【特集】
【夏休み特集】暑い夏は涼しい部屋の中でゲーム機掃除! PS5/Xbox Series X/PCを綺麗にしてみた
2024年8月17日 00:00
今年も歴史的猛暑が続いているが、GAME Watch読者の皆さんはいかがお過ごしだろうか。暑いけど実家に顔を出してくる!という方もいれば、暑すぎて外に出る気力が湧かないから家でゲームしとこう……という方もいらっしゃるだろう。夏が苦手な筆者はもちろん後者派だ。
だがゲームばっかりしていると、気になってくるのがゲーム機の汚れ。毎日数時間ほどゲームをしていると、ゲーム機やPCに少しずつ埃が溜まっていき、やがてその埃がゲーム機の性能低下や熱暴走を引き起こしてしまう。一方で暑いなか外に出て掃除グッズを買いに行きたくないし、動くと汗を掻いて気持ち悪いし……。
そこで本稿では、通販サイトで買い揃えられる掃除グッズを使用して、涼しい家の中でできるゲーム機お掃除を紹介。プレイステーション 5やXbox Series X、ゲーミングPCなど埃を溜めこみがちな据え置き機を中心に、夏休み中にメンテナンスがてら自分の愛機を掃除していこう。
新型に買い替えていても油断禁物! プレイステーション 5編
まずはプレイステーション 5から掃除していこう。今回はプレイステーション公式Xにて公開されている「PS5のお手入れ方法」を参考に掃除を行なった。
PS5は大きくわけて、2020年11月に発売された初期型(CFI-1000、1100、1200)、2023年11月に発売された薄型(CFI-2000)の二種類がある。筆者は初期型を使っていたのだが、薄型モデルの発売の際に買い替えている。まだ使い始めて9カ月ほどのため、埃はそこまで溜まっていないのだが、メンテナンスを兼ねて掃除を行なってみた。
PS5の掃除を始めるには、まず白い本体カバーを取る必要がある。薄型PS5の場合は全部で4枚あり、ツメによって固定されているため、一枚ずつ丁寧に外していこう。外すには結構な力が必要で、「バキッ」という大きな音が鳴るため少し心臓に悪い。カバーを全て取り外すと、薄型PS5の本体が露わになる。
先述のように使い始めてまだ9カ月ほどのため、そこまで汚れてはいないのだが、目に見える埃はすべてマイクロファイバークロスで拭きとった。ファン周りにも埃は溜まっていなかったので、今回はクロスで拭いただけに留めたが、必要があれば掃除機でファン周りの埃を吸い取っておこう。
初期型PS5では“ダストキャッチャー”と呼ばれる穴が2カ所あり、そこに掃除機を当てることで内部の埃をある程度吸い上げることができる。だが、新型PS5ではダストキャッチャーがなくなっているため、メンテナンス性は若干悪化しているように感じる。また注意して見ておきたいのはカバー側。PS5のカバーには小さな「〇×△□」のシェイプスロゴがあるのだが、ここに細かな埃が溜まっているので、クロスで綺麗に拭き取っておこう。
保証範囲内でできるPS5本体の掃除はここまで。特殊ドライバーさえ用意すればPS5のファンを取り外すことができるのだが、保証対象外の行為となるためおすすめはしない。あとは綺麗になった本体とカバーを合体させて、軽く拭きあげればPS5本体の掃除は終了だ。
続いてはPS5のコントローラー「DualSense」だ。筆者は付属のものを使用せず、別売りの「DualSense Edge」を使用しており、今年1月に新品交換になったばかりのため、こちらもそんなに汚れていない……と思いきや、複数個所に汚れを確認できた。
今回筆者が使用したのはノンアルコールタイプのウェットティッシュで、グリップやトリガーボタン周辺、ジョイスティックを中心に拭いていった。特に汚れていたのはグリップ部分の継ぎ目で、ゲーム中の手汗や皮脂などで汚れたのだろう。ノンアルコールタイプだが界面活性剤は入っているため、汚れを綺麗に拭き取ることができた。
PS5の掃除は汗をかくこともなく30分ほどで終了。このようにまだ使用歴が浅くても埃や汚れは溜まっている。買ったばかりでもきちんと定期的にメンテナンスをしておけば、ゲーム機を新品と同じように保つことができるのだ。
埃が入り込みやすいので要注意! Xbox Series X編
続いてはXbox Series Xだ。今回はXbox公式ページにある「Xboxの本体とアクセサリの清掃とお手入れ」を参照しながら掃除を行なった。Xbox SXは煙突効果を用いて本体を冷却しているため、本体上面には無数の穴が開いており、埃が入り込みやすい形状になっている。筆者のXbox SXも上面にうっすらと埃が積もっていて、少しまずい状態になっていた。
まずは上面の埃をマイクロファイバークロスで拭き取ったのだが、立ちはだかったのは全144個の穴。この穴の中もうっすらと埃があるため、筆者はクロスで1個ずつ穴の中を拭き取った。地道な作業ではあるが、たこ焼き器の穴を一個ずつ拭くような感覚で、後半は慣れた手つきで拭いていった。
Xbox SX本体の掃除はここまで。といっても、シンプルな本体形状の為、PS5より掃除する箇所が圧倒的に少ないのだ。分解すればより内部まで綺麗に出来るのだが、保証の対象外となるため今回は取り扱わない。
次にコントローラー。筆者は「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ2」をXbox SXとPCで併用しており、長時間使っているため結構汚れていた。特にジョイスティック部分が顕著で、ゴム部分に皮脂汚れらしきものが溜まっているなど、あまり見たくない状況になっていたのだ。ジョイスティックの汚れは、先ほどの「DualSense Edge」と同様にウェットティッシュを使って綺麗に取り除いた。
コントローラーなど手で触れるゲーミングデバイスは一カ月に1回のペースで汚れていないか確認しつつ、常に清潔な状態を保っておきたいところ。Xbox Series Xの掃除も30分ほどで終了した。
見て見ぬ振りをしていたツケ。ゲーミングPC編
ここまではコンソール機を掃除してきたが、次はゲーミングPCを綺麗にしていこう。ゲーミングPCはコンソール機よりも配線が複雑になるので、一度設置すると一年単位で動かすことはないという方も多いだろう。特にデスクトップ型になると、冷却ファンが多数あり、地べたに設置されることも多いため、かなりの埃を吸い込むことになりがちだ。
筆者のゲーミングPCは自作したもので、かれこれ2年半ほど使っているのだが、最後に掃除したのは1年ほど前になるだろうか……。直近でも気になった箇所は掃除していたのだが、中にあるフィルター類は見て見ぬ振りを続けていた。今回の掃除で1年分の埃の全貌が明らかになる。
まずは側面の吸気口。ここはすぐに掃除でき、一カ月に1回のペースで埃を除去しているのだが、それでもかなりの埃があるため、ここは掃除機で一気に吸い取った。残りは先ほどから活躍しているマイクロファイバークロスで拭き取っている。
問題なのはフロントパネルの中にあるフィルター。このゲーミングPCを作って以来、ほとんど開けたことが無く、今回掃除する中で最も埃が溜まっているであろう場所だ。恐る恐るパネルを取り外すと、その予感は見事に的中しており、縦に3つ並んだファンに沿うように、埃がびっしりと溜まっている。掃除しなかったツケが回ってきた瞬間だった。
幸いなことにフィルターが磁石でくっついていて、簡単に取り外し可能。フィルターのおかげでファン本体に埃は溜まっていなかったのも救いだった。フィルターはまず掃除機で大きな埃を取ったあと、軽く湿らせた雑巾で埃をからめとっていく。最後にもう一度掃除機をかけたら綺麗な網目が見え、フィルター掃除は完了だ。
なお、雑巾は軽く湿らせる程度でOK。フィルターを元に戻す際も十分に乾かし切ってから戻さないと、内部に水が飛んでしまいPCが故障してしまうため要注意だ。
PC内部はデリケートなゾーンなので慎重に掃除していく。特に基盤に近い場所は、細かなパーツを吸い取ってしまう恐れがあるので掃除機NG。エアダスターなどで埃を追い払うように綺麗にしていこう。なお、エアダスターを室内で使用する際、十分に換気している場所で行なうのもお忘れなく。
バックパネルの端子付近もなるべく掃除機は使わず、エアダスターを駆使していこう。またPCケースの隅っこは埃が溜まりやすいので、このあたりは掃除機で一気に吸い取る。そうすると、いつの間にか埃も少なくなり、綺麗なゲーミングPCに戻っていく。掃除を終えたゲーミングPCはピカピカで、“掃除してよかったな~”と筆者は思った。
ゲーミングPCの掃除は埃や汚れが多かったため一時間ほどかかった。また重いPCを持ち運ぶため、涼しい室内の中でも汗をかいてしまう。だが、特に最近のゲーミングPCは発熱も多く、しっかりと吸気・排気をしなければ、排熱が追い付かず性能が低下したり、最悪の場合故障もありえる。多少面倒でも半年に一度は様子を見た方がいいだろう。
毎日触っているから“汚れないワケがない”。身の回りのデバイス編
最後にPCの操作に欠かせないキーボード&マウスを掃除した。筆者はPCゲームをコントローラーでプレイするため、身の回りのキーボードやマウスはいわゆるゲーミング系のデバイスではないのだが、参考程度に見てほしい。
まずはキーボード。筆者は東プレ「REALFORCE R3」を原稿執筆や編集などの日常業務に使用している。通常であればキーとキーの隙間にエアダスターを吹きかけ綺麗にするところだが、今回はキーキャップを全て外して丁寧に掃除してみた。
青軸や茶軸に代表される“メカニカルキー”や「REALFORCE」シリーズのような静電容量無接点方式のキーボードは、キーキャップを取り外せる構造になっている。このキーキャップを取り外すのに便利なのが「キープラー」というアイテムだ。これを用いてキーキャップを全て外していく。なお、一部のキーボードはキーキャップが外せない仕様になっているものもあるため、まずはお使いのキーボードのキーキャップが外せるかどうか確認しておこう。
筆者は「REALFORCE R3」を1年半ほど使用しているが、毎日使うこともありたまにエアダスターを吹きかけるはあっても、キーキャップを外したことはなかった。だが、今回キーキャップを全て外してみたところ、かなり汚れておりこれまでキーキャップを外して掃除しなかったことを悔やんだほどだ。
まずはエアダスターで、すき間から入り込んだであろう髪の毛などを吹き飛ばす。次に綿棒でキーとキーの隙間をこすり汚れを落としていく。もし汚れがなかなか落ちない場合は、無水エタノールで綿棒を湿らせる。これでキーボード側はかなり綺麗になった。
キーキャップは今回の場合、先ほどのウェットティッシュで一個ずつ拭きながらキーボードへ戻していった。汚れがひどい場合は、バケツに水と台所用洗剤、そしてキーキャップを入れて一時間ほど放置すれば綺麗になるはずだ。
マウスは肩こり防止のためロジクールの「MX Vertical」を使っている。こちらもよく見るとクリックボタンの隙間が汚れていたり、底面に埃がくっついているので、ウェットティッシュや綿棒などで綺麗にしていく。こちらはキーボードのようにややこしい作業はなく、ひたすら拭き取って綺麗にしていくだけだ。
このように毎日手に触れるデバイスたちは、皮脂や手汗など過酷な環境にさらされているため、非常に汚れやすい。衛生面的にも一カ月に1回はメンテナンスをしつつ、キーボードは三カ月に1回はキーキャップを外す“フルメンテナンス”を行なった方がよさそうだ。
取り返しがつかなくなる前に……。ゲーム機やデバイスを掃除&メンテナンスしよう!
ここまで涼しい家の中でできるゲーム機お掃除をお届けしてきた。筆者は今回の掃除で、日ごろお世話になっているゲーム機たちが、いかに過酷な環境にさらされているのかがわかった。特にPCやキーボードはかなり汚れていて、あと一歩で取り返しがつかない状態になっていただろう。
今回使用した掃除グッズたちは、通販サイトにて数百円から1,000円台で購入可能。ネットで注文すれば外出しなくて済むし、ゲーム機を清潔に長く使っていくのなら安い金額だ。暑い中で無理をして行なう訳にもいかないが、まずは涼しい部屋の中でコントローラー1台からゲーム機の掃除をしてみてはいかがだろうか。