レビュー

「スプラトゥーン レイダース」レビュー

対人戦“なし”の新しいスプラ。自分流の戦い方でシャケの巣窟に挑め!

【スプラトゥーン レイダース】
7月23日 発売予定
価格  パッケージ版:7,480円
ダウンロード版:6,480円

 任天堂は、Nintendo Switch 2用ソフト「スプラトゥーン レイダース」を7月23日に発売する。価格はパッケージ版が7,480円、ダウンロード版が6,480円。

 本作は、任天堂の看板作品の一つとなった「スプラトゥーン」シリーズの最新作。スプラといえば、4対4のオンライン対戦シューティングを思い浮かべる方が多いと思うが、本作は「ウズシオ諸島」を冒険するアクションアドベンチャーゲームで、対人戦(PvP)が全くないシリーズ初のスピンオフタイトルだ。

 本稿では「スプラトゥーン レイダース」のレビューをお届け。「サーモンラン」感覚で楽しめるダンジョン、自分流の戦い方を追求できるブキとガジェット、進化したグラフィックスなど、ウズシオ諸島でのオタカラ・ハントの魅力を紹介していく。

【スプラトゥーン レイダース Direct 2026.6.30】

舞台は「ウズシオ諸島」。すりみ連合と一緒にいざオタカラ・ハントへ!

 本作の舞台は“オタカラ”が眠っていると噂の「ウズシオ諸島」。そこに人気音楽ユニットでありながら、義賊としても活動する「すりみ連合」のフウカ、ウツホ、マンタローが降り立つところから始まる。プレーヤーは「すりみ連合」が乗るヘリコプターのパイロットで、腕利きの技術屋「メカニック」として、オタカラ・ハントに協力することになるのだ。

 スプラプレーヤーはお気づきかと思うが、本作のストーリーは「スプラトゥーン3」のヒーローモードと地続きになっている。だが、途中で「すりみ連合」がどういうグループなのかを解説してくれたり、バンカラ街での出来事は深追いしないようになっているため、本作だけでも楽しめる内容となっている。むしろ本作をきっかけに「すりみ連合」が好きになったという方は、ぜひ「スプラトゥーン3」をプレイしてほしい。

【ストーリー】
オープニングからムービーシーンで始まる本作。スプラとしては新鮮な感覚だ
音楽ユニットであり、義賊としても活動する「すりみ連合」。左からフウカ、マンタロー、ウツホの3人
プレーヤーはヘリコプターの操縦士として同行。実は腕利きの技術屋「メカニック」で、その腕を買われオタカラ・ハントに協力する
突如出現した謎の光と悪天候に巻き込まれ、ヘリコプターは墜落
「ウズシオ諸島」を舞台に、4人でオタカラ・ハント生活を送ることになる
そしてキャラクリへ。この辺りはスプラを感じさせる流れだ

 本作の難易度は、気軽に楽しめる「トラベラー」、標準的な難しさの「レイダー」、厳しい戦いに挑戦できる「サバイバー」の3種類。異なるのは敵の強さだけで、どれを選んでも得られる報酬は変わらない。また、設定から難易度をいつでも変更できるため、途中でゲームが行き詰まった時も安心だ。

 今回スプラ経験者の筆者は「レイダー」でプレイ。トライ&エラーを繰り返しつつ、適度にスリルのあるちょうどいい難しさでゲームを楽しめた。スプラプレーヤーはまず「レイダー」でプレイして、難しく感じたら「トラベラー」に、チャレンジしたい方は「サバイバー」に変更するのがオススメだ。

【難易度】
気軽に楽しめる「トラベラー」。スプラ初心者にオススメ
標準的な難しさの「レイダー」。スプラ経験者はまずこちらを選ぼう
最も難度の高い「サバイバー」。厳しい戦いに挑みたい人向けだ
スプラ経験者である筆者は「レイダー」を選択。なお、難易度は設定からいつでも変更できる

 また、本作は「スプラトゥーン」シリーズ初のNintendo Switch 2専用タイトルであり、ハードウェアの性能を活かすことで、インクの質感やステージの描写など、細かな部分ではあるがグラフィックスが進化している。詳しい解像度やフレームレートは発表されていないが、これまでで一番綺麗で快適なスプラ体験であることは確かだ。

【グラフィックス】
遠くの岩の凹凸や草花までしっかりと描写
インク越しに地面に生えている草も見てとれる
敵のシャケもリアル。ちょっと怖い

サーモンラン感覚で楽しめるダンジョン。万が一の時は「ヘルプ」も出せる

 「ウズシオ諸島」にはシャケが蔓延るダンジョンが多数用意されており、すりみ連合のメンバーと力を合わせて攻略することになる。ダンジョンは様々なオタカラを入手できる通常ステージだけでなく、タイムリミットのある「シャケの巣窟」、プレーヤーの腕が試される「つまみぐいダンジョン」、強敵が待ち受ける「地下遺跡」などバラエティ豊かだ。

【ダンジョン】
ゲーム冒頭のオタカラマップ。ダンジョンをいくつかクリアすると、さらなるダンジョンがアンロックされていく
各地に点在する「結晶」の採掘を目指す通常ステージ
制限時間内に決められた量のイクラを集める「シャケの巣窟」
指定されたブキとガジェットでプレーヤーの腕を試す「つまみぐいダンジョン」
強敵が待ち受ける「地下遺跡」など、ダンジョンの種類も豊富だ

 ゲームプレイ自体は「スプラトゥーン2」から収録されている協力対戦モード「サーモンラン」を踏襲しており、次々に襲いかかってくるシャケをシバきつつ、ダンジョン内にある結晶を発掘したり、隠されたアイテムを見つけていく。シャケをシバきまくって大量にイクラをドロップした時の爽快感、思わぬところに隠されていたアイテムを発見した時の興奮はたまらない。

【ゲームプレイその1】
ゲームプレイは「サーモンラン」を踏襲している
次々とシャケが襲いかかってくるスリル感……
大量のシャケをシバきまくった時の爽快感はやみつきになる

 本作は基本的にソロで進めることになるが、オンラインプレイにも対応しており、マップから「ヘルプ」を要請することで、世界中のどこかの誰かと最大3人でオタカラ・ハントに挑戦できる。

 一度ヘルプを使ってダンジョンをクリアすると、一定時間次のヘルプを要請できなくなる点には注意が必要だが、「どうしても一人ではクリアできない……」という時に役立つ。また腕に自信のあるプレーヤーは、どこかの誰かの「ヘルプ」に応えることもでき、成功すると「ヘルプボーナス」を獲得できる。

 さらにフレンドや同じ「あいことば」を知っている人同士であれば、グループを作って最大4人でいつでもオタカラ・ハントに挑戦できるため、フレンドと盛り上がりながらプレイするのも面白そうだ。

【ヘルプ】
ソロプレイで行き詰まった時は、どこかの誰かと一緒にプレイできる「ヘルプ」を要請しよう
腕に自信のあるプレーヤーは、どこかの誰かの「ヘルプ」に応じることもできる

ハクスラ的なサイクルが楽しい! 自分流のカスタムを追い求めるブキ&ガジェット

 そしてダンジョン攻略をさらに面白くするのが「ブキ」と「ガジェット」だ。本作ではブキやギアを販売するショップが存在せず、ダンジョンで手に入ったブキを使ったり、素材を集めてガジェットを作ることができる。

 まずは「ブキ」から見ていこう。本作では稀にシャケがブキをドロップしたり、ダンジョン内にある木箱を壊すとブキが手に入ることがある。基本形の「シューター」や「ローラー」、「チャージャー」、「ブラスター」のみならず、「マニューバー」、「ストリンガー」など「スプラトゥーン3」に登場する11のブキ種が全て登場するため、慣れ親しんだブキに近い性能のものを選んで、ダンジョンを攻略できる。

 また、レア度の高いブキには「ブキパワー」が付いており、インクの消費量を軽減したり、移動速度が速くなるといった強力なものもある。ブキのドロップ、レア度、ブキパワーは全てランダムのため、欲しいものと出会うのはなかなか難しいが、根気強くダンジョンを攻略してブキを集めていこう。

【ブキ】
スプラの基本である「シューター」から……
「スプラトゥーン3」から登場した「ワイパー」まで、これまでに登場したブキジャンルは全て取り揃えている
ゲームを進めると「ウズシオのかけら」を使ってブキをある程度強化できる
レア度の高いブキには「ブキパワー」が付いており、プレーヤーや武器の能力が向上する
ブキやブキパワーはランダムのため、根気強くダンジョンを攻略してブキを集めていこう

 そして新要素となるのが「ガジェット」だ。スプラプレーヤー向けに解説すると「強化されたサブウェポン」のような装備で、本作ではブキにサブウェポンが装備されない代わりに、別枠でガジェットを装備できる。

 ガジェットは「スピードタンク」、「パワータンク」、「テクニカルタンク」の3種類に分けられており、それぞれ特色のある装備が用意されている。一方でガジェットの開発にはダンジョンで入手したアイテムが必要となるため、一度に全てをアンロックすることはできない。

 だが、ゲームを進めると複数のガジェットを装備できるようになる。ダンジョンを攻略して、ブキを入手して、ガジェットを開発して、より難しいダンジョンを攻略する。この「ハック&スラッシュ」的な一連のサイクルの塩梅がちょうどよく、時間を忘れて没頭してしまうほど楽しい。

【ガジェット】
タンクによって装備できる「ガジェット」が異なる
「スピードタンク」は移動系のガジェットを装備できる
「パワータンク」は一撃必殺系のガジェットをラインナップ
「テクニカルタンク」はレーザーや風の渦など、戦略的なアイテムを装備できるガジェットだ
ダンジョンで集めたアイテムを使ってガジェットを開発可能
また「パーツ」をつけることで、ガジェットの性能を向上させられる

 またプレーヤーのレベルが上がったり、つまみぐいダンジョンをクリアすると「スキルポイント」を獲得でき、体力、ブキの攻撃力、ガジェットの攻撃能力、ガジェットパーツのコスト上限を強化できる。自分のプレイスタイルに合ったステータスを強化することで、より効率よくダンジョンを攻略できるようになるのだ。

【スキルポイント】
レベルが上がったり、つまみぐいダンジョンをクリアすると「スキルポイント」を獲得
プレイスタイルに合わせて、プレーヤーの能力を強化できる

 このほかにも、プレーヤーの能力を底上げする「秘宝パワー」、すりみ連合による必殺技「奥義」など、カスタマイズの幅は非常に豊富。筆者は今回「シューター」と「テクニカルタンク」の組み合わせでプレイしたが、これまでのスプラの戦い方に合わせて“自分流の戦い方”を追求してみてほしい。

【秘宝パワー】
秘宝パワーはプレーヤーの能力を底上げするアイテム。「秘宝」はダンジョンでドロップする
【奥義】
フウカの奥義「先生ストライク」はサメに乗って一直線に突進。巨大なサメライドのようだ
ウツホの奥義「村雨ウツボ」はウツボたちが広い範囲を攻撃する。トリプルトルネードの強化版に近い
マンタローの奥義「マンタ輪舞」は無敵状態のマンタローに乗って攻撃できる。マンタロー版テイオウイカのようなイメージだ
【ゲームプレイその2】
ブキやガジェットのカスタマイズの幅は非常に豊富
自分流の戦い方を追求して、オタカラ・ハントに挑んでみてほしい

スプラの新しい形。ダンジョン攻略は「レイダース」、ナワバリバトルは「スプラ3」で楽しもう!

 ここまで「スプラトゥーン レイダース」のレビューをお届けしてきた。本作は、インクを塗って敵を倒すという部分は共通だが、自分流の戦い方を追求して、いくつものダンジョンをクリアするという新しい形の「スプラトゥーン」だ。これまでとはまた違った面白さがあり、スプラ初心者から経験者まで楽しめるタイトルに仕上がっている。

 また、本作はあくまでスピンオフであるため、じっくりダンジョンを攻略したい時は「スプラトゥーン レイダース」、ナワバリバトルやバンカラマッチでエキサイトしたい時は「スプラトゥーン3」という感じで遊びわけられる。この夏はぜひ「スプラトゥーン」で奥深いオタカラ・ハントと爽快なシューティングを楽しんでほしい。