コメディアンBJ Foxの脱サラゲームブログ
連載第28弾
「ゼルダの伝説:夢を見る島」は、イギリス人が抱えている悪夢のような現実を忘れさせてくれる素晴らしいゲームだよね
2019年10月23日 11:19
イギリス人以外にはあまり知られていないことだけど、「イギリスの伝説:悪夢が醒めない島」というゲームが現実に存在する。
今は昔、可愛らしき金髪の主人公。イギリス首相にまで成り上がったボリス・ジョンソンが、ある日、突然ボケたまま目覚めて、イギリスという不思議な島が敵に囲まれていると信じ込んでしまう。
この状況から脱するために、ダンジョンではなく、政治機関をクリアする。英国議会、アイルランド政府、ヨーロッパ連合、そしてイギリスの与党や野党などをを巧みにやり遂げる必要があるが、主人公がどこに言っても敵ばかり。どこに向かっても行き止まりばかりに直面している。やっと一休みを取ろうと泉で休憩に立ち寄るが、疲れを癒してくれる妖精ではなく、メルケルだ。
多分このゲームは、多くの歴史家に愛されてきた「イギリスの伝説」シリーズの最終作となるだろう。最後に「全ては夢だった」というエンディングにならないかな!!!
僕はこのところそんなことばかり考えながら生きている。特にこの10月の通勤電車は、絶え間なく続いているイギリスのニュース(いわゆる、BREXITアップデート)を携帯でチェックしているか、Nintendo Switchで「ゼルダの伝説:夢を見る島」をプレイしているかだった。前者は溜息ばかりだけど、後者は僕に許された唯一の休息のように、笑顔にしてくれる存在だ。
どう見てもこのゲームは可愛さが溢れている。元々のゲームボーイの2Dグラフィックスを2.5D的なグラフィックスで再現しただけじゃなく、全てを玩具風にしているので、別の意味の懐かしさもこみ上げてくる。僕は、リンクのおもちゃを持ったことがないけれど、まるで昔のフィギュアごっこを遊んでいる感じもあった。
オリジナルの「ゼルダの伝説:夢をみる島」は、ゲームボイカラーでプレイしたが、正直ゲームの流れをあまりよく覚えていないため、Switch版はどこまで本格的なリメイクなのか自信を持って言えないが、再現性の高さというのは、このゲームのポイントではないと思う。昔の2Dゼルダのテイストを今風にして、若者たちにその面白さを理解してもらうことがポイントになっている。その取り組みは見事に成功している。
極端な意見かもしれないが、僕は「ゼルダの伝説」初心者には、傑作である「ブレス・オブ・ザ・ワイルド」よりも「夢を見る島」をオススメする。あんなにでかい草原や圧倒的な「なんでもあり感」は、ゼルダシリーズのビギナーから見ると、なんか怖い、どこから始めればいいのか、戸惑うかもしれないが、規模感がより控えめな「夢を見る島」はアプローチしやすいものだ。
Nintendo Switchは新作よりもリメイクが多い気もするが、今回のタイトルは移植版とかSwitch向けに作っているといった言い方は十分ではない。さすが任天堂さんは、ただのリメイクだけじゃなくてまたゼルダのコンセプトを守り、磨き、再チャレンジすることに積極的に取り組んでくれた。オリジナルのDNAをキープしながら最初から、新しい味もたくさん加えてくれたのは、ファンとしてありがたいものだ。
今年はなんとゼルダシリーズを3つもプレイしてきた。次の“母国の危機を忘れさせててくれる作品”はどうしようか。Nintendo Switch版「オーバーウォッチ」かSwitch版「ウィッチャー3」か。それにしてもリメイク多いね。そろそろ完全オリジナルをやってみたいね。