インタビュー
「NBA 2K19」シニアプロデューサー、エリック・ベニッシュ氏インタビュー
気になる「MyCAREER」の詳細や、eスポーツへの取り組みなどについて聞いた
2018年9月11日 15:28
2Kが9月11日(「20周年記念エディション」は9月7日)に発売する「NBA 2K19」ハンズオンに登壇した本作のシニアプロデューサー、エリック・ベニッシュ氏が、各メディアへのインタビューに対応した。本作のメインモードとも言える「MyCAREER」の詳細や、eスポーツへの取り組みなどについて聞いてみた。
――まずは、本作の1番の見どころを教えていただけますか。
ベニッシュ氏: 今年「NBA 2K」シリーズ20周年続けてきた中で、今回も単純に新要素を追加するだけでなく、内容の全てにおいて刷新を行い、あらゆる部分で前作以上の完成度を目指してきました。
その中で私達があえて1つの見どころを選ぶとすれば、ストーリーモードであるMyCAREERと、その生活圏となるオンラインコミュニティ「ネイバーフッド」だと思います。今回MyCAREERで打ち出している「The Way Back」というストーリーは、これまでとは一線を画す洗練された内容になっていますし、ネイバーフッドもプレーヤー同士のコミュニケーションがより充実できる場所ですので、ぜひこちらにご注目ください。
――MyCAREERの「The Way Back」というタイトルにはどんな意味があるんでしょうか?@@
ベニッシュ氏: いい質問ですね。この物語の主人公となるプレーヤーは大学のスター選手であり、当然ドラフトで選ばれてNBAの選手になれると確信しているんですが、結果はドラフトで自分の名前が呼ばれず、失意の中で中国へと渡り、そこを新たな出発点に据えて、本来自分がいるべき場所であるNBAへと戻っていくという意味が込められているんです。
――その「The Way Back」の内容は、これまでのチーム内での葛藤を描いたものとは一味違う内容とのことですが、具体的にはどんな内容なのでしょう。
ベニッシュ氏: 私達のMyCAREERでのストーリー制作は今年で6年目となりますが、これまで様々な内容のストーリーを描いてきた中で、どれもロッカールームでのライバル選手やコーチとのやりとりが中心でした。
今年はシリーズ20周年ということもあって、少し目線を変えて、主人公個人の成長に注目した物語を描いています。自分の可能性がどこにあるのか、どうすればその可能性を実現できるのか、そうした物語を描きたいという思いがあり、そのための舞台となるのはロッカールームではなく、もっと広くあるべきだと思ったんです。中国での言葉の壁に苦労したり、インディアナ州の小さなフェスでプレイしたりと、これまでとはまったく違う雰囲気になっていて、私自身もこれまでで1番気に入った内容になっています。
――そのMyCAREERの生活の場となるネイバーフッドですが、前作でこの場所が用意されてからのプレーヤーの反応はいかがでしたか?@@
ベニッシュ氏: おかげさまで大変好評でした。ゲームの合間にここに戻って、他のプレーヤーとのゲームや交流を楽しむという環境を気に入っていただけたことはもちろん、おのおのが容姿やファッション、乗り物など、バスケットボールの世界での自己表現ができる場を提供できたのもよかったと自負しています。今回の「NBA 2K19」ではさらにその部分に力を入れましたので、ぜひ自分をアピールしてみてください。
――本作でネイバーフッドはさらに新しくなっているそうですが、見どころはどこでしょう?@@
ベニッシュ氏: 特に推したいのは、このネイバーフッドの中で常にイベントが行われるということですね。ボールを相手にぶつけてポイントするドッジボールや、ネイバーフッド内に隠されたチーム色のボールを探す「RED BALL BLUE BALL」など、バスケットボールとは一味違ったゲームや、同じバスケットボールでも「3ポイントシュート禁止」といった特別なルールが科されるなど、ログインするたびに新しいイベントが開催されているので、ネイバーフッドに足を運ぶのが楽しみになると思います。
――ネイバーフッドで遊ぶと、何かご褒美のようなものがもらえたりはしますか?@@
ベニッシュ氏: はい、皆さんがネイバーフッドに毎日もどってきたいと思っていただけるような仕掛けをたくさん用意しています。特に先ほどお話ししたイベントでは、アイテム購入に使える「VC」や、試合に勝ったことをアピールできるTシャツやバッジなど称号的な意味を持ったカスタマイズアイテムも手に入りますので、ぜひチャレンジしてみてください。
――NBAのゲーム本編についても伺いたいのですが、今シーズンのデータで注目の選手は誰でしょうか?@@
ベニッシュ氏: なかなか難しい質問ですね(笑)。個人的にはレブロン・ジェームズ選手で、彼ほどのベテランがLAレイカーズに行ってどんな影響をもたらすのか、それが気になるところです。現在のレイカーズは若手が中心なので、そこに彼が入ることで、存在感で圧倒するのか、あるいはベテランの統率力や指導力を発揮して若手を華開かせるのか、一体に何が起こるかわからないところに注目しています。
――エリックさんはレイカーズのファンだそうですね。
ベニッシュ氏: はい、生涯通じての大ファンです(笑)。
――そのレブロン・ジェームズ選手は、今年の「20周年記念エディション」のカバー選手になっていまして、一方の通常版ではヤニス・アデトクンボ選手が登場しています。この2人の起用の理由をお聞かせください。
ベニッシュ氏: 今年シリーズは20周年を迎えましたが、その始まりは決して大きなものではありませんでした。ヤニスは貧しかったギリシャでの子供時代に、家族のためにストリートで仕事をするなど、非常に苦労をしてきた選手で、努力の甲斐あって現在はNBAのトップ近くにいるプレーヤーとなりました。
その歩みは、この「NBA 2K」が毎年着実にシリーズを続けてきて現在に至る様子と似ていて、それが彼を起用する大きな理由となりました。一方レブロンは、私達の現在の姿の象徴するような選手で、35歳の彼の成熟した能力は、私達がこれまで培ってきた20年と重なるものがあり、ここで終わりではなく、さらに躍進していくような勢いを感じられ、シリーズ20周年を飾るカバー選手にふさわしいと思った次第です。
――本作では、ゲーム中の選手に「テイクオーバー」という能力が上がる要素が発動するそうですが、あれはどんな条件で起こるのでしょうか。
ベニッシュ氏: 選手がいいプレイを続けていくと画面上にあるゲージが溜まっていって、それが一杯になるとアイコンに火がついて「テイクオーバー」状態になります。このときの選手はブーストや特別なスキル、特別なアニメーションなどが発生するようになります。
――サウンドの監修には、ラッパーのトラビス・スコットさんが起用されていますが、こちらも起用の理由をお聞かせください。
ベニッシュ氏: トラビスは現在の北米の音楽業界でも特にホットなミュージシャンで、さらに彼はこの「NBA 2K」シリーズの大ファンということで、ゲームの雰囲気がわかっているので、我々としてはベストな人材でした。彼もシリーズ20年のNBAのゲームに携われたことで、大きなプロモーションへとつながりましたし、互いとって非常にいいパートナーシップを取ることができました。
――先日、本作のeスポーツリーグ「NBA2K League」の最初のシーズンが終了しましたが、その手応えと今後の取り組みについてお聞かせください。
ベニッシュ氏: 今年初めてのシーズンを終えて、改めて圧倒されつつも、安堵する気持ちが大きいです。私達の新しい取り組みにおいて、様々なパートナーに恵まれて、選手の皆さんも本当に頑張っていただいて、特に大きなトラブルもなく終えることができました。来年は私が応援するレイカーズも含め40チームの参戦が決定していて、今年以上に面白くなることが予想されるので、私自身も楽しみにしています。
――期待がかかりますね。ありがとうございました。
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