【特別企画】

猫かわいすぎ! 「Ghost of Tsushima Director’s Cut」壹岐之譚を先行プレイ

世界観を深め、体験は心機一転。じっくり取り組みたい新コンテンツ

【Ghost of Tsushima Director’s Cut】

8月20日 発売予定

価格:
PS5版 8,690円(税込)
PS4版 価格:7,590円(税込)

 日本の対馬を舞台とし、世界的大ヒットとなったオープンワールド時代劇アクションアドベンチャー「Ghost of Tsushima」。そのアップグレード版となるPS5/PS4「Ghost of Tsushima Director’s Cut」が8月20日に発売となる。

 弊誌では発売に先駆けて本作開発スタッフへのインタビューを行なっているが、今回は実際にプレイした手触りをお伝えしたい。

【『Ghost of Tsushima Director’s Cut』 ストーリートレーラー】

壱岐とともに深く描かれていく仁と父の過去

 今回プレイしたのは、「Ghost of Tsushima Director’s Cut」の新コンテンツ「壹岐之譚」。本編の第二幕以降に訪れることのできる壹岐島(壱岐)を舞台としたストーリーがプレイできる。

 ストーリートレーラーなどでも内容が一部明らかにされているが、壹岐島では対馬とは別の蒙古の軍勢が島を支配している。蒙古勢を率いるのは「オオタカ」と呼ばれる呪師。人の心を支配する力の持ち主で、「壹岐之譚」冒頭では主人公・境井仁もその毒牙にかかる。

対馬とはまた違った風景が広がっている壱岐
一度壱岐に向かうと、しばらくは対馬へと帰ってこられない。ちなみにボリュームは、本編の一幕くらいとのこと

 対馬と海を隔てた壱岐では、対馬とはまったく別の物語が展開していく。興味深いのは、壱岐のストーリーには仁の父との過去が深く描かれている点だ。仁の父のエピソードは対馬でも垣間見ることができるが、壱岐ではかつての思い出を振り返る形で、仁と父がどう接していたかがより具体的に体験できる。

 父との最後の別れは、仁にとって強烈な心の傷だ。そのことは本編でも明かされているが、オオタカの呪術はその心の傷を強制的にえぐり出す。あらゆる意味で脅威の迫る壱岐に、仁はどう対峙していくのか。仁の秘密にさらに触れていくという点でも、「壹岐之譚」は「Ghost of Tsushima」ファンにとって重要なコンテンツとなるだろう。

過去を振り返る形で体験していく父との思い出
オオタカの呪術が仁を襲う。それは旅の道中でも、戦闘中に起こることも

血みどろ再び! PS5のパワーも感じるプレイ所感

 プレイの流れそのものは、壱岐と対馬で大きな違いはない。地図上にメインストーリーやイベント発生を示すシンボルが置かれ、その場所に行くと会話が進み、新たな目標が提示されていく。

 誰かの後を追ったり、敵を倒したり、ときには新たな鎧を探したり。本編とは別の、未知の体験とストーリーが壱岐では待ち受けている。能力や装備はそのまま引き継げる一方で、壱岐ならではの新たな技も習得できる。何より心機一転の冒険となるのが「壹岐之譚」の大きな見どころだろう。

また血みどろの戦いが幕を開ける

 ストーリーそのものはぜひご自身でたっぷり、じっくりプレイしていただくとして、それ以外の注目ポイントを本稿では紹介していきたい。

 まず今回はPS5版をプレイしたが、とにかくロードが爆速だ。PS4「Ghost of Tsushima」ではファストトラベル中、ローディング画面とTIPSが表示されていたが、本作ではローディング画面すらない。どの場所を選択しても、一瞬の暗転の後すぐゲームを再開できる。

 もともとローディング速度に定評のある「Ghost of Tsushima」だが、とくにPS5版ではその速度が極まっている。体力が尽きて死んだ場合もほぼ待たずに復活できるので、ローディングがストレスになることはほとんどないだろう。

 またDualSenseのハプティックフィードバックにおいても、面白い使い方がされている。その代表となるのが、鉤縄の新たなアクションだ。壱岐のところどころでは、木で塞がれている道があり、鉤縄を使ってグイッと引っ張るようにして木を取り除くというアクションが発生する。

 R2トリガーで鉤縄を放って木に引っかけると、引っかかると同時にトリガーにグッと抵抗がかかる。その状態のまま、今度は鉤縄を引っ張るために、抵抗のかかったL2トリガーを強く押し込んでいく。最後までL2を押し込むとアクションが成功して木を破壊でき、同時にR2トリガーにかかっていた抵抗がふっと開放される。一連の動きのなかで、力の抵抗だけでなく開放まで表現されているところが興味深い。

鉤縄を使ったアクションで、DualSenseのハプティックフィードバックを印象的に体験できる

これは心奪われる! 動物たちとの交流

 さらに、個人的に壱岐での冒険を体験してもっともグッと心を掴まれたのが、新たな動物たちとの触れ合いだ。冒頭に挙げたインタビューでも言及されているが、壱岐では狐以外の動物と交流できる。

 今回プレイしたなかで実際に遭遇できたのが、猫、鹿、そして猿。これらの動物は本編の狐における「稲荷の祠」のような形でイベントが用意されていて、そこで交流できる。

「霊地」と呼ばれる場所で動物と交流できる

 これらのイベントはミニゲームになっていて、仁が吹く笛の音色に合わせてコントローラーを上げたり下げたりしていく。すると、笛の音に引き寄せられるように猫や鹿が徐々に近づいてくる……というもので、近づいてくる猫や鹿がとにかくかわいい。難易度的にはごくごく簡単で、クリアを競うというよりは動物の仕草を堪能するような趣が強い。

【「Ghost of Tsushima Director’s Cut」壹岐之譚 笛ミニゲーム(ネコ)】
猫が撫でられるとき、片足を上げる感じ、そのあと舌をペロッとする動き、かわいすぎません? かわいすぎません?!(絶叫)
【「Ghost of Tsushima Director’s Cut」壹岐之譚 笛ミニゲーム(シカ)】
猿も同じ形式のイベントがあるようだが、まだ遭遇できていない

 そして最後まで演奏しきると、仁に心を許して撫でさせてくれる。猫も鹿もまったく違う動きで撫でるので、くまなく堪能していきたい。さらに、イベント終了後も周囲には動物が残っていてくれて、何度でも繰り返し撫でることができる。

 個人的には猫(おそらく、ツシマヤマネコがモデル)がかわいすぎるために、初遭遇時は撫でるアクションを10回ほど繰り返してしまった。オオタカのことなどすっかり忘れて猫との触れ合いに没頭する仁。猫さんのかわいさ、じつに罪深い……。

イベント終了後には何度でも繰り返せる「撫でる」コマンドが登場。ありがとうございます、ありがとうございます
あたりをウロウロする猫。ウロウロしているだけでこちらはニコニコになる
なんといってもフォトモード作業が捗る捗る
こちらも捨てがたい鹿。一回り大きい感じがいい

 また猿に関しては、「温泉に浸かってゆったりしている猿たち」と遭遇した。彼らとは交流できたわけではないが、ここは「秘湯」スポットであり、猿と一緒に温泉に入りながら体力の最大値を上げられる。珍しくもかわいらしい場所なので、ぜひ訪れてほしい場所のひとつだ。ヒントは「猿島の近く」、である。動物以外にも弓の腕を試せる「弓の修練場」があるなど、本編とは違うコンテンツが壱岐ではさまざまに体験できる。

 「壹岐之譚」は、今回はネタバレを避けるためあえて触れていないが、何よりもエピソードひとつひとつのストーリーが魅力的だ。ぜひじっくりと時間をかけて楽しんでいただきたい。

猿が入る温泉より。これだけ見ているともはや何のゲームかわからなくなってくる
弓の腕を競うコンテンツもある
もうひとつ、天狗大好きの筆者が歓喜したのがこちらの天狗のお面。これで鱗滝プレイもできますね。天狗最高!