【特別企画】

「Battlefield 2042」には過去シリーズのマップや武器で遊べる新モード「Battlefield Portal」がある!

「Battlefield 1942」、「Battlefield: Bad Company 2」、そして「Battlefield 3」。時代を越えた戦いが始まる

10月22日 発売予定

 Electronic Artsは、「Battlefield」シリーズの最新作となるプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC用FPS「Battlefield 2042(バトルフィールド 2042)」に搭載される新モード「Battlefield Portal」についての発表を行なった。

 「Battlefield Portal」はユーザーが、舞台となるマップ、登場する武器や兵器、ゲームルールなどをカスタマイズして、ユーザーオリジナルの”Battlefield体験”ができるゲームモード。ここで驚くべきは「Battlefield 1942」、「Battlefield: Bad Company 2」、そして「Battlefield 3」からマップ、武器、兵器、キャラクターなどが最新の仕様に調整され、実装されていることだ。

 「Battlefield」シリーズという共通点はあれど時代も舞台も異なるこれらのゲーム。過去シリーズの要素が登場するのは驚きだ。例えば「Battlefield 1942」のマップや武器などをそのまま選択して遊べば、実質最新のエンジンを使ったリメイク版「Battlefield 1942」が遊べてしまう。加えてルールのカスタムにより、それらの作品に登場する様々な要素をミックスすることができるのだ。「Battlefield: Bad Company 2」のマップで、「Battlefield 3」と「Battlefield 2042」の兵士が戦うというハチャメチャな体験が楽しめてしまう。

 このモードに関しては「Battlefield 2042」を発表したときに開発者が「ファンへのラブレターがある」と繰り返し発言しており、どんな発表が行なわれるのだろうかとワクワクしていたのだが、正直「この方向性は全く想像していなかった!」という印象だ。確かにこれはこれまでのシリーズファンに対するラブレターで間違いない。それでは詳細を見ていこう。

【Battlefield 2042 | 「バトルフィールド・ポータル」公式トレーラー】

最新作と過去作を混ぜた”新しいBattlefield体験”を作れる新モード「Battlefield Portal」発表!

 まず本モードは「Battlefield 2042」に搭載される、これまでにはなかった全く新しいゲームモードだ。マップ、兵士、武器、兵器、兵種、ルール……といった様々な要素を自由にカスタマイズし、プレーヤー独自の”Battlefield体験”を楽しめるユニークな要素になっている。

 登場する要素は「Battlefield 2042」はもちろん、過去シリーズの人気作、「Battlefield 1942」、「Battlefield: Bad Company 2」、そして「Battlefield 3」からマップや兵士、兵器などが登場する。

 もちろん単純に登場するだけでなく、最新のFrostbiteエンジンを使ってリメイクされ、最新ハードでは4K60FPS、128人対戦にも対応している。もちろん破壊表現がなかった作品には破壊表現も追加されており、現世代の「Battlefield」として楽しめる。そして作品や時代を越えてプレーヤーの思うとおりにこれらの要素をミックスさせることができる、それが何よりも驚きの要素だった。

 実際に公開されたトレーラーでは片方の陣営はショットガンのみ、もう片方はスナイパーライフルのみに制限し、まるで異種格闘技戦のようになっている試合も見ることができた。また演出のみだったが、近接武器としても使えるAEDを持った「Battlefield 3」の兵士と、ナイフを持った「Battlefield 1942」のドイツ兵が戦うシーンも登場した。これまでの作品でもユーザーがMODを使って様々なカスタマイズを行なってきたが、今回のモードはいわば公式MODとも言える存在で、豊富な素材を開発元が提供してくれたような形になっている。

 そしてこれらのエディットを行なう画面も実際に確認できた。エディットはゲームクライアントから行えるのはもとより、ほとんどの部分はウェブサイト上の操作でのカスタマイズも可能となる。スマートフォンやタブレットを使ってウェブサイトからエディットを行なえる理由について、開発者は「外出先などでひらめいた時にその場ですぐに作業できるように」と話していた。

 カスタマイズ要素は多岐に渡る。ゲームモードは人気の「コンクエスト」、「チームデスマッチ(TDM)」、「フリーフォーオール(FFA)」などから選べ、最大プレイ人数、チーム人数のカスタマイズができる。極端な例では1人対127人という設定も可能だ。

 マップも「Battlefield 2042」に登場する7マップと、過去作品から2タイトルずつ6マップ、合計13マップが選択できるほか、兵種、武器、ビークル、ガジェットなどの制限もできる。細かいところではスプリントやうつ伏せのオンオフ、ミニマップの表示などの選べるので、自由度はかなり高い。また、直感的にスクリプトを組んでカスタマイズする要素もあるそうで、こちらを使えばさらに自由なカスタマイズが可能になる。例えば敵をキルするとHPが回復するようなルールも追加できるのだという。

 こうして作成したルールは公開して他のプレーヤーと遊ぶことができる。面白いルールは開発元のオススメとして紹介され、遊ばれやすくなるという。また最初から公式のルールもいくつか用意されるので、まったくクリエイトをしないというユーザーにも楽しめるゲームモードだ。そしてゲームのアップデートにあわせてマップなどは今後追加されていく。あくまでも現時点で実装されているのがこれらの要素なのだ、と開発者は強調していた。

 自分だけのルール、そして自分だけの設定で構築される「Battlefield」、これは間違いなく新しい体験だ。そこに過去作の様々な要素を盛り込んで遊べるなんて、シリーズファンとしては嬉しすぎる発表だった。

 実際にトレーラーを見たときは最初は混乱したものの、最終的には感動で身が震えてしまった。「Battlefield」のテーマソングに合わせて過去作のマップ、過去作の兵器が登場する。バルジの戦いという第2次世界対戦のマップでAEDを使う兵士や、ヘリに蹂躙される兵士たち、先程も紹介したナイフとAEDの戦いなどはカオスの一言。竜巻のような自然現象も実装されているようだった。これは確かに「ファンへのラブレター」に間違いない、と強く噛み締めた。

 プレゼン後には開発者にショートインタビューを行なうことができたので、その内容もお伝えしたい。

 まず最初の作品「Battlefield 1942」が発売されてから約20年、新しいチャレンジを繰り返してきた本シリーズ。変わる要素もあれば変わらない要素もあったが、コアとして最も重視している要素を聞いてみたところ、「サンドボックススペースで他のゲームでは体験できないことをコアにしています。例えば乗り物や破壊という要素ですね」と話してくれた。確かに戦場を舞台にしたサンドボックス、それが「Battlefield」のコア要素なのかもしれない。そして「Battlefield 2042」でもそのコアな要素は健在だと強く語ってくれた。

 また今回の新モードに関しては「過去作のファンに楽しんでもらえるように、当時のマップなどを再現しています。ぜひその感覚を思い出してほしいですね」と語ってくれた。また「Battlefield 1942」には走ったり、スライディングをするという要素はなかったのだが、最新のエンジンにはそれらが導入されているため、新モードではそういったアクションも可能だ。だが設定でオフにすることも可能なので「当時と同じような体験でプレイすることもできますし、現代的なシステムを追加した要素も遊ぶことができます」と話してくれた。

 最後に日本にも多く存在する「Battlefield」のファン、そして「Battlefield」コミュニティに向けては「『Battlefield』に対する熱い思いを持ってくれて嬉しいです、『Battlefield Portal』に追加した新しい要素を楽しんでいただけることを願っています。またファンの方に新しいルールを作っていただいて、それを我々もプレイすることを楽しみにしていますし、それを多くのプレーヤーが楽しめるようにして、みんなで楽しんでいただけることを期待しています」とコメントした。

 想像外のファンへのラブレターとなった新モードの発表だった。まだ発表されてないスペシャリストの詳細や、分隊ベースの新しいモードなどもあり、今後の発表も楽しみな作品だ。