【特別企画】

ゲームの境界を越えろ! TVアニメ「すばらしきこのせかい The Animation」ワールドプレミアレポート

“すばせか愛”を語りつくす! ワールドプレミアを終えて、出演者それぞれの思い

 第1話のワールドプレミアが終わり、第1部の締めくくりとしてキャスト陣と監督とのアフタートークが行なわれた。

 第1話の感想を尋ねられた内山さんは「アニメ化という話を伺ったときに、あの平面的な絵をどうやってアニメにもっていくんだろうと思った」ことを明かした上で、完成版を見て「まさにそのままゲームが動き出しているという感じのアニメーションになってて感動しました」と語った。

 鉢嶺さんは声優の仕事自体が「すばせか」の収録以来14年振りになるということで、アフレコ現場について「本当にパートナーのネクの内山さんに助けていただいて、台本の読み方だったりというのをいろんな人にご指示いただいて出来上がりました。本当に大変でしたね。でもすごく楽しかったです」と振り返った。

 木村昴さんは自身が演じるビイトについて、「懐かしい感じもしましたし、せっかく14年経ちましたから、新しい感じでやりたいという欲もあった」と打ち明け、続けて「新しいことにも挑戦したかった。なのでよりパワフルにというところを意識しました」と語った。そこでパワーを入れるときはどうするのかを尋ねられると「ガキ大将っぽいというか、豪快さみたいなものをなるべくお芝居に出したかった」と答えつつ、海外の視聴者に向けて言い換えるならば「ゴリラになりきりました。かなりの語弊を生んでしまったかもしれませんが、そんな心積もりでやりましたね」と語った。

 原作ゲームの発売当初はライム役のボイス量が少ないことから、同役をコニシ役の生天目仁美さんが兼任。「キングダムハーツ」にゲスト出演して以降、正式にライム役にキャスティングされた竹達さん。ライム役を演じるにあたって意識したことについて、当時「現場で竹達さんなりのライムを作っていただいて大丈夫です」と指示されたことを明かし、さらに「その言葉を信じて私なりにライムをやらせていただいた」とした。今回のアニメ化にあたっては「また続投させていただけるということだったので、大変うれしい気持ちでいっぱいだった」と振り返る。

 久しぶりにヨシュア役を演じてみての感想を尋ねられると、木村良平さんは「老けたって言われましたね。当時のままやったつもりだったんですけど、やっぱり当時のキャラクターを蘇らせつつも、培ってきた技術はのせたいと思っていた」とし、それは「すごくやれて幸せでした」と振り返った。

 最後に、4月からの本放送を向けて、市川監督は「原作のもともとのストーリーと根幹は一緒」ではあるが「やっぱりアニメにするにあたって変わっているとことか、圧縮されているとこ、膨らましているとこがある」とし、また音楽についても「原作の音楽が使われているとこもあれば、新曲が使われているとこもある」と伝えた。続けて「原作の懐かしさとかを思いつつ、新しい要素を楽しんでいただけたらな」と作品への思いを語った。結びに「放送が始まってからも、2話以降もみんなに喜んでもらえるものにしようとは心掛けてきましたので、お楽しみにしてください。ありがとうございました」と、舞台挨拶の幕を引いた。

 なお、第2部のキャストトークセッションは対象となるチケットを持つ人だけが視聴可能な限定イベント。フリートーク形式で進められ、ここだけでしか聞けないキャスト同士の本音トークが楽しめる内容となっていた。とりわけオープニングテーマを担当したALIのボーカル・LEOさんが木村昴さんとの仲を語るメッセージ映像や、音響監督・清水洋史からのアフレコ時のエピソード、原作のディレクターを務めた神藤辰也氏からの14年前のエピソードなど、キャストの方々も仰天する内容が紹介された。「すばせか」ファンなら知って損はない情報満載のキャストトークセッションを含め、今回の「ワールドプレミア」イベントの模様は3月21日までアーカイブ配信されており、そちらで全貌を確認できる。

 また、今回開催されたイベント「-UG SHIBUYA FES-」では本稿で扱った「ワールドプレミア」のほか、デジタル展覧会「UG SHIBUYAミュージアム」も7月30日まで開催されている。無料で楽しめる「UG SHIBUYAミュージアム」ではアニメの原画や未公開イラストのほか、すばせかファンのクリエイターによるファンアートなど様々な作品が展示されており、漫画家の金田一蓮十郎氏やイラストレーターの生川さん、クロクマさん、黒井ススムさん、ミギーさんらのファンアートも公開されている。そのほか展覧会限定グッズも販売予定となっているので、気になる方はこちらもぜひチェックしてみていただきたい。

2021年は「すばせかイヤー」! TVアニメ、そして新作ゲームを謳歌しよう

 原作「すばらしきこのせかい」のディレクターを務めた神藤辰也氏は今年2021年を「すばせかイヤー」とし、またクリエイティブプロデューサー&キャラクターデザイナーを務めた野村哲也氏は、2020年11月の新作発表の際に「来年4月放映が決まったアニメの続編となるゲームは来年夏となります。では来年すばせかをよろしくお願いします」とコメントした。

 新作アニメより新作ゲーム「新すばらしきこのせかい」へ。2021年にゲームの境界を越えた「すばせか」ではTVアニメでネクが、そして新作ゲームでは新たな主人公・リンドウが自身の生死をかけた「死神のゲーム」に挑むこととなる。「すばせか」の登場より14年、たった1つの作品が今日でも世界中で愛され続けていることに驚嘆の意を禁じ得ない。筆者も一ファンとして再びネクたちに、そしてあのシブヤと出会えることに世界中のファンと共に歓喜したいところである。

 「すばせかイヤー」の先陣を切る、TVアニメ「すばらしきこのせかい The Animation」は4月9日より放送予定。4月2日には「すばらしきこのせかいThe Animation放送直前特番」の放送も予定されている。本放送まであと1カ月。あの「すばせか」がテレビにやってくるその日までもう少しの辛抱だ。

(画像は「新すばらしきこのせかい」より。画面は開発中のもの。)

「すばらしきこのせかい The Animation」番組情報

・タイトル
「すばらしきこのせかい The Animation」

・放送日時
4月9日(金)深夜1時25分より
(4月2日は放送直前特番を放送)

・放送局
MBS/TBS系全国28局ネット“スーパーアニメイズム”枠

・制作スタッフ(敬称略)
原作        :「すばらしきこのせかい It's a Wonderful World」(スクウェア・エニックス)
監督        :市川量也(DOMERICA)
シリーズ構成    :後藤みどり(サンジゲン)
キャラクターデザイン:野村哲也・小林元(スクウェア・エニックス)
総作画監督・アニメーションキャラクターデザイン:松浦有紗
アクションCG監督  :寺田良介
監督補佐      :清水朱音
美術監督      :渡辺敦之
色彩設計      :太田唯・植竹茉奈
3DCG監督      :鎌田麻友美
音響監督      :清水洋史
音楽        :石元丈晴(THRILL)
アニメーション制作 :DOMERICA × SHIN-EI ANIMATION
製作        :すばらしきこのせかい製作委員会 MBS

・キャスト(敬称略)
ネク/桜庭音操   :内山昂輝
シキ/美咲四季   :鉢嶺杏奈
ビイト/尾藤大輔之丞:木村昴
ライム/(本名不明):竹達彩奈
ヨシュア/桐生義弥 :木村良平
ハネコマ/羽狛早苗 :津田健次郎
ヤシロ/八代卯月  :新井里美
カリヤ/狩谷拘輝  :勝杏里
ヒガシザワ/東沢洋大:高橋研二
ミナミモト/南師猩 :藤本隆行
コニシ/虚西充姫  :生天目仁美
キタニジ/北虹寵  :白熊寛嗣

・PV映像

【「すばらしきこのせかい The Animation」ティザーPV】
【「すばらしきこのせかい The Animation」PV第2弾】
【「すばらしきこのせかい The Animation」新PV(OPラップver.)】
【「すばらしきこのせかい The Animation」PV第3弾】