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【特別企画】「グランド・セフト・オートV」“試験に出るロスサントス”

「GTA サンアンドレアス」のロスサントスで予習し、ライバルに差をつけよう!

【グランド・セフト・オートV】

2013年10月10日発売予定

価格:7,770円

CEROレーティング:Z(18歳以上のみ対象)

 いよいよ来月10月10日、PS3/Xbox 360用クライムアクション「グランド・セフト・オートV」が発売される。日本のユーザーの多くはこの日を待ちわびているだろう。

 「GTAV」ではアメリカ西海岸の「ロスサントス」とその周辺地域が舞台となるという。しかし、ゲーム発売前の今は、そこがどの位の広さで、どんな場所かがわかりにくいし、情報も少ない。どんな場所で、どんなハチャメチャなことができるの? モデルとなっているロサンジェルス(LA)のガイドブックを見て想像もできるが、実はもっといい“素材”があるのである。

 ロスサントスは、2004年に発売された「グランド・セフト・オート・サンアンドレアス」で登場している。そこで今回、“試験に出るロスサントス”として「GTA SA」の様々な地域をピックアップしてみた。もちろん、「GTAV」とはスケールやグラフィックスは全く異なるものになるが、ロスサントスがどんな場所か把握できるし、「GTAV」をプレイする際の「予習」ができる。今回の記事を読むことで、「ロスサントスの東側って、ギャングばっかりでヤバイよね」なんて、したり顔で語れるようになるのだ。この記事の知識を、「GTAV」でぜひ活かして欲しい。

 さらに、「GTA SA」で描かれたロスサントスとその周辺地域は、「GTAIV」のリバティシティとは全く異なる部分がある。それが広大な山岳地帯や砂漠地帯の存在だ。全く人のいない自然そのままの地域や、スーパーマーケットが街の唯一の店舗であるようなド田舎があり、何もないところをバイクや車でぶっ飛ばしたり、道無き道を進めるのだ。「GTAV」でも同様に、アメリカの片田舎を旅することができるという。今回紹介する「GTA SA」の風景から、「GTAIV」のリバティシティとは完全に違う、「GTAV」の“旅”を夢想してみよう!

 ちなみに「GTA SA」に興味を持ったという人はこちらのレビューも参考にして欲しい。レビューや今回のスクリーンショットは英語版を使っているが、「GTA SA」はPS2向けの日本語版が2007年にカプコン(価格改訂版はテイクツー・インタラクティブ・ジャパンから)より発売されている。また、こちらは英語表記になるがPC版もSteam経由でダウンロード購入することができる。

【「GTAV」ゲームプレイ動画】
ゲームの基本的な要素がわかるムービー。今回の「GTA SA」のSSと比較するのも楽しい

【GTAV】
「GTAV」のスクリーンショット。早くプレイしてみたい

ギャング達が抗争を繰り広げる殺伐さと熱気に溢れるサンアンドレアス

 ロスサントスは「GTA SA」では主人公CJ(カール・ジョンソン)の故郷である。CJは兄のスウィートをリーダーとしたギャングの一員だったが、身内の裏切りにあい、ギャングはバラバラになり、CJはその他の都市を回りながら裏切り者への復讐と、警察に捕らわれた兄を助けるために奮闘することになる。

 「GTA」シリーズの楽しみ方の1つは現実の街とゲーム内の街のリンクである。モチーフとなった街の様々な建物が再現されていて、ゲームで街を進んでいるだけで楽しい。前作「GTAIV」のリバティシティは、よく知られているようにニューヨークがモチーフになっていたし、「GTAV」で、前々作にあたる「GTA SA」に続いて再び舞台となるロスサントスはロサンゼルスがモチーフになっている。筆者にとってLAは毎年E3が行なわれている場所であるため、見覚えがある建物が多く一層楽しめた。まず実際の写真とゲーム内の風景を実際に見てもらおう。

 E3が開催されるコンベンションセンターをモデルとした「カンファレンス・センター」、ハリウッドで有名な「チャイニーズシアター」をモデルとした「キャセイシアター」、そしてサンタモニカをモデルとした「サンタマリアビーチ」だ。「GTA SA」はグラフィックスは現世代機に比べると古い印象もあるが、独特の味がある。「GTAV」ではさらに美しくなって登場する模様だ。

【LAとロスサントス】
コンベンションセンター。E3でおなじみの場所だ
サンタモニカのサンタモニカ・ピアも再現されている
ハリウッドのチャイニーズシアター

 それでは次にロスサントスの各地域を紹介していきたい。CJが所属するギャングを含め複数のギャングが戦っているロスサントスの治安はかなり悪い。特にゲーム序盤の拠点となる東側地域は粗末な家が建ち並ぶスラム街で、ギャング達がうろうろしている。プレーヤーが何らアクションをしていなくても、警察とギャングのいざこざがあちこちで起こっている危険な地域だ。現実でも観光気分で近づきたくない場所である。

 街の南西にはサンタモニカをモデルにした「サンタマリアビーチ」がある。大きな観覧車や、日光浴をしている観光客、ショッピングモールなど、観光地として楽しい場所になっている。特に海に大きく突き出した桟橋がある「サンタモニカ・ピア」の再現度は高く楽しい。

 北部は高台になっており、ハリウッドの看板の代わりに「バインウッド」の看板が確認できる。ここにはセレブの家がある。また、高級住宅地として名高いビバリーヒルズはゲーム内では「ロデオ」という名前の地区になっている。ショッピングモールや高そうなマンションなどが建っている。

【ロスサントスの様々な地域】
治安の悪そうな東部地域
サンタマリアビーチ
バインウッドと高級住宅地のロデオ

【「GTAV」マイケル】
「GTAV」の3人の主人公の1人、マイケルのムービー。ロスサントスの高級住宅地の描写が多めだ

「GTA SA」のロスサントスのマップ
ヘリでダウンタウンを眼下に

 中央は高いビルの建ち並ぶ「ダウンタウン」だ。高層ビルやホテルなどもLAそのままで、観光ガイドを見てから改めてゲームをプレイすることで多くの発見があるだろう。行政関係の建物も多い。建物の間にある公園ではベンチがあって、のんびりしている人達もいる。

 「GTA」シリーズのマップはユニークな仕掛けがあちこちに仕掛けられていて、ミッションでは使わない“隠し要素”の様なギミックもたくさんある。「GTA SA」でもダウンタウンで高層ビルからパラシュートをつけてダイブできる場所がある。「GTAV」でも様々な隠し要素がありそうである。

 南部は工場や港、そして空港がある。前作「GTAIV」では飛行機に乗れなかったが、「GTA SA」は乗ることができ、「GTAV」でもまた飛行機に乗れるようだ。さらに潜水艦なども登場するという。「GTA SA」では飛行機関連のミッションも多い。空港に忍び込むことができれば飛行機やヘリを乗り回すことも可能だ。飛行機で一気に他の街に行き、そのまま空中で乗り捨ててパラシュートで地上に降下、という荒技も楽しい。「GTAV」でも同様のハチャメチャな移動ができそうである。

 さらに「GTA SA」では「鉄道」も登場し、出番は少ないが関連するミッションがいくつかある。鉄道を追いかけて併走するミッションもあったし、道路が山をぐるぐると回って越えなくてはいけない場合など、鉄道の線路とトンネルがショートカットとして有効な場合もあった。「GTAV」でも鉄道の要素に期待したい。

 ゲーム内で高速道路は思う存分スピードが出せるゴキゲンな場所だ。高速道路は利用できると便利だが、乗り口がわかりにくかったりする。どう使えば目的地にたどり着きやすいか把握することでゲームが有利になる。

 高速道路でのカーチェイスは独特の緊張感があるし、特に反対車線に入ってしまったときの怖さは格別だ。「GTA」シリーズはアクション映画そのままに、高速道路の逆車線に侵入し、対向車を避けながら走る、というシチュエーションも多い。「GTA」シリーズといえば「カーアクション」であり、「GTAV」でも高速道路から、普通の道路、さらには細い路地裏などでも爆走していくことになるだろう。

 「GTA SA」でのロスサントスはミッションによって様々な顔を見せる。ストーリーを進めていくと経験が地形に重ね合わさっていく。「ここは自転車で逃げたなあ」、「ここから狙撃すると有利だった」、「この工場はこっちから忍び込んだ」など様々な思い出ができてくるが、意外と現実の街とのリンク、という部分はわからない場合がある。

 名所をチェックすることで、ゲーム内で街を巡るのがさらに楽しくなる。本物の街も見たくなってくるだろう。「GTAV」発売の前に、LAの街を調べて知識を入れておくこともオススメしたい。「GTAV」のロスサントスは「GTA SA」の頃とは時代が異なる。その違いに注目するのも楽しそうだ。

 東京ゲームショウでは発売に先がけて「GTAV」を見ることができた。「GTAV」ではテクスチャが劇的に変化し、まるで実際に街を歩いているような感覚を味わえる。スケールは大きくアップしているようで、よりリアルな雰囲気となっていた。「GTAV」のロスサントスは、特に遠景が美しかった。高台から夕闇迫る中ダウンタウンを眺めたのだが、街の明かりが眼下に広がり、ため息が出てしまうような美しさだった。

 スラム街は家の壁の塗装がはげていたり、道路の端にゴミがたまっていたり、都市の汚さもきちんと再現されている。「GTA SA」でもスラムは“ヤバイ”雰囲気があったが、「GTAV」では怖さがアップしている。また、様々なランダムイベントも仕込まれるとい。「GTAIV」ではいきなり犯罪に巻き込まれるなどむちゃくちゃなものが多かったので、とても楽しみである。

【ロスサントスの様々な地域】
高い建物が多いダウンタウン。あるビルは入ることで上からスカイダイビングができる
場所によってロスサントスは様々な表情を見せてくれる
工業地帯と空港の特徴的な建物
様々なドラマが展開する高速道路
ショートカットにも使える線路。走ってくる列車には注意だ

【「GTAV」フランクリン】
こちらはフランクリン。スラム地区などの場面が多い
Amazonで購入

(勝田哲也)