PS Vita/PSPゲームレビュー

GOD EATER 2

ブラッドアーツ、リンクサポートなど数多くの新要素を追加!
2機種同時発売となった待望のシリーズ最新作!

ジャンル:
  • ドラマティック討伐アクション
発売元:
開発元:
  • バンダイナムコゲームス/シフト
プラットフォーム:
  • PSP
  • PS Vita
価格:
5,980円
発売日:
2013年11月14日
プレイ人数:
1~4人
レーティング:
CERO:C(15歳以上対象)

 11月14日、バンダイナムコゲームスは、PlayStation Vita/PSP用ドラマティック討伐アクション「GOD EATER 2」を発売した。

 価格はPS Vitaカード版/UMD版/DL版が5,980円、特別仕様のPS Vita本体同梱のフェンリルエディション本体同梱版が25,960円。他にも2種類の特装版がリリースされている。プレイ人数は1~4人。PS Vita版とPSP版でゲーム内容に違いはない。

 PSP「GOD EATER」、「GOD EATER BURST」に続く、シリーズ第3弾となる本作。そのゲーム性や長期に渡り無料でリリースされたDLCなどから人気を集め、なんと本作は発売初日で50万本という出荷本数を達成。いまやバンダイナムコゲームスを代表するタイトルの1つと言えるだろう。

 現在、3章序盤までプレイでき、さらにPS VitaとPSPとの間でマルチプレイが可能な「GOD EATER 2 序盤まるごと体験版」が配信されている。この体験版や製品版では、序盤まるごと体験版の前にリリースされた体験版に対するユーザーからの意見を元に多くの改良が施されている。改良点については公式ブログをご覧いただきたい。

 それでは早速、新要素を中心に本作を紹介していきたい。なお、レビューにはPS Vita版を用いている。

ブラッドアーツ、キャラクターエピソードなど、新たな要素が加わったシリーズ最新作。もちろん、新装備や新アラガミも数多く追加されている

映像はより美しく、ストーリー性も大幅に高まったシリーズ最新作

 スピーディで爽快なアクションだけでなく、そのストーリー性の高さでも高い評価を受けていける本シリーズ。本作ではストーリー性がより高まっている。グラフィック面がパワーアップし、キャラクターの感情表現が豊かになった点も大きい。

 メインストーリーのクオリティの高さはもちろん、本作からは「キャラクターエピソード」という登場人物にフォーカスをあてたサブエピソードが楽しめるようになっている。エピソード収録キャラは10キャラクター以上、各キャラクターのエピソード数も複数用意されており、ボリュームはかなりある。

 キャラクターエピソードは任意でプレイ可能なため、メインストーリーだけを進めることもできるが、クリアしていくことで、仲間が成長したり、主人公が特殊な装備を利用可能になったりと、大きなメリットがある。

メインストーリーは主人公が所属するブラッドの仲間たちを中心に描かれる。仲間たちは、それぞれが抱える過去に向き合うことで血の力に目覚めていく。その力をもって、アラガミや赤い雨といった脅威にさらされる世界に立ち向かっていく
物語を盛り上げてくれる、本作で初登場となるキャラクターたち。既報の通り、シリーズファンにはたまらない、雨宮リンドウら前作のキャラクターも登場する
ゲームを進めていくことでキャラクターエピソードが開放されるキャラクターが増えていく。エピソードの楽しさに加え、クリアすると仲間が成長したりといったメリットもあるので、積極的にプレイしてもらいたい

使い込むことでパワーアップ!「必殺技(ブラッドアーツ)進化」!

 これまでのシリーズでは神機を構成する近接武器・銃・装甲のパーツを強化することができたが、本作ではその要素に加え、アクションを使い込むことでパワーアップしていく「必殺技(ブラッドアーツ)進化」という要素が追加された。

 必殺技進化は、□ボタン攻撃など、各近接武器に設定されたブラッドアーツを装備し、その技をアラガミにヒットさせることで、その強化版や派生技が使えるようになるシステム。覚醒率はより強い敵にほど上がりやすくなっている。

最初にリリースされた体験版では装備しているブラッドアーツにしか覚醒率が上昇しなかったが、製品版や配信中の体験版では、装備していないブラッドアーツの覚醒率も上昇するようになっている

 ブラッドアーツは、ショートだけでも60種以上。本作から近接武器が2種増え、ショート、ロング、バスター、ブーストハンマー、チャージスピアの計5種類になっていることからも、かなりの多くのブラッドアーツが用意されていることがお分かりいただけるだろう。その数は実に300種以上。どんなブラッドアーツが使えるようになるのか、成長させていく楽しさがある。

 銃形態も使い込むことで新たなバレット「ブラッドバレット」が使用できるようになる。ブラッドバレットは各銃身ごとに獲得できるものが異なり、覚醒レベルに応じて、段階的に様々なバレットが入手できる。

 ブラッドバレットを入手していくことで、できることが増えていく。条件を満たせばブラッドバレットのバレットディットも可能になり、バレットエディットの自由度も増す。

本作の大きな特徴の一つと言える「バレットエディット」。各モジュールにバレットの部品であるチップを組み合わせていくことで、オリジナルのバレットが作成できる。射撃の角度、発射タイミングなど、かなり細かな設定が可能。ユーザーの手により、日々新たなバレットが開発されている。なお、前作までは3種類の銃身でバレットを共有していたが、本作からは銃身によって使えるバレットが異なるため、バレット管理は銃身パーツ毎に独立するようになっている

近接武器パーツは5種類に、銃身パーツは4種類に増加!各パーツを紹介!

 本作では前作からあった剣形態の近接武器パーツにブーストハンマーとチャージスピアが、銃形態で用いる銃身パーツにショットガンが追加されている。本項では、それら近接武器パーツ、銃身パーツを紹介していく。

○ ショートブレード

 リーチが短く、一撃の威力も低いものの、スピーディな連続攻撃ができる近接武器パーツ。攻撃後にすばやく移動やジャンプができる「アドバンスドステップ」、「アドバンスドジャンプ」、空中でステップできる「エリアルステップ」新たに追加された切り上げながら空中へ飛び上がる「ライジングエッジ」など、回避性能、機動性能の高さも魅力の1つ。

 ブラッドアーツには□ボタンや△ボタンでの攻撃、ステップ攻撃、空中攻撃、ライジングエッジがある。状況に縛られず、使いやすい□ボタン攻撃のブラッドアーツ「血煙乱舞」は、□ボタンを連打することでその場で高速連続斬りを放つアクション。高速で攻撃をヒットさせられることから、銃撃に必要なOP(オラクルポイント)がためやすいことに加え、ホールドなどの状態異常も付与させやすい。

○ ロングブレード

 威力、リーチとバランスに優れた近接武器パーツ。OPを消費する「インパルスエッジ」に加え、攻撃回数をリセットする構え「ゼロスタンス」が導入されたことで、コンボを際限なく続けられるようになっている。ゼロスタンスは攻撃回数のリセットに加え、発動時にスタミナが少し回復することもあり、コンボを継続させやすい。なお、インパルスエッジは、ゼロスタンス中に放つ技に変化している。

 ブラッドアーツは□ボタンや△ボタンでの攻撃、ゼロスタンス、インパルスエッジ。攻撃後、R+□ボタンで発動するゼロスタンスのブラッドアーツ「無尽ノ太刀・蒼」はゼロスタンスを使ったコンボの威力が高められる。また、インパルスエッジのブラッドアーツには連射が可能になるといったものも存在する。

○ バスターブレード

 攻撃速度は遅いが、威力とリーチに優れた近接武器パーツ。一撃で大きなダメージを与える「チャージクラッシュ」に加え、攻撃後にすばやくガードできる「アドバンスドガード」と防御面でも効果的なアクションを備えている。

 新たに加わったアクションは「パリングアッパー」。ガード後に攻撃を行なうアクションで、ガード時間は短いが、タイミングよく相手の攻撃に合わせられれば、攻撃の手を休めることなく、ダメージが与えられる。少量のスタミナを消費するが、コンボ後にも発動でき、かつパリングアッパー後も連続攻撃が可能なため、スタミナがある限り、連続して攻撃を繰り出すことができる。

 ブラッドアーツは□ボタンや△ボタンでの攻撃、ステップ攻撃、空中攻撃、チャージクラッシュ、パリングアッパー。□ボタンのブラッドアーツ「ライオットスイング」は動作中、アラガミの攻撃に耐えることができる。パリングアッパーのブラッドアーツ「レイジカウンター」ではガード成功時に強力なカウンター攻撃を放つ。

○ チャージスピア

 リーチと突進力の高さに秀でた近接武器パーツ。攻撃速度もなかなかのもの。力をためてから相手に突進する「チャージグライド」(その後の連続攻撃は高火力)、後方に飛びのく「バックフリップ」の2つの専用アクションを持つ。チャージグライドは溜めながら移動でき、空中でも使用できるため、使える場面は多い。全体的にはショートとロングの中間といった印象で、使い勝手はいい。

 ブラッドアーツは□ボタンや△ボタンでの攻撃、空中攻撃、チャージグライド。□ボタンのブラッドアーツ「暴風圏・甲」は、スピアを振り回し、圧倒的な手数で攻撃でき、進化させれば△ボタンでのフィニッシュ攻撃が可能に。同じ□ボタンのブラッドアーツ「暴風圏・乙」は攻撃時のOP回復量が多くなる。銃形態を多用したい場合にはもってこいだ。チャージグライドのブラッドアーツは、威力を上昇させたり、命中時に後方へ退避したり、突進せずにその場で攻撃したりと多くのバリエーションが存在する。

○ ブーストハンマー

 リーチは短いが、高威力を誇る近接武器パーツ。通常時の攻撃速度も遅い。これだけだとバスターより劣るのでは? と思われてしまうかもしれないが「ブースト起動」することでその懸念は払拭されるほど高速攻撃が可能になる。

 ブースト起動中は、□ボタンで「ブーストラッシュ」、△ボタンで「ブーストドライブ」、R+□ボタンで「ブーストインパクト」に派生する。各行動はスタミナを消費するが、ラッシュは高速連打が、ドライブは高速で移動しての一撃が、インパクトは高威力の一撃が放てる。スタミナとの相談になるが、ラッシュで連打を決め、敵が逃げたらドライブで追いかけて、さらにラッシュといった運用もできる。

 ブラッドアーツは□・△ボタン攻撃、ステップ攻撃、空中攻撃、ブースト行動、ブーストラッシュ、ブーストドライブ、ブーストインパクト。ブースト行動のブラッドアーツ「アイアンハート」は、ブースト攻撃の威力が高まり、さらにブースト中アラガミの攻撃に耐えられるようになる。ブーストラッシュのブラッドアーツ「絶命乱れ打ち」は弱点に当てると威力が高まる。ハンマーでの主力となる、ブースト行動、ブーストラッシュは進化させておいて損はない。

 ここからは銃身パーツについて紹介していく。近接武器パーツは攻撃速度、リーチ、アクションなど違いがわかりやすかったが、銃身パーツにおいても、これまでのシリーズでは銃身パーツカテゴリ毎の個性は「射撃時の硬直」や「弾種の消費OP軽減率」などであったところが、本作から銃身毎に射程、威力、特殊効果などが異なる「専用バレット」の概念、銃身毎の特殊アクション、ブラッドバレットが追加されたことでより個性的になっている。

○ スナイパー

 専用の狙撃弾を使う、長射程がウリの銃身パーツ。使用可能なモジュール数は5。(12月18日配信のアップデートでモジュール数は6になる)

 可変倍率で長距離射撃の手助けになる「スナイパーサイト」、敵に見つからずに行動できる「ステルスフィールド」と2つの専用アクションを備える。

 ブラッドバレットには狙撃弾が1体のアラガミに複数ヒットする「多段ヒットSN」、貫通属性に弱い部位に対して複数回命中させることで、一定時間防御力を大きく下げる「結合阻害弾」などがある。

シンプルな操作で、自由に気持ち良くキャラクターを動かせる

○ アサルト

 連射力の高い銃身パーツ。専用バレット「連射弾」はヒットさせることでOPが回復する。とにかく多く弾丸を撃ちまくりたい人にはうってつけの銃身パーツだ。使用可能なモジュール数は3(12月18日配信のアップデートでモジュール数は4になる)。

 専用アクションは「ドローバックショット」。後方へ飛び退きながらバレットを射出する、攻防が一体となったアクションになっている。

 ブラッドバレットには敵を追尾する「ホーミング」、弾丸を複製し、3方向へ射出する「拡散複製」などがある。

○ ブラスト

 威力を重視した銃身パーツ。専用バレット「ロケット弾」は着弾時に爆発し、広範囲にダメージを与えることが可能。また、唯一LLサイズのバレットが使える。使用可能なモジュール数は8。

 専用アクションは「オラクルリザーブ」。溜まっているOPをリザーブゲージに移動させ、OPを大量に蓄積することができる。これにより、他の銃身では利用できない高OPを必要とするバレットが運用できる。

 ブラッドバレットには発射から命中までの時間経過に応じて威力が増加する「充填」、発射から上下方向への移動量に応じて威力が増加する「抗重力弾」などがある。

○ ショットガン

 近距離用で高いダメージを与えられる銃身パーツ。専用バレット「散弾」は近距離の敵に大きなダメージを与えられるが、遠距離になるとダメージが低下してしまう。使用可能なモジュール数は5(12月18日配信のアップデートでモジュール数は6になる)。

 専用アクションは「ラッシュファイア」。前方へ突進して射撃するという近距離を得意とするショットガンらしいアクションになっている。

 ブラッドバレットには至近距離で散弾を当てると部位防御力を一定まで無視してダメージを与えられる「徹甲弾」、敵の追尾弾を誘導するマーカーを設置する「デコイ化」などがある。

 近接武器、銃身パーツはプレイスタイルに応じて選ぶものではあるが、個人的なオススメは、近接武器パーツはショートとブーストハンマー、銃身パーツはブラスト。

 ショートは「ホールド大」といった状態異常系のスキルと相性が良く、手数が多いことからOPが溜めやすく、銃形態での銃撃もしやすくなる。行動・攻撃速度が速いため、使い勝手もいい。

 ブーストハンマーはブースト行動にさえ入れば、攻撃速度が圧倒的に高まり、ブーストラッシュの強力な連打で一気にダメージを与えられる。こちらも連打を決めやすいのでOPが稼ぎやすい。

 ブラストの魅力はなんといってもオラクルリザーブによる、高消費OPのバレットが利用できる点だろう。LL弾が利用できたり、ブラッドバレットでも威力を高められるため、信じられないほどのダメージを叩き出すことが可能だ。

 こちらもプレイスタイルによるが、ブラッドアーツは、□ボタンや△ボタン攻撃、ロングのゼロスタンスやハンマーのブースト行動など使用頻度が高いものは育てやすいし、使用頻度が高い分、その恩恵も大きい。

ミッションに出撃しないンNPCが固有の特殊効果を発動する「リンクサポートシステム」

 最大4人がミッションに出撃する本作。例えば、1人プレイなら3人のNPCを連れて行くことができるが、本作ではさらにサポート効果を発揮してくれる仲間を設定することができる。

 この「リンクサポートシステム」は、最大4人までのサポートメンバーを設定することができ、各NPCや主人公のサポート効果をミッション中に受けられるシステムだ。

 サポート効果は「ホールド付与 5」、「移動速↑20% 0~2」、「フルバースト 5」など、NPCにより様々。各サポートスキルにはコストがあり、合計100までのスキルが設定できる。設定できるのは最大4人までなので、最大4種類のサポートスキルの恩恵が受けられる。

 サポート効果の発動条件は時間経過。例えば「ホールド付与 5」であれば、ミッション開始から5分経過後にフィールドにいるすべてのアラガミをホールド状態にする。

 一緒にプレイするなどして、アバターカードを交換した他のプレーヤーのサポートメンバーにすることも可能。もちろん、前作と同様にアバターカードを交換した相手はNPCとしてミッションに連れていくこともできる。

前作から、体験版から、その両方からと、多彩な引継ぎが可能!

 前作や体験版からデータを引き継いでのプレイが可能なうえ、PS Vita、PSPの2プラットフォームで発売となった本作。画像を見ていただければおわかりいただける通り、引継ぎ方法もかなり多彩だ。

 1:PSP「GEB」から引き継ぐ
 2:PSP「GE2体験版」から引き継ぐ
 3:PSP「GEB」、PSP「GE2体験版」から引き継ぐ
 4:PSP「GEB」、PS Vita「GE2体験版」から引き継ぐ
 5:PSP「GE2」から引き継ぐ
 6:PS Vita「GE2体験版」から引き継ぐ
 7:PS Vita「GE2」から引き継ぐ

※「GEB」=「GOD EATER BURST」、「GE2」=「GOD EATER 2」

 1~4と6が前作や体験版からの引継ぎになる。他にもPSPからPS Vitaにプラットフォームを変更してのプレイまでもがサポートされているのは嬉しいところだ。

 すでにプレイしているようなシリーズのファンの多くは、3もしくは4を選んだことだろう。これから始めようという方は体験版を経て、2や6を選択してもらうのがいいだろう。

前作「GEB」からの引継ぎの場合は、「GEB」で「引継ぎ装備追加条件」を達成することで最大12種類までの装備を引き継ぐことができる。引継ぐ際、武器カテゴリが前作と違ったものになるパーツがある点には注意してもらいたい。条件クリア数得点として、消費アイテムなどを得ることもできる。また、引継ぎ時にはヘアスタイルなど、キャラクターエディットも可能となっている

 引継ぎ装備があるなら前作をプレイしてからと考える方がいるかもしれないが、いくら強い装備を引き継いでも、装備のランクが高ければ高いほど、ストーリーを進めなければ使用できず、ゲームを進めてしまえば、装備は作れるので特に大きな損はないと考えてもらって問題ないだろう。もちろん、前作には前作のストーリーもあるため、前作を遊んでからというのも悪くない。現在、「GEB」はパッケージ版、DL版共に1,800円で購入できるし、DL版ならPS Vitaでプレイすることができる。

最後に

 チャージスピア、ブーストハンマー、ショットガンといった新たな武器パーツ、ブラッドアーツやブラッドバレッドなどにより、それぞれの武器はさらに個性的に。これまでとは違った動きやギミックの詰め込まれたアラガミも数多く登場。ストーリーに関してもメインストーリーだけでなく、キャラクターにフォーカスをあてたキャラクターエピソードの要素が加わり、アクション面、ストーリー面共に大幅に進化している。どのタイミングでどんなサポートスキルを発動させるか、コストに合わせて設定するリンクサポートシステムも面白い。装備作成、ブラッドアーツの育成、バレットエディットなどもあり、遊び応えは大幅に増している。

 シリーズを遊んだことのない方だと、最大4人プレイの本作は1人では遊べないのでは? という不安があるかもしれないが、筆者がプレイした限り、1人プレイで通常のミッションを全てクリアできたし、全てではないが、これまで挑戦した高難易度ミッションも1人でクリアできているので、1人でしか遊ばないという方も安心していただけたらと思う。

 マルチプレイに関してはPS Vita、PSPと異なるプラットフォームでのマルチプレイに対応。残念ながらインフラストラクチャーモードには対応しておらず、アドホックモードのみではあるが、「アドホック・パーティー」に対応しているため、プレイステーション 3と通信環境さえあれば、遠隔地のプレーヤーと一緒にプレイすることができる。

 余談ではあるが、本作はPlayStation Vita TVと同じ発売日であり、Vita TVでのプレイにも対応している。実際試したが、大画面でのプレイはなかなか快適。アドホック・パーティを利用したマルチプレイも問題なくプレイできた。

 PS3を持っているならDUALSHOCK 3が必要ないので、Vita TVと本作があればOKだ(もちろんモニターは必要になる)。Vita TVはPS Vita本体の約半額で購入できるので、PS Vitaを持っておらず、外ではプレイしないという方にはVita TVでのプレイをオススメしたい。なお、外ではPS Vita、家ではVita TVと使い分ける場合、メモリーカードを抜き差しすることになるが、PlayStation Plus(有料)のセーブデータお預かりサービスを利用するとメモリカードの抜き差しをする必要がなくなるので便利だ。

 シリーズらしさは残しつつも、数多くの新要素が追加され、あらゆる面で隙のない本作。ハッキリ言って買いだ。Vita TVでのプレイにも対応しているので、家でのみプレイする方にもオススメ。興味があれば11月21日に無料配信が始まった「GOD EATER 2 序盤まるごと体験版」をプレイしてもらいたい。前述の通り、データの引継ぎができるので、体験版から遊んでも一切損はない。また、11月29日に発表され、12月18日からスタートする、シリーズに欠かせないDLCにどんなものが出てくるか、今後の展開も楽しみでならない。

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(木原卓)