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セガ、PS Vita「うた組み575」店頭体験会を実施
「project 575ミュージアム」は2月2日まで!
(2014/1/19 00:00)
セガは、1月18日、AKIHABARAゲーマーズ本店にて、1月23日に発売するPlayStation Vita「うた組み575」の体験会を開催した。3台の試遊台には、現在配信中の「もっとスペシャル体験版」とは異なる、「ストレンジアニマル」、「瞬き」の2曲がプレイできるバージョンがセットされていた。
また、同店舗では、「project 575」の関連イラスト、グッズ、声優の大坪由佳さんと大橋彩香さんが着用したステージ衣装などの展示や、関連グッズの販売も行なわれる「project 575ミュージアム」が開設された。こちらは2月2日まで開催される。
さて、会場に訪れていた森本兼次郎プロデューサー、吉永匠ディレクターに囲み取材を行なったので、その模様をお伝えしよう。
――発売まで1週間を切りましたが、率直な感想を。
森本氏:ここまで来るのに長かったですね。2年ちょっとですかね。
吉永氏:窓際でずっとやってたもんね。
森本氏:2人でいろいろやりつつ、小豆と抹茶もようやくPS Vitaにデビュー、ということになりました。アニメも非常にいい評判をいただいているので、嬉しい限りですが、ぜひそれを機会に「うた組み575」を購入していただいて、小豆と抹茶の可愛さにどっぷりハマって頂ければな、と思っています。
吉永氏:2人のキャラクターを通じてゲームに入っていただける方も結構増えるといいなと思いつつも、ゲームの仕組み自体が新しめの、ちょっとトライアルなものが入っていますので、新しい体験を楽しんでいただければ、とても幸い……素でうれしいです。
――「新しめのトライアル」ということですが、具体的にはどのあたりですか?
吉永氏:音を使ったゲームであることは間違いないんですが、音だけでなく言葉も使うというところが「トライアル」ですね。音楽に身を任せて動く、というのは本能というか野生の部分なんですけれども、言葉、日本語を組み合わせるというところはどちらかというと知性の部分ですよね。そのバランスが割と気になるというか、知性の部分に寄ってしまうとテンポが悪くなるし、音の部分に寄ってしまうと「ほかでやったことがあるよね」というところにまとまってしまいそうだったので、その辺のバランスが結構……実際にやっていて慣れてしまうとわからなくなってしまうんですけれども、そのバランスですね。あとは、細かい話をすると、言葉の配置や出る場所の調整が結構大変で。今回、これがベストだと思ってやっているんですが、どうかしら? というところはお客様にも「トライアル」かなと思ったりしています。
森本氏:ゲーム全編を通して、通常のリズムゲームとの違いは、より正確さを求めるものではなくて、言葉を組み上げて……最初はオリジナルの歌詞をちゃんと組み上げていこう、となるんですけれども、その先はユーザーさんの投稿してくれた歌詞ということで、言葉を連想しながら楽しんでいく、みたいな楽しみ方があるので、通常のリズムゲームとは違ったリプレイバリューがこのゲームには存在するんじゃないかなと思っています。
――曲ごとに結構遊び方が違っていますが、お2人が個人的に好きな曲はありますか?
森本氏:ゲーム的に思い入れが強い、これをゲームにしたらおもしろいかな、というのは、「それともおやつ?」とか。
吉永氏:ゲームとして組んでいて「ゆきげしょう」……あの曲はテンポが割とゆったり目だったりするので、全部3文字で構成してあったりとか、個人的にはゲームが曲のほうにうまく寄せていけたかな、と思います。
森本氏:ゲームデザインとして、2つに大別できるかな、というのが、テンポ感重視の曲と、メロディアスというかバラードというか、スローテンポな曲で言葉がうまくパズル的なところで組み合わせられたかなという曲と、この2種類のコンセプトというかテーマがあります。その中で、ポジティブだったら逆にネガティブなダミーの歌詞を用意して、全然違う歌に組み上げてみようか、みたいな、ダミーの配置の仕方とか、言葉をちょっと崩すと別の面白さがあったりとか、かなり考えながら作りましたね。
吉永氏:先ほども話がありましたけれども、元の歌詞がありますが、それを選ぶ上での基準というのが、日本語の文法感だったりとか、ゲームの外に判断基準があって、それが曲のテーマと絡んでいたりすると、今まではゲームの手元だけでデザインしていたものが、楽曲と組み合わさることで、なんといいますか……いい感じに、今までない感じになっているかなと。楽曲は楽曲で、音は音で、入力は入力でと割り切れていたところが多いと思うんですが、今回、歌詞と雰囲気とまるごと融合できた予定で(笑)ありますので、楽しんでいただければいいなと思います。
――開発中のエピソードなどありますか?
森本氏:ほぼほぼ毎日ケンカしてましたよね。
吉永氏:いろんな人に「仲悪いの?」って言われるんで、「なんでバレてるんだろう?」と(笑)。
森本氏:最初からして、「今までのセガにないキャラクターを作っていこう」ということが最初にあったので……。僕も今まで「ソニック」を作ってきた人間ですし、吉永も今までいろんなイロモノを作ってきた人間なんで……。
吉永氏:イロモノって言うな(笑)。
森本氏:2人が1つのことをやるのが、ものすごくケミストリーなものになるんじゃないか、という期待感が、僕たちにもあったし、会社側にもあったなと思うんですね。案の定かなり今まで似ないところにチャレンジしてきた結果、この「575」が生まれてきたんですが、やってきたことすべてが僕たちも新しいことづくし。前例がないんで……もちろん、キャラクターや世界観、ゲームという部分では指標はあるんですけれども、でもこのゲームは今までまったく触ったことがないというか、新しいものを与えたいと思っていましたし、キャラクターとしても今までのセガにはないものを皆さんに訴求していこうと思ってきましたので。何をしていいのかわからない、という時期が結構続いていました。
吉永氏:あえて言うなら、開発終盤の楽曲と言葉の組み合わせに、なんかちょっと「見える」瞬間があって、それが結構「あ、これ面白いかも?」と確認できた瞬間でしたね。
森本氏:最初の「歌パズル」という発想から、何度かプレイした方々のフィードバックをいただいて、音楽と言葉、ゲームのバランスというところを見出すのにかなり時間がかかりましたね。
吉永氏:視点の移動とか、言葉を組んでリズムを叩く、というのが、「どこ見たらいいんだ?」というところがすごくわからなくて。あとはPS Vitaの持ち方も「何が正解なんだ?」とか、試行錯誤してましたね。苦労話になってる(笑)。
森本氏:いろんな人にプレイしてもらって、初見の人の意見をすごく大事にして。あと、神埼さんのビジュアルが上がってきた時は強烈に感動しました。
吉永氏:それに声が入った時もね。
――最後に、本作を購入される方にメッセージなどをお願いします。
森本氏:遊びとしても、このタイトルはセガとしてはかなりチャレンジしていますし、小豆と抹茶、project575という世界観を含めて、皆さんに気に入っていただけるように努力してきましたし、アニメを見て興味を持っていただいた方も、うた詠み575から楽しんでくださってきた方も、世界観を含めて堪能していただければなと思います。ぜひともよろしくお願いします。
吉永氏:「うた組み575」はゲームというか、楽曲を実際に楽しむ、という新しい体験が入っている予定ですので、ぜひ手にとっていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
(C)SEGA