「東京ゲームショウ 2011」、来場者数は過去最高の222,668人

新ハード、ソーシャルゲームの特別アイテムの配布など大いに盛り上がる


9月15日~9月18日 開催(15日、16日はビジネスデー)

会場:幕張メッセ1~8ホール

入場料:当日1,200円、小学生以下無料



2ホールからXbox 360、右手にKONAMI、ずっと奥にカプコンブースと言った配置。カプコンとその奥のバンダイナムコゲームスの間の通路は屈指の混雑となった
最終日の幕張メッセ。会場直前の様子。土日はとにかく暑く、開場を待つ来場者の皆さんも大変だったことだろう

 社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、9月15日から18日にかけて幕張メッセにおいて行なわれた国内最大のゲームイベント「東京ゲームショウ 2011」の来場者数統計を発表した。4日間合計の来場者数は222,668人で過去最高を記録。さらに昨年3日目に記録した1日あたりの過去最高入場者数も、今回記録を塗り替えて17日に来場者数86,251人を記録した。

 昨年は7ホールで開催された「闘劇」が人気を集め全体の入場者数を後押しした感もあったが、今年はさらにそれを上回る来場者数となった。15日から17日は「第49回 アミューズメントマシンショー」が9ホールから11ホールでも開催され、幕張メッセ全館がゲーム関連の展示会場となり、デジタルエンターテイメント一色となった。

 とはいえ、今回の「東京ゲームショウ」を牽引したのはこの年末の発売が予定されている新型携帯ゲーム機「PlayStation Vita」と各種コンテンツと言うことになる。一部メディアではソーシャルゲームが数多く取り上げられ、事実、ここでしか手に入らないアイテムのコードなど配布物が大きく人気を集めていた。また、iPhoneや発表されたばかりのAndroid端末「XPERIA PLAY」などにも数多くの人が集まっていた。

 しかしそれだけではなく、カプコンブースではニンテンドー3DS用タイトル「モンスターハンター3(トライ)G」やプレイステーション 3/Xbox 360用「ドラゴンズ ドグマ」、PS3/Xbox 360用「アスラズ ラース」などに人気が集中し、日本ゲーム大賞フューチャー部門で賞を受賞したり、セガのPS3/Xbox 360用「バイナリードメイン」が同じくフューチャー部門賞を受賞するなど、各社の新規IPに注目が集まった年でもあった。

 出展内容的には話題作もあり盛況だったように感じるが、大手メーカーに集中し、中規模メーカーは大手メーカーブースで試遊台やイベントを行なうようになったことがいいことなのかどうかは今1度メーカーやCESAでも検証した方が良いだろう。

 そして、これだけ人が集まると仕方ない気もするが、慢性的な混雑と、試遊台の不足は今年もまた解消されることはなかった。来場者数が増えたことはゲーム業界として喜ばしいが、イベントとしては岐路に立っているのかもしれない。1台の試遊台に180分待ちとなっていたのでは、なかなか行列に列ぶのにも勇気がいるだろう。来年の開催に向け何かしら対策を講じて欲しいところだ。

 今回の東京ゲームショウは、新型ハードにビッグタイトルの出展など明るい材料がそろっていた。今後半年はハードやこれらのタイトルがリリースされるていく。ゲームファンにとってはうれしい1年になるのではなかろうか。

【東京ゲームショウ2011来場者数統計】
開催日201120102009
9月15日
ビジネスデー
25,631人24,764人27,435人
9月16日
ビジネスデー
27,042人24,229人24,605人
9月17日
一般公開日
86,251人
(内ファミリーコーナー 8,798人)
81,469人
(内ファミリーコーナー 9,221人)
61,138人
(内ファミリーコーナー 9,579人)
9月18日
一般公開日
83,744人
(内ファミリーコーナー 14,848人)
77,185人
(内ファミリーコーナー 13,156人)
71,852人
(内ファミリーコーナー 12,369人)
全日程222,668人
(内ファミリーコーナー 23,646人)
207,647人
(内ファミリーコーナー 22,377人)
185,030人
(内ファミリーコーナー 21,948人)

【プレイステーション・ブース】
SCEJのプレイステーションのブース。会場の大半はPS Vitaに割かれていた。少し入場者を入れては列を止め、少なくなるとまた少し入れ……とプレイステーションのブースは終始混雑していた
混雑の原因の大半はこれ、PS Vita。会場にはパッケージなども展示されていた。薄くコンパクトなパッケージだソフトのパッケージも同時に展示されていた。丁度DVDのパッケージの半分ほどの大きさで、ずいぶん小さな印象を受けるメモリーカード。とにかく小さいので、なくさないようにしたい。このほかにも有機ELディスプレイの保護シートも出展されていた
【グリー、モバイル&ソーシャルゲームコーナー】
「東京ゲームショウ 2011」で屈指の広さを誇るブースを展開したグリー。ソーシャルゲームを短時間のプレイで魅力を伝えるのはなかなか難しいが、特別アイテムの配布や、有名クリエイターのトークショーなどで終始賑わっていたグリーの向かい側に設置されていたのがモバイル&ソーシャルゲームコーナー。表の通路沿いに、発表されたばかりの「XPERIA PLAY」の試遊台がずらりと並べられており、注目を集めていた
【マイクロソフトブース】
入場ゲートをくぐると、その真横に位置していたのが日本マイクロソフトのブース。例年と比べるとコマ数が少なく、残念な感じはするが、ギュッと詰まった印象を受けたXbox 360の期待の新作「FORZA MOTORSPORTS 4」は1台だけの出展。じっくりプレイできる空間は用意されていたが、もう少し試遊台を設置して欲しかったような気もする「Halo Combat Evolved Anniversary」の協力プレイに列はなんと3時間待ち!半日がこれだけで潰れてしまうことに
【その他大手ブース】
話題作目白押しだったカプコンブースバンダイナムコゲームスのブース。大きなスクリーンを配したステージで、ひっきりなしにイベントが行なわれていたコナミブース。「ドラゴンコレクション」のアイテムが配布されていたが、ブースの前にすごい行列ができあがっていた
「PHANTASY STAR ONLINE2」をはじめとした、数多くの注目作が出展されていたこともあり、常に多くの来場者で賑わっていた。EAのタイトルもここに出展されていたスクウェア・エニックスのブース。「日本ゲーム大賞フューチャー部門」で2タイトルも受賞したコーエーテクモゲームスのブース。Team NINJAの発表が相次いだが、ブースでも「Ninja Gaiden 3」が一時100分待ちとなっていた

(2011年 9月 19日)

[Reported by 船津稔]