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ついに会えたなクソ野郎ども! 「GTAV」先行体験レポート
西海岸の日差しを浴びて、銀行強盗で一汗かこうぜ!!
(2013/10/7 12:00)
ついに、ついにこの日がやってくる。“「グランド・セフト・オートV(GTAV)」を遊べる日”がである。今回、10月10日の発売日に先がけて日本語版を触ることができた。プレイして筆者の口からため息と共に出てきたのは、「ああ、やっぱり『GTA』は良いなあ」という言葉。「GTAV」はシリーズを受け継ぎ、そして大きくパワーアップしている作品であることを、今回確かに感じた。
どんなところが良いかと言われれば、やはり「出てくる奴らが(愛すべき)ダメ人間ばっかりだ」というところが最初だ。今作でも下品で下劣な奴らが、ハチャメチャな活躍をしてくれる。聞いているだけで知能指数が低くなるような会話をしながら、現実ではあり得ない大暴れをしてくれる。舞台となるロスサントスの描写もサイコーだし、これまでのシリーズで足りなかった「緻密な犯罪計画」も可能になっている。文句なしにオススメできる作品だ。
入念な下調べ、緻密な計画、手の込んだ下準備……本物の強盗計画がここに!
真っ先に紹介したいのが“銀行強盗”だ。銀行強盗といえば、“自動車強盗(グランド・セフト・オート)”に次いで、「GTA」シリーズにおいてポピュラーなイベントとして知られる。「GTAV」の銀行強盗は、「GTA」シリーズに“革命”を起こしたと実感させるほど進化しているのだ。
今回はゲーム序盤から8時間プレイすることができた。「GTAV」はクリアまでかなりのボリュームがあり、その後サブミッションなどをプレイすればひたすら楽しめる。その中の8時間というのは、魅力の一端に触れただけといえるが、「GTAV」の“強盗システム”は何よりも強い印象を残してくれた。まず、このシステムを紹介したい。
特に「銀行強盗」は映画でも数多くの作品がテーマにしている。警戒厳重な銀行に、どう忍び込むか? そしてどうお宝を奪取するか? 銀行が貯め込む金を奪うには、入念な下調べ、緻密な計画、大胆な行動が必要だ。地形や警報装置、襲撃場所に、逃走経路……様々な要素を調査し、仲間を集め、計画を実行させるための道具を準備する。実際の襲撃計画を立て、ブリーフィングや必要ならば訓練も行なう。それでもうまくいかないからこそドラマとなる。
「GTAV」ではこの緻密で大胆な「強盗」をゲーム内に組み込んでいる。鍵を握るのが今作の主人公の1人であるマイケルのかつての銀行強盗メンバー・レスターだ。彼はマイケルと再び組み、強盗計画を立てるようになる。プレーヤーはマイケルやフランクリン、あるいはトレバーとなってその計画を実行していく。
強盗を計画し、実行するメンバーはこの4人だけではない。運転に秀でていたり、銃撃戦が得意だったり、ハッキングが得意なメンバーを雇い入れる必要があるのだ。最初のスタッフはレスターが紹介するが、ゲームが進んでいく中で、選択肢は増えていく。メンバーはそれぞれ能力値を持っており、そして「分け前」を要求してくる。能力が高いメンバーは分け前も多く要求してくる。
彼らは計画を実行することで、「成長」する。成長しても分け前は多く要求しないため、能力が低いメンバーを揃えればいいように思えるが、そうではない。能力が低いハッカーだとお宝を集める時間が短くなってしまったり、逃走中に殺され彼の持っていたお宝がなくなってしまったりする。かといって能力の高いメンバーばかりを集めるとこちらの取り分が全体の半分まで減ってしまう場合もある。
この「強盗システム」はこれまでの「GTA」シリーズに無かった新しいゲームシステムだと感じた。最初のミッションは宝石店の襲撃だが、まずメガネに仕込んだカメラで店内を撮影、さらに店員と会話して情報を収集、建物の周りを回って換気口と空気の取り入れ口も調べた。作戦としては強引に武装集団で襲撃するか、換気口に催眠ガスを入れるかが提示され、催眠ガスを選択した場合は、ガスの入手と、怪しまれないための擬装用に害虫駆除用の装備を盗み出した。
このように「GTAV」では本格的で、システムとしてもしっかりした強盗ミッションが用意されている。ターゲットとなる建物に対し、そのための準備ミッションが用意されており、複数のアプローチが提示され、実行時には様々なアクシデントに対応する必要がある。いわば「強盗シミュレーションゲーム」が楽しめるのだ。しかも「GTA」テイストのカーチェイスあり、トラブルあり、ド派手な展開ありである。「GTAV」の大きな目玉となっている要素だ。
これまでのシリーズでも強盗ミッションはあったが、プレーヤーは提示される目標をクリアするだけだった。しかし今作は違う。安全性の高い計画にするか、それとも派手にぶちかますか、メンバーはどうするかなど、“幅”が提示されている。正直、独立したゲームになり得るシステムである。これからどんな建物を襲うことになるのか、期待が高まってしまう。