「モンスターハンター フロンティア オンライン」インタビュー(前編)

来年春の「MHF-G」実装の狙いは? 直近の「フォワード.5」の情報も


10月17日 「F.5」実装予定
2013年4月17日 「MHF-G」実装予定



 カプコンは、9月2日に開催したXbox 360/Windows用オンラインハンティングアクション「モンスターハンター フロンティア オンライン」(MHF)のオフラインイベント「MHF感謝祭2012」にて、「モンスターハンター フロンティアG」(MHF-G)を2013年4月17日に実装することを発表した。

 「MHF」では2007年にサービスを開始して以来、「シーズン」、「フォワード」というサブタイトルにナンバリングを振ってアップデートを行なってきた。しかし次々回のアップデートでは、タイトルを「MHF-G」に変更するとともに、G級の新モンスターを一挙に10体増やすなど、過去のものとは比較にならない規模の新要素が追加される。

 この「MHF-G」の狙いはどこにあるのか、「MHF」プロデューサーの杉浦一徳氏とアシスタントプロデューサーの宮下輝樹氏に話を伺った。また10月17日に行なわれる次回大型アップデート「フォワード.5“砂漠に浮かぶ紅の楼閣”」(F.5)の詳細についても聞いたので、合わせてお届けしたい。




■ 「MHF-G」の目指すところとは?

プロデューサーの杉浦一徳氏
アシスタントプロデューサーの宮下輝樹氏

――まずは先日行なわれたオフラインイベント「MHF感謝祭2012」を終えられての感想を聞かせてください。

杉浦一徳氏: これまでネットカフェを使った、100~200人くらいを集めたイベントを行なってきましたが、数千人規模のイベントは今回が初めてです。アトラクションは楽しんでいただけましたし、ノベルティもパッケージにフィギュアを付けた頃から、クオリティを上げていくということをやってきました。1年以上かけて準備してきたものがうまくいったなと感じています。

 唯一の心残りは、全てのお客様を収容しきれなかったことです。急遽、後半の発表だけ2セットさせていただきましたが、そこは本当に申し訳ないと思っています。あんなに来ていただけるとは思っていなくて、本当にありがたかったです。もっと頻繁にやってくれというご意見をいただきましたが、頻繁にはできないまでも、次は10年目というのは待たせすぎなので、一定の間隔でやっていけたらいいなと思っています。1回やったことで自信が付きましたし、本当に得るものが大きかった感謝祭でした。

――いろんなアトラクションもあって、宮下さんもいろいろアイデアを出されたそうですね。

宮下輝樹氏: アトラクションはオープン前にしか回れませんでしたが、自分で試してみて、「これやったら満足してもらえるかな」という手ごたえはありました。「MHF-G」の発表の時には、お客様の反応がすごくて、こちらにも響くものがありました。入場できずにお待たせしてしまったのは申し訳なかったですが、実施できてよかったなと思います。

――その「MHF-G」についてですが、半年以上も先のものを告知されましたよね。「F.5」もまだなのにと思っている人もいるようですが、これにはどういう意図があったのでしょうか?

杉浦氏: 大きな告知は半年前にはする、というのが内規にあるので、それをやっているということですね。カプコンオンラインゲームズ(COG)の課金通貨「CAP」が半年分補充できるので、発表したものを見て止めようという人がいると、半年以上前には告知しなければいけないですよね(笑)。我々はもちろん続けて欲しいですし、新しいお客様も入って欲しいのですが、環境の大きな変化は半年前に告知せざるを得ないということで、そこをしっかり守ったということです。あとは9月下旬の東京ゲームショウの情報に埋もれたくないとか、プリズムホールを押さえられるのがそこしかなかったとか(笑)。いくつかの理由が噛み合ったタイミングだったということですね。

――これまでも「シーズン」、「フォワード」と付けて大型アップデートをされてきました。「MHF-G」ではそれを上回る規模のアップデートとなりますが、この形に変えたことにはどういう狙いがあるのですか?

杉浦氏: 「MHF-G」を出すタイミングで、ゲームを別物にして最初から作るという選択肢もありました。そうすれば古い制約条件に縛られずに済みますし、過去のバランス調整をリセットできますし……その方がいいと開発者は言うと思います。しかし他社の続編タイトルを見ていると上手く行っていないことが多く、同じ過ちは犯せないと考えました。データを部分的に引き継ぐということも考えたのですが、どのデータが大事でどれが大事でないかというのは、お客様によって千差万別なので、武器と防具だけ残せばいいでしょうという訳にもいきません。結果、丸ごと引き継いでちゃんとやったほうがいいだろうという話になりました。もちろん負の遺産も継承することになりますが、自分達で築いたものなので、割り切るしかないと思っています。

 もしリセットをかけるなら「2」という名前が付いた方がいいと思います。「G」というのは他のナンバリングタイトルでもそうですが、データを引き継ぎできたりします。また既存の「モンスターハンター」のお客様なら、「G」という単語で何となく意味がわかってもらえるので、我々のやりたいことも伝わるかなと思っています。


「MHF-G」タイトルロゴ

――タイトルに「G」が付いたと同時に「オンライン」が消えているのですが、これは何か意味があるのですか?

杉浦氏: 「MHF」を立ち上げた頃には、オンラインゲームというものがまだ浸透しきっていませんでした。特にカプコンにとっては最初のオンラインゲームでしたから、カプコンユーザー様からすると、オンライン専用ゲームというのはいまいちピンとこないだろうと思っていました。そうしたら、買ったお客様が「これってオンラインゲームなの?」とトラブルになりえますよね。他社のゲームでもそうだと聞いていたので、タイトルに「オンライン」を付けましょうということになりました。

 ただ5年経って、「MHF」がオンライン専用ゲームだという認知度はそれなりになっているので、今度は取った方がいいでしょうと判断しました。取らなくてもいいけれど取ったのがなぜかと言えば、長いからです(笑)。そこは前から気になっていて、社内でも宣伝担当から不評だったので、短くして「G」を付けたというのが裏事情ですね。

――「MHF-G」の「G級」に行ける条件が、HRとSRが両方999であることとなっています。この条件は、どれくらいの割合のプレーヤーが「MHF-G」実装時に達成できると想定していますか?

杉浦氏: 今の状況から見れば、普通に行っても5割にはなると思っています。しかもこの発表をすればモチベーションが上がって、皆様もやってしまうと思うので、そこも考慮して7割くらいと見ています。

――現状だと条件を満たしている方はどれくらいいるのでしょうか?

杉浦氏: おおよそ4割くらいです。

――思ったより多いですね。途中で止めている人も多いと感じていました。

宮下氏: SR700で止めている方も多いですね。これからやらないと、と思っている方がいらっしゃると思います。

「G級」に挑むには、かなりハードルの高い条件が必要となる

――とはいえ、「MHF」は最近遊び始めた方も多いと思います。そういう方には「MHF-G」はかなり遠く見えると思うのですが、そこは何か施策を考えていますか?

杉浦氏: 私は正直に言いますが、新規の方にいきなり「G級」をやらせる気持ちは全くありません。オンラインゲームは長くプレイしていただかなければいけないので、いきなり「G級」をやっていただいてはコンテンツ消耗度の意味からも困るのです。中には「新規を切り捨てているのか」と言われるのですが、全く心外で、まずはHRとSRを楽しんでいただきたいとお答えしています。

 これはXbox 360版の時と似ています。Xbox 360版をローンチする時に、そのタイミングで新モンスターや新コンテンツを入れるべきでは? と社内で議論になりました。しかし、それはおかしいでしょうと反論しました。Xbox 360のお客様にすれば、「MHF」は全て新規コンテンツなのですから、そんなものは必要ありません。コンマ数パーセントのPC版から移られた方からは、2周目で同じことをやって飽きるということはあるでしょうが、普通のXbox 360のお客様からすれば、スタートしたタイミングでHR17からデュラガウアが入っていましたし、実際お客様からそういうことを言われたこともありません。

 HRとSRのコンテンツも調整はしていきます。我々は長く遊んでいただくことが大事ではありますが、ただひたすらマゾいコンテンツを作ればみんなが長期的にプレイしてくれるという前提ではありません。「MHF-G」が入れば「G級をやりたい」という気持ちのバイアスは皆様に入るでしょう。それを一切無視して今のバランスのままで行くつもりはないので、多少はブーストする方法をチームで話し合っています。これについては近いうちに発表できればいいなと思っています。あと「MHF-G」になったタイミングから緩和されるものもあるので、その辺りは今後おいおいやっていこうかと思っています。

 新規の方々にとっては、「G級」は目指すべきもの、という定義で考えています。でも目指すべきものがあるというのは大事だと思いますし、これはオンラインゲームを遊んでいる方ならわかっていただけると思います。

――「MHF-G」のタイミングで、ゲームのアップデート以外で考えられている企画はありますか?

杉浦氏: もちろんコラボやキャンペーンは、いつもどおり山のように用意します。今はまだ準備中です。昨日、「MHF」チームのスタッフと昼食を一緒に食べながらどうしようかと話していた感じです(笑)。

――大きなタイトル変更があると、新しいプラットフォームへの展開などもあるのではと勘繰ってしまいますが。

杉浦氏: カプコンという会社は元々コンソールゲームの会社なので、そういう部分が強みですよね。「MHF」に限らず、東京開発部でやっているオンラインタイトルは、コンソールを積極的に検討していこうと常に話しています。ですので、時が来れば話しますし、時が来ないかもしれない(笑)。そこは今後の話ということで許してください。

――「MHF-G」の準備は順調に進んでいますか?

杉浦氏: 順調だったことなんて、「MHF」の中で1度もないですよ(笑)。今回特にきついのは、「F.5」と「MHF-G」の開発が同時進行しているというところですね。

――以前からデバッグチームを強化するという話をされていて、そこに「MHF-G」があり、さらには「イクシオン サーガ」など他のタイトルもありますよね。スタッフの強化はどんな状況ですか?

杉浦氏: 「MHF」のチームやスタッフを他のタイトルに移すということは基本的にしていません。純粋に増員している状況です。この半年くらいの間にも、HRとSRが999で秘伝FXも揃っていますという人を数人採用できています。メンバーサイトにバナーを貼ったりしている効果があるかなという気がしています(笑)。

 デバッグチームは、今は本当に苦しんでいます。「F.3」や「F.4」だけでもヒーヒー言っていたのが、「MHF-G」と「F.5」の両方をデバッグしていますから。人が増えるペースと、やらなければいけないデバッグのボリュームが全く噛み合っていないのは事実なので、とても悩んでいます。「MHF-G」は先行体験サーバーを作るしかないかな、という気はしています。デバックも経験や知識も重要なので人が増えれば解決というわけでもないんです。

――先行体験サーバーの設置も検討されているのですか。

杉浦氏: はい、既に告知済みですが、フォワード.5では先行テストを実施します。

※10月10日~15日にかけて、先行テストが実施されている。




■ 「F.4」はSRコンテンツの戦略が大きな反省点に……。「F.5」での挽回を図る

――「MHF-G」の話はこれくらいにして、直近の話に移っていきたいと思います。まずは「F.4」を振り返ると、新モンスターの「クアルセプス」に、新秘伝防具、フォスタ、優先依頼など様々なものが実装されました。この全体的な手ごたえはいかがでしたか?

杉浦氏: 赤点でしょうね。しかし「F.4」は戦略と戦術において、スタッフがやるべき戦術に問題はなかったのですが、上の人間が意思決定する戦略がまずかったなという意味での赤点です。何が何でも秘伝防具の問題を「F.4」で直さなかったのが1番の失敗でした。「F.5」でやろうとしていることを「F.4」でやっていれば、今の状況はかなり変わっていたと思っていますが、いろんな事情があって残念ながら間に合いませんでした。

――以前「F.4」ではSRのプレーヤーの離脱率が高かったとも聞きましたが、その辺りの理由というのは?

杉浦氏: やはり秘伝書関連が原因でしょうね。

――その答えは「F.5」にあるということですか。

杉浦氏: いや、答えというほどまでは改善できていないです。「MHF-G」もありますので、そこをどうするかは内部でも喧々諤々になりました。「F.4」の反省点を活かして、「F.5」を全部きちんと直そうとすると、やはり「MHF-G」が作れないくらいの量になるので、100%直せたとは思っていません。正直、よくて50%くらいじゃないかと思います。まだやり残していることが相当量ありますが、そこをやれと言ってしまうと、「MHF-G」が出せなくなってしまうので、工数が少なくて改善できそうなことは優先してやりましょう、という感じです。正直、人的リソースの問題での苦渋の判断です。

――そこは「F.5」もあり「MHF-G」もありで、少しずつ対応していくと。

杉浦氏: HRとSRは新規の方が必ず通る道です。「MHF-G」が出るからといってSRコンテンツを直さないというのは論外です。「MHF」スタッフの弱点は、1度作ったものを見直して修正するというリファイン企画面がまだまだ苦手なところです。コンソールでは作って終わりですから。そこを徹底的にやらなきゃダメなんだと常に意識しています。

 SRをクリアしている方には関係ない話かもしれませんが、やはり新規が取れないとか、SRでみんな止めて「G級」に来ないとか、ボディブローのように効いてくるんです。そういうオチになるのはわかっているので、やるしかないんです。それにSRも「MHF」でオリジナルのシステムを導入したものなので、そういう意味では「G級」と同じです。SRが失敗しているのに「G級」が成功するとは思えないのです。SRの反省はきちんとやらなければいけません。




■ 「オディバトラス」に覇種武具・狩猟防具……「F.5」の新コンテンツを解説

 続いては「F.5」のコンテンツについて、各要素を紹介しながらインタビューの内容をお伝えしていく。




途中ジョークも交えつつ、気楽な感じで解説していただいた

・アップデート全体の方向性

――「F.5」は全体的に上級者向けの印象が強いですが、これはやはり「MHF-G」に向けてという意識からでしょうか?

杉浦氏: それもありますが、春は新規向けのアップデートが多く、夏は中級者向け、といったようにだんだんとターゲットが上がっていきます。「MHF-G」があるというのは5割くらいの要因があるのですが、残り5割は元々そういう時期だから、というところです。

――なるほど、今回は「MHF-G」が来年春にあるので、今年度では最後のアップデートということになるのですね。

杉浦氏: そうです。ただ年が明けたらミニパッチは当てるつもりです。いかんせんミニなのであまり期待させるほどではないというのと、ミニに留めておかないと「MHF-G」がまずい状況になるというのがあります。




・新モンスター「オディバトラス」

砂漠に登場する「オディバトラス」。とにかく尋常でない大きさ

 砂漠に現われる、とても巨大なモンスター。砂漠が今のような環境になってしまったのはこのモンスターが現われたせいだ、というくらいの設定になっている。砂を使い、地面を盛り上がらせる攻撃をしてくる。登場クエストは、今回から実装される覇種と、剛種、HC剛種の3種類。

――「オディバトラス」の登場エリアは砂漠のみですか?

宮下氏: 砂漠のみです。それ以外のところにこんなのが出てくると大変なことになりますので(笑)。

――HR99以下には今後も出てくる予定はないのですか?

杉浦氏: そこまでこだわる話ではないので、お客様からご希望があれば考えます。今回は覇種推しなので、覇種として出したいというのがあります。あとはユーザー層が多いところには当て込んでいかなければいけないので、HR100以降の剛種は出さざるを得ないですし、HCの素材も必要です。いつも新モンスターは下位、上位、剛種の3体なので、ある意味、その割り振りをこれに当てはめたという感じですね(笑)。

――相当強いモンスターだと聞いていますが、やはり今までのモンスターよりかなり強くしようという意図があるのですか?

杉浦氏: どちらかと言うと、最初に登場するだけあって覇種の中では最も狩りやすいでしょうね。特別「オディバトラス」だから強いという位置づけではありません。

――すると特徴は、デカイ! ですかね。

杉浦氏: それ以外はまだ言えないですね。余談ですが、新モンスターは毎回のアップデートでの差別化するネタが大変なんですよ。さらに、甲殻種を出すと女性のお客様から「生理的にデザインが……」と言われるし、ちょっと変わったデザインにすると賛否両論ですし。結局、格好いい安定感のあるデザインはあの種じゃん、となってしまって選べる自由度的な意味でのネタが少ないって話なんです(苦笑)。そんな感じで内部では結構苦しんでいますが、チームのみんなは頑張って毎回いろいろなアイデア出してるなと思います。えーと、もしネタがあったらください(笑)。

――そんなのでいいんですか(笑)。

杉浦氏: 僕が考えるかっこいいモンスター、を“ご意見・ご要望”宛てに送ってください(笑)。




・覇種は合計6体

覇種「テオ・テスカトル」。実際には翼が燃えているエフェクトが入り、見るからに強そうに感じる

 覇種はSR300以上のハンターだけが挑戦できる、これまでのモンスターとは比べ物にならないほどの強さを誇るモンスター。「オディバトラス」と「UNKNOWN」のほか、「テオ・テスカトル」、「パリアプリア」、「ドラギュロス」、現時点では姿が明かされていないモンスターを含めると計6体が登場する。狩猟すれば新たな武具「覇種武具」を作れる。これは対「G級」武具と言えるものの1つになるという。

――今回入る覇種にはどんな特徴があるのでしょうか。

宮下氏: いずれも見た目がかなり変わっていますし、新しい行動パターンも増えました。

杉浦氏: 特異個体以上に、かなり凝った作りこみはしていると思います。

――「UNKNOWN」は、通称「黒レイア」と呼ばれていますが、全然「リオレイア」じゃないですよね(笑)。

杉浦氏: あれは見た目でそう呼ばれているだけで、「リオレイア」ではないですからね。別のモンスターです。あれは特殊ですし、今回追加される覇種がそこまで違うかと言われると難しいですが、相当いじっています。

――詳しくは実際に見てねという感じですか。

杉浦氏: はい。ただ「テオ・テスカトル」の覇種の実物を見たときは、そっとログアウトしたくなりました(笑)。




・特異個体も2体追加

特異個体「ベルキュロス」。かなり手の込んだものになっているそうだ

 覇種とは別に、新たな特異個体として「ベルキュロス」と「ゴゴモア」が登場する。

――特異個体では、「ベルキュロス」が今までいなかったのがむしろ不思議なところですが、何か理由があったのですか?

宮下氏: 全部1度に入れてしまうわけにはいかないので、順番に特異個体化しています。格好いいモンスターばかり先に特異個体にしてしまうのも何ですし、そういうバランスも考えながらやっています。

――特異個体の「ベルキュロス」の動きは何か特徴的なものはあるのですか?

宮下氏: これもかなりいじっていて、巨大なレーザー砲みたいなものを撃ったりします。見た目にも派手になっている方です。

杉浦氏: 私はこれを昨日見たのですが、「こんなに頑張ってくれるのはありがたいんだけど、G級は大丈夫なの? これより変わるの?」と聞いたら、スタッフがみんな視線を逸らしてしまいました。ちょっと待てと(笑)。まあ、それくらい頑張っています。

――この2体は「F.5」が入った時点ですぐに遊べるのですか?

宮下氏: 覇種を約1カ月に1体ずつくらいのペースで出していきますので、特異個体はその合間に入れこんでいくようなスケジュールになると思います。

――「F.5」の次はもう「MHF-G」ですが、まだ出ていない特異個体はぼちぼちと増えていく予定ですか?

杉浦氏: まずは「MHF-G」を乗り越えてからにさせてください。「MHF-G」のコンテンツも、あれだけ用意しても足りないと言われるかもしれませんし、そこは柔軟に優先順位を決めてやりたいと思います。「MHF-G」がそれなりに安定化して順調に進められるなら特異個体を増やしていくこともできますし、「MHF-G」のモンスターが足りないなと思ったら、そちらのモンスターの開発を優先することになります。「MHF-G」の評価がまだ見えていないので、それからですね。

――「F.5」の段階では、これくらいのラインナップということですね。これくらいと言っても覇種6体と特異個体2体もいるわけですが。

杉浦氏: 「F.5」は最初の企画立案時は、「オディバトラス」と特異個体2体しかいなかったんですよ。でもこれは足りないよね、となって、覇種5体を増やしました。本来もっと目立つべきだった特異個体が少し可哀想かもしれないですね(笑)。今回のモンスターの担当メンバーは本当に頑張っていると思います。先ほども言いましたけど、頑張りすぎて「MHF-G」が心配なくらいです(苦笑)。




 前編はここまで。後編では、新登場となった覇種武器や覇種防具、狩護防具や、その他の武器の性能などについて伺っているので、楽しみにお待ちいただきたい。


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(2012年 10月 12日)

[Reported by 石田賀津男]