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PSPゲームレビュー

ストーリーとゲーム性を充実させ
どっぷりとハマり込めるシリーズ最新作

「戦場のヴァルキュリア3」

  • ジャンル:アクティブ・シミュレーションRPG
  • 発売元:株式会社セガ
  • 開発元:株式会社セガ
  • 価格:6,279円(UMD版)
       5,600円(ダウンロード版)
  • プラットフォーム:PSP
  • 発売日:発売中(1月27日発売)
  • プレイ人数:1人
  • CEROレーティング:B(12才以上対象)


 1月27日、株式会社セガはPSP用アクティブ・シミュレーションRPG「戦場のヴァルキュリア3」(以下、「3」)を発売した。本作は、2008年に発売された「戦場のヴァルキュリア」(以下、「1」)シリーズの最新作で、2010年1月に発売された「戦場のヴァルキュリア2」(以下、「2」)に続いての最新作となっている。

 「2」は「戦場のヴァルキュリア」シリーズの最大の特長であるゲームシステム“BLiTZ”を、通信プレイにも対応させた意欲作だったが、今回紹介する「3」では、通信プレイの要素はなくなっており、1人用のゲームとしての面白さを追求した内容となっている。

 ここからは、本作のストーリーやキャラクター、基本的なゲーム内容の紹介はもちろん、「2」からどう変わったかについても含めてレビューしていこう。


■ 定評のある重厚なストーリーと人間ドラマは健在
  運命のいたずらで懲罰部隊に送られた主人公がそれでも懸命に戦う物語

“ネームレス”に送られた最初のミッションで、クルトはダルクス人の戦車長であるNo.6、グスルグの信頼を得ることに成功する。グスルグは“ネームレス”におけるクルトの最初の協力者であり、良き理解者ともなる

 舞台は征暦1935年4月。ガリア公国と帝国の戦争であるガリア戦役が開始された頃。

 主人公のクルト・アーヴィングは、将来を嘱望されたガリア軍の優秀な士官だったが、とある出来事で、反逆の濡れ衣をかけられ、反逆者や戦争犯罪人の集められた懲罰部隊、通称“ネームレス”へと送られてしまう。

 “ネームレス”では隊員は自分の名前すら剥奪され、番号で呼び合うことになっており、その活動は極秘扱いで記録に残らない。その活動は、危険すぎる任務や公にできない裏の任務が多く、前の隊長も戦死した直後だった。

 しかし、“ネームレス”で活躍し恩赦を得ることを目標にしたクルトは、“ネームレス”の戦車長を努めるグスルグの協力を得て、ひとクセもふたクセもある隊員たちの 信頼を勝ち取り、次々と危険な任務を成功させていくのだった……。

主人公のクルト・アーヴィングは、普段は冷静沈着そのもので理詰めで物事を完璧に遂行しようとする真面目な性格。しかし、それだけに融通が利かないといった人間らしい欠点も併せ持っている ヒロインの1人であるNo.13のリエラ・マルセリスは、これまでに所属した部隊がことごとく全滅していることから“死神”の異名で呼ばれており、悩んでいる もう1人のヒロインであるNo.1のイムカ。ヴァールと呼ばれる自作の武器を所持しており、ある目的のために“ネームレス”に参加している。「〜ない」が口グセ

 このようなプロローグから本作のストーリーは動き始めていく。“ネームレス”では、自分が認めた相手にのみ、自分の本当の名前を教えることになっており、それまでは番号で呼ばれることとなる。

 プレーヤーは、クルトとして“ネームレス”の指揮をとり、危険な任務をクリアしながら、次第に隊員たちの信頼を勝ち取りながら、恩赦を目指して困難な任務に挑んでいく。

 「戦場のヴァルキュリア」シリーズは、重厚な世界観に支えられたテーマ性のあるストーリーと人間ドラマの部分に定評があるシリーズだが、本作でもその魅力は健在だ。詳しく話すとネタバレになるため詳細は避けるが、本作ではクルトをはじめ、何らかの理由で“ネームレス”に送られた隊員たちが危険な任務や理不尽な命令に耐えながらも、祖国のために懸命に生きる様子が描かれていく。

 また、“ネームレス”のライバルとなる、帝国の特別遊撃部隊“カラミティ・レーヴェン”をはじめとする、敵役となるキャラクターたちにも、それぞれのドラマが用意されている。彼らが戦う目的の描写と魅力もクルトたちに勝るとも劣らないものとなっており、重厚な人間ドラマを彩る欠かせない要素となっている。

ダハウ大尉は、ヨーロッパ全土で迫害されるダルクス人独立という理想のために、ダルクス人部隊である“カラミティ・レーヴェン”を率い、独自の行動をとっている ダハウの副官であるリディア・アグーテ中尉。ダルクス人部隊である“カラミティ・レーヴェン”の中で、ダルクス人ではない彼女がいる理由についてもストーリーの中で明らかにされる ジグ少尉はダハウの理想に共感し、共に“カラミティ・レーヴェン”で行動する若きダルクス人。真っ直ぐな生き方をしているため、味方である帝国軍の迫害に反発することも

 また、本作では「1」と同じ時代が舞台となっており、「1」のキャラクターたちはもちろん、2年後の征暦1937年が舞台となる「2」のキャラクターたちも登場するなど、シリーズのファンにとっては、彼らの新たな側面を知ることができるのも嬉しいところだ。

 とはいえ、メインストーリーはあくまでクルトたち“ネームレス”の視点で進んでいく。これまでのシリーズをプレイしていればより楽しめるのは確かだが、シリーズを未プレイの人でも問題なく楽しめる内容になっているので、安心してほしい。

ウェルキンやアリシア、イサラといった「1」の主要キャラクターと共闘するミッションも用意されている これらのミッションでは、彼らを自分のユニットとして自由に操作することができる。シリーズのファンにとっては嬉しい演出といえるだろう 主人公であるアバンやヒロインのコゼット、ゼリをはじめ、「2」の主要キャラクターたちも登場。彼らが士官学校に入学するきっかけとなった出来事にクルトたちが関与していることがわかる



■ 進軍マップの採用により部隊の行動とその結果がわかりやすくなった

各章の最初には、クルトから現在の状況と簡単な戦略目標が説明されるので、何が最終目的なのかがわかりやすくなっている。聞き逃さないようにしよう

 いよいよ、実際のゲーム内容について紹介していこう。本作のストーリーやミッションの進行は進軍マップと呼ばれる画面上で行なわれるように変更された。この進軍マップでは、ミッション達成時に前線の位置が変更されるなど、ミッションやイベントの進行に合わせて表示が変更されるようになっており、プレーヤーが操作する“ネームレス”が果たした役割を感じやすくなっている。

 また、本作ではミッションやイベントが2つに分岐することがある。またまた、複数の勝利条件があるミッションでは、どちらの勝利条件を満たすかにより、その後のイベントに若干影響をおよぼすこともある。ストーリーが先に進むと、もう片方は選べなくなってしまうので、クリア後のお楽しみとしてとっておくのもいいだろう。

 ストーリーは章立てで進むようになっており、これまでにクリアしてきた章については、進軍マップ上で×ボタンを押すことで選べる、全体マップで確認することができる。全体マップでは、“ネームレス”に所属する隊員や、重要なキャラクターたちのサイドストーリーが楽しめるエクストラエピソード(断章)を選択することもできるので、エクストラエピソードが登場したら1度全体マップで確認してみるといいだろう。


進軍マップでは、イベントシーンやミッションがすごろくのコマのように表示される。ストーリーの進行に関係するミッションは赤く表示されており、クリアすることでストーリーが進行していく ストーリーが進行するミッションをクリアすると、進軍マップ上に新たなコマが表示され、前線もそれに合わせて移動していく。最終的な目的を目指してイベントやミッションを進めていこう 進軍マップ上で×ボタンを押すと、より広い範囲で“ネームレス”の行動を振り返ることができる全体マップが表示される。登場するキャラクターのサイドストーリーが楽しめるエクストラエピソードも、この全体マップで選択可能だ



■ 兵種ごとの特長がより際立った「3」の“BLiTZ”では
  シリーズ最高のやり応えが味わえる

アクションモードでは、リアルタイムに砲撃が飛んでくるエリアなども追加され、より戦場の臨場感・緊張感を感じやすくなった

 進軍マップ上でミッションを選択すると、事前に得られる情報が表示され、所定の位置にユニットを配置した上でミッション開始となる。

 味方のフェイズ内で、コマンドポイント(CP)の数だけユニットを選択してアクションポイント(AP)量だけ移動させながら進軍していく「戦場のヴァルキュリア」シリーズの独自のゲームシステム、“BLiTZ”の基本は本作でも変わらないので、これまでのシリーズをプレイしたことがある人なら、すぐに慣れることができるだろう。

 ほかのシミュレーションRPGにはあまりない“BLiTZ”の大きな特徴として、プレーヤーのフェイズであっても、敵の迎撃範囲に入ると、攻撃を受けてしまうことが挙げられる。そのため、プレーヤーには敵ユニットの配置や迎撃範囲を考えながら、ユニットを行動させることが求められる。敵ユニットの背後に回ったり、建物や戦車などのユニットを盾にすることで効率的に進軍することができるので、「3」でシリーズを初めてプレイするという人は、ほかに抜け道がないか探してみて欲しい。


基本的な“BLiTZ”でのゲームの進め方を説明していこう。まずはこのコマンドモードでマップ全体の敵・味方の位置を確認。CPを消費して行動させるユニットを決定する ユニットを選ぶと、アクションモードへ画面が移行。3Dで表示される空間の中を、実際に操作しながら行動させることになる。アクションモード中は敵の迎撃範囲に入ると攻撃を受けるので注意したい アクションモード中は、1回だけターゲットモードに入って攻撃することができる。ターゲットモード中は敵からの迎撃は止むものの、攻撃後には反撃を受けてしまうので、確実に仕留められる敵から攻撃したい

 ここからは「3」のならではの要素について紹介していこう。まず「3」からの追加新システムとして、まず主人公のクルトと、ダブルヒロインのリエラとイムカの3人だけが使うことができる、特殊化と呼ばれる特殊能力が追加されたことが挙げられる。特殊化は非常に強力な能力だが、使用するにはCPだけではなくSPを消費する必要がある。CPは次のターンになれば回復するが、SPはミッションを遂行している間は回復しないため、ここぞという場面で使いたい。

【直接指揮】
クルトの特殊能力“直接指揮”は、2人までの味方の兵士ユニットと共に進軍することができ、共に攻撃することもできる。APの少ないユニットと共に行動することで、一気に複数のユニットを前線に移動させるといいだろう
【ヴァルキュリア】
リエラの特殊能力“ヴァルキュリア”を発動すると、敵の迎撃を受けてもまったくダメージを受けなくなる。また戦車を1撃で破壊できるほど、攻撃力も増加する。敵ユニットがひしめく迎撃網を強行突破するのに便利だが、行動終了後は通常状態に戻ってしまうため、敵の攻撃を受けない位置に移動しておきたい
【武装解放】
イムカの特殊能力“武装解放”は、画面内にいるすべてのユニットをロックオンし、1度に攻撃できる。多数の敵にダメージを与えられるので、敵ユニットの全滅が求められるミッションで特に役立つ能力だ

 もう1つ、部隊に欠かすことのできない車両ユニットについても大きな変更がある。それは戦車や装甲車などの車両ユニットを行動させる際のCPが、一律CP1に変更されていることだ。「2」では中戦車はCP2必要だったため、なかなか使いにくかったが、「3」では、この変更おかげで中戦車などの大型戦車も使いやすくなっている。

 大型戦車はパーツの搭載量も大きく、防御力にも優れているが、格段にAPが少なくなっているため、大きく移動する際には多数のCPを消費しなくてはならない。迅速な行動が要求されるミッションでは、APの多い軽戦車や、兵士ユニットを搭載して移動できる装甲車が有用になることもある。ミッション内容に合わせて、車両ユニットを変更することも忘れないようにしたい。

最初から“ネームレス”に配備されている軽戦車は、搭載量が少なく有用なパーツをあまり搭載できないという欠点もあるが、迎撃をはじき返す防御力と機動力に優れる。敵の迎撃網の中をかき回したいときに最適なユニットだ 中戦車や重戦車は防御力が高く、パーツの搭載量にも優れるがAPが少ない。大きく移動させようとすると、CPがいくつあっても足りないので、重要な拠点の防御などをメインに利用したほうがいいだろう 装甲車や工作用装甲車は、戦車より防御力や攻撃力には劣るものの、APが多く、兵士ユニットを搭乗させられたりパーツの搭載量が多いなど、汎用性が高くなっている。攻撃を兵士ユニットでまかなえるなら、これらの車両を使ってみるのも面白い

 もう1つ「2」から変更された要素として、1ミッション中に出撃させられるユニットの数が6つから9つに増えたことが挙げられる。そのため、2つのエリア上を同時に進軍していくことなどもやりやすくなった。

 ただし、特殊化の追加や車両ユニットの行動にかかるCPが1になったこと、出撃できるユニット数が増加したことでゲームが簡単になったかというと、そういうわけではない。ミッションに配置されている敵ユニットの数もその分増加しているし、増援なども次々と現われるようになっているため、戦力を小出しにしていると膠着状態に陥りやすいように感じられた。そのため、攻めるときには一気に攻める必要があり、敵の包囲網を突破するために考えることは、むしろ増えたといえる。

 また、敵フェイズにおけるAIも強化されたように感じられた。具体的にいうと、これまでのシリーズでは、防衛用のユニットを拠点に配置して迎撃させておけば、そうそう拠点を占拠されることはなかった。しかし、「3」では戦車の榴弾で体勢を崩された上に、迎撃を受けても敵ユニットが接近してくることあり、防御用のユニットを配置していてもまったく油断できなくなっている。

 これにより、「3」の“BLiTZ”は、守るべきところをしっかり守り、攻めるときは一気に攻めないと、敵に押し込まれかねないほどの歯ごたえのある内容となっている。難易度が上がった上に多対多のユニット同士の戦闘が増えたため、考えなければいけないことも大幅に増えたものの、それだけに指揮がうまくいってSランクをとったときの喜びも格別といえる。“BLiTZ”のゲーム性に魅力を感じているファンの人にとって、「3」は間違いなくやり応えのある内容になっているはずだ。


兵種ごとの特長を活かした指揮を採ることも大事だ。拠点防衛の要となるのが、行動終了時に盾を展開するようになった技甲兵。正面からの銃撃に対しては鉄壁の防御を誇る 敵ユニットの重装甲兵は、高い防御力と機関銃による迎撃をもつやっかいな存在だ。しかし、狙撃兵で迎撃範囲外から攻撃すれば、反撃を受けずに倒すことができる 敵の兵士ユニットの増援は多いが、さすがにトーチカなどの砲台や車両ユニットは増援として登場してこない。背後にあるラジエータが弱点なので、これらのユニットを優先的に倒すことで、序々に戦況を有利にしていきたい



■ どの兵士ユニットもすべての兵種が選択可能に
  ユニットの成長・カスタマイズは本拠地で行なえる

 シミュレーションRPGで重要な要素の1つに、ユニットの成長要素が挙げられる。ここからは「3」でのユニットの成長・カスタマイズ要素について紹介していこう。

 今までのシリーズから大きく変更された点として、「3」では兵士ユニットの兵種が固定されておらず、どの兵種にも変更可能になったことが挙げられる。これにより、プレーヤーが好きな兵種のユニットを多く用意したり、ミッションに合わせた特殊な部隊編成ができるようになった。

 ただし、ミッションクリア時には各隊員が出撃した際の兵種に対して熟練度が得られるようになっており、熟練度が貯まることで、より上位の兵種にクラスチェンジできるようになっている。このため、あまりコロコロと兵種を変更するのは得策とはいえない。できるだけ同じ兵種で続けて出撃させて、熟練度を貯めながら、必要なときにだけ兵種を変更させたほうがいいだろう。

ミッションクリア後には、クリアまでにかかったターン数に応じてランク評価されるとともに、経験値と資金を得ることができる。ミッションの目的を考え、なるべく迅速にクリアするように心がけたい ミッション中敵ユニットを倒したり、拠点を占拠したりしたキャラクターに対しては出撃時の兵種に対して熟練値が加算され、熟練値がある程度貯まると、自動的に上位の兵種にクラスチェンジされ、能力や装備できる武器などが強化される


 そのほかにも、ミッションとミッションの合間には、進軍マップから選択できる本拠地で隊員を訓練させたり、兵士ユニットの装備品や車両ユニット、パーツなどを購入して、ユニットの能力を調整することができる。

 ここからは、本拠地でできるこれらユニットの成長・カスタマイズ要素について紹介していこう。

“ネームレス”の本拠地は移動型のため、ミッションを遂行するために移動しながらいつでも本拠地の施設を利用可能となっている。本拠地では、ユニットの成長・カスタマイズのほかにも、隊員の情報やこれまでのミッションの遂行状況や記録も確認できる

・訓練場

 訓練場では、ミッション終了時に得られた経験値を使って訓練を行ない、隊員たちの能力を成長させることができる。また、オーダーの習得もできるので、経験値が貯まったら訓練場を訪れることで、次のミッションをより楽にこなすことができるようになる。

 また、隊員の兵種の変更や、バトルポテンシャルの変更も可能だ。ポテンシャルとは、ミッション中に特定の状況になると発動するもので、それぞれが持っているパーソナルポテンシャルと、兵種ごとに覚えるバトルポテンシャルがある。パーソナルポテンシャルには能力が強化されるものが多いが、マイナスに働くものもある。1度覚えたバトルポテンシャルは、別の兵種になった際にも1つだけ選択することができる。

 いろいろな兵種を経験させ、さまざまなバトルポテンシャルを覚えた後、現在の兵種やミッションに合わせて変更すると、よりミッションの遂行が楽になることだろう。


最大HP・命中・回避の訓練は、すべての兵種に対して効果を及ぼす。また、使用にはCPがかかるものの、ミッション中に大きな効果を及ぼすこともある、オーダーの習得も訓練場でできる すべての兵士ユニットの兵種変更は、訓練場のほかにミッション開始前にも行なえる。兵種の特長と部隊内の兵種ユニットのバランスを考えながら、兵種を変更していこう ポテンシャル変更では、兵士が覚えたバトルポテンシャルの中から、1つだけ好きなものを選択することができる。現在の兵種と相性のいいバトルポテンシャルを選択しよう

 訓練場内のマスターテーブルでは、各兵種と上位兵種が覚えるバトルポテンシャルの内容と、発動条件が確認できる。兵種の変更を行なったり、上位の兵種にクラスチェンジした際には、その兵種が覚えるバトルポテンシャルの内容を確認するといい。

 また、マスターテーブル内には、複数の兵種のバトルポテンシャルを覚えることで解放されるハイポテンシャルという特別なバトルポテンシャルの情報も確認できる。ハイポテンシャルは、複数の兵種のバトルポテンシャルを発動させることが必要なため、なかなか覚えることはできないが、その分強力なポテンシャルが用意されている。お気に入りの隊員には、ハイポテンシャルを覚えさせるように計画的に兵種変更をさせていきたい。

【マスターテーブル】
マスターテーブルでは、上級兵種を含めたすべての兵種のバトルポテンシャルとその発動条件が確認できる。覚えていないバトルポテンシャルがあったらその発動条件をチェックしておこう この2つのバトルポテンシャルに挟まれて白く表示されているのが、ハイポテンシャルと呼ばれる高度なバトルポテンシャル。ハイポテンシャルを獲得するには、挟んでいる2つの兵種のバトルポテンシャルを獲得しなくてはならない 2つの兵種のバトルポテンシャルを覚えてからマスターテーブルを見ると、見事にハイポテンシャルをが習得できる。ハイポテンシャルは、バトルポテンシャルと同様にポテンシャル変更で選択することで効果を発揮するようになる


・調達屋

 調達屋からは、兵士が装備する戦闘服や装甲服や武器、アクセサリのほか、車両ユニットやパーツを購入可能だ。また、ストーリーがある程度進んで開発レベルが上昇すると、新兵器を開発して新たな兵種の選択ができるようになる。新たな章が始まった際に開発レベルが上昇したときは、忘れずに調達屋を訪れよう。

戦闘服や装甲服は、装備するすべての兵種の強化につながる。「3」では迎撃で受けるダメージが馬鹿にできないものとなっているので、まずは防具の充実を図りたい 購入した武器は一括してその兵種に装備させることができる。同じ兵種が使える武器でも違う性能のものもあるので、別の武器を装備させたいときは個別に設定したい アクセサリは兵士ごとに装備させられるアイテムで、わずかだが能力を向上させることができる。複数購入できないので、よく使うユニットに優先して装備させるといいだろう
調達屋では、さまざまな車両ユニットを購入できるほか、砲塔やアーマーなどのパーツを購入して、車両ユニットを強化することがもできる。車両ユニットは1台しか出撃させられないので、まずは弱点を消すパーツを装備したい 装甲を強化するほかに、工作装置や堀削装甲を装備することで、新たな侵攻ルートを作り出したり、暗闇を照らす照明装置などの戦闘以外に役立つパーツも車両ユニットに装備できる。こういったパーツが有用なミッションでは、なるべく装備させておきたい 車両パーツの塗装やステッカーを変更することで、わずかであるが迷彩効果やステータスの上昇効果が得られる。とはいえ、大きな効果ではないので、効果を無視して自分好みの見た目にするのもアリだ

 各種成長要素やカスタマイズを紹介してきたが、本作の成長要素について感じたのは、自然とプレイしているだけでも十分強化されていくということ。

 単純にプレイするだけでも上位の兵種にクラスチェンジしていくので自然に強化されていくし、訓練所や調達屋などについても、章の始めなどに訪れて強化しただけだったが、特に不満を感じることはなかった。バトルポテンシャルの変更やマスターテーブルなどについても、あれば便利だが、なくてもプレイはできるので、あまり意識せずにストーリーを楽しんでいっても構わない作りになっている。

 もちろん、こだわりがあるプレーヤーは、細かくカスタマイズしてSランクやハイポテンシャルの取得を目指すといいだろう。これらのカスタマイズや成長要素について、どこまでこだわってやるかはプレーヤー次第なので、自分のペースで楽しんでいってもらいたい。


■ シリーズの原点に立ち返り集中してストーリーを楽しめる1本
  やり応えのあるシミュレーションRPGを求めている人も満足できる内容だ

オプションではボリュームやメッセージの表示速度のほか、ミッション中の敵フェイズの表示を高速化することもできる。快適にゲームを進めたい人は、これらの設定を変更するといいだろう

 本作の内容と魅力について、これまでのシリーズからの変更点を含めて紹介してきたいが、いかがだろうか。筆者はストーリーに関係しないフリーミッションや分岐ミッションのもう片方をやらずにストーリーを進めていった結果、40時間程度プレイして14章あたり。ストーリー的には中盤のあたりと思われ、まだまだ二転三転するストーリーを楽しめそうな印象だ。これまでのシリーズでは大体40〜50時間程度でクリアできたが、まだまだ手をつけていないフリーミッションやエクストラエピソードなどの必須ではないミッションも多く残されており、本作のボリュームは、おそらくシリーズで最大のものとなることだろう。

 プレイして思ったのは、ボリュームももちろんだが、個人的に「戦場のヴァルキュリア」シリーズ最大の魅力である“BLiTZ”の、ゲーム性の部分が非常にやり応えがある内容になっていること。ミッションやユニットの育成なども遊びやすく満足のいく内容となっているので、シリーズのファンはもちろん、頭を使うシミュレーションゲームが好きな人にもおすすめできる内容といえる。

 1つ残念な点を挙げると、ミッションのマップの全てが新規のマップとはいかなかったことだ。もちろん「3」で新規に作成されたマップもあるが、容量や開発期間の問題もあると思われるが、シリーズの1ファンとして残念。

 とはいえ、定評のある重厚なストーリーや人間ドラマの部分については、本作でも充実した内容となっており、さらに豊富に用意されたエクストラエピソードをプレイすることで、登場するキャラクターたちに対して、より親しみを持つことができる。特に、個性あふれる“ネームレス”隊員たちの魅力は、これまでのシリーズのキャラクターたちに比べても勝るとも劣らないものになっているので、キャラクターに魅力を感じる人はぜひともエクストラエピソードもプレイしてもらいたい。

 また、あまりゲームはうまくないが、ストーリーやキャラクターついて楽しみたい人や、「戦場のヴァルキュリア」シリーズを初めてプレイする人、アクションが苦手な人向けに、ミッション中以外であればいつでも難易度の設定ができるほか、オプションにはメッセージの表示スピードや敵フェイズの進行スピードに関する設定も用意されている。独特のゲーム性や操作に慣れない人や、ミッションをスピーディに進めたい人はこれらの設定を変更するといい。このように、それぞれのプレーヤーが遊びやすいように、さまざまな設定が用意されているのも地味だが嬉しいポイントといえる。

 以上のように、本作は「戦場のヴァルキュリア」シリーズの魅力である、重厚なストーリーと人間ドラマの部分と、シミュレーションRPGとしての面白さを充実させた、原点に立ち返った内容となっている。また、いつでも難易度を変更できるので、やり応えのあるシミュレーションRPGをプレイしたい人はもちろん、ゲームはあまり得意でないが気軽にストーリーを楽しみたい人にも遊びやすいはず。シリーズのファンはもちろん、シリーズ未プレイの人だけれども「戦場のヴァルキュリア」シリーズに興味がある人にも、ぜひ手にとってもらいたい1本だ。


(C)SEGA

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「戦場のヴァルキュリア3」のページ
http://valkyria3.jp/
□関連情報
【2011年1月20日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」の発売記念抽選会を3都市で開催
サイン入りグッズなどが抽選で当たる
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110120_421570.html
【2011年1月18日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」
「本拠地」を紹介する映像を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110118_420987.html
【2011年1月17日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」
キャラ紹介動画第6弾「帝国篇」を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110117_420852.html
【2011年1月11日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」
キャラ紹介動画第5弾「ガリア公国篇」を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110111_419602.html
【2011年1月7日】セガ、PSP「PSP2∞」、「ヴァルキュリア3」の体験版を
全国15のAM店舗にて1月11日より配信開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110107_418655.html
【2011年1月6日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」購入者限定発売記念イベントを3月に開催
主役のキャスト3人も登場する「May`n×ネームレス・スペシャルライブ」
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【2011年1月6日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」
帝国軍に属する伝説のヴァルキュリア“セルベリア”登場!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110106_418238.html
【2011年1月6日】セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」
キャラ紹介動画第4弾「カラミティ・レーヴェン篇」を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110106_418216.html

(2011年1月27日)

[Reported by 菅原哲二 ]