インタビュー
格ゲー五神・ハイタニ&VTuber・天鬼ぷるるの師弟コンビに直撃インタビュー
「スト6」はじめ現在の格ゲーブームや今後の展望について気になる話を伺った
2024年3月19日 18:00
- 【騒音カップ powered by NURO 光】
- 3月7日18時〜 開催
- 主催:ソニーネットワークコミュニケーションズ
3月7日に開催された、対戦型格闘ゲーム「ストリートファイター6(以下、スト6)」のストリーマー大会「騒⾳カップ powered by NURO 光」。本大会では、ストリーマーと強豪プレーヤーがタッグを組み、「スト6」と、とにかく大声でガヤを入れたほうが勝利する「騒音バトル」を混ぜた異色の対決が行われた。
一昔前までは、ストリーマーとプロの格闘ゲーマーが絡んだ格闘ゲームイベントは珍しいものであった。しかし、昨年6月2日に「スト6」がリリースされたことをキッカケに、現在空前の格闘ゲームブームが到来している。オンラインで開催された「REJECT FIGHT NIGHT」や「CRカップ」など、格ゲープレーヤーのみならず、人気のVTuberやストリーマーをも巻き込んだ大会が多く開催され、いずれも大きな盛り上がりを見せている。
今回は、そんな格ゲーブームを起こすことに大きく貢献した2人にインタビューを実施。過去に“格ゲー五神”の1人と言われたほどの実力を持つ、REJECT所属のストリーマー・ハイタニさんと、「スト6」が初めての格闘ゲームでありながらマスターランクまで到達したVTuberの天鬼ぷるるさんにお話を聞くことができたので、その内容をお届けしよう。
必殺技コマンドができなくても、格ゲーデビューでマスターランク!?
――先日の騒音カップお疲れ様です。ぷるるさんは騒音でも対戦でも大活躍でしたが、大会の感想などいただけますでしょうか。
ぷるるさん:ありがとうございます! 騒音っていうことで普通の大会とは全然雰囲気が違くてですね、参加していてすごく楽しかったです!
――ハイタニさんは、公式のカプコンカップや一風変わった初心者すぎ大会(※)など、さまざまな大会に関わっていますが、先日の騒音カップはいかがだったでしょうか?
ハイタニさん:初心者すぎ大会と今回の騒音カップは特殊な大会でしたね。やっぱり解説する方も楽しくてやれたんで、ああいう大会がもっと増えたら面白いんだろうなというのは思いますね。
※初心者すぎ大会:お笑いコンビ・マヂカルラブリーの野田クリスタルさんが開催した大会。少しでも上手いプレイをすると“名誉ある失格”となる思い切ったルールが話題となった。
――ぶっとんだルール過ぎて、ガチの格ゲーマーじゃなくても見てて楽しい内容だったと思いました。
ハイタニさん:そうですよね。「スト6」は大会がすごい多いんで、ほぼ毎週のようにいろんな大会がある中で、他とは違った楽しみ方ができる大会ができたのはすごい良かったですよね。
――ぷるるさんの周りのVTuber界隈での「スト6」の盛り上がりや感触などはどうですか?
ぷるるさん:めちゃくちゃ流行ってますねー! 知り合いのVTuberさんも「スト6」やってたり、やってない人も今度やりたいから教えてよという声が多くてですね、嬉しいです。始めたらみんなでできますし、分からない所とかも教え合うこともできますし。大会とかで活躍されているVTuberさんも多い印象なので、さらに盛り上がっていくんじゃないかなーと思いますね!
――なるほどVTuber界隈でも盛り上がっているんですね。ちょっと話が逸れるんですけど、「騒音カップ」は「NURO 光」が開催したのですが、ぷるるさんが使われている「NURO 光」はいかがですか?
ぷるるさん:とっても速いですね! カメラをつけてゲームもプレイして配信もするとデータ容量が大きくなるんですが、それでも全然大丈夫で回線が途切れちゃうこともないですね! もう必要不可欠です。みなさんにも伝えたいですね。おすすめです!
――ぷるるさんは、格闘ゲームは「スト6」が初めてとのことですが、初めての挑戦に不安などはなかったでしょうか?
ぷるるさん:あんまりゲームがめちゃめちゃ得意っていうタイプではなかったので、格ゲーといったらコマンドとかが必要だろうなっていう操作感での不安はあったんですけれど、プレイしている人から「そんなことないよ! モダンっていうのが追加されてやりやすいよー!」って教えていただいたんです。やってみたらアレ? 面白い! って思いまして、難しくはあったんですけど、のめり込んじゃいましたね!
――初めての格闘ゲームでマスターまでいけてしまうのはすごいセンスと努力ですよ。
ぷるるさん:それはハイタニ先生のおかげです! ハイタニ先生が教えてくださったので!
――ハイタニさんに教わったっていうのは、やはり大きいですよね。
ぷるるさん:大きいですし、褒められたくなっちゃうので上手くなろう! っていうのはありましたね(笑)。
プロシーンから離れたからこそできるモダンの強さの追求
――ハイタニさんが格闘ゲーム初心者の人や、行き詰っている人へ的確なコーチングやアドバイスをしているのを見て、教えるのが上手だなーと思っていたのですが、こういった教えることというのは慣れている感じですか?
ハイタニさん:ゲームセンターに行っているときに人に聞かれることがすごく多かったんですよ。友達にも教えますし、プレイしていると(知らない人からも)急に話しかけられて「今のどうやるんですか?」とか。そういったコミュニケーションを取る機会が多かったのでそこで培われたものだと思います。
――なるほど。確かにハイタニさんレベルのプレーヤーがゲームセンターにいたら聞きますよね。
ハイタニさん:やっぱり自分の周りの人が強くなると自分も強くなれるんですよ。今ってネットがあるからどんなプレーヤーとも対戦できるんですけど当時って周りにいる人と対戦するんで、周りの人を育てることで自分の周りの対戦レベルも上がるっていう環境だったので、それで一緒にチームで大会に出たりみたいな感じでやってましたね。
――ゲームセンターでの格ゲーブーム全盛期、その後の衰退期を通ったハイタニさんから見て今の「スト6」からの格ゲーの盛り上がりはどう思いますか?
ハイタニさん:すごい盛り上がってますよね。「スト6」っていうすごい面白いゲームを作ってくれたというのは本当に大きくて、あとはモダンモードの存在でいろんな人が始めやすくなったのは大きいですね。
あとREJECTもそうなんですけど、いろんなチームが「スト6」を盛り上げていこう、「スト6」で何かイベントをやっていこうみたいな企画をしてくれる企業やチームが多くて、その影響でいろんな人が触ってくれているというのに繋がっていると思います。
――まさか格闘ゲームがこんなに流行るとはって感じですよね。
ハイタニさん:自分が格闘ゲームをやり始めた子供の頃はすごく流行っていたんですけど、それ以来振りに盛り上がってると思いますね。
――先ほどモダンモードのお話がありましたが、昔からの格ゲー勢は基本はクラシックモードのプレーヤーが多いと思うのですが、ハイタニさんがモダンを使用されているのはどういった理由が?
ハイタニさん:競技シーンの大会に出ずに自分はどういった活動していくのがいいかってなったときに「スト6」のいろんな可能性を探していくっていうのをやりたくて、なので最初に全キャラを使ってマスターまでやりました。
ハイタニさん:モダンモードに関しては、どういうモードなのかなって最初からすごい興味があったのでモダンの研究も並行してやっていて、モダンはモダンなりの強い所があるなって思っているのでそこを研究しています。モダンでどこまでやれるのか、使いこなしたらどこまで強いんだろうというのが興味があって。もちろんクラシックも使うんですけど、どっちも並行してやっています。
――ハイタニさんというとモダン春麗が印象深いですが、ハイタニさんの中でモダン春麗とクラシック春麗とでどっちが強いとかあったりしますか?
ハイタニさん:そこがまだ分からないって感じですね。クラシックの方が活躍しているプレーヤーも多いし普通に考えたらクラシックの方が強いと思うんですけど、モダン春麗を使いこなしたときにどれぐらい強いんだろうなとかまだ自分の中で手探り状態で。
――あそこまでの練度でまだ手探りとは……。
ハイタニさん:ガチガチのプロシーンで活動していたら、この(モダンの)可能性を追えないんですよ。現時点でクラシックの方が強いというのがあるので。そういう遊び方ができるのが今の自分の活動の良さだと思っているんで、そういうのもあってモダンは積極的に使っています。
――ハイタニさんの中でモダン春麗の方が強いからモダンを使っているのではなく、あくまで探求心ということなんですね
ハイタニさん:そうですね。モダンの方が強いとは思ってないですけど、使いこなしたらどうなるかっていうのは分からないですね。
――これからの活動で、ハイタニさんの今後の挑戦などはありますか?
ハイタニさん:やっぱり、この盛り上がりをどんどん大きくしていきたいなという感じですね。一過性のものにならないように多くの人が興味を持って、できるだけ長く楽しく続けられるような環境になればいいなと思っています。そこに自分が協力したり貢献したりしたいなという感じです。
あとオフラインの大会もまだ少なくオンラインの大会中心なんですけど、オフラインの大会でより人が集まるような大会やイベントなどもできたらと思っています。プレーヤーなのかキャスターなのかいろんな参加の仕方があるんですけど、できる限り積極的に関わっていきたい気持ちはあります。
――「スト6」ではマスターまで到達したぷるるさんですが、この先の目標はなんでしょうか?
ぷるるさん:そうですねー。目標でいうと最終的にはハイタニ先生の春麗に勝ちたいんですよ。最終目標で、教えてくださったハイタニ先生の春麗を倒す……それが恩返しなのではないかと。それくらい上手くなりたいと思っています!
――目標が大きいのは良いですね! その日を期待しております。本日はありがとうございました。