コメディアンBJ Foxの脱サラゲームブログ
連載第27弾
かつて大事な仕事場だった東京ゲームショウ! 初プレスとして参加したらロックスター時代のことを色々思い出したよ

2019年9月16日 12:16
E3特別編を書いた時は、ネットの記事を読んでメーカーの生配信を見て気になるタイトルをピックアップして、日本から遠隔的に書いたものだった。レポートの中でE3に1回も訪れていないことは、ゲーム業界勤務経験10年以上持っている僕にとって恥ずかしいことでもあることを述べた。
しかしである! 東京ゲームショウに関しては、そういう問題がない。もう十分「TGS」を体験してきた。もう何回も苦労してきた! 出展したり、海外のデベロッパーを付き添ったり、プレス対応したりしてきたが、今回は「プレス」として初めて回った。
今年のビジネスデー2日目にTGSへ9時半くらいに辿り着いたら、非常に不思議な感じに襲われた。東京じゃなく千葉県だぞと叫ばせられるくらい遠い、海浜幕張駅から会場まで歩いてデジャブに近い雰囲気だったが、なんか違った。会場の正面にいつも大きく出しているBethesdaさんの屋外広告(今年は「Doom」だ)の前を通ると、やっとその「なんか違う」の原因がやっとわかった。
まず二日酔いしてないTGSは初めてだ! 冗談抜きで、今回はよく睡眠してから参加したから、やる気満々でどういうものを見るか楽しみにしながら会場へ入った。今までのTGSの場合、誰かの海外の来客の付き合いか、何らかの会食か、それともどこどこのメーカーさんのパーティがあって、必ず朝にぐったり疲れたままに幕張へ通っていたからね!
2019年、初のプレス体験はもうナイススタート!
ちなみに僕のTGS経験を語ると、トータルでの出展経験としては、3、4回だ。一番最初は、2010年の「レッド・デッド・リデンプション」。PlayStationのブースに2台を出展させてもらった時だった。ロックスターのZ指定タイトルだから、その出展は、もちろん、黒い幕の後ろで、ちゃんと来客の年齢を確認した上で体験プレイをしてもらった。
そのときはビジネスデーの2日間を、Rich Rosado氏というロックスターニューヨークから来たクリエイターのインタビューを通訳として入って、一般日はほぼ休憩なしで2つの体験台の説明やサポートをした。大変だったけど、初めて日本人のプレヤーが「RDR」を楽しく体験している様子をみて刺激的だった。もちろん夜は、デベロッパーを東京に案内してあげた! 疲れた!
一番大きな出展は、「GTAV」だった。厳密にいうと、日本国内の流通パートナーであるカプコンさんのブースのエリアの中に大きな「GTAV」ブースを作った。でも、カプコンの作品に間違えれらないようにちゃんと廊下に囲まれている独立した空間を作った。そのとき、僕が15分のデモのナレーションを日本語でした。フランクリンでスカイダイブからスタートしてキャラクターチェンジ、マイケルとなってパパラッチから逃げようとしているミニミッションをクリアして、またチェンジ。最後はトラックで道を封鎖して銀行強盗のミッション! もう4日間であのデモは、30回?50回? たくさんやったけど、でもまた長い列で並んでいるお客さんを見て、刺激となった。その時、ロックスターのロンドンのオフィスの何人かが来日して、短い日本の滞在を満喫したがってたから、TGSの長い1日が終わった後に、声も体も疲れて果てていたけど、渋谷かどっかに行ったんだよね!
さて、それでようやく本題のTGS2019! 今年一番目立った作品、一番の期待作は何かというと、「Cyberpunk 2077」だよね。E3やgamescomでも十分に話題を集めていたけどTGSの出展も半端なかった。
これまで何回もブースの企画をやってきた僕は、このくらいのブースのコストがなんとなく想像できるし、どこまでスパイク・チュンソフトさんがこのタイトルに賭けているかがよくわかる。でも、ブースの前の長列から見ると、来年の発売までにどんどん話題性が大きくなるだろう。それもキアヌに来日してもらうなんて……すごい。
それでまた過去の話に戻っちゃうけど、僕が一番記憶に残っているTGSは、2011年の東京ゲームショウだ。「RDR」は、CESAのゲームアワードの特別賞を受賞することになって、僕がステージに立ち受賞することとなったんだ!
僕の前は、ポケモンのプロデューサーのどなたかが、何らかの生涯功績賞の授賞式だった。10人のくらいの子供がステージに上がり、プロデューサーさんへ愛を込めて一番好きなポケモンがどれなのか、可愛いくしかも感動的に語った。受賞後、ポケモンへ特別賞のロックスターのターンだった。
ロックスター社内には厳しいルールが1つある。それは特定な開発者以外は、表に出れないし、インタビューに応じてはならないというものだ。このときは特別な許可を得て当時シンガポールに住んでいた僕がステージに立つこととなったが、事前に本社が定めた、「ありがとう、今後ともよろしくお願いいたします」しか言ってはならないという、規制ありの特別許可だった。
僕はステージに立って、「Thank you very much、今後ともよろしくお願いいたします」と言ってステージから出ようとする瞬間に、ちょっと困っていたMCさんに……「それだけ?もう少しコメントしてくださいよ」と言ってきた……。プチパニックした僕は、このステージ上の気まずさを晴らすべきなのか、それとも会社のルールを元首すべきなのか、微妙に途方にくれると、真顔に先に子供たちと同じく「一番好きなポケモンは……」と言って出席者から笑いをとって逃げた。ある意味で、日本語で笑いを取るのが初めてだったので、スタンダップコメディへの道は、そこからスタートしたかも!
今年のTGSはビジネスデーのみだったけど、とても賑やかで少し見て回るだけで今後のゲームに対するワクワク感が溢れてくる。カプコン、スクエニ、コナミやPlayStationといったレギュラー陣ももちろん、ニューカマーのCD PROJEKT RED(まあ、スパイク・チュンソフトさんだけど)も目立っていた。洋ゲーをあんなに大きく出展するなんて、しかも全く新規IPでそれをやるということは、相当の自信の証拠だね。と言っても、列の長さや見せてくれたゲームプレイから見ると、日本でも自信を持ってもいいかな。
TGSはやっぱいいよね。二日酔い無し、仕事のプレッシャーやブースの対応無しのTGSはさらに良いものだ。ではでは、幕張メッセ、12月21日にまた会おう!






























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