素晴らしきかな魂アイテム
【魂インタビュー】大人になった「ケロプラ」ファンに贈る、「KERORO魂 ケロロロボUC」、3つのモードに変形するカッコイイメカを見よ!
2019年1月9日 12:00
「KERORO魂 ケロロロボUC(ウルトラクール)」は、プラモデルで展開した「ケロロロボ」をさらにメカよりに、よりカッコ良く、そしてギミックたっぷりに遊べるように作られた彩色済み完成品アクションフィギュアである。手がけるのは弊誌でもおなじみのBANDAISPIRITSコレクターズ事業部の野口勉氏である。
野口氏は「ROBOT魂 ver. A.N.I.M.E.」シリーズを実現した人物だが、かつてバンダイホビー事業部(現BANDAISPIRITS ホビー事業部)で、「ケロプラ(ケロロ軍曹プラモコレクション)」を手がけていた。この商品は吉崎観音氏によるコミック「ケロロ軍曹」のメディアミックス展開の1つであり、プラモデルオリジナル企画で始まった「ケロプラ」のケロロロボバリエーションが、コミックやアニメに取り入れられることも実現し、大きな人気を集めた。
今年は「ケロロ軍曹」20周年、「ケロプラ」が生まれて14年がたった。野口氏は「ケロプラ」を支えてくれた子供達、今は大人になった彼らに、よりカッコ良く、よりギミックたっぷりな「ケロロロボ」を手渡したい、という想いで「KERORO魂 ケロロロボUC」をスタートさせるという。
インタビューでは「KERORO魂 ケロロロボUC」がいかに生まれ、そしてどれだけ魅力的な商品かを野口氏に語って貰った。「KERORO魂 ケロロロボUC」の今後の展開も紹介したい。とても楽しく、そしてカッコイイシリーズである。
「ケロプラ」を手に取ってくれた子供達へ贈る、大人のためのケロロロボ!
「KERORO魂 ケロロロボUC」は、BANDAI SPIRITSコレクターズ事業部のアクションフィギュアとして発売されるが、先行して雑誌「月刊少年エース」にて、「超ケロロ軍曹UC 激闘!!ケロロロボ大決戦」がスタートしている。こちらは、原作を吉崎観音氏、漫画は士土幽太郎氏が担当しているが、企画協力としてBANDAI SPIRITSの野口氏が、吉崎氏をはじめとした「ケロプラ」、そして「ケロロ軍曹」に関わったスタッフと話し合い、登場するメカの基本設定や、役割を提案して決めているという。
「ケロロロボUC」そのものが商品がきっかけとなって立ち上がった企画だという。「ケロロ軍曹」20周年にあたり、何かをしたい、「ケロプラ」のような立体物での企画を立ち上げたいという想いを持っていた野口氏が、KADOKAWAやバンダイナムコピクチャーズへ相談し、吉崎氏へ話を持ち込み実現したのが「ケロロロボUC」なのだ。当時の「ケロプラ」ファンがまた欲しくなるような、大人の目線で見てもカッコ良く、それでいながら「ケロロ軍曹」ならではのかわいらしさのあるロボットフィギュア「KERORO魂 ケロロロボUC」が実現したのである。
「ケロプラ」は、15年前のアニメ放送時に企画され、実現した低年齢層向けプラモデル企画だ。当初は「ケロロ軍曹」に登場する「ケロロ小隊」のメンバーが次々と発売され、目の表情を変えられるギミックや、「ガンプラ」との連動ギミックが話題となった。さらなる進化をしたケロロロボシリーズの展開も始まり、まだアニメにも漫画にも見たことがないケロロロボMk-Ⅱ等バリエーションまで、幅広い商品が生まれた。「ケロプラ」はヒットとなり、5年間で40を超えるアイテムが販売された。のちに、「ケロプラ」が先行した「ケロロロボ」のバリエ―ションはアニメやコミックにも登場するなどメディアミックスも行なわれ、子供達の心をしっかり掴んだのだ。
野口氏は今でも強く心に残る風景がある。静岡でのホビーショー、「ガンプラ」の新製品を見に来る大人達に混じり、「ケロプラ」コーナーに集まる30人以上の子供達。ホビーショーはプラモデル/ラジコン中心で大人達が多いが、「ケロプラ」コーナーは子供達の活気に溢れていた。子供達は流されているPVに合わせて「ケロロ軍曹」の歌を歌っているのだ。この光景の楽しさは野口氏の心に強く刻み込まれた。「ケロプラ」は野口氏が初めて手がけたオリジナル企画であり、その「ケロプラ」を楽しそうに見る子供達の姿は野口氏の大きな力となった。その子供達に、新しい楽しさを提示したい、その想いこそが「KERORO魂 ケロロロボUC」の原動力なのだ。
「当時『ケロプラ』を買っていた子供達は今は大人になりました。その人達にまた楽しんでもらえるんじゃないかな、そう思ってこの企画を立ち上げました」と野口氏は語った。そして「ケロロロボUC」は、吉崎氏の強い要望も受け、「大人が見てもカッコイイロボット」というデザインが為された。「ケロプラ」は低年齢層向けのプラモデルなため、作りやすく、頭身もデフォルメされている。乗り込むケロロ軍曹達のキャラクターを大きく、ロボの手足を小さく、構造もシンプルにされていた。
「ケロロロボUC」は組み立て済みフィギュアであり、ディテールは細かく、頭身もロボットフィギュアとしてしっかりしたバランスにしよう、という方向性となったという。野口氏の想いと、吉崎観音氏のメカファンとしての側面をより強めた企画、というわけだ。もちろん「ケロプラ」で得たノウハウ、世界観の広がりも受け継いでる。「ケロン人って同じフォーマットのメカを各人の個性に合わせてカスタマイズする、という使い方をしているんだろうと思います。『ケロロロボUC』のメカもキャラクター性を反映したデザインにしています」と野口氏は語った。
そして「KERORO魂 ケロロロボUC」シリーズの最大の特徴が“三段変形”である。本シリーズは「ケロロ軍曹」同様、「ガンダム」シリーズのオマージュに満ち満ちており、「UC(ウルトラクール)」もそのような経緯で名前が取り入れられていると思われる。さらに、ケロロロボUCも3つのモードに変形するのである。
1つ目が「ノーマルモード」。これは戦場までの移動などに使われる通常モード。戦闘時には2つ目の「ウルトラクールモード」へ移行する。背部からの角が前方に来た状態で、ユニコーンガンダムを思わせる巨大な角が特徴だ。この時はノーマルモードに比べ出力が1.5倍となり、戦闘力が増す。
そして「デンジャラスモード」である。この時前方の角がユニコーンガンダム同様、割れるのである。割れた角からは金色の光が生まれ、装甲の各部も変化し、デンジャラスモードへ変化する。商品の最大のギミックはこの3つのモードに変形できることだ。次章ではこのギミックの面白さに迫っていこう。
3つのモードで大きく表情を変えるメカ、タママはアームドアーマーでその凶暴さを表現
ケロロロボUCは、「ケロロロボMk-II」の後継機である。ケロロ達ケロン人は宇宙で戦いを繰り広げており、ケロロロボはその戦闘兵器の1つだ。ケロロロボUCはケロン人が使っている量産型ロボット兵器「ジェガマ」をベースに、ケロロ小隊の作戦通信参謀クルルによって各人向けにカスタマイズが行なわれている改造モデルなのである。ケロロが乗るケロロロボUCは小隊の中で最もノーマルな武装、仕様となっている。3つのモードへの変形もクルルが追加したという設定だ。
試作品を詳しく見てみよう。今回の試作品は光造形で出力されたものに彩色を施したもので、実際の商品は精度を上げ、基本は成型色に各部に彩色を施したものとなるという。2019年の5月に「KERORO魂 ケロロロボUC」、6月に「KERORO魂 タママロボUC」が発売され、その後も展開を予定している。今回はケロロ、タママだけでなく、ギロロ、さらにガルル、そして敵ロボとなるヴァイパーの乗るロボの試作品まで見ることができた。
「KERORO魂 ケロロロボUC」はケロロロボのラインを受け継ぎながら各部がブラッシュアップされている、ロボットとしてカッコイイバランスの手足を持ちながら、胴体はケロロの顔をイメージした丸いものになっていて、かわいらしさも感じさせる。足や手の装甲の付き方、関節のデザインなど、リアルロボット、もう1つ突き詰めれば「ガンダム」のメカのようなデザインが盛り込まれている。
胴体の上部は開放型のコックピットになっており、ここにケロロが座っている。コックピットはフライングソーサーというバイク型メカとして分離可能で、マジンガーZのホバーパイルダーの様に胴体と合体する。このギミックは「ロボと搭乗者が一体となり、命が吹き込まれる」という野口氏お気に入りのギミックだという。
ふくらはぎの外側にはスラスターがあるし、手にはシールドだけでなく装甲板もつけられている。肩や胴体も目を近づけると複雑なディテールが入っている。ケロロロボUCはシールドとビーム・ライフルというガンダムの基本装備と同じだ。立っている姿はロボット兵器の雰囲気が強く、ケロロメカでありながら、かなりカッコイイ雰囲気だ。
「ウルトラクールモード」はノーマルモードから背部の角状のパーツを持ってきて、ケロロロボUCの胴体にかぶせた状態だ。変形としてはこれだけだが、中央のロボの顔の印象が大きく変わる。大きな長い角がユニコーンガンダムを思わせるところがニヤリとさせられる。
そして「デンジャラスモード」では、背中に回っていた肩の装甲板が前に出て腿の装甲板も付け替えることで赤い部分が目立つようになる。機体の角は2つに割れ金色の面が正面に出る上、盾についていた赤い星が額の中央に輝く。シンプルな変形なのにユニコーンガンダムの“変身”のようなイメージの変化をもたらすのだ。ケロロの頭上にはユニコーンを思わせる角のついた飾りもつきこれまでのモードとは一味違った雰囲気となる。
「KERORO魂 タママロボUC」は6月発売予定となる。こちらはぱっと見ですぐわかるがユニコーンガンダム2号機バンシィがモチーフとなっているようだ。バンシィにはいくつかのバリエーションがあるが、アニメ初登場時に装備していた「アームド・アーマーBS」、「アームド・アーマーVN」を思わせる武装をそれぞれ、右手と左手に装備しているのが楽しい。これらの武装はデンジャラスモードで大きく解放される。
タママロボUCはノーマルモードからすでに重装備で威圧的である。ウルトラクールモードを経て、デンジャラスモードでは右手のタママスマートガン、左手の大型のタママネイル、さらに背中から持ち上がる支柱に、バンシィの「アームド・アーマーXC」を思わせるライオンのたてがみを思わせるフィンも装備している。タママの隠された凶暴性を表現するような、さらに恐ろしい姿となる。
「KERORO魂 ケロロロボUC」シリーズはこのように遊ぶ楽しさ、三段変形する面白さが盛り込まれている。野口氏は「『ケロロ軍曹』の作品性とキャラクター性を強く出したかった。それは今後のラインナップでも表現していきます。1つ1つの商品の面白さとして三段変形のギミックを盛り込みました。ガンダムっぽさもケロロならではですし、ポーズをとらせるだけでなく、幅広い遊びを盛り込む、そこがこだわったところです」と語った。
「KERORO魂 ケロロロボUC」シリーズの注目はやはり「三段変形」が面白い。特に肩の変形は付け根を回転させ装甲をかぶせることで、見た目が大きく変わるのだ。初見ではまるで装甲が展開したような印象を受けるが実はシンプルなギミックで変形させている。足の外側のアーマーが展開するところも“高機動”を感じさせる上に、膝の関節軸により1センチほど全高が伸び、等身があがるのだ。素直に格好良さを感じさせるところが楽しい。
タママロボUCのデンジャラスモードの際は、手に持っていたビームライフルは腰の後ろにマウントされる。このギミックは「ガンダム」シリーズのお約束なのである。こういった「ガンダム」の手法を踏襲している所こそが「KERORO魂 ケロロロボUC」シリーズの楽しさと言える。遊んでみたり、各部をチェックすることでさらに細かいこだわりが感じられる商品なのだ。
設定上、ケロロ軍曹はケロロロボUCの多彩な機能を全ては把握しておらず、実は肩についているビームサーベルに気が付いていない。このためビームサーベルエフェクトは商品には付属していないのだが、「ROBOT魂 ver. A.N.I.M.E.」シリーズのビーム・サーベルエフェクトがそのまま使えるのである。他にもバーニアエフェクト等が使える連動があり、価格を抑えながらも商品バリューを付加する考えが面白い。
また、完成品ということが、変形時やポージング時の耐久性につながるところもセールスポイントだと野口氏は語った。耐久性を維持するために、重要なパーツにはネジやシャフトなどなどの金属パーツを使用し、強固に接着を行なうことで安定した保持力が確保できるという。さらに摩耗にも強い素材を組み合わせることで安心して楽しんでもらえる商品となっているとのことだ。
「KERORO魂 ケロロロボUC」そのものはパロディ色の強い企画だが、カッコ良く、そしてプレイバリューの高い商品となっていることが確認できた。そしてシリーズはこの2つに終わらず、大きく広がっていくのである。
敵メカや量産型メカも設定され、大きく拡がるケロロロボUC世界
「KERORO魂 ケロロロボUC」シリーズは、ケロロ、タママだけでは終わらない。2018年10月末に開催された「TAMASHII NATION 2018」では、ギロロ、ガルル、そして敵ロボとなるヴァイパーの乗るロボなどが展示されており、今回これらの試作品を見ることができた。
各メカそれぞれ見所があるが、作品の枠を広げるのは「ガルル専用スパークジェガマ」だろう。別の隊の隊長であるガルルの乗るロボは他のロボと違い、クルルの改造品ではなくケロン軍からのものなのだ。ベースはケロロ達と同じケロン軍ロボ「ジェガマ」だが、指揮官用にカスタマイズした「スパークジェガマ」なのである。
このため「ガルル専用スパークジェガマ」は、他の機体と違い3つのモード変形ではなく、Nモード、Dモードの2つの変形となる。ケロロ達の機体に比べて鋭角的なラインの多い、どことなく現代風のデザインになっているのが面白い。手に持つスナイパーライフルはデザインとしてカッコ良く、ロボ好きの心を掴むデザインだ。
ギロロの乗る「ギロロロボUC」はケロロ達と同じタイプで3つのモードに変形するが、今回の撮影ではあえてノーマルモードのみにした。こちらはギロロらしい重武装の砲撃タイプで、2つの砲身を1つにするバズーカーギミックが特に楽しい。ギロロは人気の高いキャラクターでもあり、今後の展開が楽しみな商品である。
そして3つめがヴァイパーの乗るロボだ。左手が巨大な砲身、右手が鎖のついた鉄球になっている。デザインは直球の「悪役メカ」だが、細かい装甲分割や、肩の動力パイプなどケロロ達のメカとは大きく雰囲気が違うところが「他勢力」を感じさせる。鉄球につく鎖は金属パーツを使用するとのことで、玩具的な遊びごたえもありそうだ。こちらもまた作品世界の世界観を大きく広げるデザインだと言えるだろう。
「KERORO魂 ケロロロボUC」のスタートにあたり野口氏はこれらのメカ設定、デザインなどを提示する非常に詳細な企画書を作り、吉崎氏や「ケロロ軍曹」そして「ケロプラ」を生み出したスタッフ達と話し合いブラッシュアップしていったという。企画書を見ることができたが、今回のメカはもちろん、ケロロロボUCの“素体”となるジェガマまで設定されており、その細かさ、世界観の厚さには圧倒させられた。
「ケロロ軍曹」連載20周年というコンテンツが求められる節目の期間にフォーカスし、まず企画を立ち上げ、吉崎氏をはじめとした主要スタッフに声を掛け、「ケロロ軍曹」という作品世界を活かしながら「ロボット」をキーワードに全く新しい物語、多彩なメカを企画し、そして実現した。その企画を実現するパワーは、話を聞くと本当に圧倒される。そして今回の企画の原動力は「『ケロプラ』に集まった静岡ホビーショーの子供達」なのである。
「ケロプラ」は野口氏がバンダイで初めて立ち上げた企画であり、当時「ガンプラ」中心で大人が多かったバンダイのブースで、数十人の子供達が「ケロプラ」コーナーに集まりPVを見ながら楽しそうに歌を歌うという、これまでのホビーショーでは見た事のない光景を見せてくれた子供達、彼らにもう一度何かを届けたい、大人になった彼らに、大人でもかっこいいと思え、遊べる楽しいケロロのメカを提示したい、その想いが「KERORO魂 ケロロロボUC」を作り上げたのだ。
その強い想いは「TAMASHII NATION 2018」の出展からすでに見て取れる。この出展の時点で5体のロボの試作品を展示、立ち姿の展示だけでなく、活躍を想起させるジオラマ、さらに大型の立像まで用意し、大きくアピールしていた。この立像は商品データを流用したもので、会場では商品を手にはできない代わりに「KERORO魂 ケロロロボUC」のデザインを細かくチェックできるようになっていた。
「KERORO魂 ケロロロボUC」の世界観、商品ラインナップ、そして商品デザインの詳細と、非常に考えられたディスプレイである。この構成は「使う人を中心に考えてモノ作りをする」という野口氏のポリシーがあるからこそだという。
野口氏は本シリーズの最大のセールスポイントはやはり“三段変形”だと語る。3つの形態への変形を楽しんで欲しい。家に「KERORO魂 ケロロロボUC」を置いていて、気が向いたときにいじる。それはポーズを変えるだけでなく、形態変化をさせることで飾る楽しさがさらに広がる。「飾って、遊んで楽しい商品にしました。コックピット、フライングソーサーは取り外すことができ、このソーサーに武装をつけることもできます。ここでも遊びの幅を持たせています」とのことだ。
そして先行しているコミックとの連動がある。関係者で骨子を考えた物語を、士土幽太郎氏が「超ケロロ軍曹UC 激闘!!ケロロロボ大決戦」を自身の作品としてまとめ上げていくところも見どころである。野口氏は「コミックの中で様々なギミックが描かれていくことになるし、マンガの構図はポーズの参考にもなると思います。コミックでどの様にメカが活躍をするのかも楽しみにして下さい」と語った。
最後に野口氏は、ユーザーへ「20年愛され続けた『ケロロ軍曹』の新たな物語を楽しんでほしい。またケロプラを楽しんでくれた方に再度商品を通してコミュニケーションが取れる機会が作れたことに感謝しています。『超ケロロ軍曹UC 激闘!! ケロロロボ大決戦』と『KERORO魂 ケロロロボUC』シリーズにご期待ください。』とのメッセージをおくった。
今回、話を聞いて、改めて野口氏の企画力、コンテンツを実現させる力に圧倒させられた。自分の仕事はどうなのかとか、会社というのはどのように回るのかなど、大人としての自分を反省させられるし、当たり前のことだが、こういう熱意と実行力を持つ人がコンテンツを世に送り出しているのだ、ということを実感させられる。
もちろん「KERORO魂 ケロロロボUC」のそのものの魅力がまず大きい。「ケロロ軍曹」のメカであり、かつ「ガンダム風」の意匠を取り込むパロディ要素が入っていながら、メカとしてカッコイイ。ユニコーンガンダムが見せてくれた「印象ががらりと変わる変身」を全く別の手法で、そして効果的に実現するギミックも面白い。しかも綿密な世界観やメカ設定も用意されているのだ。「ケロロ軍曹」ファンはもちろん、メカファン、フィギュアファンも手に取って欲しい、とても厚みのあるコンテンツであり、商品だと感じた。
(C)吉崎観音/KADOKAWA・BNP・テレビ東京・NAS・BV (C)士土雄太郎/KADOKAWA
※写真はフラッシュで撮影を行なっているため、各部の彩色などが実際の商品と異なります。