先行体験
“対人要素なし”で狩りに集中!新生「リネージュ2」の「エヴァサービス」メディア体験会レポート
課金モデルの刷新と成長カーブ調整で「本物の新生」を実現
2025年3月21日 18:00
- 【リネージュ2:エヴァサービス】
- 4月9日 サービス開始
- 利用料金:基本無料
エヌシージャパンは、PC用MMORPG「リネージュ2」において「エヴァサービス」を4月9日に開始する。
「エヴァサービス」は、「新生リネージュ2」とも呼ばれる「リネージュ2」の新たなサービス。これまでの「ライブサービス」「クラシックサービス」「アデンサービス」に続く4つ目のサービスだ。
既存の3サービスは、2004年から続く現行の「ライブサービス」、サービス開始後の2007年当時の内容をベースとする「クラシックサービス」、そして独自のキャラクター育成サポートをし、ソロに特化した「アデンサービス」が展開されている。今回の「エヴァサービス」は、ゲーム内課金の調整や、狩りを中心にゲームプレイをしたいという日本プレーヤーの声に応えた新サービスとなる。
「エヴァサービス」では、「リネージュ2」の「本物の人生始まる」という本作のキャッチコピーを受け継ぎながら、「生まれ変わり、新たな人生を歩み出すこと」をコンセプトとしている。本記事では、メディア体験会で明かされた情報を元に、本サービスの特徴を紹介する。
“完全NON-PVP化”で生まれ変わる「リネージュ2」の新たな世界
「エヴァサービス」は、従来の「リネージュ2」から大きく異なる3つの大きな特徴がある。
まず、一般フィールドが完全NON-PVP化(対人要素なし)されていることだ。「リネージュ2」といえば、PKやPVPがゲームの醍醐味の1つだが、「エヴァサービス」では一般フィールドにおけるPKや血盟戦が完全に存在しない。これにより、プレーヤーは他人に邪魔されることなく、快適に狩りをしたり、キャラクター育成に集中できるようになる。
日本市場でのサービスにおいては、PVPやPKが大きな負担になっているという意見が多く、今回日本だけの仕様として採用された。「リネージュ2」日本統括プロデューサーの新井友和氏は、「悔しいから倒してやる」という気持ちでプレーヤーが課金する従来のビジネスモデルが現在の市場に合わないと判断したと説明した。
一方でPVPがないとゲームが盛り上がらないという側面から、特殊なサーバーにおいてはPVPコンテンツが用意されている。それが「ワールドサーバー」というシステムで、「エヴァサービス」で提供される「エヴァサーバー01」や「エヴァサーバー02」といった各サーバーのプレーヤーが集結する場所となる。ワールドサーバーには、より経験値が得られやすい狩場が存在したり、レアなアイテムを入手できたりするボスが出現するなどのメリットがある。
「ワールドサーバー」にしか存在しないコンテンツの例として、複数階からなる城を登る「鋼鉄の城」がある。競いながらボスのいる階層まで登っていくという内容で、最終的にはワールドサーバーにしかないコンテンツでキャラクターを成長させるのがゲームの目的になるという。
基本無料&ゲームパスシステムの導入で課金システムも一新
もう1つ大きな変更が課金モデルの変更だ。
従来の「リネージュ2」ではガチャやアイテム販売などが多く、比較的「お金がかかるゲームだった」と新井氏は説明する。一方「エヴァサービス」では、基本プレイ無料でゲームパスの課金を中心とするモデルへと移行する。
ゲームパスは多くの課金を必要としない課金形態を想定しており、ゲームパスを複数購入することも可能だが、購入個数に上限を設定している。消耗アイテムの他、購入個数に応じてリワードを提供する新しい課金形態となっている。
ただしゲームパスの購入は必須ではなく、新井氏によると、ゲームパスを購入しなくてもゲームを十分に楽しめ、あまり課金に依存しないシステムになるそう。アイテムに関しては、「L2コイン」によるアイテムの流通が中心になる。
「L2コイン」を使用するのは、「ワールド取引所」という場所。安定したゲーム内経済を提供するために設置されるもので、この取引所では二次通貨の「L2コイン」による取引が行われる。
L2コインは一般の取引所でアイテムを取引することで入手でき、「ワールド取引所」で別のアイテムを購入できる。L2コインは課金でも入手できるが、ゲームパスを購入することはできず、あくまでも取引所で使うための通貨となっている。
なお、サービス開始時点ではアイテムを収集する「コレクション」要素や、「攻城戦」は実装されないという。新井氏によると、これらの要素はコンテンツの進行具合を確認しながら、プレーヤー間の差が大きくならないように実装時期は検討していくという。
ただ、現在は様々な可能性を検討中であり、コンテンツは今後拡充していく予定だ。
成長曲線の調整で、より狩りを楽しめるように
そして、最後の大きな変更点が成長カーブの調整だ。
「リネージュ2」は元々“狩りゲー”とも呼ばれるほど、狩りがゲームプレイの中心となるゲームだ。「エヴァサービス」では狩りにさらに集中できるよう、経験値テーブルを日本独自に調整し、プレイ開始時から装備やスキル一式が入手できるようになる。この調整により、序盤のプレーヤーの快適な狩りの提供を狙っているという。
ゲーム開始時から装備やスキル一式が支給されるのも大きな特徴だ。これにより序盤の手詰まりを防止し、MMORPG初心者や、従来の「リネージュ2」をプレイしていたものの最近のゲームに慣れているプレーヤーも、序盤からゲームに没頭できるようになっているという。
これまでの「リネージュ2」はプレーヤーから「何をすれば良いかわからない」という声も寄せられていたそうだ。だが「エヴァサービス」ではメインストーリーが整備され三次転職まではスムーズに進行できる。
実際に少しゲームをプレイさせてもらったのだが、キャラクターを作るところから15分程度で一次転職、45分程度でレベル52まで到達できた。今回は時間の関係上ここまでしかプレイできなかったのだが、スムーズなゲーム進行は確認できた。
新クラス「バルカス」実装など、今後も様々な展開を予定
「エヴァサービス」は、サービス開始後も様々な展開を予定している。
サービス開始日の4月9日には、新クラス「バルカス」が実装される。バルカスは、ヒューマンの男性キャラクターで、オオカミ男をモチーフにしたクラス。「エヴァ」と「アデンサービス」の両サービスに実装される。
また情報発信についても、幅広いユーザー層にアプローチするため、X(旧Twitter)での情報発信を強化し、ユーザーとのコミュニケーションをより密にしていく予定だという。
さらに、生放送についても、アップデート直前や周年などのタイミングに加え頻度を増やし、ユーザーとのコミュニケーションを増やしていきたいとのことだ。
「リネージュ2」が新たな姿で生まれ変わる「エヴァサービス」は、NON-PVPを筆頭とする日本市場向けに特化した調整が施されている。従来の「リネージュ2」の魅力を残しながらも、ゲーム体験を根本から見直した意欲的な取り組みだ。
ゲームパスを中心とした課金システムや、成長曲線の調整により、新規プレーヤーから復帰組まで幅広いユーザーに支持されるサービスになることが期待される。現在は事前登録中ということで、狩りに集中できる環境とゲーム進行の導線が調整された「エヴァサービス」の4月9日のサービス開始が今から楽しみだ。