Xbox Oneゲームレビュー

Sunset Overdrive

新ドリンクが生んだ怪物世界から脱出!
明るいサバイバルホラーオープンワールド登場

ジャンル:
  • オープンワールド
発売元:
  • 日本マイクロソフト
開発元:
  • Insomniac Games
プラットフォーム:
  • Xbox One
価格:
7,452 円
発売日:
2014年10月30日
プレイ人数:
1人(オンラインマルチプレイ8人)
レーティング:
CERO:D(17歳以上)

 クールでイカしたサバイバルホラーオープンワールド、それが「Sunset Overdrive」だ。E3での派手な出展で多くの人を魅了した作品が、ついに発売される。ノリノリの音楽と、多彩なアクションで群がる敵をばったばったとなぎ倒せる、爽快感溢れるゲームである。

 Xbox Oneユーザー全ての人にオススメの、ハチャメチャなノリが楽しい作品だ。今回、発売に作がけ本作をたっぷり楽しむことができた。ハイスピードで街を駆け抜け、巨大な敵ともバンバン戦える本作の、基本要素と、特徴、さらにマルチプレイ要素も紹介していきたい。

【Sunset Overdrive Gameplay Launch Trailer】

悪夢の世界をぶっ飛ばす、壮快オープンワールド誕生。駆け抜け、飛んで、暴れ回れ!

主人公の外見は自由に設定可能。様々なアバター装備も登場する
高速でフィールドを動き回り、群がる敵を倒す。壮快な戦いを自分のテクニックで展開できる
OD'dは、どんどん変異体が出てきて、戦いは一層カオスになっていく

 大企業フィジコが発売するエナジー ドリンク「Overcharge Delirium XT」の発表会場でドリンクを飲んでいた人々が不気味な怪物「OD'd(オーディード)」に変わってしまった! 会場でバイトをしていた主人公は突然怪物に囲まれてしまう。

 慌てて逃げる主人公。どうやら街中がOD'dに変異した人間に襲われているらしい。主人公は家に逃げ帰りバリケードを作るが、一週間で食料が切れてしまう。主人公は外の世界がOD'dに、銃を持ったならず者ども、さらにフィジコの警備ロボットが闊歩する世界になっていることを知る。街はすっかり変貌してしまっていた。

 こんな世界にいられない! 主人公は知り合ったタフな老人ウォルターや、お坊ちゃん学校のサム、イカれた発明家フロイド、ブシドーを身につけた女の子キムなど、生き残った様々な人々と触れあいながら、街からの脱出を目指す。

 「Sunset Overdrive」はオープンワールドのアクションゲームだ。主人公はOD'dやギャングが闊歩する街の中を駆け抜け、様々なミッションやクエストをこなしていく。本作の最大の特徴はそのアクションにある。放置されている車やゴミ箱の上に飛び乗ると主人公は十数メートル飛び上がることができ、電線や屋根のヘリ、手すりを高速で滑ることができる。常に高速で動き回りながら、数をなして襲いかかってくる敵をバンバン倒していく楽しさが、本作のウリなのである。

 本作の“リズム”は下の「Sunset Overdrive - ゲームプレイ トレーラー」を見てくれば伝わるだろう。ハイスピードでハチャメチャ、過激で、クールで、そして明るいノリが楽しい。見ているだけでやりたくなる魅力的な戦闘が展開する。実際にプレイすると最初は操作が難しく感じられるだろう。うまく電線がつかめなかったり、ジャンプするオブジェクトがわからなかったりする。攻撃に夢中になるあまりに同じ所をぐるぐる回ってしまうことも多い。

 しかし、序盤はそれでいいのだ。うまくいかないフラストレーションが、徐々に楽しさに変わっていく。うまく移動できるようになり、武器を使いこなせるようになり、敵をさばけるようになる。巨大なOD'dをうまくあしらって倒せるようになったり、自分の“腕”が成長していくことがわかる。どこまでかっこいい戦い方ができるかを目指すのが、本作の楽しさなのだ。

【Sunset Overdrive - ゲームプレイ トレーラー】

【かっこいい戦い方を目指せ!】
戦いを重ねることでうまい移動のしかた、有効な攻撃法がわかってくる。慣れてくると、さらにかっこいい戦い方を目指したくなる

レコードに、爆弾ぬいぐるみ、酸を出すスプリンクラー……ハチャメチャ武器で戦え

ユニークでぶっ飛んだ武器がたくさん登場する
多彩な武器を切り替えながら戦う

 ぶっ飛んだユニークな武器も「Sunset Overdrive」の特徴だ。強力なハンドガン「ダーティハリー」、当たった敵を炎で包む「ファイアーショットガン」はまあ普通と言えるが、レコードを飛ばすマシンガン型武器「ハイファイガン」た、テディベアに爆弾をくくりつけて発射する「TN テディ」はどんなセンスなんだと、驚かされる。

 さらにフィジコのイメージキャラクターの玩具を設置、そこから酸がまき散らされる「アシッドスプリンクラー」、冷凍爆弾を撃つ「フリーズボム」、お祭りの花火が敵を焼き尽くす「カーニバル」と、ド派手で奇妙な武器ばかりだ。さらにゲームを進めていくことに「何でも屋ジャック」の店頭に新しい武器が追加されていく。

 これらの武器はRBボタンを押すと出てくるウィンドウで変更する。各武器はOD'dに有効だったり、ギャングに効いたりと効果が違う。さらに弾自体もそれほど多くないので頻繁に切り替えて使っていく。慣れると、アシッドスプリンクラーを敵の密集地帯に設置、ハイファイガンで敵を切り刻み、大型の敵はフリーズボムで動きを止め、TN テディをぶつけるといった戦い方ができるようになる。

 武器は当てた敵を感電させる「スタンショック」や、TN テディに変える「ベアフォースワン」といった特性を付与できる“アンプ”を装備できる。このアンプをアンロックするためには「履き古したスニーカー」、「トイレットパーパー」、「マスコットキャラの風船」などマップに点在しているリソースが必要となる。これらのアイテムが記されたマップもゲーム内マネーで購入できる。

 さらにオーバードライブという要素がある。これらは武器の所持量を増やしたり、ダメージを上げる「バッジ」を装備していくことでキャラクターを強化できる。オーバードライブは6つまで装備できるので、プレイスタイルに合うキャラクターカスタマイズを行なうことが可能だ。

 かっこいい戦い方が手軽にできて、そしてどこまでも極められるそれが「Sunset Overdrive」で開発スタッフが一1番実現したかったことだと、プレイしていて強く感じる。本作は最初にいきなり複数の武器を渡され、武器のカスタマイズや、特製の付与などドンドン情報量が増える。これはもう少し整理して欲しかったと思うが、本作の「やりたいこと」が理解できれば納得できるだろう。キチンと理解し、使いこなすことはあとでいいのだ。がむしゃらに戦い、何度も死んで、そして立ち上がって、クールでイカしたヒーローになるべく、がんばっていこう!

【イカした武器を使いこなせ】
アンプやバッジをアンロックし、特性を付与していく
爆発する「TN テディ」
酸をまき散らす「アシッドスプリンクラー」
敵を凍らせる「フリーズボム」
機械の敵に有効な「デスブーメラン」
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(勝田哲也)