ゲーミングデバイスレビュー「GV-N970G1 GAMING-4GD」

GV-N970G1 GAMING-4GD

“ワンランク上”のGTX 970がここに
新冷却機構のOC仕様。高解像度プレイにキク!

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発売元:
  • GIGABYTE
開発元:
  • GIGABYTE
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「GV-N970G1 GAMING-4GD」パッケージ

 NVIDIAの最新GPU、GeForce GTX 900シリーズを搭載したビデオカードが9月より各ベンダーから発売されている。今回紹介するのはそのひとつ、GIGABYTEより発売された「GV-N970G1 GAMING-4GD」だ。

 ビデオカードというのはベンダーごとに冷却機構やオーバークロック(OC)仕様に違いがあり、それが同チップを載せる製品ごとの特色を生み出しているが、本製品ではヒートシンクに新デザインを採用した“WINDFORCE 3X cooling system”を搭載、ブーストクロック1,329MHz(リファレンスカードの12%増し)というスペックを達成していることが大きな特徴となる。

 また、従来の製品ではOC率が違う2種類のモデルが登場した際、探しづらかったが、今回からゲーミング仕様のフラッグシップモデルに「G1 GAMING」というブランドネームを設定したため、わかりやすくなっている。

 本製品に搭載されたGPU、GTX 970はアーキテクチャ的には初のデスクトップ向けMaxwell。Keplerアーキテクチャを搭載したGTX 670から見て、ほぼ2年でアーキテクチャ的に代替わりした格好となる(中間にあるGTX 770はKeplerだったため)。

 というわけで本稿では、ちょうどKepler世代にあたる2年前のミドルハイスペックPCを題材に、GTX 670からGTX 970に換装したらどうなるか?というテーマを中心にしてレビューをお届けしたい。

新型ヒートパイプ冷却機構でスペック以上のオーバークロックを達成

「GV-N970G1 GAMING-4GD」
ヒートパイプ冷却機構
映像出力はDVI×2、HDMI×1、DisplayPort×3と豊富。「GIGABYTE Flex Display」による4K4画面出力も魅力となっている

 さて、本製品「GV-N970G1 GAMING-4GD」は実売価格にして50,000円前後と、GTX 970搭載ビデオカードの標準である45,000円前後と比べると1割ほど高くなっている。

 その理由は独自の冷却機構と、他より高いスペックにある。“WINDFORCE 3X cooling system”と名付けられたGIGABYTE謹製の冷却機構は、ビデオカード全体を覆うヒートシンクを4本のヒートパイプで貫いた構造。ヒートシンクはフィンが細かく張り巡らされ、送風による冷却効果を高める工夫も凝らされている。

 冷却ファンは大型、低回転のものが3つ。フル稼働中でも冷却音は非常に小さく、たいていの環境(少なくとも筆者の環境では)CPUファンの音にかき消されるほどの静音性だ。それでいてベンチマークソフトを1時間ぶっ続けて動かしてもGPU温度は50度を超えないレベルで、熱設計にかなりの余裕がある。

 それを反映して、本製品ではGTX 970のリファレンスカードに比較して1割強のオーバークロック(ブースト時コアクロック:リファレンス1,170MHz、本製品1,329MHz)が施されている。その差はおよそ12%。

 ただし、これは公式のスペックシートの値。実際に本製品をPCに装着してベンチマークを回したところ、今回用いた製品版の機材では、GPUクロックは1,391MHzで安定した。実にリファレンスカードの18%増しである。

リファレンスカードとのクロック比較。カタログスペックでは1割強増し

GPU-Zでのモニタリング。コアクロック1,391MHzを確認。スペック値以上のクロックがでている

 リファレンス相当のビデオカードにプラス5,000円でおよそ2割増しの性能が手に入ると考えれば、本製品はかなりのお値うち品といえるかもしれない。「GV-N970G1 GAMING-4GD」の製品名にあるように、まさにゲーミング向けである。では、続いてベンチマーク結果を見ていこう。

多数のフィンが並ぶヒートシンク。ビデオカード全体にまたがって実装されていることで高い冷却効果を発揮しているようだ
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(佐藤カフジ)