レビュー
「ロジクールG AURORAコレクション」フルレビュー
初の脱“PLAY TO WIN”。誰もがワクワクするカラフルワールドへようこそ!
2022年10月26日 00:00
- 【ロジクールG AURORAコレクション】
- 開発元:Logitech
- 発売元:ロジクール
- 10月27日発売
- 価格:
- 12,870円(G705 ワイヤレスゲーミングマウス)
- 21,450円(G713 ゲーミングキーボード)
- 27,280円(G715 ワイヤレスゲーミングキーボード)
- 27,170円(G735 ワイヤレスゲーミングヘッドセット)
ロジクールのゲーミングブランド「ロジクールG」は、定期的に新しいテーマを設定して、そのテーマに沿ったプロダクトを全カテゴリで一斉展開していくのが通例となっている。この圧倒的な物量感は、世界中にファンがいるグローバルブランドの強みであり、ロジクールファンの楽しみのひとつでもある。
今回日本でもいよいよ10月27日よりスタートするAURORAコレクションは、マウス、キーボード、ヘッドセットの同時展開であり、メインプロダクトだけで6製品、パームレストやマウスパッド、交換用スペアパーツなど各種アクセサリも含めると、実に24製品にも及ぶ。
今回のAURORAコレクションが画期的なのは、「Play to WIN」からの脱却が図られていることだ。ロジクールGのゲーミングギアの至上命題は“勝つこと”だったが、ロジクールがゲーミングブランド「ロジクールG」を立ち上げた5年前と現在では、ゲーマー層は遙かに多様に、多彩になっている。性能のみを追求し、カラーはブラック、ターゲットはコアゲーマーだけ、という時代ではなくなっている。“勝つこと”以外の目的でゲームを楽しむあらゆるゲーマー層をターゲットにした新シリーズ、それがAURORAコレクションだ。
ちなみに筆者はAURORAコレクションのレビューにあたり、製品貸出に際し、製品担当者からレビュー希望アイテムを問われ、あまり深く考えずに「いつも通り全部で」と答えた。「レビューする際は実機を触る、触れないものはレビューしない」のがレビューの大原則だ。だからこのやりとり自体は何も問題ないのだが、届いた段ボールのデカさ、その中身のギッシリ感を見て驚いた。「なんなんだこれは」。
あまりにも多すぎて撮影も1度では終わらず、3度に渡り、レビュー活動も約1カ月に及んだ。バリエーションが多すぎるため、全部を試すのが大変だったが、使っていて非常に楽しいギアばかりだった。本稿では、その使って楽しいゲーミングギアの雰囲気を伝えられればと思う。
黒のロジクールGがイメージを一新。デスクトップ回りが驚きの白さに
各製品の紹介に入る前に、全体のラインナップを紹介しておこう。今回同時発売されるのは、G705ワイヤレスゲーミングマウス、G715ワイヤレスゲーミングキーボード、G713ゲーミングキーボード(有線)、G735ワイヤレスゲーミングヘッドセット。有線、無線にわけられたキーボードは、リニア、タクタイルの2種類のキースイッチから選択できるためマウスとヘッドセットを足して計6製品となる。
そして、マウスには全3色のマウスパッド、キーボードにはパームレストに加えて、トッププレートとキーキャップが同じく全3色、ヘッドセットにはブームマイクとイヤーパッドが全3色、そして持ち運びに便利なキャリングケースと、ケーブルチャームというアクセサリが別売され、合計24製品となる。
カラバリについては、ベースのホワイトに加えて、ピンクとグリーンの3色。製品のベースカラーとしてはあくまでホワイトのみで、カラバリはアクセサリという扱いなのもおもしろい。カラバリに手を出すと、その分だけコストが跳ね上がることになるが、カラバリは別売というハードルの高さが、逆に個性になる。
全デバイスを一色に統一してもいいし、任意のデバイスだけ好みのカラーを取り入れてもいい。後述するがキーボードは特定のキーだけ、任意のカラーに切り替えるということも出来る。自分だけの独自環境の追求と、チョイスの楽しさをふんだんに提供してくれるコレクションだ。
主役のゲーミングギアについては、ロジクールの命名規則では、3桁目がグレード、2桁目が製品カテゴリ、1桁目が世代を意味するが、3カテゴリとも、最上位9に準ずる7のグレードで、最新世代の5世代目で揃えてきた。ただ、3桁目のグレードについては、Gシリーズと同時併走するPROシリーズや、今回のAURORA、あるいはPRODIGYといったシリーズ展開を行なう中で形骸化しつつある。AURORAシリーズを揃えれば、Gシリーズの最新世代ギアが揃うぐらいに理解しておけばいいが、このバリエーションの豊かさ、カラフルさはロジクールGとしては大胆なイメージチェンジだ。
というのも、ロジクールGシリーズは、カラーは黒で統一してきたからだ。マウスやヘッドセットはかなりカラバリが増えてきたが、もっとも存在感のあるキーボードはほぼ黒のみだ。それが黒は“なし”で、ホワイト、ピンク、イエローとなるのだから思い切ったものだ。マウスパッドやパームレストもこの3色展開となるため、全部揃えるとPCデスクが驚きの白さになる。PCデスク回りのイメージを刷新したいPCゲーマーや、PCゲームの楽しさがわかってきて、本格的にデバイスを揃えようかというカジュアルゲーマーにピッタリなシリーズといえる。
このAURORAコレクションを、アクセサリーも含めてひとつずつ試しているとレビュー作業がいつ終わるかわからないため、全部一気にまとめて使ってみた。約1カ月に渡ってPC環境を丸ごとAURORA化したのだ。この原稿も全部G715とG705で書いている。
真っ黒から真っ白へ。若干手元が眩しいぐらいの感覚で、使い始めは戸惑ったが、PCデバイス、とりわけゲーミングデバイスがまったく備えていなかった、ギアを操る楽しみ、ワクワク感のようなものを与えてくれるコレクションだった。それでいて性能はしっかりロジクールGグレードで、マウス、キーボード、ヘッドセット、それぞれで個性を備えており、単体で使っても楽しいし、セットで使えばより楽しいコレクションとなっている。それでは続いて各製品をカテゴリごとに見ていこう。