素晴らしきかな魂アイテム
【魂レビュー】アイアンマンとは一味違う重武装! 「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」、「アベンジャーズ」の活躍シーンを再現
2019年4月29日 00:00
【ライター:勝田哲也】
超合金と洋ゲーを愛するライター。筆者は「マーベルスネマティックユニバース」は結構チェックしており、集大成の「アベンジャーズ/エンドゲーム」が楽しみである。現在受注中の「S.H.Figuarts ホークアイ(アベンジャーズ/エンドゲーム)」も予約し、コレクションに加える予定だ(絵:橘 梓乃)
ウォーマシンが好きなのである。ウォーマシンはアイアンマンであるトニー・スタークの友人ジェームス・ローズがパワードスーツを身につけたヒーローだ。アイアンマンのトニーの“趣味”として多彩なバリエーション展開をしていくが、ウォーマシンはそれとは異なる進化をしていく。
それが“兵器感”だ。アイアンマンが未来的な最新技術を取り入れドンドンスマートになるのに対し、軍人であるローズが装着するウォーマシンのパワードスーツは、地味で、重く、かつ火力の強い軍用兵器のような能力を発揮していく。
今回紹介する「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4(アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー)」は、その名の通り現在公開されている「アベンジャーズ/エンドゲーム」の前作、「インフィニティ・ウォー」に登場したパワードスーツ・マーク4を再現したものだ。これまで以上の重武装を“変形”により実現、フィギュアでもこのギミックを取り入れている。その魅力を取り上げていきたい。
これまで以上のマッシブなシルエットが魅力の「ウォーマシン マーク4」
繰り返すが、筆者はウォーマシンが好きだ。「アイアンマンのパワードスーツに現用兵器追加装備させる」という言わば“重武装のアイアンマン”がコンセプトである。アメコミではアイアンマンと異なるヒーローとして存在感を強めていくが、今回は映画「アイアンマン」からのウォーマシンを紹介したい。
ウォーマシンは正直不遇のヒーローとも言える。初登場の「アイアンマン2」では制御を奪われアイアンマンと戦うシーンがあるし、「アイアンマン3」では政府の意向の元、星条旗カラーに塗られた「アイアン・パトリオット」となり、ここでもほとんど活躍できなかった。「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でも少しの活躍、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」では印象的な活躍シーンが用意されているが、ちょっと地味な存在と言わざるを得ない。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」では、これまで以上にド派手な活躍シーンが用意されている。シーンそのものは短いが、「これこそがウォーマシン」という大きな活躍がシーンがあり、「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」はそのシーンを再現できるギミックが用意されている。
今回の「ウォーマシン マーク4」はかなり太めな、見た目でパッと重武装な雰囲気が伝わるデザインだ。今回は筆者が持っていた「ウォーマシン・マーク2」と比較してみた。マーク2はアイアンマンのアーマーの1つ「ホットロッド」をベースに作られたアーマー。ホットロッドのテーマが“軽量化”であり、それを受けたマーク2はシリーズでも特にシンプルなデザインとなっているため、その差が大きく感じる。
特に面白いのはお腹の表現だろう。シュッとしたスマートさを感じさせるマーク2に比べ、かなりがっしりした印象だ。もちろん脇腹を支える大きな部品の影響もあるがはっきりと太い。しかしこの太さが、腕や股の太さをより強める形になっている。そしてバックパックである。マーク4は背中が大きく盛り上がっており、細かいモールドがある。これはウェポンプラットフォームなのだ。この背中の展開が本商品最大のギミックである。これは後で大きく取り上げたいと思う。
もう1つ本商品の大きな特徴が腿の可動である。腿部分は下に引き出すことで股関節の可動域が大きく広がる。膝立ちも可能だし、あまりウォーマシンのイメージではないが、ハイキックのような派手なポーズもとらせられる。一方で腰と胸の可動は通常のS.H.Figuartsほどで、以前紹介した「S.H.Figuarts アイアンマン マーク7」のような特別な関節を使用していないため、拳で地面を打ち付ける「スーパーヒーローポーズ」はとらせられなかった。
ウォーマシンは格闘攻撃よりもその火力で敵を圧倒する戦いが得意だ。次の項でその魅力に迫っていきたい。
三連レールガン、ミサイルに爆弾、迫撃砲! フルウェポンの魅力全開!
「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」の最大の魅力が武器の展開である。商品では差し替えにより姿を大きく変える“変形”を表現している。これにより、ウォーマシン マーク4はその持てる力を全開にするのだ。
背中ののパーツは5つ。全てが差し替えとなる。複雑な可動ギミックを仕込むには小さすぎるし、保持に影響が出るのも問題である。この差し替えの判断はとても良いと思う。背中の武器を全て展開したマーク4は“兵器感”がさらに高まる。
各武器を紹介していきたい。ウォーマシン最大の武器と言えば背中の真ん中に接続された「三連レールガン」だろう。初代ウォーマシンから型に大型の機銃がつくのが“伝統”であり、今回もアームで多彩な動きができる。設定ではこの機銃はAIによって自律的に動き、敵を狙うということだ。「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」では専用の発射エフェクトがつき、より印象を強めている。
両脇の展開するのがウェポンユニット。ここには6発の投下型爆弾が収納されている。青い部分はセンサーのようにも見えるが、設定ではこのユニットは迫撃砲も搭載しているとのことなので、青い部分はそれかもしれない。「インフィニティ・ウォー」でウォーマシンが空から爆撃を加えるシーンははっきりと記憶に残るカッコイイシーンだ。もう1つ背中ユニットの下部は飛行を安定させるための翼とブースターユニットとなる。こちらは基部が稼動し、表情付けが可能だ。
両腕にはマイクロキャノンを装備。ウォーマシンはアイアンマン同様手のひらからリパルサーを発射できるが、ローズは腕についた機銃を多用する傾向にある。拳を向け機銃を発射する姿はウォーマシンを象徴するポーズとも言える。設定では胸の「ユニビーム」も発射可能だ。
さらにマーク4は肩にミサイルランチャーを装備している。映画ではミサイルポッドのカバーが開くのだが、残念ながらフィギュアではこのギミックは省略されている。腕のキャノンも使用時には前腕の上下が派手に開く。サイズ的に難しかったかもしれないが、このギミックも欲しかったところである。
ウォーマシンは「コマンドガンダム」や、「ガンダムヘビーアームズ」、「バスターガンダム」といった、「実弾兵器を体中にまとったロボット」の雰囲気が楽しい。フルアーマーガンダムや、スコープドックのフル装備のような、ゴテゴテと武器をつけた雰囲気が良いのだ。光学兵器やナノテクノロジーなどSF色を強めるアイアンマンと異なる、現用兵器を詰め込んだようなコンセプトが楽しい。「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」はそのウォーマシンの特徴を良く活かしている。
飛行ポーズをしっかり支える高性能台座に注目!
もう1つ、「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」は特徴がある。それが“台座”だ。S.H.Figuartsは、「魂ステージ」というフィギュアスタンドが使用できるが、本商品は専用のものが用意されている。
大きな特徴は「飛行ポーズに対応したギミック」である。股間部分を保持することができる接続部分と、関節構造を工夫したアームで、フィギュアをしっかり支え、空中で固定できる。これにより、空中を飛ぶウォーマシンの姿を宙に浮かした形で保持できるのである。これは「アイアンマン」の初期からユーザーが望んでいたものだと言えるだろう。
ウォーマシンやアイアンマンは手と足のリパルサー発射装置の出力を調整して飛行する。このため独特の飛行ポーズをとる。「S.H.Figuarts」ではこのエフェクトパーツは同梱されていた。今回、これらをつけて飛び上がり、飛翔するディスプレイが可能となった。
また、台座部分がボックスになっており、換えの手や差し替えユニットなどを入れておけるのもうれしいところ。パーツの保存ははフィギュアユーザーにとって悩ましいところであり、この仕掛けはうれしいところだ。
筆者は最新作である「アベンジャーズ/エンドゲーム」をまだ見ていない。前作の衝撃から、どのような展開をしていくのかと手も楽しみだ。そして「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」は「インフィニティ・ウォー」での活躍のシーンの再現だけでなく、自分で活躍シーンを想像させたり、コレクションの他のヒーローと絡ませることで遊びはもっと広がる。
やはり「S.H.Figuarts ウォーマシン マーク4」はシリーズ最大とも言える重武装が魅力だ。ウェポンを全開にした姿で、全身のデザインを細かくチェックするのが楽しい。今後も筆者はマーベルヒーローのフィギュアを増やしていくが、マーク4はお気に入りのフィギュアとして、今後も長く活躍してくれそうである。
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