植松氏は、「ゲーム音楽って普通に音楽を作っているのと同じように音楽を作って、それを流しているんだろうと思っている人もいるけど、どうしてもゲームは容量との戦いがある」と続けた。また、大きな容量を音楽に使うと読み込みの時間でゲームがストップしてしまうことが嫌だったとして、多少音質が落ちてもスムーズにバトルやムービーに入っていくべきと常々思っていたと語った。

 内蔵音源ならではの工夫も語られ、スクウェア独自のドライバーがあったからこそ生まれた音の質感があったと語られた。また、植松氏は前の曲が終わって次の曲が鳴り始めるカットアウトとカットインが嫌だったそうで、ゲームの曲をクロスフェードできないのかと上記のドライバーを作成したスタッフに相談して作っていたという。

 伊勢氏が植松氏とまともに話すようになったのはハワイオフィスからだったそうで、それまでは植松氏に対して偉い人、「ファミ通」で見たことあるなという印象だったそうだ。実際に植松氏と仕事をしたのは「ファイナルファンタジーIX」のみだという。また、河盛氏が「ファイナルファンタジーVIII」を担当することになったのは、“じゃんけん”で勝ったためという衝撃のエピソードが出てきた。植松氏と伊勢氏、河盛氏の3人はハワイオフィスで一緒だったそうで、その当時の話に花が咲いていた。

高速道路のど真ん中でガス欠になり、河盛氏に電話で助けを求めたという伊勢氏
ホノルルマラソンに参加する3〜4カ月前から散歩をして準備していたことを初めて明かす植松氏

 また、植松氏の意外な一面を聞かれた2人は、河盛氏は舞台に立っている植松氏と会社にいる植松氏がいつも同じスタンスであることが凄いと話し、伊勢氏も裏表がないとコメントした。また伊勢氏はひとつのことをずっと考える癖が植松氏にはあるとしたが、植松氏はそれに対して考えるけど飽きっぽいから突き詰められないと笑って回答していた。

 植松氏は河盛氏に対してどこまでも優しい、心配になるくらい優しい。また、穏やかだけどやるべきことは淡々とやっているといい、伊勢氏に対しては存在だけで場を和ませる天才で笑い声と顔が一瞬で周りを明るくすると2人の印象を語った。

 河盛氏は現在、音楽のディレクションやゲーム中にどう音楽を鳴らすかという業務を担当しているが、音楽を選曲する、ディレクターの要望を聞くほかにも、全体を見て効果的に配置できる人になりたいと今後の展望を語った。

 伊勢氏は「ファイナルファンタジーIX」のときにできなかったことができるようになってきたと言い、また植松氏と共に仕事をしてみたいと今後の目標を語った。

 植松氏はいまはゲーム音楽をやるつもりはなく、しばらく自分の音楽を表現したいとしたが、時間が経ったらゲームに戻りたくなるかもしれないと語って本番組は終了した。

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