2019年10月11日 17:14
セガゲームスが配信を開始したiOS/Android向けソフト「けものフレンズ3」(以下、けもフレ3)。人気の「けもフレ」コンテンツとあって、配信を待っていた人も多いと思う。筆者の「けもフレ」歴はアニメ1期からなのでそれほど長いというわけではないが、アニメの2期が4月に終わってしまったあと、久しぶりにフレンズと会えるのでとても楽しみにしていた。
けもフレの何が楽しいかというと、やっぱりフレンズ、アニマルガールの存在だろう。ただ単に動物を女の子にしたというだけではなく、けものの存在というか、けものらしさを感じさせるしぐさなどがとてもかわいい。アニメでは動物の特徴などにまつわる解説が入ったりして、「ほほう、この子はこういう子なんだ」と、それぞれの動物について改めて知ったりした。
そんなフレンズたちに毎日会えるなら、このアプリはインストールして毎日起動するしかないではないか。それだけの期待を込めて「けもフレ3」を起動してみたのである。しかも「けもフレ3」は「3」とあるように、「けものフレンズ」シリーズ最新作という位置付けだ。どのように物語が進んでいくのか、余計に期待してしまうではないか。イントロが過ぎ、チュートリアルが過ぎ、なんでもプレイできるようになったあとはまさに天国。好きなフレンズを徹底的に育て上げてやろうと意気込んだ。その道のりについてこれから語っていきたい。ちなみに筆者の“推しフレ”はトキさんだ。金朋最高!
なお今回の「けものフレンズ3」だが、ゲームプロジェクトとしてはスマートフォン版の「けもフレ3」だけでなく、アーケード版の「けものフレンズ3 プラネットツアーズ」もあり、こちらは9月26日にから稼働している。後ほど述べる「フォト」を「プラネットツアーズ」で印刷できる連動機能もあるので、こちらも合わせてプレイしたいものだ。
オーダーフラッグと相手との相性を考えて戦おう
「けもフレ3」の舞台となるのは「ジャパリパーク」。これからオープンする予定のジャパリパークに、敵である「セルリアン」が大量発生してしまう。隊長であるミライと副隊長のサーバル、そしてフェネックとアライグマはセルリアンに立ち向かっていく。
冒頭でバトルパートのチュートリアルが始まる。バトルだが、それぞれのフレンズに「Action!」、「Try!!」、「Beat!!!」の「オーダーフラッグ」(行動できる選択肢のようなもの)があり、それぞれの効果の違いなどを教えてくれる。「Action!」はフレンズの大技「けものミラクル」のコストである「ミラクルポイント(MP)」を獲得できる。「Try!!」では「プラズムチャージ」を獲得し、次ターンの攻撃を強化できる。「Beat!!!」はフレンズ特有の「とくいわざ」で攻撃する、といったところだ。
プレーヤーはジャパリパークの「保安調査隊」(探検隊)の隊長候補生として招待され、パークを訪ねるところからメインストーリーが始まる。ジャパリパークを訪れたプレーヤーが最初に出会うのはピーチパンサーとドール、そしてドールの家庭教師・ミーアキャットだ。出会ったあとはあいさつする暇もなく、セルリアンが襲ってくる。
敵とのバトルだが、それぞれのフレンズが持つオーダーフラッグをタップした順番で攻撃していく。ちなみに同種類のオーダーフラッグを持つフレンズを2人以上連続して重ねると「けもコーラス」が発動する。すると各オーダーフラッグの効果が増えての攻撃ができるとともに、画面左上にある「おかわり」ゲージをためることができる。これがいっぱいになるともう1度攻撃することができるので、同じオーダーフラッグが2個以上表示されたら、積極的にけも「コーラス」を使っていくほうがよいだろう。おかわりゲージを駆使することにより、通常1ターンで3回の攻撃を最大5回まで増やすことが可能となる。
また「Action!」を指示してMPが貯まると、大技の「けものミラクル」を発動できる。けものミラクルは各フレンズ固有のもので、それぞれで違う演出が用意されている。通常の攻撃とは異なり、アニメーションがカットインされて、とてもかっこいい。これを見ているだけで、もっとほかのフレンズたちの「けものミラクル」を見たくなってくる。
バトルについてはオートバトルも可能なので、任せてしまうのも1つの手だ。オートバトルでも「けもコーラス」や「けものミラクル」はちゃんと発動してくれる。ただし攻撃の順番が若干違うなあと感じることも多かったので、経験値上げや、後ほど述べる成長クエストなどでレベルの低い相手と戦うときに有効かもしれない。
またバトルで重要となるのが相手との「属性相性」だ。フレンズとセルリアンは「ファニー(赤)」、「フレンドリー(緑)」、「リラックス(青)」、「ラブリー(桃)」、「アクティブ(黄緑)」、「マイペース(水)」の6つのタイプのいずれかが属性となっている。これはじゃんけんのように“三すくみ”になっており、強いキャラクターが弱いキャラクターに攻撃をすると通常以上のダメージを与えられるし、その逆もあって、余計にダメージを食らってしまう。
敵の属性情報はバトル前に表示されるので、それを参考にどの敵にどのフレンズからどの敵に攻撃をすればいいのか、どのようなフレンズを編成して戦いに臨めばいいのか考えることも重要だ。なお、バトル中に行動を指示されなかったフレンズは確率で発生する「たいきスキル」でほかのフレンズを援護してくれる。
フレンズをいっぱい“しょうたい”しよう
「けもフレ3」の世界では、フレンズや装備品に相当するフォトを増やしていくことを「しょうたい」と呼んでいる。このフレンズしょうたいがいわゆるほかのゲームでいうところの“ガチャ”で、キラキラというアイテムを使った「キラキラ便」と、活躍ポイントを使った「かつやくポイント便」の2種類がある。「かつやくポイント便」は1日1度、無料で10連ガチャを引くことができる。また「キラキラ便」については有料のキラキラを使ったしょうたいも可能だ。
フォトは、探検隊に加入できないフレンズから代わりの返事として贈ってくれるものだ。フォトにはそれぞれ特有のステータス変化があり、フレンズに持たせることでその効果を追加できる。なお持っているフォトだが、アーケード版の「けものフレンズ3 プラネットツアーズ」でプリントアウトしてコレクションできる。お気に入りの1枚をプリントアウトしてみてはいかがだろうか。
パーティーを編成してセルリアンと戦う
フレンズの編成は「フレンズ」メニューから選べる「パーティ編成」で行なえる。選びたいフレンズをタップして選べばよい。チームは個別に10個まで用意できるので、属性相性などを考えて、それぞれに用意するのもよいだろう。ただし序盤ではどのフレンズを編成したらよいのかわからないかもしれない。そういったときには「おまかせ編成」で作るのも1つの手だ。フォトをフレンズに装備させるのも編成画面から行なえる。左上の「フォト」を選ぶとフレンズにフォトを装備させることが可能だ。
ひと通りのチュートリアルが終わるとストーリーが進んで、サーバルたちの探検隊が戻ってくるシーンへ。しかしサーバルはセルリアンに襲われて「輝き」を奪われてしまっていた。ミーアキャットの教えでフレンズを編成し、最後のチュートリアルを終えたら、いよいよ本格的な冒険へと入っていく。
なおこのほか、アイテムを使ったフレンズの強化や、フォトを掛け合わせることで可能となるフォト強化などは、このようなタイプのスマホゲームをプレイしている人であれば、直感的にわかると思うが、こういった育成要素も多数用意されている印象だ。
章ごとに物語を進める「メインストーリー」
戦えなくなったサーバルの代わりに副隊長となったドール。そして隊長に任命されたプレーヤーは、サーバルの「輝き」を奪った巨大セルリアンを探して冒険を開始する。ストーリーは章ごとにクリアして進めるタイプで、1章にはいくつかのバトルが用意されており、そのバトルは用意された「WAVE」を戦いきるとクリアとなる。WAVE数はバトルに入る前のバトルメニュー」に表示されるので、そこで確認できる。またバトルにはミッションが用意されていて、それをクリアするとキラキラやフレンズの成長に使えるアイテムなどがもらえる仕組みだ。
各章のバトルスタート前には、自分の編成したフレンズのほかに「助っ人」を指定することができる。ここに表示されるのは他のプレーヤーが育てたフレンズで、自分の陣営に招いて使え、一緒に戦うことが可能だ。バトル前のクエスト選択画面では「相手レベル」がわかるようになっているので、フレンズたちのレベルがそれに合うのかどうか考えながら進めていくことができる。フレンズの能力が足りないなと思ったら「成長クエスト」をプレイすることで強化していこう。
お好みのフレンズを成長させて強くしよう
しょうたいした好きなフレンズは、強くするためにどんどんと成長させたいものだ。「けもフレ3」に用意されている成長パラメーターは「Lv.強化」、「野生解放」、「けも級」、「ミラクル強化」、「フォトポケ」の5つだ。
「Lv.強化」はセルリアンを倒してもらえる「ジャパまん」を使用する。クエストで得られる経験値でも成長するが、ジャパまんを使った方が早い。野生解放では、「成長クエスト」でもらえる「野生解放素材」での強化が可能で、攻撃力を上げたり、使用するフラッグによるダメージアップ増加などが可能だ。足らない素材には集められるクエストなどにリンクしていたりするのでわかりやすい。
「けも級」は「小さな輝石」を集めることで上げることができる。小さな輝石はクエストなどで集めた「輝きの欠片」をショップに持っていって交換するか、フレンズを自由に遊ばせることでアイテムを入手できる「ピクニック」で入手することができる。「けも級」を上げると何がよいかというと、それぞれのフレンズが持つ「☆」の数を増やせるほか、それによってステータスや野生解放の上昇値がアップするので、たとえ☆が低いフレンズであったとしても、☆を増やすことで強くできるのが魅力だ。
「けものミラクル」強化はその名前の通りの役割だが、これを上げるためには必要アイテムだけでなく、「なかよしLv」も上げなければいけない。「なかよしLv」は通常のバトルのほか、メインストーリーの1章6話をクリアすると解放される「フレンズストーリー」でも上げることが可能だ。
好きなキャラクターの「なかよしLv」が上がっていく様子を見ていくだけでも楽しいもの。1人のストーリーを極めるのもいいし、パーティーとしてそろえているフレンズ全体の「けものミラクル」を上げるのもよいだろう。「フォトポケ」は、フレンズからもらったフォトを装備するフォトの枠を増やすというもの。こちらは大きな輝石を集めてできる、輝石が必要だ。
なお先ほど述べたように、小さな輝石はトップメニューからフレンズを「ピクニック」に行かせることで集めることができる。ピクニックで遊ぶためには「げんき」が必要で、げんきを補充するのには「フード」が必要となる。フードはゴールドで購入できるが、フードの種類によって遊べる時間が変わるので、たくさん遊ばせたいときには時間を長くチャージできるフードを購入してみよう。
大好きなフレンズと毎日暮らせる幸せ
今回のレビューではバトルなどを中心にお伝えしてきた。「けものフレンズ」のキャラクターの魅力が詰まっている一方で、ゲーム的な要素もきちんと盛り込まれている。また、「けもフレ3」にはこのほかにも数多くの要素が用意されている。たとえばプレーヤーの起点となる「ジャパリパーク保安調査隊」の拠点の家具を変更してインテリアを楽しんだり家具の配置を変えたり、フレンズたちの着替えなども可能だ。
しかしなんといっても「けもフレ3」の何が楽しいかというと、好きなフレンズと毎日会えて、その成長を見届けられることにある。これまでのゲームやアニメシリーズで“推しフレ”がいる人は、そのフレンズを徹底的に育てていくのもよいし、しょうたいで登場したフレンズを好きになって、そこから成長させていく楽しみを味わうのもよいだろう。筆者の場合は後者の面が大きく、好きだったトキはもちろんだが、何となく出てしまった☆4のロイヤルペンギンがかわいくなり、やたらと成長させてセルリアンと戦わせてみたりしている。
また「けもフレ3」のよいところは、元となる動物の動きをしっかりとキャラクターに反映させていること。何度も述べるが、ただ動物が女の子キャラで出ていることがいいのではなく、動物の動きをちゃんとフォローしていることが大事なのだ。その意味でも「けもフレ3」はよくできていると感じた。「けもフレ」ファンであればプレイすべきゲームであると断言する。
©けものフレンズプロジェクト2G ©SEGA
※画像はすべて開発中のものです。